脱出
提供:MTG Wiki
4行: | 4行: | ||
|英名=Escape | |英名=Escape | ||
|種別=[[常在型能力]] | |種別=[[常在型能力]] | ||
− | |登場セット=[[テーロス還魂記]] | + | |登場セット=[[テーロス還魂記]]<br>[[モダンホライゾン2]] |
|リーガル=legal | |リーガル=legal | ||
}} | }} | ||
21行: | 21行: | ||
==解説== | ==解説== | ||
− | [[テーロス/Theros]]の[[神 (テーロス・ブロック)#ストーリー|神々]]同士の争いにより現世と[[死の国/The Underworld]]の境目が揺らぎ、死の国から陽光の世界へ抜け出してくる者たちを表す[[メカニズム]]。墓地のカードを一定数[[追放]]することをコストに含む。一部のカードはそれを脱出で唱えたことを参照する[[能力]] | + | [[テーロス/Theros]]の[[神 (テーロス・ブロック)#ストーリー|神々]]同士の争いにより現世と[[死の国/The Underworld]]の境目が揺らぎ、死の国から陽光の世界へ抜け出してくる者たちを表す[[メカニズム]]。墓地のカードを一定数[[追放]]することをコストに含む。一部のカードはそれを脱出で唱えたことを参照する[[能力]]を持つ。[[テーロス還魂記]]では全[[色]]に存在するが、[[黒]]、[[赤]]、[[緑]]に多く存在する。また[[青]][[単色]]には脱出を持つ[[パーマネント・カード]]が存在しない。他のカードに脱出を与えるカードとして[[死の国からの脱出/Underworld Breach]]がある。 |
数ある[[フラッシュバック]]の亜種の一つと言える。フラッシュバックと比較すると、パーマネント・カードも持つことができ、[[インスタント]]、[[ソーサリー]]でも[[解決]]に際して[[追放]]されないが、コストとして有限の墓地のカードを使うため連続の使用や脱出を持つカードの併用は難しくなっている。 | 数ある[[フラッシュバック]]の亜種の一つと言える。フラッシュバックと比較すると、パーマネント・カードも持つことができ、[[インスタント]]、[[ソーサリー]]でも[[解決]]に際して[[追放]]されないが、コストとして有限の墓地のカードを使うため連続の使用や脱出を持つカードの併用は難しくなっている。 |
2021年6月8日 (火) 16:37時点における版
脱出/Escape | |
---|---|
種別 | 常在型能力 |
登場セット | テーロス還魂記 モダンホライゾン2 |
CR | CR:702.138 |
脱出(だっしゅつ)/Escapeは、テーロス還魂記で登場したキーワード能力。それを持つカードが墓地にある間に機能する常在型能力である。
インスタント
カードを1枚引く。
脱出 ― (2)(青),あなたの墓地から他のカード5枚を追放する。(あなたはあなたの墓地から、このカードをこれの脱出コストで唱えてもよい。)
クリーチャー — キマイラ(Chimera)
脱出 ― (4)(緑),あなたの墓地から他のカード3枚を追放する。(あなたはあなたの墓地から、このカードをこれの脱出コストで唱えてもよい。)
毒々しいキマイラは+1/+1カウンターが1個置かれた状態で脱出する。
エンチャント
あなたの墓地にあり土地でない各カードはそれぞれ脱出を持つ。脱出コストは、そのカードのマナ・コストに「あなたの墓地から他のカード3枚を追放する。」を追加したものに等しい。(あなたはあなたの墓地から、カードをそれの脱出コストで唱えてもよい。)
終了ステップの開始時に、死の国からの脱出を生け贄に捧げる。
定義
脱出[コスト]/Escape [コスト]は、「あなたは、あなたの墓地からこのカードを、これのマナ・コストを支払うのではなく[コスト]を支払うことで唱えてもよい。」を意味する。
呪文をそれの脱出能力を使用して唱える場合は、代替コストのルールに従う。
呪文や解決されてそのパーマネントになった呪文が、脱出能力によって墓地から唱えられたことを、その呪文やパーマネントが「脱出した/escaped」と言う。
解説
テーロス/Therosの神々同士の争いにより現世と死の国/The Underworldの境目が揺らぎ、死の国から陽光の世界へ抜け出してくる者たちを表すメカニズム。墓地のカードを一定数追放することをコストに含む。一部のカードはそれを脱出で唱えたことを参照する能力を持つ。テーロス還魂記では全色に存在するが、黒、赤、緑に多く存在する。また青単色には脱出を持つパーマネント・カードが存在しない。他のカードに脱出を与えるカードとして死の国からの脱出/Underworld Breachがある。
数あるフラッシュバックの亜種の一つと言える。フラッシュバックと比較すると、パーマネント・カードも持つことができ、インスタント、ソーサリーでも解決に際して追放されないが、コストとして有限の墓地のカードを使うため連続の使用や脱出を持つカードの併用は難しくなっている。
ルール
- 唱えられるタイミングはカード・タイプによる通常の許諾に従う。たとえば、瞬速を持つかのように唱えられる効果がない限り、脱出でクリーチャーを唱えられるのはあなたのターンのメイン・フェイズで優先権を持ちスタックが空の間である。
- 脱出によって唱える最初の段階で、カードは墓地からスタックに移動する。プレイヤーが脱出で唱え始めてから、墓地対策などで妨害することはできない。
- 脱出を持つカードがあなたの墓地に置かれ、それを適正に唱えることができるなら、あなたはそれをすぐに、対戦相手が何らかの行動を起こす前に唱えることができる。 例えばあなたのターンの間に脱出を持つソーサリー・カードが解決されたなら、あなたが優先権を得るためそのソーサリーを脱出によって唱えることができる。
その他
- 同じ日本語名を持つカードに脱出/Evacuationがある。
- テーロス還魂記のストーリー上ではニクスの神々に逆らう死者たちの持つ能力であるためか、クリーチャー・エンチャントや信心を参照するカードは存在しない。
- テーロス還魂記の脱出を持つクリーチャー・カードにはいずれも鎖で繋がれたイラストが描かれている。Magic: The Gathering Arena上では、(クリーチャーに限らず)脱出で唱えると鎖が千切れるようなエフェクトが表れる。
開発秘話
テーロス還魂記では、死の国に囚われたエルズペス/Elspethの物語に焦点が当たるため、これを表すメカニズムを作る必要があった。展望デザイン・チームが提出したのは彼岸/Stygianと呼ばれる、戦場を生者の側と死者の側の2つに分断するメカニズムだったが、バランスが取りづらい、デジタル上の実装が難しいなど多くの問題があり、ボツになった。
代わりにセット・デザイン・チームが考え出したのが脱出である。脱出コストは当初マナだけだったが、それでは同じプレイパターンが何度も繰り返されることになるという問題があった。一度脱出したなら追放するようにもできるが、パーマネントが戦場を離れる際に追放するのなら、今度は記憶の問題を引き起こしてしまう。このため、コストには有限のリソースである墓地のカードの追放が加えられた。逆に墓地のカードの追放だけをコストとするバージョンも試されたが、バランスを調整するためのつまみとして、マナも必要であるという結論に至った[1]。
脚注
参考
引用:総合ルール 20231117.0
- 7 その他のルール
- 702 キーワード能力
- 702.138 脱出/Escape
- 702.138a 脱出は、脱出を持つカードが墓地にある間に機能する常在型能力である。「脱出[[[コスト]]]/Escape [cost]」は、「あなたは、あなたの 墓地にあるこのカードを、マナ・コストを支払うのではなく[[[コスト]]]を支払うことで唱えてもよい。」を意味する。呪文を、それの脱出 能力を使って唱えることは、rule 601.2bとrule 601.2f~rule 601.2hの代替コストのルールに従う。
- 702.138b 呪文や解決されてそのパーマネント になった呪文が、脱出 能力によって墓地から唱えられたことを、その呪文やパーマネントが「脱出した/escaped」と言う。
- 702.138c 「[このパーマネント]は[[[カウンター]]]が置かれた状態で脱出する。/[This permanent] escapes with [one or more of a kind of counter]」は、「このパーマネントが脱出したなら、これは[[[カウンター]]]が置かれた状態で戦場に出る。」を意味する。この能力はこれと関連していて「これによりこれが戦場に出たとき」に誘発する誘発型能力を持っていることがある(rule 603.11 参照)。この種の誘発型能力は、そのパーマネントがこの置換効果の適用後に戦場に出たとき、この置換効果が効果を持たなくても、誘発する。
- 702.138d 「[このパーマネント]は[[[能力]]]を持った状態で脱出する。/[This permanent] escapes with [ability]」という能力は、「このパーマネントが脱出したなら、これは[[[能力]]]を持つ。」を意味する。
- 702.138 脱出/Escape
- 702 キーワード能力