アグロドメイン
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アグロドメイン(Aggro Domain)は、その名の通りドメインの亜種で、部族の炎/Tribal Flamesを中心に据えたビートダウン系の5色デッキ。ラヴニカ:ギルドの都登場後のエクステンデッドに現れた。モダンやレガシーでも時折組まれるが、不毛の大地/Wastelandなどの特殊地形対策が蔓延するレガシーでは大きな活躍を残していない。
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概要
ソーサリー
版図 ― クリーチャー1体かプレインズウォーカー1体かプレイヤー1人を対象とする。部族の炎は、それにX点のダメージを与える。Xは、あなたがコントロールする土地の中の基本土地タイプの数に等しい。
インスタント
版図 ― クリーチャー1体を対象とする。ターン終了時まで、それはあなたがコントロールしている土地の中の基本土地タイプ1種類につき+1/+1の修整を受ける。
最大の武器は、最高で2マナ5点火力と化す部族の炎/Tribal Flames。このカードを活用するためにフェッチランドとショックランドを大量に投入し、5種の基本土地タイプを揃えることになる。同時に、ビートダウンクリーチャーを用意してクロックを形成し、火力を連打してゲームを終わらせるのが基本的である。
基本的な構造はステロイドなどに類似するが、その気になれば名誉回復/Vindicateや回避行動/Evasive Actionなどのコントロール的なカードも採用できるため、グッドスタッフに近いともいえる。また、5色ゆえにデッキのバリエーションは非常に富む。
エクステンデッド
土地
(T),1点のライフを支払う,樹木茂る山麓を生け贄に捧げる:あなたのライブラリーから山(Mountain)カード1枚か森(Forest)カード1枚を探し、戦場に出す。その後、ライブラリーを切り直す。
土地 — 山(Mountain) 平地(Plains)
((T):(赤)か(白)を加える。)
聖なる鋳造所が戦場に出るに際し、あなたは2点のライフを支払ってもよい。そうしなかったなら、これはタップ状態で戦場に出る。
クリーチャーの選択は、フェッチランドとの相性が良い殴打蔦の葛/Vinelasher Kudzuやショックランドと相性の良い密林の猿人/Kird Apeなどが採用される。
時のらせん参入後のエクステンデッドでは、Zooの要素を取り入れたDomain Zooと呼ばれるタイプも登場した。→*1
Zooと同様1マナでパワー2のウィニークリーチャーを多数採用し、さらに部族の炎同様効率の良いダメージ源となるガイアの力/Gaea's Mightを投入、最高速度で相手のライフを削りきる。最速なら3ターン目にガイアの力で強化されたボロスの速太刀/Boros Swiftbladeで12点ダメージを叩き出し、ガイアの力が2枚あれば3ターンキルできる。
Raphaël Lévyがグランプリダラス07・グランプリシンガポール07の2つのグランプリを連覇し、一躍話題になった。
未来予知参入後では、フェッチランドと相性のよいタルモゴイフ/Tarmogoyfが新たにアタッカーとして採用されている。→*2
ローテーションによってガイアの力などを失ったものの、野生のナカティル/Wild Nacatlや運命の大立者/Figure of Destinyといった新たなアタッカーを獲得。プロツアーベルリン08では最大勢力となった。その後ガイアの力の同型再版であるアラーラの力/Might of Alaraも登場し、エクステンデッドの舞台に復帰した。
エーテル宣誓会の法学者/Ethersworn Canonistやガドック・ティーグ/Gaddock Teegでコントロール力を強めたタイプや、潮の虚ろの漕ぎ手/Tidehollow Scullerや思考囲い/Thoughtseizeなどの手札破壊を投入したタイプなど、多色デッキであるためバリエーションが豊富である。また、1マナのクリーチャーが多いため、イーオスのレインジャー/Ranger of Eosが採用されることもある。
プロツアーオースティン09では溶鉄の雨/Molten Rainを加えたタイプがベスト4に入っている。
サンプルレシピ1
- 備考
- グランプリシンガポール07 優勝 (参考)
- 使用者:Raphaël Lévy
- フォーマット
サンプルレシピ2
- 備考
- プロツアーヴァレンシア07 ベスト8 (参考)
- 使用者:小池貴之
- デザイン:高橋純也
- フォーマット
モダン
モダンでも部族の炎/Tribal Flamesやフェッチランド、ショックランドが健在な為、五色のビートダウンデッキがしばしば組まれる。
クリーチャー — エルフ(Elf) シャーマン(Shaman)
(T):いずれかの墓地にある土地カード1枚を対象とし、それを追放する。好きな色1色のマナ1点を加える。
(黒),(T):いずれかの墓地にあるインスタント・カード1枚かソーサリー・カード1枚を対象とし、それを追放する。各対戦相手はそれぞれ2点のライフを失う。
(緑),(T):いずれかの墓地にあるクリーチャー・カード1枚を対象とし、それを追放する。あなたは2点のライフを得る。
クリーチャー — ルアゴイフ(Lhurgoyf)
タルモゴイフのパワーは、すべての墓地にあるカードのカード・タイプの数に等しく、タフネスはその点数に1を加えた点数に等しい。
*/1+*伝説のクリーチャー — スピリット(Spirit) クレリック(Cleric)
呪禁(このクリーチャーは、あなたの対戦相手がコントロールする呪文や能力の対象にならない。)
聖トラフトの霊が攻撃するたび、タップ状態で攻撃している、飛行を持つ白の4/4の天使(Angel)クリーチャー・トークンを1体生成する。戦闘終了時に、そのトークンを追放する。
環境初期は、隆盛していたZooの派生形の一つとして構築された。その後、モダンで野生のナカティル/Wild Nacatlが禁止された為トーナメントシーンでは一時鳴りを潜めていたが、ラヴニカへの回帰で不安定なマナベースやライフをサポートしつつ、クロックや墓地対策としても役割を果たす強力クリーチャー、死儀礼のシャーマン/Deathrite Shamanを獲得し、トーナメントレベルのデッキとして再登場した。
アッタカーとしては、同環境の代表的クリーチャーであるタルモゴイフ/Tarmogoyfや、聖トラフトの霊/Geist of Saint Traft、飛行クロックの未練ある魂/Lingering Soulsなどが採用されそれらのクロックを、死儀礼のシャーマン/Deathrite Shamanと貴族の教主/Noble Hierarchの二種のマナ・クリーチャーから展開する。
- 一方、密林の猿人/Kird Apeやステップのオオヤマネコ/Steppe Lynx、実験体/Experiment Oneなどの1マナ域のアッタカーを採用した旧来のZooに近い構成のリストも存在している。
サンプルレシピ
- 除去耐性を持つハードパンチャー聖トラフトの霊/Geist of Saint Traftや瞬唱の魔道士/Snapcaster Mageによる火力のフラッシュバックなど、対処が困難なダメージ源を複数備えている。