悪斬の天使/Baneslayer Angel
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5マナにして標準以上のサイズに加えて多種多様の有用なキーワード能力を持つ、驚異的なコスト・パフォーマンスを誇る天使。
飛行と絆魂を備えるためフィニッシャーの資格は十分で、さらには5/5ものP/Tに加えて先制攻撃も持っているため戦闘能力も高い。そのうえ他色のコントロールデッキがよく使うデーモンとドラゴンに対するプロテクションまで持つため、それらとのフィニッシャー対決で圧倒的に優位に立てる。登場当初のスタンダードで猛威を振るうジャンドの若き群れのドラゴン/Broodmate Dragonやボガーダンのヘルカイト/Bogardan Hellkiteに強いのは非常に心強い。忘れがちだが多相に対しても有効である。
基本セット2010での登場当初は、マナ・コストが5マナと少し重いのに除去耐性が低い点が嫌われため採用率はそれほど高くなかったが、次第に圧倒的なコスト・パフォーマンスの方が重視されるようになり、除去されることを前提に多めに積むことで対処するデッキが多くなった。 スタンダードではビートダウンからコントロールまで幅広く採用され、エクステンデッドでもこれを採用したルビンZooがプロツアーオースティン09で優勝を果たすなど 複数の環境で活躍を果たした。
その強烈な暴れぶりから再録はないと思われていたが基本セット2011でも続投。しかしタイタン・サイクルや、ミラディンの傷跡ブロックで登場した刃砦の英雄/Hero of Bladehold・聖別されたスフィンクス/Consecrated Sphinx・殴打頭蓋/Batterskullなどのライバルに押されて採用率はかなり減ってしまった感がある。喉首狙い/Go for the Throatや四肢切断/Dismemberなどの強力な除去が広く使われているため、除去耐性がある、あるいは即除去されたとしても最低限のアドバンテージが確保できるクリーチャーが優先されており、単体性能の高さだけでは環境の需要に噛み合っていないのが敗因か。
- レアリティの差と言ってしまえばそれまでだが、同じ基本セット2010に収録されているセラの天使/Serra Angelの立場がほとんどない。警戒を持たないので上位互換とはならないが、別の方法で攻撃と防御を同時に行える絆魂を持つ上に、それ以外のスペックも圧倒的に高い。
- イラストは本来第9版のセラの天使として描かれた没イラストの流用である。セラの天使のイメージに合わないという理由で採用が見送られ、今回改めて日の目を見たという経緯がある(→Just the Right Angel参照)。
- そのスペックの高さから、「悪斬ゲー」と呼ばれるような一方的なゲーム展開を生み出してしまうこともある。絆魂と先制攻撃の組み合わせにより、いくら相手のクリーチャーが並んだ不利な場面でも、1体立っているだけで膠着状態にしてしまう。絆魂のルール変更もその圧倒的な制圧力を後押ししている。
- また、スペックの高さやさまざまな環境で用いられることから、かつての賛美されし天使/Exalted Angelのように白い悪魔と呼ばれることもある。(特に賛美されし天使と区別するために新・白い悪魔と呼ばれることも多い。)