バウンスランド

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[[ビジョンズ]]のものも[[ラヴニカ・ブロック]]のものも、一旦出てしまえばデメリットなく2[[マナ]]を出せる。また、別の[[土地]]を[[手札]]に[[戻す]]ことになるため、[[もみ消し/Stifle]]などを使わない限り[[マナ加速]]にはならない。よって、[[基本土地]]などと比べると以下の点で違いがある。
 
[[ビジョンズ]]のものも[[ラヴニカ・ブロック]]のものも、一旦出てしまえばデメリットなく2[[マナ]]を出せる。また、別の[[土地]]を[[手札]]に[[戻す]]ことになるため、[[もみ消し/Stifle]]などを使わない限り[[マナ加速]]にはならない。よって、[[基本土地]]などと比べると以下の点で違いがある。
 
;メリット
 
;メリット
:1枚の土地から2マナを生み出せる性質上、安定してマナを伸ばすことができる。たとえば、基本土地24枚の内4枚をこれに代えれば、土地からのマナ供給は実質28マナ分となる。
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#1枚の土地から2マナを生み出せる性質上、安定してマナを伸ばすことができる。たとえば、基本土地24枚の内4枚をこれに代えれば、土地からのマナ供給は実質28マナ分となる。
:手札を減らすことなく、マナ基盤から生み出せるマナ量を増やすことができる。機能としては「土地を[[キャントリップ]][[引く|ドロー]]する土地」と言い換えてもよいかもしれない。ラヴニカ・ブロック版は、同じ[[ブロック (総称)|ブロック]]に相性がよい[[強迫的な研究/Compulsive Research]]が存在することも利点。
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#手札を減らすことなく、マナ基盤から生み出せるマナ量を増やすことができる。機能としては「土地を[[キャントリップ]][[引く|ドロー]]する土地」と言い換えてもよいかもしれない。ラヴニカ・ブロック版は、同じ[[ブロック (総称)|ブロック]]に相性がよい[[強迫的な研究/Compulsive Research]]が存在することも利点。
  
 
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;デメリット
:[[タップイン]]なので、特に序盤は[[テンポ]]を大きく削ぐことになる。
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#[[タップイン]]なので、特に序盤は[[テンポ]]を大きく削ぐことになる。
:性質上、[[土地破壊]]や[[バウンス]]を食らった時、テンポ面での被害が2倍になる計算。
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#性質上、[[土地破壊]]や[[バウンス]]を食らった時、テンポ面での被害が2倍になる計算。
:戻す土地が他にないとマナ基盤として機能しない。
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#戻す土地が他にないとマナ基盤として機能しない。
  
 
総じて、序盤のテンポをさほど気にせず、バウンスランド以外の土地も相当数入れられる[[コントロール (デッキ)|コントロールデッキ]]に適している。他方、序盤のテンポを重要視する速攻[[デッキ]]などでは敬遠されがち。もちろん例外はあり、[[ビートダウン (デッキ)|ビートダウンデッキ]]で採用される場合もある。
 
総じて、序盤のテンポをさほど気にせず、バウンスランド以外の土地も相当数入れられる[[コントロール (デッキ)|コントロールデッキ]]に適している。他方、序盤のテンポを重要視する速攻[[デッキ]]などでは敬遠されがち。もちろん例外はあり、[[ビートダウン (デッキ)|ビートダウンデッキ]]で採用される場合もある。
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*[[踏査/Exploration]]などの「1[[ターン]]に1度しか土地を[[プレイ]]できない」という制限を破るカードとも相性が良い。  
 
*[[踏査/Exploration]]などの「1[[ターン]]に1度しか土地を[[プレイ]]できない」という制限を破るカードとも相性が良い。  
 
*必ず2マナ出てしまうため、[[基本セット2010]]以前のルールでは[[マナ・バーン]]を起こす可能性があった。
 
*必ず2マナ出てしまうため、[[基本セット2010]]以前のルールでは[[マナ・バーン]]を起こす可能性があった。
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===ビジョンズ版===
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ビジョンズ版のものは「戻す土地が対応する[[基本土地タイプ]]を持っている必要がある」「[[アンタップ]]状態のものしか戻せない」「戻せなかった場合[[生け贄に捧げる]]」という3点が大きなデメリットとなっており、テンポの損失が特に著しい上に、[[ブーメラン/Boomerang]]などで妨害されると丸損になる危険性を抱えていた。当時は[[無色マナ]]・[[マナ・シンボル|シンボル]]もなかったため、「2[[マナ]]の内半分は[[無色マナ]]」という点も融通が効かず歓迎されなかった。加えて、[[マリガン#初期|当時のマリガン・ルール]]では「すべて[[土地]]」か「すべて土地でない」とき以外はマリガンができず、バウンスランドはあるが[[基本土地]]がないという[[初期手札]]ではマリガンできなかったため、基本土地を引くまで何もできなかった。これら数々のデメリットを覆せるだけのメリットがなかったため、当時の[[トーナメント]]シーンではほとんど使われなかった。
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現在では[[統率者戦]]において[[単色デッキ]]で採用されることがある。統率者戦は全体的に長期戦になりやすいことからマナを伸ばす重要性が高く、単色デッキでは[[固有色]]ルールによりラヴニカ・ブロック版のバウンスランドが使えないため代用品として用いられる。[[統率者2014]]では各[[構築済みデッキ]]にサイクルの[[カード]]のそれぞれが収録された。
  
 
===ラヴニカ・ブロック版===
 
===ラヴニカ・ブロック版===
ラヴニカ・ブロックのものはビジョンズのそれと比べて、「戻す土地が[[タップ]]状態でもよい」「戻す土地の種類に制限がない」「出るマナが2[[色]]」と、様々な面で強化版となっている。そのため、ビジョンズ版はほとんど使われなかったのに対し、ラヴニカ・ブロックのものは[[構築]]でもよく見られる。
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2[[色の組み合わせ]]の10枚サイクル。ラヴニカ・ブロックのものはビジョンズのそれと比べて、「戻す土地が[[タップ]]状態でもよい」「戻す土地の種類に制限がない」「出るマナが2[[色]]」と、様々な面で強化版となっている。そのため、ビジョンズ版はほとんど使われなかったのに対し、ラヴニカ・ブロックのものは[[構築]]でもよく見られる。
 
*かつては完全な[[上位互換]]だったが、[[ゲートウォッチの誓い]]において[[無色マナ]]を必要とするカードが登場したため、2色のマナが出ることについては上位互換ではなくなっている。
 
*かつては完全な[[上位互換]]だったが、[[ゲートウォッチの誓い]]において[[無色マナ]]を必要とするカードが登場したため、2色のマナが出ることについては上位互換ではなくなっている。
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[[統率者レジェンズ]]ではラヴニカ・ブロック版と同一仕様の[[無色マナ]]版、[[ギルド無しの公共地/Guildless Commons]]が登場した。
  
 
自らを手札に戻すことで何度でも[[戦場]]と手札を行き来できる。そのため[[殴打蔦の葛/Vinelasher Kudzu]]、[[上陸]]など、土地が[[戦場に出る]]ことで[[誘発]]する[[能力]]や、自分の[[パーマネント]]が手札に戻ることで誘発する能力との[[シナジー]]を持つ。[[Fastbond]]と[[面晶体のカニ/Hedron Crab]]や[[ハグラへの撤退/Retreat to Hagra]]と合わせて[[無限コンボ]]を狙うデッキが[[ヴィンテージ]]に存在する。
 
自らを手札に戻すことで何度でも[[戦場]]と手札を行き来できる。そのため[[殴打蔦の葛/Vinelasher Kudzu]]、[[上陸]]など、土地が[[戦場に出る]]ことで[[誘発]]する[[能力]]や、自分の[[パーマネント]]が手札に戻ることで誘発する能力との[[シナジー]]を持つ。[[Fastbond]]と[[面晶体のカニ/Hedron Crab]]や[[ハグラへの撤退/Retreat to Hagra]]と合わせて[[無限コンボ]]を狙うデッキが[[ヴィンテージ]]に存在する。

2021年1月2日 (土) 16:01時点における版

バウンスランド(Bounce Land)は、広義には戦場に出たときに自分コントロールする土地を1つ手札戻す土地の総称。定義ではプレーンシフト棲み家も該当するが、それを含めずビジョンズラヴニカ・ブロックのものを指すことが多い。日本では「お帰りランド」「ブーメランド」、英語圏では単純に"Karoo Land"などとも言う。


Karoo / 乾燥高原
土地

乾燥高原はタップ状態で戦場に出る。
乾燥高原が戦場に出たとき、あなたがコントロールするアンタップ状態の平地(Plains)1つをオーナーの手札に戻さないかぎり、それを生け贄に捧げる。
(T):(◇)(白)を加える。



Azorius Chancery / アゾリウスの大法官庁
土地

アゾリウスの大法官庁はタップ状態で戦場に出る。
アゾリウスの大法官庁が戦場に出たとき、あなたがコントロールする土地1つをオーナーの手札に戻す。
(T):(白)(青)を加える。


目次

解説

ビジョンズのものもラヴニカ・ブロックのものも、一旦出てしまえばデメリットなく2マナを出せる。また、別の土地手札戻すことになるため、もみ消し/Stifleなどを使わない限りマナ加速にはならない。よって、基本土地などと比べると以下の点で違いがある。

メリット
  1. 1枚の土地から2マナを生み出せる性質上、安定してマナを伸ばすことができる。たとえば、基本土地24枚の内4枚をこれに代えれば、土地からのマナ供給は実質28マナ分となる。
  2. 手札を減らすことなく、マナ基盤から生み出せるマナ量を増やすことができる。機能としては「土地をキャントリップドローする土地」と言い換えてもよいかもしれない。ラヴニカ・ブロック版は、同じブロックに相性がよい強迫的な研究/Compulsive Researchが存在することも利点。
デメリット
  1. タップインなので、特に序盤はテンポを大きく削ぐことになる。
  2. 性質上、土地破壊バウンスを食らった時、テンポ面での被害が2倍になる計算。
  3. 戻す土地が他にないとマナ基盤として機能しない。

総じて、序盤のテンポをさほど気にせず、バウンスランド以外の土地も相当数入れられるコントロールデッキに適している。他方、序盤のテンポを重要視する速攻デッキなどでは敬遠されがち。もちろん例外はあり、ビートダウンデッキで採用される場合もある。

前述したようにバウンスランドを破壊・バウンスされるとテンポの喪失が著しいため、使う上では基本でない土地への対策手段が環境に存在するか否かも極めて重要。ビジョンズのものが使われなかったのは、不毛の大地/Wastelandの影響も大きいだろう。

ビジョンズ版


Karoo / 乾燥高原
土地

乾燥高原はタップ状態で戦場に出る。
乾燥高原が戦場に出たとき、あなたがコントロールするアンタップ状態の平地(Plains)1つをオーナーの手札に戻さないかぎり、それを生け贄に捧げる。
(T):(◇)(白)を加える。


ビジョンズ版のものは「戻す土地が対応する基本土地タイプを持っている必要がある」「アンタップ状態のものしか戻せない」「戻せなかった場合生け贄に捧げる」という3点が大きなデメリットとなっており、テンポの損失が特に著しい上に、ブーメラン/Boomerangなどで妨害されると丸損になる危険性を抱えていた。当時は無色マナシンボルもなかったため、「2マナの内半分は無色マナ」という点も融通が効かず歓迎されなかった。加えて、当時のマリガン・ルールでは「すべて土地」か「すべて土地でない」とき以外はマリガンができず、バウンスランドはあるが基本土地がないという初期手札ではマリガンできなかったため、基本土地を引くまで何もできなかった。これら数々のデメリットを覆せるだけのメリットがなかったため、当時のトーナメントシーンではほとんど使われなかった。

現在では統率者戦において単色デッキで採用されることがある。統率者戦は全体的に長期戦になりやすいことからマナを伸ばす重要性が高く、単色デッキでは固有色ルールによりラヴニカ・ブロック版のバウンスランドが使えないため代用品として用いられる。統率者2014では各構築済みデッキにサイクルのカードのそれぞれが収録された。

ラヴニカ・ブロック版


Azorius Chancery / アゾリウスの大法官庁
土地

アゾリウスの大法官庁はタップ状態で戦場に出る。
アゾリウスの大法官庁が戦場に出たとき、あなたがコントロールする土地1つをオーナーの手札に戻す。
(T):(白)(青)を加える。



Guildless Commons / ギルド無しの公共地
土地

ギルド無しの公共地はタップ状態で戦場に出る。
ギルド無しの公共地が戦場に出たとき、あなたがコントロールしている土地1つをオーナーの手札に戻す。
(T):(◇)(◇)を加える。


2色の組み合わせの10枚サイクル。ラヴニカ・ブロックのものはビジョンズのそれと比べて、「戻す土地がタップ状態でもよい」「戻す土地の種類に制限がない」「出るマナが2」と、様々な面で強化版となっている。そのため、ビジョンズ版はほとんど使われなかったのに対し、ラヴニカ・ブロックのものは構築でもよく見られる。

統率者レジェンズではラヴニカ・ブロック版と同一仕様の無色マナ版、ギルド無しの公共地/Guildless Commonsが登場した。

自らを手札に戻すことで何度でも戦場と手札を行き来できる。そのため殴打蔦の葛/Vinelasher Kudzu上陸など、土地が戦場に出ることで誘発する能力や、自分のパーマネントが手札に戻ることで誘発する能力とのシナジーを持つ。Fastbond面晶体のカニ/Hedron Crabハグラへの撤退/Retreat to Hagraと合わせて無限コンボを狙うデッキがヴィンテージに存在する。

コモンであるため、貧乏デッキの心強い味方でもある。また印鑑と並んでリミテッドでの多色マナ基盤の安定性に一役買っている。パウパー統率者戦でも貴重な2色地形として使われるほか、パウパーのFamiliar Comboなどではコンボパーツとして用いられていた。

該当カード一覧

ビジョンズ

ラヴニカ・ブロック

ラヴニカ:ギルドの都
ギルドパクト
ディセンション

統率者レジェンズ

参考

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