スリヴァー

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スリヴァー/Sliverは、クリーチャー・タイプの1つ。マジック:ザ・ギャザリングオリジナルの種族である。


Winged Sliver / 有翼スリヴァー (1)(青)
クリーチャー — スリヴァー(Sliver)

すべてのスリヴァー(Sliver)・クリーチャーは飛行を持つ。

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Sliver Queen / スリヴァーの女王 (白)(青)(黒)(赤)(緑)
伝説のクリーチャー — スリヴァー(Sliver)

(2):無色の1/1のスリヴァー(Sliver)・クリーチャー・トークンを1体生成する。

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Manaweft Sliver / マナ編みスリヴァー (1)(緑)
クリーチャー — スリヴァー(Sliver)

あなたがコントロールするスリヴァー(Sliver)・クリーチャーは「(T):好きな色1色のマナ1点を加える。」を持つ。

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解説

初めから部族メカニズムを意識して作られたクリーチャー・タイプであり、スリヴァー同士で同じ能力を共有する。

初登場はテンペスト・ブロック。その後レギオンスカージ時のらせんブロック基本セット2014基本セット2015モダンホライゾン統率者マスターズ統率者デッキで再登場している。

このうち、テンペスト・ブロックから時のらせんブロックまでは、能力の共有範囲に相手のスリヴァーも含まれていた。

久々の登場となった基本セット2014、およびその翌年の基本セット2015では、シャンダラー/Shandalarのスリヴァーが登場し、従来のラース/Rathのスリヴァーと異なる容姿やメカニズムが論議を呼んだ。基本セット2014以降はロードに倣い、能力の共有範囲が自分のコントロールするクリーチャーにのみに変更された。

モダンホライゾンでは、外見は時のらせんブロック以前、共有範囲は基本セット2014以降の仕様で再登場した。

統率者マスターズ統率者デッキでは、デッキのテーマの1つとして採用された。新規カードも登場しており、モダンホライゾン同様の仕様となっている。同時に多くのスリヴァーが再録され、新規イラストのものも多い。中でも基本セット2014と基本セット2015のシャンダラータイプのスリヴァーは、巣主スリヴァー/Sliver Hivelord以外はラースタイプの新規イラストとなっている。

特徴

共有する能力が多くなりがちであり、修整値を計算しやすくするためか、パワータフネスの値が等しい(正方)という共通点も持つ。

時のらせんまでは全てのに同数ずつ存在していたが、次元の混乱ではに1枚多く存在するため、バランスが崩れてしまった。基本セット2014では赤緑白の3色を中心に据え、にはレアのスリヴァーしか存在しないなどさらに大きくバランスが崩れた。色の配分を偏らせた理由はリミテッドでのアーキタイプとして成立させるためであると公式に語られており[1]、モダンホライゾンでも全色に存在させたうえで、特に白とに多く割り振られている。単色以外に、2色や無色アーティファクト・クリーチャー)のものもおり、さらには数少ない5色カードのうちの6枚を擁する。

大半のカード名が、英語では1語に続く「_____ Sliver」、日本語では漢字2文字に続く「○○スリヴァー」という形式でなるべく統一されているのも特徴。テンペスト・ブロックではマナ・コストサイズサイクルで完全に統一されていたが、再登場を重ねるにつれ、その統一感は崩されつつある。

スリヴァー自身以外の部族カードとしては、時のらせんブロックに巣石/Hivestoneヴィダルケンの霊気魔道士/Vedalken Aethermageがある。

スリヴァー・トークン生成するカードは、スリヴァーの女王/Sliver Queen繁殖スリヴァー/Brood Sliverスリヴァー鍛冶/Sliversmith巣の活性化/Hive Stirringsスリヴァーの巣/Sliver Hive生物学者、ルカルメル/Rukarumel, Biologistが存在する。また、トーナメントリーガルでないカードとしてヴァンガードSliver Queen, Brood MotherSliver Queen Avatarが、R&D Playtest cardsSlivdrazi Monstrosityが存在する。

伝説のスリヴァーは統率者マスターズ統率者デッキ現在、8枚存在する(「伝説の(Legendary)・スリヴァー(Sliver)」でWHISPER検索)。R&D Playtest cardsSliv-Mizzet, Hivemindを除き、いずれも5色クリーチャーである。

回避能力を共有するスリヴァーは複数存在するが、スリヴァーによるブロックを回避できるのは護法スリヴァー/Ward Sliverのみである。意外にも畏怖土地渡りなど、基本的な能力で未だそれを付加するものが登場していないものもある。これは「スリヴァーはスリヴァーを回避できない」という構図を保ちたかったからだと思われる。プロテクションは回避能力としての側面が弱いのでよいが、畏怖や土地渡りという直球な回避専用キーワード能力はよろしくない、ということである。

「すべてのスリヴァー・クリーチャーは~」と書かれたもの(P/T修整やクリーチャー専用能力を共有するもの)と、「すべてのスリヴァーは~」と書かれたものがある。後者(水晶スリヴァー/Crystalline Sliver羽軸スリヴァー/Quilled Sliverなど)は、クリーチャーでない部族パーマネントにも能力を付与することができる。さらに、活性スリヴァー/Quick Sliver誘導スリヴァー/Homing Sliverに見られる「スリヴァー・カード」という記述なら、多相を持つ部族インスタントや部族ソーサリー・カードにも適用される。

ストーリー

「Sliver」は和訳すると「細長い小片、裂片」とか「鋭く切り裂く」といった意味で、容姿もナイフの切っ先のような頭と鉤爪を持っている。雌雄同体である。

スリヴァー達はまるで共通の脳を持つように、集合意識によって活動する。個々のスリヴァーはそれぞれ異なった特質を持つが、周囲のスリヴァーを"読む"事でその特質を分け合う事ができる。ただし距離が離れると共有が解けてしまう。

ラース/Rath
ヴォルラス/Volrathが実験のために次元の門を使って持ち込んだ種族[2][3]要塞/Strongholdを巣として生息している。ラースの被覆/Rathi Overlayの際に女王は死亡し、群れは壊滅的打撃を受ける。
ドミナリア/Dominaria
激浪計画/Riptide Projectにより復活したが、その制御下を離れオタリア大陸で大暴れした。
AR46世紀でもドミナリア全体の脅威となっていたが、フレイアリーズ/Freyaliseスカイシュラウド/Skyshroudの裂け目を修復した時に全滅。
シャンダラー/Shandalar
キチン質の外殻を持つ事は同じだが、二足歩行で人間に近い体型となり頭部からドレッドヘアーのような触手を生やした容姿となっている。彼らがラースのスリヴァーの起源なのか、それともシャンダラーへ何らかの理由で流れ着いたスリヴァーが進化したものなのかは不明。
  • Mark Rosewaterにより、スリヴァーの起源はラースではなく現在のところ未登場の世界である事が明かされた[4][5]

その他

たまにsilver(銀)と誤読される。活性スリヴァー/Quick Sliverの英名はそれを利用した言葉遊びである(「Quicksilver(水銀)」とかけている)。また、メタリック・スリヴァー/Metallic Sliverも開発当初はSilver Sliverという名前であった[1]

テンペスト発売当時は日本語版が同時発売でなかったため、"Sliver"の読み方がはっきりせず、当初は「スライヴァー」と呼ぶ人がかなり多かった。注目の種族だったことも手伝って「スリヴァー派」と「スライヴァー派」の間でちょっとした論争になったこともある。クイーンズ・イングリッシュならば、スライヴァーと読むこともある。

QueenやOverlordといったネーミングや、集合精神(Hive Mind)を持つことなど、開発部所内で流行した世界的RTSゲーム「StarCraft」内に登場する種族である「Zerg」のイメージが随所に散見される。外観はZergの代表的なユニットの一つ、「Hydralisk」から来ていると思われる。StarCraft側においても、"the gathering"(アビリティがエネルギーを無視して無制限に使えるようになる)というチートコードが存在したり、スタッフクレジットのスペシャルサンクスにウィザーズ・オブ・ザ・コーストがあったりする。

スリヴァーは元々エコーと同じく、Mike Elliottウィザーズ・オブ・ザ・コーストで働くようになる前に作った「天空の道/Astral Ways」というセットのためにデザインしたものだった。元々のフレイバーは、星の世界のある人物が細かく分裂し、スリヴァーとしてこちらの世界に落ちてきたというものだった。これらのクリーチャーはすべてが1つの存在の一部であり、だからこそ一体となって動くのだ[1]

関連ページ

開発コラム

背景設定

その他

  • Slivers Playing Poker(Arcana 2009年3月3日 WotC著) - 外部ヴィジュアルデザイナーTom Jenkotによるスリヴァーがポーカーをプレイしているジョーク画像

脚注

  1. 1.0 1.1 1.2 Sliver Pâté/スリヴァー・パイ(Making Magic 2013年7月1日 Mark Rosewater著)
  2. Blogatog(Mark RosewaterのBlog 2014年10月15日)
  3. Blogatog(Mark RosewaterのBlog 2014年10月15日)
  4. Blogatog(Mark RosewaterのBlog 2014年10月15日)
  5. Blogatog(Mark RosewaterのBlog 2014年10月15日)

参考

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