コピー可能な値
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オブジェクトをコピーする場合、コピー元のオブジェクトが持つ特性のコピー可能な値/Copiable Valueを参照し、コピーはそれらの値を得る。
コピー可能な特性とは、オブジェクトの特性のうち、
という「カードに印刷された値」に加え
を加味したものである。
他の(タイプを変更するものも含む)効果や、上に載ったカウンターはコピーされない。また、「裏向きである」「タップしている」「反転している」といったオブジェクトの位相もコピーされない。さらに、コピー元のパーマネントに関して行なわれた選択はコピーされない。他のパーマネントのコピーとして何かが戦場に出る場合、「戦場に出るに際し」の能力の選択は、コピーのコントローラーが行う。
- 例:クリーチャーになっているちらつき蛾の生息地/Blinkmoth Nexusを彫り込み鋼/Sculpting Steelでコピーした場合、彫り込み鋼は(クリーチャーでない)ちらつき蛾の生息地そのものとして戦場に出る。なぜなら、「クリーチャー化した」ことは、コピー可能な値ではないからである。当然アーティファクトでもないので、通常は帰化/Naturalizeなどで破壊されることもない。
- 例:電結の荒廃者/Arcbound Ravagerをコピーしている+1/+1カウンターが3個乗ったクローン/Cloneを彫り込み鋼でコピーした場合、彫り込み鋼は+1/+1カウンターが1個乗った電結の荒廃者として戦場に出る。それ以外のクリーチャーをコピーすることはできない。なぜなら、クローンのコピー可能な値が上書きされているからである。カウンターの数はコピーされないことにも注意。
- 例:反転して暴く者、智也/Tomoya the Revealerになっている呪師の弟子/Jushi Apprenticeをクローンでコピーした場合、そのクローンは反転していない呪師の弟子として戦場に出る。なぜなら、「反転している」ことは、コピー可能な値ではないからである。ただし、「反転する条件」と「反転後の能力」はルールテキストとして書かれているのでコピー可能な値であり、もちろん条件を満たせばコピーも反転する。
コピーするのがスタックにあるオブジェクトの場合、プレイ時に行なわれた選択もコピーする。すなわち、モード、対象、Xの値、キッカー・コストを支払ったかどうか、複数の対象にどのように影響を与えるか、などはコピーされる。また、コストを支払う際に用いたオブジェクトを参照する場合、コピー元と同じオブジェクトを参照する。解決時に行われる選択は通常コピーされない。
- 例:「すべてを護るもの、母聖樹/Boseiju, Who Shelters Allのマナを使用してプレイされた火の玉/Fireball」をコピーした場合、コピーした方の呪文は他の呪文や能力で打ち消すことができる。なぜなら、どのマナを支払ったかという情報はコピーされないため、コピーは「呪文や能力が打ち消されない」効果を持たないからである。
- 例:青マナを使用して唱えられた夜の飾り紐/Ribbons of Nightをコピーした場合、通常そのコピーではカードを引けない。どのマナを支払ったかという情報はコピーされないからである。ただし、そのコピーをプレイする際にコストとして青マナを支払っている場合にはカードを引く。
- 補足:双つ術/Twincast等でコピーした場合、コピーそのものはただスタックに乗せられるだけでありコストを支払っていない事に注意。双つ術/Twincastをプレイするために青マナを支払っていたとしてもカードは引けない。
- 例:ミラーリ/Mirariで、キッカー・コストを支払ったウルザの激怒/Urza's Rageをコピーしたなら、与えられるダメージは3点ではなく、10点である。そしてコピーも打ち消されない。これはテキストにそう書かれているからである。
- 例:「エンチャントを破壊する」モードを選択した外殻貫通/Hull Breachをコピーしたなら、コピーも「エンチャントを破壊する」モードを選択したことになる。
- 補足:エンチャントを対象としている帰化/Naturalizeをコピーした場合は、帰化はモードを持つ呪文ではないので、アーティファクトを対象にできる。コピー作成の際に「コピーの新たな対象を選びなおしてよい」という指示があったときには重要になる。
- 例:双呪でプレイされた手綱取り/Grab the Reinsをコピーしたなら、コピーもすべてのモードを選択したことになる。
- 例:祝福の息吹/Blessed Breathを連繋した氷河の光線/Glacial Rayをコピーしたなら、連繋により追加されたテキストもコピーされる。
- 例:追加コストとしてパワー3のクリーチャーを生け贄に捧げた投げ飛ばし/Flingをコピーした場合、コピーの方も3点のダメージを与える。
水変化の精体/Aquamorph Entity登場当初、これが裏向きから表向きになった際の能力で設定されたP/Tがコピー可能な値か否かに関して議論があった。これは、総合ルールのコピー可能な値に関する記述に「表になるに際し」の能力のことが含まれていなかったため。現在の総合ルールでは「表になるに際し」もコピー可能な値を設定するものとして記述されており、解釈が明確になっている。
参考
引用:総合ルール 20231117.0
- 7 その他のルール
引用:総合ルール 20231117.0
- 7 その他のルール
- 706 サイコロを振ること
- 706.3 プレイヤーにサイコロを振るように指示する能力の中には、結果テーブルがあるものがある。
- 706.3a 結果テーブルは列記されているか複数行に渡る表で書かれている。各項目には、ありうる出目と、それらの出目に対応した結果が書かれている。出目は単一の数であることも「N1-N2」の形で最小値と最大値を示した幅であることも、「N+」という形で最小値だけを示した幅であることもある。各項目は、「出目がこの幅の中であるなら、[[[効果]]]。」を意味している。サイコロを振った後、その出目を用いて結果テーブルのどの効果が発生するか、あるいはしないかを決める。
- 706.3b サイコロを振るという指示、それと同じ段落にあるそれを修整するという指示、その出目に基づいた追加の指示、対応する結果テーブルは、すべてが1つの能力の一部である。
- 706.3c 結果テーブルの効果の中に、「振り直す。/Roll again.」という文章を含んでいるものがある。この追加のサイコロは、もともとのサイコロと同種同数のサイコロを使い、同じ修整を加える。
- 706.3 プレイヤーにサイコロを振るように指示する能力の中には、結果テーブルがあるものがある。
- 706 サイコロを振ること