繰り返す悪夢/Recurring Nightmare
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エンチャント
クリーチャーを1体生け贄に捧げる,繰り返す悪夢をオーナーの手札に戻す:あなたの墓地にあるクリーチャー・カード1枚を対象とし、それを戦場に戻す。起動はソーサリーとしてのみ行う。
エクソダスの強力なエンチャントの1つ。「戦場にいるクリーチャー1体を、墓地の1体と入れ替える」ような効果を持つ。再利用可能なリアニメイト手段であると同時に、起動コストの性格上対戦相手から対処されづらい優秀なカード(詳しくは後述)。
同じエクソダスで作られたもう一つの強力なエンチャント、適者生存/Survival of the Fittestとのコンボを形成し、ナイトメア・サバイバルというデッキを生み出した。文字通り悪夢の様な威力を発揮し、世界選手権98でBrian Seldenを、世界の頂点に君臨させた。
ウルザズ・サーガで巨大鯨/Great Whaleが出た途端、2枚での無限マナコンボが可能となり一世を風靡した。当時はすぐにエラッタが出てコンボは成立しなくなったが、現在は再びのエラッタにより元の動きが可能となっている。→フリー・ホエリイ
現在の主な使われ方は永遠の証人/Eternal Witness2枚とのコンボ。1枚を墓地、1枚を戦場に用意し、ぐるぐる入れ替えてETB能力を使い回すことで、3マナで1枚回収できる高効率アドバンテージ装置となる。回収するカードによって応用が利き、例えばTime Walkを毎ターン使ってロックなどが可能。上記のナイトメア・サバイバルの他、一時期のエクステンデッドにおけるThe Rock等にこのギミックが組み込まれた。
- 霊の鏡/Spirit Mirrorや錯乱した隠遁者/Deranged Hermitなどトークンを生成できるカード群と強力なシナジーを形成する。
- ギックスの僧侶/Priest of Gix2体が戦場と墓地にいれば無限に唱えられ、かつクリーチャーを無限に出し入れできる。あとは適当なストームや星座持ち、生け贄に捧げることやクリーチャーが戦場に出ることで誘発される能力(登場時のスタンダードなら魂の管理人/Soul Wardenや伏魔殿/Pandemoniumが存在していた)と組み合わせれば危険なコンボがたやすく作れる。
1999年4月1日より、スタンダードで禁止カードに指定された。また、統率者戦でも禁止されている。
[編集] ルール
ソーサリー・タイミングでしか起動できないものの、「これ自身を手札に戻す」ことが起動コストであるため、解呪/Disenchantなどのエンチャント破壊では対処が難しい。
これの能力に対応して割ろうとしても、その時点では起動コストの支払いは既に完了しており、もう戦場には存在しない。かといって起動の前に割ろうにも、優先権のルール上、「唱えた繰り返す悪夢を解決して戦場に出す→すぐに起動する」と一気に処理できるため、戦場にある間に割り込みようがない。
エンチャント破壊で対処するには、繰り返す悪夢を唱えたのに対応して中断/Abeyanceを唱えたり、インスタントのクリーチャー除去で生け贄用クリーチャーをすべて除去することで起動コストを支払えない状態にしたりして、起動できずにぽつんと戦場に残っている状態を作ってやるしかない。
なお、これが戦場に出た際、起動される前に、何らかの能力が誘発もしくは起動した場合、話が変わってくる。優先権の受け渡しが行なわれるため、ここで割り込むことが可能になる。特にこのケースが問題になるのは、使用者のプレイングミスである。例えばスパイクの飼育係/Spike Feederを生け贄に捧げる前に、せっかくだからとライフ回復能力を起動してしまうと、自ら対戦相手に除去の機会を与えることになる。
エンチャント破壊以外の方法、例えば打ち消す、手札破壊するなどの方法でならもっと簡単に対処できる。しかしそれらの手段を利用できる色は限られているし、またその手の呪文を活用するコントロール・デッキは繰り返す悪夢を採用するようなリアニメイトデッキ自体に対して相性が若干悪いという問題もあった。
以上のように、対処の方法が極めて限られていたことも、このカードの凶悪さを増幅させていたといえるだろう。
- 現代ではサイドボードの定番である翻弄する魔道士/Meddling Mageや真髄の針/Pithing Needleで「繰り返す悪夢」と指名するだけでシャットアウトできるので、対処がかなり容易になったと言えるだろう。