致命的な一押し/Fatal Push
提供:MTG Wiki
細 |
|||
(7人の利用者による、間の11版が非表示) | |||
7行: | 7行: | ||
[[スタンダード]]では[[マルドゥ機体]]や[[黒緑ビートダウン#戦乱のゼンディカー・ブロック+イニストラードを覆う影ブロック+カラデシュ・ブロック期|黒緑ビートダウン]]など、[[黒]]が含まれる[[デッキ]]ではほぼ必ず採用される。上記の通り[[大型クリーチャー]]には隙があるため、[[メインデッキ]]に何枚投入するかは[[メタ]]の読みどころである。 | [[スタンダード]]では[[マルドゥ機体]]や[[黒緑ビートダウン#戦乱のゼンディカー・ブロック+イニストラードを覆う影ブロック+カラデシュ・ブロック期|黒緑ビートダウン]]など、[[黒]]が含まれる[[デッキ]]ではほぼ必ず採用される。上記の通り[[大型クリーチャー]]には隙があるため、[[メインデッキ]]に何枚投入するかは[[メタ]]の読みどころである。 | ||
− | [[ | + | [[パイオニア]]でも多くの黒いデッキで採用される。特に[[黒赤ビートダウン#パイオニア|ラクドス・ミッドレンジ]]のような[[黒赤]]系のデッキでは[[鏡割りの寓話/Fable of the Mirror-Breaker]]や[[税血の収穫者/Bloodtithe Harvester]]で紛争を達成しやすいため採用率が高い。 |
− | *適正な[[対象]]は「クリーチャー1体」である。それが破壊できる[[ | + | [[モダン]]以下の[[フォーマット]]では、スタンダードやパイオニア以上に活躍の機会は多い。[[フェッチランド]]の存在により紛争の達成が非常に容易であることに加え、強力な低[[マナ・コスト]]域のクリーチャーが豊富に存在するためである。特にモダンにおいては霊気紛争期に[[死の影]]系のデッキが隆盛したこともあり、それまでの除去の基準である[[稲妻/Lightning Bolt]]よりも優先して採用されることも多い。似たような性質の[[突然の衰微/Abrupt Decay]]の存在も相まって「高コストであることは[[除去耐性]]である」という価値基準さえ生まれるほどに環境全体に影響を与えている。 |
+ | |||
+ | *適正な[[対象]]は「クリーチャー1体」である。それが破壊できる[[マナ総量]]かは、致命的な一押しの[[解決]]時に参照する。 | ||
**例えば「[[反逆の先導者、チャンドラ/Chandra, Torch of Defiance]]の1番目の能力や[[続唱]]でめくれた時に、3~4マナのクリーチャーを対象に取っておいて、解決前に紛争を達成する」と言ったプレイングができる。 | **例えば「[[反逆の先導者、チャンドラ/Chandra, Torch of Defiance]]の1番目の能力や[[続唱]]でめくれた時に、3~4マナのクリーチャーを対象に取っておいて、解決前に紛争を達成する」と言ったプレイングができる。 | ||
− | **逆に、[[対象の変更]] | + | **逆に、[[対象の変更]]でマナ総量が5以上のクリーチャーにそらされることもあり得る。 |
− | *[[イニストラードを覆う影ブロック]]発売に伴うルール変更によって、[[ | + | *[[イニストラードを覆う影ブロック]]発売に伴うルール変更によって、[[変身する両面カード|変身する両面クリーチャー]]の[[第2面]]のマナ総量を参照する際は、[[第1面]]のマナ・コストに基づいた値を参照することになった点に注意。 |
− | *モダン[[環境]]における、クリーチャー除去の最強[[色]]が[[流刑への道/Path to Exile]]を有する[[白]]、という[[ | + | *モダン[[環境]]における、クリーチャー除去の最強[[色]]が[[流刑への道/Path to Exile]]を有する[[白]]、という[[色の役割]]に反する状況を受けてデザインされたカード。最大の力を発揮するために紛争の達成を必要とすることによって、スタンダードとモダンの両方でバランスが取れるようにされた<ref>[https://mtg-jp.com/reading/translated/ld/0018281/ モダンに狙いを向ける](Latest Developments 2017年1月20日 [[Sam Stoddard]]著)</ref>。 |
− | *[[Reid Duke]]はこのカードの登場を、[[マジック:ザ・ギャザリング|マジック]]を永遠に変えた出来事であると表現している。モダンでのこのカードは稲妻よりはるかに優れていて、また多くのケースで(モダンのパワーレベルを超えている)[[剣を鍬に/Swords to Plowshares]]よりも優れていると評した<ref>[https://www.channelfireball.com/articles/modern-jund-deck-guide/ Modern Jund Deck Guide By Reid Duke // 1 Jun, 2017]([[Channel Fireball]] 2017年6月1日 [[Reid Duke]]著)</ref>。 | + | *[[Reid Duke]]はこのカードの登場を、[[マジック:ザ・ギャザリング|マジック]]を永遠に変えた出来事であると表現している。モダンでのこのカードは稲妻よりはるかに優れていて、また多くのケースで(モダンのパワーレベルを超えている)[[剣を鍬に/Swords to Plowshares]]よりも優れていると評した<ref>[https://web.archive.org/web/20201111232944/https://www.channelfireball.com/articles/modern-jund-deck-guide/ Modern Jund Deck Guide By Reid Duke // 1 Jun, 2017(Internet Archive)]([[Channel Fireball]] 2017年6月1日 [[Reid Duke]]著)</ref>。 |
− | *[[Alex Konstad]]による新規[[イラスト]]で[[2017年]]9月の[[フライデー・ナイト・マジック・プロモーション・カード]]として配布される、また、配布月が変更になったことにより[[コレクター番号]]は008/012になっている<ref>[ | + | *[[Alex Konstad]]による新規[[イラスト]]で[[2017年]]9月の[[フライデー・ナイト・マジック・プロモーション・カード]]として配布される、また、配布月が変更になったことにより[[コレクター番号]]は008/012になっている<ref>[https://mtg-jp.com/reading/publicity/0018876/ 7月~9月のフライデー・ナイト・マジック プロモカード更新](News 2017年5月22日 [[Blake Rasmussen]]著)</ref>。 |
+ | *[[ダブルマスターズ]]の[[ダブルマスターズ#ボックストッパー|ボックストッパー]]版の{{Gatherer|id=491352}}は、霊気紛争版の{{Gatherer|id=423724}}の続きとなっている。 | ||
− | == | + | ==脚注== |
<references /> | <references /> | ||
+ | |||
+ | ==参考== | ||
*[[カード個別評価:霊気紛争]] - [[アンコモン]] | *[[カード個別評価:霊気紛争]] - [[アンコモン]] | ||
+ | *[[カード個別評価:アサシンクリード]] - [[アンコモン]] | ||
+ | *[[カード個別評価:カラデシュリマスター]] - [[アンコモン]] | ||
+ | *[[カード個別評価:ダブルマスターズ]] - [[アンコモン]] | ||
+ | *[[Secret Lair Drop Series/2020年#Happy Yargle Day!|Secret Lair Drop Series: Happy Yargle Day!]] |
2024年6月29日 (土) 22:59時点における最新版
インスタント
クリーチャー1体を対象とし、それのマナ総量が2以下であるなら、それを破壊する。
紛争 ― このターンにあなたがコントロールするパーマネントが戦場を離れていたなら、代わりに、そのクリーチャーのマナ総量が4以下であるなら、それを破壊する。
通常では2マナ以下、紛争を達成すれば4マナまで圏内に入るクリーチャー除去。過去のカードで見れば燻し/Smotherのバリエーションと言える。
若干の制限こそあるが、1マナのインスタントにして色やP/Tなどを問わず代償となるペナルティなども設定されていないという扱いやすさは大きな魅力。紛争を満たしやすいようにデッキを工夫して使いたいのは当然としても、紛争を達成しなくてもキランの真意号/Heart of Kiranや巻きつき蛇/Winding Constrictorなど即座に除去したいような強力カードも十分射程圏内に入っており、汎用性が高い。5マナ以上のクリーチャーには手出しできない欠点はあるが、デッキ構築やプレイングで十分カバーできる。
スタンダードではマルドゥ機体や黒緑ビートダウンなど、黒が含まれるデッキではほぼ必ず採用される。上記の通り大型クリーチャーには隙があるため、メインデッキに何枚投入するかはメタの読みどころである。
パイオニアでも多くの黒いデッキで採用される。特にラクドス・ミッドレンジのような黒赤系のデッキでは鏡割りの寓話/Fable of the Mirror-Breakerや税血の収穫者/Bloodtithe Harvesterで紛争を達成しやすいため採用率が高い。
モダン以下のフォーマットでは、スタンダードやパイオニア以上に活躍の機会は多い。フェッチランドの存在により紛争の達成が非常に容易であることに加え、強力な低マナ・コスト域のクリーチャーが豊富に存在するためである。特にモダンにおいては霊気紛争期に死の影系のデッキが隆盛したこともあり、それまでの除去の基準である稲妻/Lightning Boltよりも優先して採用されることも多い。似たような性質の突然の衰微/Abrupt Decayの存在も相まって「高コストであることは除去耐性である」という価値基準さえ生まれるほどに環境全体に影響を与えている。
- 適正な対象は「クリーチャー1体」である。それが破壊できるマナ総量かは、致命的な一押しの解決時に参照する。
- 例えば「反逆の先導者、チャンドラ/Chandra, Torch of Defianceの1番目の能力や続唱でめくれた時に、3~4マナのクリーチャーを対象に取っておいて、解決前に紛争を達成する」と言ったプレイングができる。
- 逆に、対象の変更でマナ総量が5以上のクリーチャーにそらされることもあり得る。
- イニストラードを覆う影ブロック発売に伴うルール変更によって、変身する両面クリーチャーの第2面のマナ総量を参照する際は、第1面のマナ・コストに基づいた値を参照することになった点に注意。
- モダン環境における、クリーチャー除去の最強色が流刑への道/Path to Exileを有する白、という色の役割に反する状況を受けてデザインされたカード。最大の力を発揮するために紛争の達成を必要とすることによって、スタンダードとモダンの両方でバランスが取れるようにされた[1]。
- Reid Dukeはこのカードの登場を、マジックを永遠に変えた出来事であると表現している。モダンでのこのカードは稲妻よりはるかに優れていて、また多くのケースで(モダンのパワーレベルを超えている)剣を鍬に/Swords to Plowsharesよりも優れていると評した[2]。
- Alex Konstadによる新規イラストで2017年9月のフライデー・ナイト・マジック・プロモーション・カードとして配布される、また、配布月が変更になったことによりコレクター番号は008/012になっている[3]。
- ダブルマスターズのボックストッパー版のイラストは、霊気紛争版のイラストの続きとなっている。
[編集] 脚注
- ↑ モダンに狙いを向ける(Latest Developments 2017年1月20日 Sam Stoddard著)
- ↑ Modern Jund Deck Guide By Reid Duke // 1 Jun, 2017(Internet Archive)(Channel Fireball 2017年6月1日 Reid Duke著)
- ↑ 7月~9月のフライデー・ナイト・マジック プロモカード更新(News 2017年5月22日 Blake Rasmussen著)