World Championship Decks 2002
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− | *5位[[#Sim|Sim Han How のデッキ]]([[リス対立]]) | + | *5位[[#Sim|Sim Han How のデッキ]]([[リス対立#オデッセイ・ブロック期|リス対立]]) |
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− | *実はベスト8のデッキ分布は、5位と8位が[[リス対立]]、残りはすべて[[サイカトグ]]という非常に偏った結果となったのである。 | + | *実はベスト8のデッキ分布は、5位と8位が[[リス対立]]、残りはすべて[[サイカトグ#インベイジョン・ブロック+オデッセイ・ブロック期|サイカトグ]]という非常に偏った結果となったのである。 |
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− | [[デッキ]]は、序盤を軽[[カウンター]]と[[除去]]で凌ぎ、中盤を[[ドロー]]と[[確定カウンター]]で組み立て、[[マナ]]が十分に溜まったら[[狡猾な願い/Cunning Wish]]から[[枯渇/Mana Short]]にアクセス、[[プレイ]]して[[激動/Upheaval]]→[[サイカトグ/Psychatog]] | + | [[デッキ]]は、序盤を軽[[カウンター]]と[[除去]]で凌ぎ、中盤を[[ドロー]]と[[確定カウンター]]で組み立て、[[マナ]]が十分に溜まったら[[狡猾な願い/Cunning Wish]]から[[枯渇/Mana Short]]にアクセス、[[プレイ]]して[[激動/Upheaval]]→[[サイカトグ/Psychatog]]でフィニッシュする、正に王道中の王道ともいえるサイカトグである。しかし、王道だからこその強みを発揮し続け、最終戦、Mark Ziegnerの[[パイロトグ|タッチ赤サイカトグ]]を3-2で下し、2002年の王者に輝いた。 |
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この[[デッキ]]は後にラファエル・レヴィによって「レ・ワンダー・グース」と名付けられている。その由来は言うまでもなく、活躍した[[野生の雑種犬/Wild Mongrel]]、[[不可思議/Wonder]] 、[[敏捷なマングース/Nimble Mongoose]]の三傑のことだ。 | この[[デッキ]]は後にラファエル・レヴィによって「レ・ワンダー・グース」と名付けられている。その由来は言うまでもなく、活躍した[[野生の雑種犬/Wild Mongrel]]、[[不可思議/Wonder]] 、[[敏捷なマングース/Nimble Mongoose]]の三傑のことだ。 | ||
− | ほとんど[[オデッセイ・ブロック]]の[[カード]]のみで占められているこのデッキは、その内容も[[スレッショルド]]、[[共鳴者]]、[[インカーネーション]] | + | ほとんど[[オデッセイ・ブロック]]の[[カード]]のみで占められているこのデッキは、その内容も[[スレッショルド]]、[[共鳴者]]、[[インカーネーション]]などの[[ギミック]]満載であり、「[[オデッセイ・ブロック]]の魅力を余すところ無く詰め込みたかった」というラファエルの言葉通りである。[[入念な研究/Careful Study]]や[[留意/Mental Note]]が[[レガシー]]で健在であることを考えれば、[[ドロー]][[カード]]として、これらはかなりのポテンシャルを誇っているといえるだろう。また[[墓地]]攻撃を何よりも恐れるが故の[[サイドボード]]の[[たい肥/Compost]]4積みは、当時の青緑スレッショルドの基本である。 |
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− | マレーシアの王者との呼び声高いシム・ハン・ホーが、この大会において選択したのはそんな[[タッチ]][[赤]]の[[リス対立]]である。「だから攻撃力を特化させて[[ビートダウン]]側についた。いわばこれは[[ドロー]]や[[カウンター]]に[[パーマネント]]操作ができるようになった[[ステロイド]]なんだ」と本人が言うように、[[マナ・クリーチャー]]から高速[[展開]]される[[ファッティ]]と[[対立/Opposition]]を止め切った者は少ない。 | + | マレーシアの王者との呼び声高いシム・ハン・ホーが、この大会において選択したのはそんな[[タッチ]][[赤]]の[[リス対立]]である。「だから攻撃力を特化させて[[ビートダウン (デッキ)|ビートダウン]]側についた。いわばこれは[[ドロー]]や[[カウンター]]に[[パーマネント]]操作ができるようになった[[ステロイド#オデッセイ・ブロック期|ステロイド]]なんだ」と本人が言うように、[[マナ・クリーチャー]]から高速[[展開]]される[[ファッティ]]と[[対立/Opposition]]を止め切った者は少ない。 |
==参考== | ==参考== |
2010年5月12日 (水) 10:31時点における版
世界選手権02の上位デッキを製品化したもの。金枠。環境は第7版、インベイジョン・ブロック、オデッセイ・ブロック。
- 優勝Carlos Romão のデッキ(サイカトグ)
- 11位Brian Kibler のデッキ(レッドゾーン2K2)
- 16位Raphael Levy のデッキ(青緑スレッショルド)
- 5位Sim Han How のデッキ(リス対立)
目次 |
Carlos Romão のサイカトグ
メインデッキ | サイドボード | ||
---|---|---|---|
クリーチャー (8) | 1 | 棺の追放/Coffin Purge | |
4 | 夜景学院の使い魔/Nightscape Familiar | 4 | 強迫/Duress |
4 | サイカトグ/Psychatog | 1 | 嘘か真か/Fact or Fiction |
呪文 (28) | 1 | 反論/Gainsay | |
3 | チェイナーの布告/Chainer's Edict | 3 | 恐ろしい死/Ghastly Demise |
3 | 堂々巡り/Circular Logic | 1 | 冬眠/Hibernation |
4 | 対抗呪文/Counterspell | 1 | 枯渇/Mana Short |
3 | 狡猾な願い/Cunning Wish | 1 | はね返り/Recoil |
3 | 綿密な分析/Deep Analysis | 1 | 殺戮/Slay |
3 | 嘘か真か/Fact or Fiction | 1 | テフェリーの反応/Teferi's Response |
3 | 記憶の欠落/Memory Lapse | ||
4 | 排撃/Repulse | ||
2 | 激動/Upheaval | ||
土地 (24) | |||
2 | セファリッドの円形競技場/Cephalid Coliseum | ||
1 | ダークウォーターの地下墓地/Darkwater Catacombs | ||
10 | 島/Island | ||
4 | 塩の湿地/Salt Marsh | ||
3 | 沼/Swamp | ||
4 | 地底の大河/Underground River |
右を向いても左を向いてもサイカトグが溢れ、「サイカの夏」と揶揄された世界選手権02を制覇したのはやはり、ブラジルのカルロス・ロマン操るサイカトグであった。
デッキは、序盤を軽カウンターと除去で凌ぎ、中盤をドローと確定カウンターで組み立て、マナが十分に溜まったら狡猾な願い/Cunning Wishから枯渇/Mana Shortにアクセス、プレイして激動/Upheaval→サイカトグ/Psychatogでフィニッシュする、正に王道中の王道ともいえるサイカトグである。しかし、王道だからこその強みを発揮し続け、最終戦、Mark Ziegnerのタッチ赤サイカトグを3-2で下し、2002年の王者に輝いた。
Brian Kiblerのレッドゾーン2K2
ブライアン・キブラーを第11位にランクインさせたこのデッキはリースカラーのマッドステロ、通称「レッドゾーン」である。元来のマッドステロに白を加え、より攻撃力と柔軟性を底上げしたタイプだ。
「多色の常で安定性は落ちてしまうが、それでもこの色にすべきだった」とブライアンは言う。ステロイド達はその圧倒的な攻撃力でサイカトグを食い物にしていたが、「ステロの敵はステロ」という言葉通り、そこかしこでミラーマッチが発生し、平凡なステロイドはどんどん沈んで行った。しかし、象トークンを一方的に倒す藪跳ねアヌーリッド/Anurid Brushhopperや火力もブロックもはじく栄光/Gloryの存在などによって、レッドゾーンは対ステロイドにおいても一歩抜きん出ることに成功したのである。
Raphael Levyの青緑スレッショルド
このデッキは後にラファエル・レヴィによって「レ・ワンダー・グース」と名付けられている。その由来は言うまでもなく、活躍した野生の雑種犬/Wild Mongrel、不可思議/Wonder 、敏捷なマングース/Nimble Mongooseの三傑のことだ。
ほとんどオデッセイ・ブロックのカードのみで占められているこのデッキは、その内容もスレッショルド、共鳴者、インカーネーションなどのギミック満載であり、「オデッセイ・ブロックの魅力を余すところ無く詰め込みたかった」というラファエルの言葉通りである。入念な研究/Careful Studyや留意/Mental Noteがレガシーで健在であることを考えれば、ドローカードとして、これらはかなりのポテンシャルを誇っているといえるだろう。また墓地攻撃を何よりも恐れるが故のサイドボードのたい肥/Compost4積みは、当時の青緑スレッショルドの基本である。
Sim Han Howのリス対立
当時からリス対立はある種の閉塞感を抱えていた。すなわち「中速である」ということ。リス対立は完全にロックをかけることが困難であるため、ある程度縛っている間にさっさと殴り勝ってしまわなければならない。そのためにサイカトグのようにどっしり構えることも、マッドネスやマッドステロのように急激に攻め立てることもできず、どっちつかずな感があった。
マレーシアの王者との呼び声高いシム・ハン・ホーが、この大会において選択したのはそんなタッチ赤のリス対立である。「だから攻撃力を特化させてビートダウン側についた。いわばこれはドローやカウンターにパーマネント操作ができるようになったステロイドなんだ」と本人が言うように、マナ・クリーチャーから高速展開されるファッティと対立/Oppositionを止め切った者は少ない。
参考
- World Championship Decks 2003(ウィザーズ公式)
- 2002 World Championship(サイドボード オンライン)
- World Championship Standard Decks(WotC、文:Mike Flores)
- カードセット一覧