硫黄の精霊/Sulfur Elemental
提供:MTG Wiki
クリーチャー — エレメンタル(Elemental)
瞬速
刹那(この呪文がスタックにあるかぎり、プレイヤーは呪文を唱えられず、マナ能力でない起動型能力を起動できない。)
白のクリーチャーは+1/-1の修整を受ける。
白のクリーチャーに流動石っぽい修整を与える常在型能力を持つ赤のエレメンタル。
修整能力に関しては、除去になったり攻撃力アップになったりするので、一概にはメリットともデメリットとも言えないが、3マナ3/2瞬速・刹那という破格のコスト・パフォーマンスを考えると、デメリット能力としてデザインされているのであろう。しかしながらこの「デメリット能力」のせいで環境から白系のウィニーが駆逐されてしまうことになった。皮肉なものである。
3マナ3/2と赤のクリーチャーとしては十分すぎるほどのパフォーマンスを誇るが、瞬速を持つことから、どちらかというと能力をメインとして除去寄りの使い方が主となる。
赤にとって鬼門であるサルタリーの僧侶/Soltari Priestに対する回答となるし、ロクソドンの教主/Loxodon Hierarchとも相討ちが取れる。ついでに刹那も持っているので、より確実に妨害することができ、打ち消される事もほとんど無い。対抗色への対策に溢れた能力群だと言える。
コントロールデッキにおいてもそれは変わらず、同型対策兼序盤のクリーチャー対策として、ともすればメインデッキに採用される事もある。
環境を大きく変えた1枚と言ってよい。これの存在によってボロスウィニーや砂の殉教者/Martyr of Sandsを軸にしたデッキはタフネス1のクリーチャーがまともに使えなくなり、激減した。
逆に、白メタでこのクリーチャーがあちこちで見られる事を逆手に取り、稲妻の天使/Lightning Angelやセラの報復者/Serra Avengerといった白の中堅クリーチャーを使うデッキが増えた。修正で死にさえしなければ、打撃力に転化できるので逆に有利となる。
ただし、上記のロクソドンの教主/Loxodon Hierarchのように、死にこそしないもののタフネスが下がった分、戦闘や火力への耐性は下がっているため、一概にこのカードが腐ってしまう訳ではない。戦闘に関しては回避能力持ちを使われる事で対策されるが、稲妻の天使/Lightning Angelが3点火力1発で焼けるのは大きい。
- 時のらせんブロック構築でもスライなどに投入され、環境から白ウィニーを駆逐してしまった。
- 下馬評では、「隙を見せないものの、パッとしないサイズで焼かれやすく、色対策を兼ねてサイドに入るかどうか」といった評価だったが、スタンダード入りするや否や、このカードに苦しめられるプレイヤーが続出。グランプリ京都07で、渡辺雄也を優勝に導く活躍さえ見せた。
- リシャーダの港/Rishadan Portのような、実際に使われてみて初めてその嫌らしさを痛感できるタイプのカードである。
- 作られた時代も色も違うとはいえ、キング・チータ/King Cheetahが可哀想になる。