ブラック・ロータス/Black Lotus
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2024年5月3日 (金) 14:56時点における版
0マナでありながら一度限りで好きな色マナを3つも生み出すことができる、最強のマナ・アーティファクトである。1マナしか出せない水蓮の花びら/Lotus Petalですらヴィンテージで制限カードに指定されていることを考えると、このカードがいかにぶっ壊れているかがよくわかる。
シングルカードの価格(参考)は、一部のエラーカードを除けば全カードの中で最高の値であるとされる。リミテッド・エディションのニアミント以上にもなると、その値は一気に跳ね上がり、多くのコレクターにとってはまさに一種のステータスである。それだけに、このカードに関する様々な逸話がある。
0マナカードという点からシナジーが豊富であり、なおかつ起動すると普通に墓地に置かれる点から墓地回収によって再利用も容易。そのため、コンボパーツとして利用されることも多い。代表的なものはオーリオックの廃品回収者/Auriok Salvagersとの2枚による無限マナコンボ。
- このカードの存在によって"Lotus"(水蓮)は「好きな色マナを出せるマナ加速カード」の代名詞になった。そしてそれら"Lotus"は、能力にかかわらず、"Lotus"というだけでコレクターに人気がある。#関連カードも参照。
- 非常に強力なカードの代表であるがゆえ、シナジーの重要性を教えるために引き合いに出されることがある。詳細はシナジーの項を参照。
- リミテッド・エディションおよびアンリミテッド・エディションのレア印刷シート上はMox Emeraldの下に配置されており、その両方が含まれたスターターデッキがマジック史上最高の当たりパックであろう。もっとも、それらの未開封スターターデッキ自体も相当高価なのだが・・・。
- ちなみにブラック・ロータスの下には奈落の王/Lord of the Pitが配置されている。
- アングルードでは、同マナ・コストでより多くのマナを生み出すBlacker Lotusが作られている。ただし効果の性質上、墓地からの使いまわしができないので、そういう意味では一長一短。
- InQuestのジョークカード「Altered States」でWhite Lotusなるものが存在する。
- 初期に販売されていたウルトラ・プロの9ポケットシート(10枚入り)に封入されている9分割されたおまけカードの絵柄にも選ばれた(もう一枚はChaos Orb)。
- だが、日本に輸入されるロットには何故か右下の部分だけが欠損していたため、絶対にコンプリートすることができない。
- 昔からマジックをやっているプレイヤーのカードホルダーの1ページ目にはよく右下だけが欠損した大きな絵柄のこのカードがあったものである。
- 2013年4月27日~28日に開催された『ニコニコ超会議2』において、1993年を代表するカードとして展示された[1]。
- 2020年にデュエル・マスターズの「謎のブラックボックスパック」とコラボして「Black Lotus」として収録。カード・タイプに相当する部分が「Mono Artifact」になっているなど芸が細かいが、使用できるまで3ターンかかるように調整されており睡蓮の花/Lotus Bloomに近い。
- 日本語版カードは存在しないが、片目のガース/Garth One-Eyeの能力により、ブラック・ロータスが日本語の公式カード名として与えられた。
1994年1月25日より、タイプ1(現ヴィンテージ)で制限カードに指定される。タイプ1.5では制定当初から禁止カードで、2004年9月20日よりタイプ1.5から移行したレガシーでも続けて禁止カードに指定されている。
関連カード
- 片目のガース/Garth One-Eye - このカードのコピーを唱えられる。(モダンホライゾン2)
主な亜種
- Lotusの名を冠する亜種
- 水蓮の谷間/Lotus Vale - アンタップ状態の土地を2つ生け贄に捧げることで戦場に出る土地。何度も3マナを生み出すことができる。土地の亜種はそちらの項を参照。(ウェザーライト)
- 水蓮の花びら/Lotus Petal - 1マナのみ生み出す。(テンペスト)
- 水蓮の花/Lotus Blossom - アップキープごとにカウンターが1個置かれ、生け贄に捧げるとそのカウンターの数のマナを生み出す。2マナ。(ウルザズ・サーガ)
- 金粉の水蓮/Gilded Lotus - 何度も3マナを生み出すことができる。5マナ。(ミラディン)
- ニクスの睡蓮/Nyx Lotus - 伝説かつタップインだが、選んだ1色の信心数に等しいマナを何度も生み出すことができる。4マナ。(テーロス還魂記)
- 永久の水蓮/Timeless Lotus - 伝説かつタップインだが、白青黒赤緑のマナを何度も生み出すことができる。5マナ。(団結のドミナリア)
- 睡蓮の花/Lotus Bloom - マナ・コストはなく、待機3経由で唱えることができる。(時のらせん)
- 宝石の睡蓮/Jeweled Lotus - 生み出したマナは統率者を唱えるためにしか使えない。(統率者レジェンズ)
- 水蓮のコブラ/Lotus Cobra - 上陸時に1マナのみ生み出す2/1のマナ・クリーチャー。(ゼンディカー)
- 睡蓮の指輪/Lotus Ring - 装備したクリーチャーにブラック・ロータスと同じマナ能力を与える装備品。(ビッグスコア)
- その他の亜種
- ライオンの瞳のダイアモンド/Lion's Eye Diamond - 起動コストとして手札を捨てる必要がある。(ミラージュ)
- 公式フォーマットでは使用できないカード
- Blacker Lotus - アン・カード。4マナ生み出すが、このカード自身を破る必要がある。(アンヒンジド)
- Mirrored Lotus (playtest) - 構築で使用できないR&D Playtest cards。Reflect(0)を持ち、生け贄の代わりに追放する。(R&D Playtest cards)
- White Lotus - 架空・非公式のジョークカード。マナではなく、3点のライフを生み出す。(Altered States)
ストーリー
「黒い睡蓮」とは、「オデュッセイア」を原型として西洋で伝えられてきた伝説の植物。クトゥルフ神話にも登場する。なお、2018年現在、スイレン・ハス(本来「Lotus」はスイレン目スイレン科スイレン属のヨザキスイレンを指す言葉であったが、形状的な相似性から今日では真正双子葉類マモガシ目ハス科の植物の花もLotusと呼ばれる)ともに完全な漆黒の花を咲かせる品種はまだ存在しない(「ブラック・プリンセス」等、花弁の一部分に黒を含む品種開発までは成功してはいる)。
リミテッド・エディションから登場している人気カードということもあってか、マジックのストーリーにもいくらか登場している。
- アメコミ「The Shadow Mage」シリーズでは、ジェウール・カルサリオン/Jaeuhl Carthalionの子孫であるジャレッド・カルサリオン/Jared Carthalionがブラック・ロータスを使用し、宿敵Ravidelを倒すべくシヴ山のドラゴン/Shivan Dragonを召喚している。
- 小説ささやきの森/Whispering Woodsでは、タウザー(Towser)によって北エローナ/Aeronaのささやきの森/Whispering Woodsの中でブラック・ロータスの群生地が発見されている。
- 「トレイリア/Tolariaにはブラック・ロータスが咲き誇る谷(Lotus Vale)がある」という伝説が存在する。
その他
- タイプ1選手権03では、優勝者Carl Winterに、Christopher Rushによる新規描き下ろしイラストのブラック・ロータスの額が贈られた。
- Magic Onlineでは、2012年のホリデー・キューブで解禁された。その後、Vintage Mastersの発売によってMagic Online上で所持できるようになった。
- Magic Online版はChris Rahnによる新規イラストが採用されている。
- ヴィンテージ選手権17では、優勝者Andy Markitonに、Steven Belledinによる新規描き下ろしイラストのブラック・ロータスの額が贈られた。
参考
- ↑ ニコニコ超会議2 マジック:ザ・ギャザリング展示ブース(マジック日本公式Facebook)