タルモゴイフ/Tarmogoyf

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==特徴==
 
==特徴==
他のルアゴイフと違い、特定タイプのカードを大量に用意せずとも1枚でも落ちていればよいため、相手のデッキを問わず、また特に自分のデッキ構成を工夫しなくても、ある程度サイズを上げることができる。当然、(墓地に落としやすい[[インスタント]][[ソーサリー]]に加えて)[[パーマネント]]を効率よく墓地に置けるようにデッキ構成を工夫すれば、さらに[[強化]]の速度を上げることができる。
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他のルアゴイフと違い、特定タイプのカードを大量に用意せずとも1枚でも落ちていればよいため、相手のデッキを問わず、また特に自分のデッキ構成を工夫しなくても、ある程度サイズを上げることができる。一般に、[[インスタント]][[ソーサリー]]、[[戦闘]]や[[除去]]によって[[死亡]]する機会が多い[[クリーチャー]]の3種類、[[環境]]によっては[[フェッチランド]]による[[土地]]も加えた4種類が、特に工夫をせずとも自然に満たすことができる「基準値」とされる。つまり、2マナ3/4ないし4/5が標準サイズというわけで、見た目の奇抜さとは裏腹に安定して高い[[コスト・パフォーマンス]]を発揮する、扱いやすいクリーチャーである。当然、効率よく墓地を[[肥やす]]ようにデッキ構成を工夫すれば、さらに[[強化]]の速度・効率を上げることができる。
  
 
[[マナ・コスト]]が低く、[[ゲーム]]の極めて早い段階から[[唱える]]ことができる上、その[[能力]]によって[[ターン]]が進行するにつれてサイズが上がるため、終盤になっても[[フィニッシャー]]として使うことができ、[[腐る]]ことが少ない。
 
[[マナ・コスト]]が低く、[[ゲーム]]の極めて早い段階から[[唱える]]ことができる上、その[[能力]]によって[[ターン]]が進行するにつれてサイズが上がるため、終盤になっても[[フィニッシャー]]として使うことができ、[[腐る]]ことが少ない。
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===[[エクステンデッド]]、[[モダン]]、[[エターナル]]===
 
===[[エクステンデッド]]、[[モダン]]、[[エターナル]]===
 
フェッチランドや[[軽い]]呪文が多用されるため、スタンダード以上に序盤からの[[強化]]を見込むことができ、非常に強力である。スタンダード同様、緑を含む多くのデッキに投入されている。
 
フェッチランドや[[軽い]]呪文が多用されるため、スタンダード以上に序盤からの[[強化]]を見込むことができ、非常に強力である。スタンダード同様、緑を含む多くのデッキに投入されている。
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===その他の[[フォーマット]]===
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その他、どのようなフォーマットにおいても2マナの[[戦闘]]要員としては水準以上。[[リミテッド]]のように[[デッキ]]の自由度が低い場合でも、前述した「基準値」である3/4程度ならまず満たしてくれるため、[[色]]が合っていれば適当に採用しても十分に有用。
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*ただし、唯一[[モミール・ベーシック]]では最大でも1/2にしか成長できず、[[灰色熊/Grizzly Bears]]以下の存在と化す。
  
 
==対抗策==
 
==対抗策==
 
上述の通り、他のルアゴイフに比べて中途半端な墓地対策では対策になりえない。[[大祖始の遺産/Relic of Progenitus]]や[[安らかなる眠り/Rest in Peace]]ほどの大規模墓地対策なら有効だが、これらは自分の墓地利用を制限することにも繋がるためデッキを選ぶ。
 
上述の通り、他のルアゴイフに比べて中途半端な墓地対策では対策になりえない。[[大祖始の遺産/Relic of Progenitus]]や[[安らかなる眠り/Rest in Peace]]ほどの大規模墓地対策なら有効だが、これらは自分の墓地利用を制限することにも繋がるためデッキを選ぶ。
  
しかし、[[コスト・パフォーマンス]]が高いとはいえ[[被覆]]などの特殊な能力を持っているわけではないので、[[恐怖/Terror]]のような通常のクリーチャー対策が有効である。実際に[[レガシー]]などでは、[[燻し/Smother]]や[[不忠の糸/Threads of Disloyalty]]、さらには[[精神支配/Mind Harness]]なども対策として使われている。
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しかし[[マナレシオ]]がよいとはいえ、言わば「それだけ」であり、[[被覆]]などの特殊な能力を持っているわけではないので、[[恐怖/Terror]]のような通常のクリーチャー対策が有効。実際に[[燻し/Smother]]や[[不忠の糸/Threads of Disloyalty]]、さらに[[レガシー]]などでは[[精神支配/Mind Harness]]なども対策として使われている。
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*[[火力]]や[[コンバット・トリック]]など、[[ダメージ]]による[[破壊]]を試みる場合には注意が必要である。[[状況起因処理]]のチェックは呪文の[[解決]]後(呪文が墓地に置かれたあと)に行われるため、例えば、墓地が空のときに0/1のタルモゴイフを[[対象]]として[[タール火/Tarfire]]([[部族]][[インスタント]])を[[唱える|唱え]]ても、状況起因処理がチェックされる段階でタルモゴイフのタフネスは(タール火が墓地に置かれたことで)3になっているため、破壊することができない。
  
[[火力]]や[[コンバット・トリック]]など、[[ダメージ]]による[[破壊]]を試みる場合には注意が必要である。[[状況起因処理]]のチェックは呪文の[[解決]]後(呪文が墓地に置かれたあと)に行われるため、例えば、墓地にインスタントが存在しないときに1/2のタルモゴイフを[[対象]]として[[ショック/Shock]]を[[唱える|唱え]]ても、状況起因処理がチェックされる段階でタルモゴイフのタフネスは3になっているため、破壊することができない。
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消極的な対抗策としては、「自分のデッキにもタルモゴイフを投入する」というものが挙げられる。これは、能力の性質上、すべてのタルモゴイフのサイズが一致し、また[[パワー]]よりもタフネスの方が高いため、強化されたり自分のタルモゴイフが[[除去]]されたりしないかぎり、[[対戦相手]]のタルモゴイフを[[ブロック (ルール用語)|ブロック]]し続けることで「タルモゴイフ同士の睨み合い」を作り出すことができるためである。これを踏まえて、[[アラーラの断片]]以降では[[賛美]]を利用して睨み合いを打破するという対策への対策テクニックが広まっている。
 
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消極的な対抗策としては、「自分のデッキにもタルモゴイフを投入する」というものが挙げられる。これは、能力の性質上、すべてのタルモゴイフのサイズが一致し、また[[パワー]]よりもタフネスの方が高いため、強化されたり自分のタルモゴイフが[[除去]]されたりしないかぎり、[[対戦相手]]のタルモゴイフを[[ブロック (ルール用語)|ブロック]]し続けることができるためである。[[アラーラの断片]]以降では[[賛美]]を利用しタルモゴイフ同士の睨み合いを制するテクニックが対策として広まっている。上記の消極的な対抗策を積極的な対抗策に昇華させたものである。
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==ストーリー==
 
==ストーリー==
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*ルアゴイフの中で、[[ルアゴイフ/Lhurgoyf|本家]]同様タフネスが「パワー+1」なのはこれだけ。
 
*ルアゴイフの中で、[[ルアゴイフ/Lhurgoyf|本家]]同様タフネスが「パワー+1」なのはこれだけ。
 
*サイズを決定する方法が変則的であるため混乱を招きやすい。トラブルを避けるためにも、墓地に落ちたカード・タイプを逐一メモするなど、わかりやすくする工夫をしたほうがよい。
 
*サイズを決定する方法が変則的であるため混乱を招きやすい。トラブルを避けるためにも、墓地に落ちたカード・タイプを逐一メモするなど、わかりやすくする工夫をしたほうがよい。
**ただし、それらのメモなどには、ルール上の意味は何もない。それらの工夫を間違えた結果何らかの勘違いがおきてもゲーム上は何の保証もされないため、重要な局面では必ず墓地をきちんとチェックしよう。特に、ダイスを置いて目印とするのは勘違いを誘発しやすく、推奨されない行為とされている。
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**ただし、それらのメモなどには、ルール上の意味は何もない。それらの工夫を間違えた結果何らかの勘違いがおきてもゲーム上は何の保証もされないため、重要な局面では必ず墓地をきちんとチェックしよう。
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**[[カウンター (目印)|カウンター]]の要領でダイスを置いて目印とする人もいるが、人間の心理上、目印を置いたことで安心してそれ以降の注意を払わなくなり、サイズが変わった際に目印を変更し忘れるミスを招きやすく、推奨されない行為とされている。
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*2013年4月27日〜28日に開催された『ニコニコ超会議2』において、2007年を代表するカードとして展示された。<ref>[https://www.facebook.com/media/set/?set=a.588329267851413.1073741827.443027549048253&type=1#!/photo.php?fbid=588329304518076&set=a.588329267851413.1073741827.443027549048253&type=3&theater マジック日本公式facebook]</ref>
  
*[[時のらせんブロック]][[ローウィン・ブロック]]期のスタンダードにおける強力な緑のカード群として、[[獣群の呼び声/Call of the Herd]]または[[カメレオンの巨像/Chameleon Colossus]][[野生語りのガラク/Garruk Wildspeaker]]と合わせて[[TCG]]と呼ばれていた。
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===カード制作・収録===
*このカードは[[タイムシフト#未来予知のタイムシフト|フューチャーシフト]]として収録された。それは、[[注釈文]]に、未来予知が発売された時点では存在しなかったカード・タイプである[[プレインズウォーカー (カード・タイプ)|プレインズウォーカー]](初出はローウィン)の名が記されていたためである。2007年7月の[[オラクル]]変更で、カード・タイプに関する注釈文を持つ他のカードとともに注釈文が削除されたが、2008年4月のオラクル変更で再び注釈文がついた。しかし、[[Modern Masters]]での再録時には再び注釈文は削除されている。
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*このカードは[[タイムシフト#未来予知のタイムシフト|フューチャーシフト]]として収録された。それは、[[注釈文]]に、未来予知が発売された時点では存在しなかった[[カード・タイプ]]である[[プレインズウォーカー (カード・タイプ)|プレインズウォーカー]](初出は[[ローウィン]])の名が記されていたためである。2007年7月の[[オラクル]]変更で、カード・タイプに関する注釈文を持つ他のカードとともに注釈文が削除されたが、2008年4月のオラクル変更で再び注釈文がついた。しかし、[[Modern Masters]]での再録時には再び注釈文は削除されている。
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*後に[[Mark Rosewater]]のブログで、彼が[[マナ・コスト]](2)(緑)とパワーとタフネスの初期値が0でデザインした初期案が、リード・デベロッパーの[[Mike Turian]]によって(1)(緑)、タフネス+1にする変更をされたことが明かされた<ref>[http://markrosewater.tumblr.com/post/177320691183/hi-mark-hope-youre-having-a-great-day-making Blogatog](2018年8月23日)</ref><ref>[http://markrosewater.tumblr.com/post/177342510588/do-you-remember-how-the-old-tarmogoyf-was-before Blogatog](2018年8月24日)</ref>。
  
*[[サイカトグ/Psychatog]]と並ぶ'''「公開当初は全く注目されていなかったが、後に大きく高騰したカード」の代名詞的存在。'''現在はとても高額なカードであるが、当初は[[カスレア|紙レア]]と一緒に数百円で大量入手できた時期もあったという。これの強さが認識された現在では、新しい[[エキスパンション]]が発売されるたびに「次のタルモゴイフとなるカードは何か」と隠れた強力カードが探されるようになった。
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*(逆)[[再録]]を望む声が多く、開発部も何度となく通常セットでの再録を検討したが、強力すぎてスタンダードのバランスを崩すことから見送られてきた。
**注釈文の「プレインズウォーカー」のインパクトが強かったところも大きい。多くのプレイヤーが「プレインズウォーカーって何?」と[[からくり]]などと一緒に笑い話にされてしまい、実際に使う人が少なかったのである。
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**スタンダードに影響のない特殊セットであるModern Mastersにて、通常のマジックの枠と{{Gatherer|id=370404|新規イラスト}}で再録される。なお、[[稀少度|レアリティ]]がレアから[[神話レア]]に引き上げ、削除された注釈文の代わりに新たに[[フレイバー・テキスト]]が追加されている。神話レアに格上げされたことにより、Modern Mastersでもトップレアの1つとなっている。
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**その後[[モダンマスターズ2015]]や[[モダンマスターズ2017]]でも再録。また[[アルティメット・マスターズ]]では通常版に加えて[[アルティメット・マスターズ#Ultimate Box Topper|拡張アート版]]が収録されるなど、マスターズ・シリーズでは定番の目玉カードとなっている。
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===市場評価(性能・取引価格)===
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*[[サイカトグ/Psychatog]]と並ぶ、'''「公開当初は全く注目されていなかったが、後に大きく高騰したカード」の代名詞的存在'''。現在はとても高額なカードであるが、登場当初は[[カスレア|紙レア]]と一緒に数百円で大量入手できた時期もあったという。
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**注釈文の「プレインズウォーカー」のインパクトが強かったところも大きい。「プレインズウォーカーって何?」と[[からくり]]などと一緒に笑い話にされてしまい、実際に試してみる人が少なかったのである。
 
***マジックの世界観、そして未来予知というエキスパンションの特殊性もあり、プレインズウォーカーは名前だけで実装されないカード・タイプとして考えているプレイヤーも多かった。
 
***マジックの世界観、そして未来予知というエキスパンションの特殊性もあり、プレインズウォーカーは名前だけで実装されないカード・タイプとして考えているプレイヤーも多かった。
 
***ちなみに、元々プレインズウォーカーは未来予知の時点で実装されるはずのカード・タイプだった。
 
***ちなみに、元々プレインズウォーカーは未来予知の時点で実装されるはずのカード・タイプだった。
 
**他にも「単純に強そうに見えなかった」「未来予知の他のインパクトのあるカードに目を奪われた」(当時は[[エターナル]]で[[ハルクフラッシュ]]が大暴れしており、それと相性のいい[[契約]][[サイクル]]が特に注目を集めた)という点もこのカードの影を薄くしていた。
 
**他にも「単純に強そうに見えなかった」「未来予知の他のインパクトのあるカードに目を奪われた」(当時は[[エターナル]]で[[ハルクフラッシュ]]が大暴れしており、それと相性のいい[[契約]][[サイクル]]が特に注目を集めた)という点もこのカードの影を薄くしていた。
**軽いカードを使い能動的に墓地を肥やす、という発想も初期では無かった面もある。特に土地は墓地に置かれないという認識であった。
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**軽いカードを使い能動的に墓地を肥やす、という発想も初期には無かった面もある。特に土地は特殊な戦略でないとそうそう墓地に置かれないという認識であった。
*[[リミテッド]]ではこれを活かす術が少なく、また枚数を揃えることが難しいことから、[[構築]]のように軸に据えることはできない。ただ、2マナのクリーチャーにしては強いことに変わりはないので、[[]]が合っていれば採用して問題ない。
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*あらゆるフォーマットで有用なこのカードであるが、唯一[[モミール・ベーシック]]では最大でも1/2にしか成長できず、[[灰色熊/Grizzly Bears]]以下の存在と化す。
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*[[時のらせんブロック]][[ローウィン・ブロック]]期のスタンダードにおける強力な緑のカード群として、[[獣群の呼び声/Call of the Herd]]または[[カメレオンの巨像/Chameleon Colossus]]、[[野生語りのガラク/Garruk Wildspeaker]]と合わせて[[TCG]]と呼ばれていた。
*その高騰ぶりから(逆)[[再録]]を望む声が多く、開発部も何度となく通常セットでの再録を検討したが、強力すぎてスタンダードのバランスを崩すことから見送られてきた。スタンダードに影響のない特殊セットであるModern Mastersにて、通常のマジックの枠と{{Gatherer|id=370404|新規イラスト}}で再録される。なお、[[稀少度|レアリティ]]がレアから[[神話レア]]に引き上げ、削除された注釈文の代わりに新たに[[フレイバー・テキスト]]が追加されている。神話レアに格上げされたことにより、Modern Mastersでもトップレアの1つとなっている。その後[[モダンマスターズ2015]][[モダンマスターズ2017]]でも再録。依然として高額カードではあるものの、一時期に比べればシングル価格はかなり落ち着いている。
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*癖が無く単体で使いやすく「最強の2マナクリーチャー」と言うプレイヤーも多いが、プロなどの評価では[[石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mystic]]がこれを超えるという声も多い([http://mtg-jp.com/reading/variety/002197/ 参考])。
*2013年4月27日〜28日に開催された『ニコニコ超会議2』において、2007年を代表するカードとして展示された。<ref>[https://www.facebook.com/media/set/?set=a.588329267851413.1073741827.443027549048253&type=1#!/photo.php?fbid=588329304518076&set=a.588329267851413.1073741827.443027549048253&type=3&theater マジック日本公式facebook]</ref>
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**さらに[[瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage]][[闇の腹心/Dark Confidant]][[若き紅蓮術士/Young Pyromancer]]と並べて、各色の代表的2マナクリーチャーと評されることもある。
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**それらに比べ、タルモゴイフは実質[[バニラ]]であり、[[カード・アドバンテージ]]に貢献しない点をもって一段低く評価されることがある。[[致命的な一押し/Fatal Push]]の登場以降は特にその傾向が強い。
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*取引価格の高騰ぶりで知られる。特に[[Modern Masters]]発売前後の[[モダン]]プレイヤー人口の増加による需要増大によって、(Modern Mastersによって市場流通量が増えたはずなのに)値段がうなぎ上りに跳ね上がっていった様は、もはや伝説の域。
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**現在では、依然として高額カードではあるものの、幾度かの再録に加えて[[環境]]の変化の影響などもあって、一時期に比べればシングル価格はかなり落ち着いている。
 
*[[モダンマスターズ2015]]のリミテッドで行われた[[グランプリラスベガス15]]の決勝ドラフトの中において、[[Pascal Maynard]]がタルモゴイフの[[プレミアム・カード]]を引き当て話題を集めた。そのカードはネットオークションに懸けられ、14,900ドルで落札された<ref>[http://www.izzetmtgnews.com/archives/2808 個人サイト「イゼ速」]</ref>。
 
*[[モダンマスターズ2015]]のリミテッドで行われた[[グランプリラスベガス15]]の決勝ドラフトの中において、[[Pascal Maynard]]がタルモゴイフの[[プレミアム・カード]]を引き当て話題を集めた。そのカードはネットオークションに懸けられ、14,900ドルで落札された<ref>[http://www.izzetmtgnews.com/archives/2808 個人サイト「イゼ速」]</ref>。
*癖が無く単体で使いやすく、そのため高額であり「最強の2マナクリーチャー」と言うプレイヤーも多いが、プロなどの評価では[[石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mystic]]がこれを超えるという声も多い([http://mtg-jp.com/reading/variety/002197/ 参考])。[[流刑への道/Path to Exile]]や[[致命的な一押し/Fatal Push]]の登場で、何もできないまま退場することが増えたのも一因だろう。
 
*後に[[Mark Rosewater]]のブログで、彼がマナコスト(2)(緑)とパワーとタフネスの初期値が0でデザインした初期案が、リード・デベロッパーの[[Mike Turian]]によってマナコストを(1)(緑)、タフネス+1にする変更をされたことが明かされた<ref>[http://markrosewater.tumblr.com/post/177320691183/hi-mark-hope-youre-having-a-great-day-making Blogatog](2018年8月23日)</ref><ref>[http://markrosewater.tumblr.com/post/177342510588/do-you-remember-how-the-old-tarmogoyf-was-before Blogatog](2018年8月24日)</ref>。
 
  
 
==参考==
 
==参考==

2018年11月23日 (金) 16:08時点における版


Tarmogoyf / タルモゴイフ (1)(緑)
クリーチャー — ルアゴイフ(Lhurgoyf)

タルモゴイフのパワーは、すべての墓地にあるカードのカード・タイプの数に等しく、タフネスはその点数に1を加えた点数に等しい。

*/1+*

未来予知で登場したルアゴイフ。他のルアゴイフ同様、墓地にあるカードを参照するが、これはそのカード・タイプの「種類数」によってサイズが決定される。そのため、理論上無制限に強化できる他のルアゴイフとは異なり、サイズに限界(現在は8/9)が存在する。

登場した当初はあまり注目されていなかったが、トーナメントの結果などからそのコスト・パフォーマンスと汎用性の高さが広く認知されるようになり、現在ではフォーマットを問わず多くのデッキに投入されている。名実ともに、未来予知のトップレアである。

目次

特徴

他のルアゴイフと違い、特定タイプのカードを大量に用意せずとも1枚でも落ちていればよいため、相手のデッキを問わず、また特に自分のデッキ構成を工夫しなくても、ある程度サイズを上げることができる。一般に、インスタントソーサリー戦闘除去によって死亡する機会が多いクリーチャーの3種類、環境によってはフェッチランドによる土地も加えた4種類が、特に工夫をせずとも自然に満たすことができる「基準値」とされる。つまり、2マナ3/4ないし4/5が標準サイズというわけで、見た目の奇抜さとは裏腹に安定して高いコスト・パフォーマンスを発揮する、扱いやすいクリーチャーである。当然、効率よく墓地を肥やすようにデッキ構成を工夫すれば、さらに強化の速度・効率を上げることができる。

マナ・コストが低く、ゲームの極めて早い段階から唱えることができる上、その能力によってターンが進行するにつれてサイズが上がるため、終盤になってもフィニッシャーとして使うことができ、腐ることが少ない。

緑単色デッキよりも、ソーサリーやインスタントを多用する別の色と組むことで効率よく強化することができるので、多色デッキでの利用がほとんど。タルモゴイフ自身の色拘束が弱いためタッチでも使いやすく、実際これを投入するためだけに「タッチ・タルモ」と称してにタッチする他色のデッキも少なくない。

しかし、簡単に土地を墓地に送り込めるフェッチランドを使用できないスタンダードブロック構築では、相手のデッキにも依存するとはいえ、ただデッキに入れるだけでは中途半端な大きさにしかならないことも多く、特にビートダウン同士の対決ではそれが顕著に見られた。

他のルアゴイフに比べて墓地対策に強いのも特徴である。すべての墓地を参照するためトーモッドの墓所/Tormod's Crypt虚空の力線/Leyline of the Voidなどの効果が低く、また一時的に墓地を一掃されてもタフネスが1残るため、その後継続的に墓地のカードを消されない限りは、いずれ元のサイズに戻すことができる。

利用

スタンダード

コールドスナップ時のらせんブロックローウィン・ブロック

ローウィンプレインズウォーカーが登場したためサイズの限界が8/9に上がり、未来予知で登場した部族カードも大きく増加したことにより、さらにサイズを上げやすくなった。

当初は、クリーチャーデッキにおいて序盤サイズが上がりづらいことから2、3枚に抑えられる事も多かったが、最終的には気にせず4枚投入されていた。

ラヴニカ・ブロック+コールドスナップ+時のらせんブロック期

小悪疫/Smallpoxとのシナジーを利用したタルモポックスで活躍。またグルール・ビートにこれを投入した物も登場するなど、幅広い活躍を見せた。

時のらせんブロック構築

カードプールが狭いブロック構築でも、緑白ゴイフグランプリモントリオール07を制するなど、大きな存在感を見せた。

エクステンデッドモダンエターナル

フェッチランドや軽い呪文が多用されるため、スタンダード以上に序盤からの強化を見込むことができ、非常に強力である。スタンダード同様、緑を含む多くのデッキに投入されている。

その他のフォーマット

その他、どのようなフォーマットにおいても2マナの戦闘要員としては水準以上。リミテッドのようにデッキの自由度が低い場合でも、前述した「基準値」である3/4程度ならまず満たしてくれるため、が合っていれば適当に採用しても十分に有用。

対抗策

上述の通り、他のルアゴイフに比べて中途半端な墓地対策では対策になりえない。大祖始の遺産/Relic of Progenitus安らかなる眠り/Rest in Peaceほどの大規模墓地対策なら有効だが、これらは自分の墓地利用を制限することにも繋がるためデッキを選ぶ。

しかしマナレシオがよいとはいえ、言わば「それだけ」であり、被覆などの特殊な能力を持っているわけではないので、恐怖/Terrorのような通常のクリーチャー対策が有効。実際に燻し/Smother不忠の糸/Threads of Disloyalty、さらにレガシーなどでは精神支配/Mind Harnessなども対策として使われている。

消極的な対抗策としては、「自分のデッキにもタルモゴイフを投入する」というものが挙げられる。これは、能力の性質上、すべてのタルモゴイフのサイズが一致し、またパワーよりもタフネスの方が高いため、強化されたり自分のタルモゴイフが除去されたりしないかぎり、対戦相手のタルモゴイフをブロックし続けることで「タルモゴイフ同士の睨み合い」を作り出すことができるためである。これを踏まえて、アラーラの断片以降では賛美を利用して睨み合いを打破するという対策への対策テクニックが広まっている。

ストーリー

タルモゴイフ/Tarmogoyfは非常に腹を空かせた野獣(beast)であり、生物ばかりでなく様々なエネルギーを貪り食う、雑食性ルアゴイフイラストを見ると人間は好物のようだが)。魔法でも摂取・代謝が可能で、違う種類のエネルギーを平らげるごとに、筋組織は成長し、より強力になっていく。

棲息地は吹雪の極地世界。そこは通常のマジックとは別の世界とされる。例えば、1つの可能性として再び氷河期が到来した未来のドミナリア/Dominaria、あるいは、全く別の次元/Planeなどが示唆されている。

  • 「tarmo」とはフィンランド語で「エネルギー(energy)」を意味する。「Tarmogoyf」で「エネルギーを食べるルアゴイフ」くらいの意味合い[1][2]

その他

  • ルアゴイフの中で、本家同様タフネスが「パワー+1」なのはこれだけ。
  • サイズを決定する方法が変則的であるため混乱を招きやすい。トラブルを避けるためにも、墓地に落ちたカード・タイプを逐一メモするなど、わかりやすくする工夫をしたほうがよい。
    • ただし、それらのメモなどには、ルール上の意味は何もない。それらの工夫を間違えた結果何らかの勘違いがおきてもゲーム上は何の保証もされないため、重要な局面では必ず墓地をきちんとチェックしよう。
    • カウンターの要領でダイスを置いて目印とする人もいるが、人間の心理上、目印を置いたことで安心してそれ以降の注意を払わなくなり、サイズが変わった際に目印を変更し忘れるミスを招きやすく、推奨されない行為とされている。
  • 2013年4月27日〜28日に開催された『ニコニコ超会議2』において、2007年を代表するカードとして展示された。[3]

カード制作・収録

  • このカードはフューチャーシフトとして収録された。それは、注釈文に、未来予知が発売された時点では存在しなかったカード・タイプであるプレインズウォーカー(初出はローウィン)の名が記されていたためである。2007年7月のオラクル変更で、カード・タイプに関する注釈文を持つ他のカードとともに注釈文が削除されたが、2008年4月のオラクル変更で再び注釈文がついた。しかし、Modern Mastersでの再録時には再び注釈文は削除されている。
  • 後にMark Rosewaterのブログで、彼がマナ・コスト(2)(緑)とパワーとタフネスの初期値が0でデザインした初期案が、リード・デベロッパーのMike Turianによって(1)(緑)、タフネス+1にする変更をされたことが明かされた[4][5]

市場評価(性能・取引価格)

  • サイカトグ/Psychatogと並ぶ、「公開当初は全く注目されていなかったが、後に大きく高騰したカード」の代名詞的存在。現在はとても高額なカードであるが、登場当初は紙レアと一緒に数百円で大量入手できた時期もあったという。
    • 注釈文の「プレインズウォーカー」のインパクトが強かったところも大きい。「プレインズウォーカーって何?」とからくりなどと一緒に笑い話にされてしまい、実際に試してみる人が少なかったのである。
      • マジックの世界観、そして未来予知というエキスパンションの特殊性もあり、プレインズウォーカーは名前だけで実装されないカード・タイプとして考えているプレイヤーも多かった。
      • ちなみに、元々プレインズウォーカーは未来予知の時点で実装されるはずのカード・タイプだった。
    • 他にも「単純に強そうに見えなかった」「未来予知の他のインパクトのあるカードに目を奪われた」(当時はエターナルハルクフラッシュが大暴れしており、それと相性のいい契約サイクルが特に注目を集めた)という点もこのカードの影を薄くしていた。
    • 軽いカードを使い能動的に墓地を肥やす、という発想も初期には無かった面もある。特に土地は特殊な戦略でないとそうそう墓地に置かれないという認識であった。
  • 取引価格の高騰ぶりで知られる。特にModern Masters発売前後のモダンプレイヤー人口の増加による需要増大によって、(Modern Mastersによって市場流通量が増えたはずなのに)値段がうなぎ上りに跳ね上がっていった様は、もはや伝説の域。
    • 現在では、依然として高額カードではあるものの、幾度かの再録に加えて環境の変化の影響などもあって、一時期に比べればシングル価格はかなり落ち着いている。
  • モダンマスターズ2015のリミテッドで行われたグランプリラスベガス15の決勝ドラフトの中において、Pascal Maynardがタルモゴイフのプレミアム・カードを引き当て話題を集めた。そのカードはネットオークションに懸けられ、14,900ドルで落札された[6]

参考

  1. Putting the Tarmo in your Goyf(Arcana 2007年9月18日)
  2. Ask Wizards - September, 2008(2008年9月10日)
  3. マジック日本公式facebook
  4. Blogatog(2018年8月23日)
  5. Blogatog(2018年8月24日)
  6. 個人サイト「イゼ速」
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