蘇生
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蘇生/Unearth | |
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種別 | 起動型能力 |
登場セット | アラーラの断片ブロック モダンホライゾン モダンホライゾン2 統率者レジェンズ:バルダーズ・ゲートの戦い統率者デッキ ウォーハンマー40,000統率者デッキ 兄弟戦争 |
CR | CR:702.84 |
蘇生(そせい)/Unearthは、アラーラの断片ブロックで初登場したキーワード能力。これを持つカードが墓地にあるときのみ機能する起動型能力である。
クリーチャー — ゾンビ(Zombie)
蘇生(黒)((黒):このカードを戦場に戻す。そのクリーチャーは速攻を得る。次の終了ステップの開始時かそれが戦場を離れる場合に、それを追放する。蘇生はソーサリーとしてのみ行う。)
2/1伝説のクリーチャー — ゾンビ(Zombie) 戦士(Warrior)
あなたの墓地にある各クリーチャー・カードは蘇生(2)(黒)を持つ。((2)(黒):そのカードを戦場に戻す。そのクリーチャーは速攻を得る。次のターン終了ステップの開始時か、それが戦場を離れる場合に、それを追放する。蘇生はソーサリーとしてのみ行う。)
5/5定義
蘇生 [コスト]/Unearth [コスト]は、「[コスト]:このカードをあなたの墓地から戦場に戻す。それは速攻を得る。次の終了ステップの開始時に、それを追放する。それが戦場を離れる場合、それを他のあらゆる領域に置く代わりにそれを追放する。この能力は、あなたがソーサリーを唱えられるときにのみ起動できる。」を意味する。
解説
蘇生の起動コストを支払うことで、1ターンに限り自身をリアニメイトすることができる能力である。この能力で戦場に戻したパーマネントは、戦場を離れると追放される。
アラーラの断片ブロックでは、アンデッド溢れる世界のグリクシス/Grixisに割り振られた能力で、蘇生を持つ(与える)カードは青・黒・赤に割り振られている。ウォーハンマー40,000統率者デッキではネクロン王朝/Necron Dynasties(黒)のメインメカニズムとして取り上げられた。兄弟戦争では過去の遺物を掘り起こすフレイバーからアーティファクト専用の能力として全色(のコスト)に与えられ、クリーチャー以外で蘇生を持つカードも初登場した。
ルール
- 蘇生を起動した後、それが解決されるまではそのカードは墓地に置かれたままである。解決前に墓地対策カードなどで墓地を離れた場合、蘇生は解決時に何もしない。
- 「終了ステップ開始時に、それを追放する」というのは遅延誘発型能力である。これはもみ消し/Stifleなどで打ち消すことができ、一度打ち消せば再び誘発することはない。
- 一方、「それが戦場を離れる場合、それを追放する。」という置換効果は、次のターン以降も有効であるので注意。
- 速攻は蘇生によって付加される能力であるが、「追放する」効果はどちらもそのパーマネントに付加される能力ではない。「すべての能力を失う」ような効果があった場合、蘇生によって戻ったパーマネントは速攻を失うが、「追放する」効果は実行される。
- 他の呪文や能力によって追放されることを蘇生の「追放する」効果が置換することはない。蘇生による追放効果は、追放領域以外に置かれる場合にのみ起こる置換だからである(他のあらゆる領域というのは、追放領域以外の領域のことを指している)。追放される場合、単純に呪文や能力の効果そのものによって追放される。
- ちらつき鬼火/Flickerwispなどでパーマネントが一時的に追放されてから戦場に戻った場合、それはそのまま戦場に残る。蘇生で戻ったものとは異なるオブジェクトとして扱われるためである。
開発秘話
アラーラの断片ブロックにおける「蘇生」は、グリクシス担当チームがオーバーパワーな過去の失敗(発掘)を反省して開発した、墓地利用メカニズムである[1]。
- 開発時には、「蘇生」ではなく「虐殺/Carnage」というメカニズムがグリクシスに割り当てられていた。これは「クリーチャーが戦場から墓地に置かれたときに誘発して何かを行う」能力でKhabal Ghoulを祖とするものであったが、青にそぐうメカニズムとはいえず、反対に赤の貪食とは高い親和性を示したことから、グリクシスからジャンド/Jundに移された[2][1]。
- 「虐殺/Carnage」には、藻のガリアル/Algae Gharialと死を出迎える者/Deathgreeter、風切るイグアナール/Hissing Iguanar、血編み髪のクレシュ/Kresh the Bloodbraided、崖崩れの精霊/Rockslide Elemental、ゴミあさりのドレイク/Scavenger Drake、不純な影/Vicious Shadowsが該当する。
- 「虐殺/Carnage」は、「死テーマ」のメカニズムとしてイニストラードにも採用された[3]。
- プレイテスト時、「蘇生」はDawn of the Deadを略して「DoD」または「DotD」と呼ばれた[4]。
その他
- 初登場時は死者がアンデッドとなって蘇るイメージであったため、蘇生を持っている・得ることができるのは長らくクリーチャー・カードに限定されていた。兄弟戦争でクリーチャー以外にも解禁されるまで実に14年の年月を有している。
- アラーラ再誕では、蘇生に加えて隣接するエスパー/Esperやジャンド/Jundのメカニズムを併せ持ったカードが登場している(前者はエーテリウムの嫌悪者/Etherium Abomination、後者はカターリの爆撃兵/Kathari Bomber)。多断片のメカニズムやフレイバーの共有はアラーラ再誕に共通するデザインテーマの1つである。
- 同じ名前を持つカードが日本語名と英語名でそれぞれ存在する(蘇生/Resurrectionと発掘/Unearth)。Unearthの日本語訳である「発掘」は別のキーワード能力の名前にもなっており、ややこしい。
- 「Unearth」とは「発掘する、掘り出す」こと。本来「蘇生」の意味は持たないが、上記の通り別のキーワード能力との重複を避けた翻訳であろう。
- アラーラ・ブロック当時はクリーチャーしか持たないため問題ない訳であったが、その後クリーチャーでないカードが持ったことにより違和感のある訳となってしまった。
- 墓地から再利用するという点はフラッシュバックに似ているが、蘇生は起動型能力であり、呪文として唱えているわけではない点に注意。
- 通常の呪文に対する打ち消しでは防げず、もみ消し/Stifleなど能力を打ち消せるカードが必要。また、灰の盲信者/Ash Zealotなどが持つ「墓地から呪文を唱えるたびに誘発する誘発型能力」は誘発しない。
- ただし、蘇生は起動コストとして自身を移動させるわけではないので、もみ消ししても墓地に残ってしまい再度起動されうる。
- 通常の呪文に対する打ち消しでは防げず、もみ消し/Stifleなど能力を打ち消せるカードが必要。また、灰の盲信者/Ash Zealotなどが持つ「墓地から呪文を唱えるたびに誘発する誘発型能力」は誘発しない。
- ゴシックホラーがテーマであるイニストラード・ブロックで再録が検討されたが、イニストラード時点で部族・死亡誘発・陰鬱、闇の隆盛以降も不死・明滅と、クリーチャーに関連するメカニズムが多かったため、フラッシュバックが優先された[5]。
- 統率者レジェンズでは蘇生と無尽が合わさったかのようなメカニズムである再演が登場した。
関連カード
- 行き届いた採掘/Meticulous Excavation - 蘇生を持つカードを対象にすると救出時に追放領域を介する。
蘇生を与えるカードの一覧は裏切り者の王、セドリス/Sedris, the Traitor Kingの項目を参照。
脚注
- ↑ 1.0 1.1 Unearthing Grixis(Latest Devlopments 2008年10月24日)
- ↑ Shard Candy(Feature 2008年9月15日)
- ↑ 来いよイニストラード その2(Making Magic 2011年9月12日)
- ↑ Conflux Design Feature Article(Feature 2009年2月9日)
- ↑ Unanswered Questions: Innistrad /未回答問題:イニストラード(Making Magic 2011年10月10日)