もみ消し/Stifle
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ちょっと変わった打ち消し呪文。呪文ではなく、起動型能力や誘発型能力を打ち消す。
用途は広く、見た目よりずっと腐りづらい(下記#利用法参照)。カード・プールが広がるにつれ汎用性が増すカードであり、エターナルではメインデッキ投入も非常に多い。
- 誘発型能力を無条件に直接打ち消せる初めてのカードであり、その後いくつか亜種が登場している。#関連カードを参照。
- このカードでプロテクション(青)を持つクリーチャーの能力を打ち消すことは可能である(→ゴブリンの群衆追い/Goblin Piledriver)。対象がクリーチャーではなく、能力そのものであるため。同じ理屈で被覆や呪禁を持つカードの能力も打ち消せる。
- オンスロート・ブロックにサイクリング誘発型能力や変異誘発型能力など、通常の打ち消しでは対処しづらいカードが多かったことを踏まえて作成されたカードと思われる。
- プロツアーホノルル09でジャッジ褒賞として新規イラストのもみ消しが配布された。コンスピラシー版にもこのイラストが使用されている。
利用法
様々な能力が対象となりえるが、繰り返し使える能力を打ち消してもうまみが少ない。例えば放蕩魔術師/Prodigal Sorcererのティム能力を打ち消したところで、次のターンにはまた起動されてしまうので一時しのぎにしかならない。よって、主に「単発」である能力を狙っていくのが基本となる。
特にパーマネントの、それ自身を生け贄に捧げることを必要とする能力を打ち消すのは効果的である。精神隷属器/Mindslaverや破滅的な行為/Pernicious Deedのような起動コストがかなりかさむものを打ち消したときや、フェッチランドや不毛の大地/Wastelandなどの土地の能力を打ち消したときのテンポ・アドバンテージは非常に大きい。
- ただし行き詰まり/Standstillのように打ち消しようがないものや、ネビニラルの円盤/Nevinyrral's Diskなどのように打ち消してしまうと生け贄部分もなくなってしまうもあるため、よく吟味して使いたい。
- 暗黒の深部/Dark Depthsなどの状況誘発は、条件を満たす限り直ちに何度でも誘発するため、これで打ち消す意味はない。状況誘発も参照。
キーワード能力も、その定義が起動型能力か誘発型能力ならば打ち消すことができる(具体的にどのキーワード能力が該当するかは、起動型能力や誘発型能力の項を参照)。特に待機・マッドネス・ストームに対して強いアンチ性能を持つ。また呪文のように使えるが呪文ではないサイクリング誘発型能力に対処できるのも心強い。
- サイクリングとサイクリング誘発型能力はそれぞれ別個の能力である点と、サイクリングを起動した時点ですでに誘発型能力は誘発してしまっている点に注意。サイクリングを打ち消しても、「カードを1枚引く」のを防げるだけで、誘発型能力は解決されてしまう。
- 変異と変異誘発型能力にも同じようなことが言える。ただしこちらの例の場合、表向きにするのは特別な処理なのでもみ消しで打ち消すことはできない。
また自分が使うカードのペナルティ能力を踏み倒すことにも使われる。ファイレクシアン・ドレッドノート/Phyrexian Dreadnoughtや狩り立てられたサイクルがその一例であり、実際にそうしたシナジーを活用したスタイフルノートなどのデッキがエターナルで活躍している。
- メリット・デメリットが結びついているカードに対し、デメリット能力だけを打ち消すために使われることも。特にパララクスの波/Parallax Waveとのギミックが有名(→テンポラリーソリューション)。
- 「生け贄に捧げる」タイプのデメリットには、相性が悪いものもあるので注意。「次の~の開始時に/終了時に」という書式(騙し討ち/Sneak Attackなど)は指定されたタイミングに1度しか誘発しないが、「~の開始時に/終了時に」という書式(ボール・ライトニング/Ball Lightningなど)は指定のステップ/フェイズが訪れるたびに何度も誘発するため一時しのぎにしかならない。
関連カード
起動型能力か誘発型能力を打ち消すカード。特記なければ青のインスタントで、太字は起動型能力のみ打ち消せる。起動自体を禁止するカードは呪われたトーテム像/Cursed Totemを、ETB能力の誘発を禁止するカードは倦怠の宝珠/Torpor Orbを参照。
- 茶色のアウフ/Brown Ouphe - 緑1クリーチャーの起動コスト3マナの起動型能力。発生源がアーティファクトのもの限定。(アイスエイジ)
- アウフの蛮人/Ouphe Vandals - 緑3マナクリーチャーの起動コスト1マナの起動型能力。発生源がアーティファクトのもの限定。自身を生け贄に捧げる必要があるが発生源のアーティファクトも破壊する。(フィフス・ドーン)
- アゾリウスのギルド魔道士/Azorius Guildmage - 白青2マナクリーチャーの起動コスト3マナの起動型能力。(ディセンション)
- 霧氷風の冷術師/Rimewind Cryomancer - 4クリーチャーの起動コスト1マナのタップ能力。氷雪パーマネント4つ以上が必要。(コールドスナップ)
- 数学の天才、アドリック/Adric, Mathematical Genius - 2マナクリーチャーの起動コスト2マナの起動型能力。自身を生け贄に捧げる必要がある。(ドクター・フー統率者デッキ)
- テフェリーの反応/Teferi's Response - 2マナ。あなたの土地を対象とするもの限定だが、呪文も打ち消せる。パーマネントの能力を打ち消した場合は発生源を破壊。2ドロー付き。(インベイジョン)
- 束縛/Bind - 緑2マナのインスタント。キャントリップ。(インベイジョン)
- 押しつぶし/Squelch - 青になった束縛。(神河物語)
- 虚空粘/Voidslime - 緑青3マナ。呪文も打ち消せる。(ディセンション)
- 不許可/Disallow - 3マナ。呪文も打ち消せる。虚空粘の上位互換。(霊気紛争)
- 物語の終わり/Tale's End - 2マナ。伝説のみだが呪文も打ち消せる。(基本セット2020)
- 崇高な天啓/Sublime Epiphany - 6マナ。呪文の打ち消しと1ドロー、コピー生成、バウンスなども付属。(基本セット2021)
- 鏡殻のカニ/Mirrorshell Crab - 魂力コスト3マナのアーティファクト・クリーチャー。(3)支払わせる不確定カウンター版。呪文も打ち消せる。(神河:輝ける世界)
- 復活したアーテイ/Ertai Resurrected - 瞬速を持つ青黒4マナのクリーチャーのETB能力。呪文も打ち消せる上にクリーチャー破壊のモードも持つ。ただしコントローラーに1ドロー与える。(団結のドミナリア)
- シスター・オヴ・サイレンス/Sister of Silence - 瞬速を持つ5マナのクリーチャーのETB能力。インスタントまたはソーサリー呪文も打ち消せる。(ウォーハンマー40,000統率者デッキ)
- 魔女の否定/Deny the Witch - 白青黒4マナ。呪文も打ち消せる。さらに対象のコントローラーはあなたのクリーチャー数だけライフを失う。(ウォーハンマー40,000統率者デッキ)
- 組立分解/Defabricate - 2マナ。アーティファクトまたはエンチャント呪文も打ち消せる。(兄弟戦争)
- 計略縛り/Trickbind - 2マナ。刹那付き。パーマネントの能力を打ち消した場合、そのターンの間そのパーマネントの起動型能力は起動できない。(時のらせん)
- 虚空魔道士の沈黙者/Voidmage Husher - 瞬速を持つ4マナのクリーチャーのETB能力。(時のらせん)
- 即時却下/Summary Dismissal - 4マナ。スタック上にある全ての能力に加え、全ての呪文も打ち消す。(異界月)
- カディーナの口封じ/Kadena's Silencer - 変異コスト2マナクリーチャーの変異誘発型能力。対戦相手がコントロールする能力だけを全て打ち消す。(統率者2019)
- 旋風のごとき否定/Whirlwind Denial - 3マナ。対戦相手の能力と呪文限定で(4)マナずつ支払わせる即時却下の不確定カウンター版。(テーロス還魂記)
- 敏捷な妨害術師/Nimble Obstructionist - 3マナ。サイクリング誘発型能力。他プレイヤーがコントロールする能力限定。(破滅の刻)
- 覆滅+複製/Repudiate+Replicate(覆滅/Repudiate) - 混成緑青2マナ。(ラヴニカの献身)
- 新緑の命令/Verdant Command - 緑2マナの命令。忠誠度能力限定。(モダンホライゾン2)
- グリーン・スライム/Green Slime - 瞬速を持つ緑3マナクリーチャーのETB能力。発生源がアーティファクトかエンチャントのもの限定。さらにその発生源も破壊。(統率者レジェンズ:バルダーズ・ゲートの戦い)
- エメラルド・ドラゴン/Emerald Dragon - 緑3マナの出来事インスタント。発生源がクリーチャーだと対象外。(統率者レジェンズ:バルダーズ・ゲートの戦い)
- ティシャーナの潮縛り/Tishana's Tidebinder - 瞬速を持つ3マナのクリーチャーのETB能力。打ち消した能力の発生源がクリーチャーかアーティファクトかプレインズウォーカーなら能力を全て失う。(イクサラン:失われし洞窟)