ゴブリン
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ゴブリン/Goblinはクリーチャー・タイプの1つ。小型の亜人種族で、赤の特徴的クリーチャー。
クリーチャー — ゴブリン(Goblin)
モグの狂信者を生け贄に捧げる:クリーチャー1体かプレインズウォーカー1体かプレイヤー1人を対象とする。モグの狂信者はそれに1点のダメージを与える。
1/1クリーチャー — ゴブリン(Goblin) 戦士(Warrior)
あなたがゴブリン(Goblin)呪文を唱えるためのコストは(1)少なくなる。
あなたがコントロールしているゴブリンは速攻を持つ。
クリーチャー — ゴブリン(Goblin) スカウト(Scout)
速攻
ゴブリンの先達が攻撃するたび、防御プレイヤーは自分のライブラリーの一番上のカードを公開する。それが土地カードであるなら、そのプレイヤーはそれを自分の手札に加える。
概要
初出はリミテッド・エディション。赤の小型クリーチャーとして初期はオーク、コボルド、ドワーフなどと競合していたが、ミラージュ・ブロックから頭一つ抜け赤の代表的小型クリーチャーとして躍進していった。オデッセイ・ブロックではドワーフに立場を譲るもオンスロート・ブロックでは部族として取り上げられ、構築で戦えるゴブリンデッキが誕生した。その後セットの舞台がドミナリア/Dominariaから離れた後も各次元/Planeで登場し続けている。ローウィン・ブロックでは主要部族として再び取り上げられた。デュエルデッキでエルフvsゴブリンやマーフォークvsゴブリンが発売するなど、マジックのクリーチャーの"顔"に成長している。
基本的に赤だが、ローウィン=シャドウムーア・ブロックでは黒のゴブリンも数多く登場し、緑単色のゴブリンも登場している。多色も含めれば全色に存在する。
数が多いためこれといって能力に統一性があるわけではなく、単純に「赤らしい」能力が割り当てられているが、後述の「頭が悪いという設定」からか、生け贄に捧げるタイプの能力は比較的多く見られる。自滅的な行動の結果や、後先考えずに行動していたら死んでしまった、などを表しているようだ。
部族カードは、ロードとしてはゴブリンの王/Goblin Kingやゴブリンの戦長/Goblin Warchief、ゴブリンを生け贄にする包囲攻撃の司令官/Siege-Gang Commanderやゴブリンの手投げ弾/Goblin Grenade、対ゴブリンカードとしてTivadar's Crusadeや巣穴滅ぼしのエルフ/Warren-Scourge Elfなども存在する。ゴブリンに関連する土地はゴブリンの穴ぐら/Goblin Burrowsと婆のあばら家/Auntie's Hovelがある。
ゴブリン・トークンはよく使われるトークンの1つであり、巣穴からの総出/Empty the Warrensなどトークンを出すだけのカードも珍しくない。次元カードのジャンド/Jund (次元カード)もゴブリン・トークンを出す。基本的に赤の1/1であるが、ラクドスのギルド魔道士/Rakdos Guildmageや略奪の母、汁婆/Wort, the Raidmotherなど他のバリエーションもある。(→トークン一覧)
反転カードを含めると伝説のゴブリン・カードは基本セット2019現在20枚存在する(「伝説の(Legendary)・ゴブリン(Goblin)」でWHISPER検索)が、探検家タクタク/Tuktuk the Explorerの能力で生成される復活のタクタク/Tuktuk the Returnedを含めると21体存在することとなる。
ストーリー
各ブロックのストーリーごとに「モグ(Mogg)」や「悪忌(Akki)」、「ボガート(Boggart)」などと呼ばれ、風貌や身体能力、文化などはそれぞれに異なるが、人型の小柄な蛮族という点は共通している。また、一部例外を除いて頭が悪いという設定がなされており、ゴブリンが登場するフレイバー・テキストにはコミカルなものが多い。
一方新しいもの好きで、妙な発明品や遊びを思いつきかつ実践するなど意外と知的好奇心も高い。もっとも「後先考えなかったから、欠陥やら使い方を間違えて死んでしまった」と言うオチが待っているのだが。
各ストーリーにおけるゴブリン
- サーペイディア/Sarpadiaのゴブリン - オークと徒党を組み略奪を働く。天敵であるドワーフと人間の帝国アイケイシア/Icatiaを滅ぼした[1]。
- シヴ/Shivのゴブリン - ゴブリンにしては珍しく知的かつ文明的で、魔力や宝石の採掘等の生産的活動を行う。アーティファクトに造詣が深い。
- スカーク峠/Skirk Ridgeのゴブリン - オタリア/Otaria大陸のスカーク峠に移民したゴブリンの集団。火の魔法を使いこなす。ミラーリ/Mirariの魔力波動の影響でミュータント化している者もいる。
- ウルグローサ/Ulgrotha
- ゴブリンの王/Goblin Kingが統治するコスカン砦を拠点として生活する。忠誠心とは無縁な種族であり、政権交代はほぼ例外なく暗殺によって発生する。
- ラース/Rath
- ラースでは、戦闘用に品種改良されたモグ/Moggと呼ばれるゴブリンたちが存在する。力が強く凶暴。他のゴブリンよりもさらに頭が悪い。アーティファクトの臭いを判別できる。
- メルカディア/Mercadia
- カイレン/Kyren・ゴブリンと呼ばれる。彼らは非常に高い知能を持ち、人間の市長を傀儡にメルカディア市を裏から支配していた。
- ミラディン/Mirrodin
- 他のミラディンの生物同様、体の一部が金属化している。カルドーサ/Kuldothaで暮らし、独自の文化、信仰を持っており、アーティファクトの製作や利用、それらの破壊に長ける[1]。
- 神河/Kamigawa
- 悪忌/Akkiと呼ばれる小鬼が該当する。溶岩避けの甲羅と尖った鼻を持つ。ゲームの便宜上ゴブリンとなっているが、厳密には異なる。
- ラヴニカ/Ravnica
- 赤を含む4つのギルド/Guildで、都市社会と組織に順応して生活している。ほとんどの場合は末端の構成員だが、中にはギルドの要職に就く者も存在する。またギルド以外の独立した組織に身を置く者もいる[1]。
- ローウィン/Lorwyn
- ボガート/Boggartと呼ばれ、沼地に住む。いつも天真爛漫で、いたずらと新しいものが大好き。「婆」と呼ばれる年功者に率いられている。
- シャドウムーア/Shadowmoor
- ボガート - 大オーロラ/Great Auroraによって変質したボガート。性格は醜悪に歪み、満たされない欲望に突き動かされる略奪者となった。
- スプリガン/Spriggan、レッドキャップ/Redcap、ホブゴブリン/Hobgoblin - シャドウムーアに生息するゴブリンの亜種。ボガートが変異したものなのか、まったくの新種なのかは不明である。
- アラーラ/Alara
- 主にジャンド/Jundに生息し、食物連鎖の最下層に位置する。低地の脅威から逃れるためにわざと危険な山岳地帯で暮らしている。ジャンドのゴブリンは山頂へ登ってドラゴンの餌になって死ぬことを栄誉とするほどである[1]。
- ゼンディカー/Zendikar
- 廃墟の探索や略奪に生涯を捧げており、最も価値あるお宝を持ち帰った者が部族の指導者として君臨する。石に似た組織に覆われた皮膚と長い腕を持ち、次元中のあらゆる場所でその姿を目にすることができる[1]。
- タルキール/Tarkir
- 他の次元のゴブリンと比べて体毛(特に頭髪や四肢の毛)が濃く、猿に似た容姿をしている。多くはマルドゥ族/The Mardu Horde(歴史改変後はマルドゥ族の後身のコラガン氏族/The Kolaghan clan)にその身を置いている。
- イクサラン/Ixalan
- 皮膚が青く、白い体毛が生えている。長めの尾があり、猿に非常によく似ている。鉄面連合/The Brazen Coalitionの構成員である。
- バブロヴィア/Bablovia
- 銀枠世界バブロヴィアのゴブリンは、主にゴブリンの爆発屋/Goblin Explosioneersに属する。彼らは蒸気打ち工業を生業とする装具工達であり、自分たちでも全容のよくわからないからくり作りに勤しんでいる。
- ケイレム/Kylem
- 横に大きく広がった長い耳が特徴。昂りやすく、一部はMartial magicの最も熱狂的なファンとなり、常勤の仕事のようにファン活動に勤しむ者もいる。競技者になることはほとんどのゴブリンが抱く野望だが、衝動を自制する能力の欠如から、多くが公的な訓練を修了することができない。
ストーリーの重要キャラを勤めたゴブリン
いずれも一般的なゴブリンより賢く、特別な才能を有していたり処世に長ける者が多い。いずれも伝説のクリーチャーやプレインズウォーカーとしてカード化されている。
- イッブ/Ib(アイスエイジ・ブロック)
- スクイー/Squee(ウェザーライト・サーガ)
- スロバッド/Slobad(ミラディン・サイクル)
- クレンコ/Krenko(ラヴニカへの回帰ブロック)
- グレンゾ/Grenzo(コンスピラシー)
- ダレッティ/Daretti(プレインズウォーカー/Planeswalker)