大霊堂の信奉者/Disciple of the Vault

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Disciple of the Vault / 大霊堂の信奉者 (黒)
クリーチャー — 人間(Human) クレリック(Cleric)

アーティファクトが1つ戦場からいずれかの墓地に置かれるたび、対戦相手1人を対象とする。あなたは「そのプレイヤーは1点のライフを失う」ことを選んでもよい。

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アーティファクト墓地に置かれるたびに対戦相手1人から1点のライフを失わせるクリーチャー親和デッキキーカードの1つ。

大量にアーティファクトが存在するミラディン・ブロックならではのカードといえる。当時、この手のカードらしく各プレイヤーライフ失うものが多かったが、一方的に失わせる点が非常に強力であった。

アーティファクトはそこらじゅうに存在したため、能力誘発には事欠かなかった。特に親和デッキにはアーティファクトを自ら墓地に落とす手段も豊富だったため、まるでアーティファクト1つを1ライフロスに変換できるかのように機能する。ただでさえ強力な電結の荒廃者/Arcbound Ravagerが、何か行動を起こすたびに本体から2点3点とライフを攻め立ててくるとあっては手が付けられない。登場当初からその脅威は高く認知され、最終的に親和デッキ抑制のためにスタンダードミラディン・ブロック構築エクステンデッド禁止されるに至った

コモンであるため、パウパーでも使用可能だったが、意外にも親和デッキでの採用率は長らく高くなかった。エイトグ/Atogと組み合わせたときにが合ううえにより爆発力の高い投げ飛ばし/Flingティムールの激闘/Temur Battle Rageに立ち位置を奪われていたのだ。に親和デッキで有用なカードが他になく、色事故の懸念があったのも大きい。この点については、モダンホライゾン22色土地が収録されたことにより、ややリスクが下がった。また、フォーゴトン・レルム探訪にて、命取りの論争/Deadly Disputeが収録されたことにより、黒を使う意義が生まれたため、大霊堂の信奉者も採用した青黒赤の構成も環境に登場した。エイトグの禁止後はクラーク族のシャーマン/Krark-Clan Shamanサクり台にして勝負を決める型がメタゲームで流行し、最終的にこちらでも禁止されるに至った。

リミテッドでもアーティファクトが多い環境なのでダメージレースを仕掛けるならなかなか優秀。序盤に出れば3点〜5点は持っていってくれるだろう。

  • この能力は、アーティファクトが墓地に置かれれば強制的に誘発し、対戦相手も対象にとらなければならない。ライフを失わせるかは解決時に決定する。ライフを失わない選択をすることも適正であるので、トラブルにならないように、きっちり宣言すること。
  • 薄青幕の侍/Samurai of the Pale Curtainなどによって「墓地に置かれる代わりに」追放された場合は、そもそも墓地に置かれないのでこの能力は誘発しない。
  • レオニンの古老/Leonin Elderと対になっている。
  • 登場時は貴重な黒クレリックであり、クレリックデッキで使われることもあった。
  • 上記のように非常に強力なカードであるが、公式ハンドブックでは「自分でアーティファクトを大量に展開し、それらを次々に破壊していくデッキなら出番があるだろうが、強そうに思えない」と酷評されていた。

禁止指定

2005年3月20日より、スタンダード禁止カードに指定された[1]。 当初はアーティファクト・土地群を中心に禁止を予定していたが、親和デッキのパーツが禁止されたとの報を聞いてスタンダードに復帰したプレイヤーが再び親和デッキと遭遇し敗れるような体験を防ぐため、他の親和パーツともども禁止カードに加えられることとなった。[2]

2005年9月20日にはエクステンデッドでも禁止カードに指定される[3]。10月に控えるローテーションにより親和デッキがメタゲームの多様性を奪うことが予想され、先んじて禁止を出す必要があった。その中でもこのカードを絡めたコンボによる勝利は阻止が難しく、先述のスタンダードでの活躍も加味され禁止カードに選ばれた[4]

2006年3月20日より、ミラディン・ブロック構築でも禁止となる[5]ブロック・パーティが親和vsアンチ親和の構図になることを防ぐため、最新でないブロック構築のカードでありながら他の親和パーツと共に禁止された[6]

2022年3月7日より、パウパーの禁止カードに指定された[7]エイトグ/Atogの禁止後も親和はメタゲーム上位に位置しており、またパウパー・フォーマット委員会内で電位式リレー/Galvanic Relayの禁止が内定したことで親和に対して勝率の高いストームの弱体化が予想され、親和も同時に弱体化させる必要が出た。そこで、親和デッキのカードでは比較的代替しにくいこのカードに白羽の矢が立った[8]

  • コモンクリーチャーとしては、史上初のスタンダード禁止カード。
    • 本来クリーチャーは、他のパーマネントと比べて除去しやすいため禁止されにくい。それにもかかわらず、これだけ禁止措置が連発されるということはこのクリーチャーがどれだけ強力かを物語っていると言える。

脚注

  1. March 2005 DCI Banned and Restricted List Announcement -- Magic: the GatheringDCI,2005年3月1日)
  2. Eight Plus One(Latest Developments 2005年3月4日 Aaron Forsythe著)
  3. September 2005 DCI Banned and Restricted List Announcement -- Magic: The GatheringDCI,2005年9月1日)
  4. September's Minor Tweaks(Latest Developments 2005年9月2日 Aaron Forsythe著
  5. March 2006 DCI Banned and Restricted List Announcement -- Magic: The Gathering(DCI,2006年3月1日)
  6. Yes It Iz(Latest Developments 2006年3月3日 Aaron Forsythe著)
  7. March 7, 2022 Banned and Restricted Announcement/2022年3月7日 禁止制限告知(News 2022年3月7日 Wizards of the Coast著)
  8. Explanation of Pauper Bans for March 7, 2022/2022年3月7日 パウパー禁止解説(News 2022年3月7日 Gavin Verhey著)

参考

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