天秤/Balance

2018年8月11日 (土) 10:40時点における153.168.67.112 (トーク) - whois による版

Balance / 天秤 (１)(白)
ソーサリー

各プレイヤーは、コントロールする土地の数が最も少ないプレイヤーがコントロールする土地の数に等しい数だけ、自分がコントロールする土地を選ぶ。その後、残りを生け贄に捧げる。同じ方法で、各プレイヤーはカードを捨て、クリーチャーを生け贄に捧げる。

カード名の通り、互いの状態を天秤にかけてクリーチャーと土地と手札の数を「均等」にしてしまうソーサリー。

下準備が必要ではあるが、神の怒り/Wrath of Godにもハルマゲドン/Armageddonにも精神錯乱/Mind Twistにもなり得る効果であり、しかもマナ・コストが非常に軽い。非常に強力なコントロール呪文である。

状況によっては使った側が損をすることにもなりかねないトリッキーな効果であるため、当然ながら使用に当たっては「均等にしたときに“損をしない側”になる」ことを意識する必要がある。大きく分けて、以下のような方向性が考えられるだろう。

リソースの消費が速い戦術と併用する。
- 例えば手札の消費が速くパーマネントもあまり展開しないバーンのような戦術なら、ほとんどの場合で対戦相手が一方的に損をする形になるだろう。
“質”で勝っている状態を作って使う。
- アーニーゲドンやA定食などの、精鋭速攻戦略に非常によく噛み合っている。
数を0にすることで、実質的な全体除去になる。
- ノンクリーチャーデッキなら神の怒り/Wrath of God以上の性能のリセットカードに。
- 解決前にリソースを処分できるカードと併用すればコンボとなる。特に有名なのがZuran Orbと組み合わせたズーラン・バランス。同じようにサクり台や共鳴者とも好相性と言える。
影響を受けないカードと併用する。
- エンチャントやアーティファクトとの併用は当時からの定番。特にマナ・アーティファクトは上述のゲドン戦略を狙う場合に非常に相性がよい。
- 後に登場した待機やプレインズウォーカーといったシステムも好相性。

スタンダードを去った後はヴィンテージ(タイプ1)でしか使用できないが一部のデッキで使われている。現在でもメンターのサイドボード、時にはメインデッキから投入されることが多い。

当初のルールでは、打ち消すチャンスがプレイした直後に限られていた（詳しくはインタラプト参照）。そのため、打ち消されないことを確認してから安全に手札やパーマネントを消費することができたため、ズーラン・バランスなどのコンボは現在よりも凶悪だった。
精神錯乱と同様、第４版まで残っていたのは謎とされる。リソースを一気に削ってしまうカードの凶悪さが判明したのが、リソースを一気に増加するカード（パワー9など）と比べると、わりと遅かったということもある。
第５版では「スタンダード環境で禁止になったカードは除外する」という理由で収録されなかった（Taming the Flames（Duelist誌17号の記事））。

これの箔押しのカードがDCI認定ジャッジに配布されている（ジャッジ褒賞）。イラストも過去のデザインを汲みながら美麗にリニューアル。後にエターナルマスターズに再録された際には、このイラストが使われている。
From the Vault:Exiledに新規イラストで収録された。

1995年4月19日より、タイプ1（現ヴィンテージ）とスタンダードで制限カード、タイプ1.5で禁止カードに指定された。2004年9月20日よりタイプ1.5から移行したレガシーでも、続けて禁止である。From the Vault:Exiledのリリースに伴い、2009年8月26日より100カードシングルトン・司令官戦・プリズマティック・トライバル・ウォーズ・クラシックで禁止カード、クラシックで制限カードに指定された。統率者戦においても、禁止カードに指定されている。

テキストの変更

旧ルール文章では、規定の数になるまで生け贄に捧げる操作を繰り返すかのような記述だった。

旧オラクル

天秤/Balance (１)(白)
ソーサリー

コントロールする土地の数が最も少ないプレイヤーを除き、各プレイヤーは自分のコントロールする土地が最も少ないプレイヤーと等しくなるまで土地を生け贄に捧げる。同様にカードを捨て、その後同様にクリーチャーも生け贄に捧げる。

印刷されたテキストとは異なる挙動を示していたため、2009年1月30日のオラクル変更により、生け贄に捧げる操作は同時に行われることが明確化された。均衡の復元/Restore Balanceのテキストに沿った形である。