創案の火/Fires of Invention
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エンチャント
あなたは、あなたのターン中にのみ呪文を唱えることができ、各ターンに呪文を2つまで唱えることができる。
あなたは、マナ総量があなたがコントロールしている土地の総数以下の呪文を、そのマナ・コストを支払うことなく唱えてもよい。
呪文をマナ・コストを支払うことなく唱えることができるようになるエンチャント。当然ながらなんでも唱え放題というわけはなく、「自分のターン中に2つまでしか唱えられない」とタイミングおよび回数の制限がかかり、踏み倒せる呪文も「マナ総量がコントロールしている土地の数以下」と重さの上限がある。
制限こそあれ、色もカード・タイプも問わず、何回でもコストを踏み倒せる効果は非常に強力であり、それがシングルシンボル4マナと極めて唱えやすい実用的なコストで設置できるというのは破格。またその制限も、「土地の数に依存」「1ターンに2回まで」と一見厳しくも思えるが、そもそもたいていのデッキでは土地の数までの呪文しか唱えられないのは当たり前だし、それだけ重い呪文は2回以上唱えるのは難しいわけであるから、実際にはさほど厳しい制限でもない。むしろ「通常の2倍のマナ効率で呪文を唱えられる」という解釈もでき、十分過ぎるテンポ・アドバンテージを稼げる。
最速で出したとしても大抵のリセットカードにはすぐ手が届くので、適正な呪文が2枚もあれば劣勢の盤面をひっくり返すことは容易い。同時に登場した願いのフェイ/Fae of Wishesとは非常に相性が良く、1つ目でサイドボードから引っ張ってきたカードを2つ目として即座に唱えることができるため、ウィッシュボードに特化すれば万能に程近い対応が可能となる。
また、起動型能力については踏み倒しこそできないものの何の制限も掛からず、使い道がなくなっているマナを注ぎ込めるので、強力な起動型能力を持つパーマネントカードとの相性も非常に良い。特に炎の騎兵/Cavalier of Flame、帰還した王、ケンリス/Kenrith, the Returned King、ヴァントレス城/Castle Vantressとの相性は特筆に値する。
とはいえどやはり呪文を唱える数やタイミングが制限されるのは時に厄介。このカードを割るないし回収することで制限をうまく外すというプレイングは常に頭の片隅に入れておくべきだろう。実際、時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Ravelerによるバウンス、次元の浄化/Planar Cleansingによるリセットに巻き込む、空を放浪するもの、ヨーリオン/Yorion, Sky Nomadで明滅して一時的に空白期間を作るといった様々な方法が用いられた。
登場以来、スタンダードではこのカードを中心とするデッキが形を変えながら常にメタの一角となっており、ファイアーズと総称される。
- マナが余るため、後続の呪文に対しては火消し/Quench系のマナを要求する不確定カウンターがほぼ無効になる。その系統の呪文を多く採用したパーミッションにとっては創案の火がマストカウンターとなる。
禁止指定
2020年6月1日(Magic: The Gathering Arenaでは6月4日)より、スタンダードで禁止カードに指定された。同時に、ヒストリックでも一時停止カードに指定された[1]。
創案の火デッキはスタンダードで高い支配率と勝率を維持しており、また環境のカードプールが増加するたびに強力さを増すという特性上、メタゲームの働きのみでは同デッキを食い止めることはできないと判断された。さらに、このカードの存在によって将来のスタンダード用のカード・セットのデザインとバランスが大きく制限されてしまうことも問題となった。
ルール
- 創案の火が戦場に出ていない時点で唱えた呪文、および創案の火自身もそのターンで唱えた呪文に数えられる。
- 2つ目の能力についてはマナ・コストを支払うことなく唱えるも参照。
- あなたは創案の火の2つ目の能力を適用せず、通常通りマナ・コストや他の代替コストを支払って呪文を唱えてもよい。その場合でもそのターンに唱えた呪文には数えられる。
- 分割カードや当事者カードを唱える場合、マナ総量は実際に唱える側の特性を参照する。