大会常連、スパイク/Spike, Tournament Grinder

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|コスト= (2)(黒/Φ)(黒/Φ)
 
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|タイプ=伝説のクリーチャー ― 人間(Human) ゲーマー(Gamer)
 
|タイプ=伝説のクリーチャー ― 人間(Human) ゲーマー(Gamer)
|カードテキスト=((黒/Φ)は(黒)でも2点のライフでも支払うことができる。)<br>(黒/Φ)(黒/Φ)(黒/Φ)(黒/Φ):ゲームの外部から、あなたが所有していて構築フォーマットで禁止又は制限されたことのあるカード1枚を選び、それを公開し、それをあなたの手札に入れる。
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|カードテキスト=((黒/Φ)は(黒)でも2点のライフでも支払うことができる。)<br>(黒/Φ)(黒/Φ)(黒/Φ)(黒/Φ):ゲームの外部から、あなたが所有していて構築フォーマットで禁止または制限されたことのあるカード1枚を選び、それを公開し、それをあなたの手札に加える。
 
|PT=1/1
 
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|アーティスト=Zoltan Boros
 
|アーティスト=Zoltan Boros
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[[Timmy, Power Gamer|パワー大好きティミー(Timmy)]]と[[Johnny, Combo Player|コンボ大好きジョニー(Johnny)]]の登場からおよそ13年、満を持してついに姿を表した[[Timmy, Johnny, and Spike|大会ガチ勢「スパイク(Spike)」]]。
 
[[Timmy, Power Gamer|パワー大好きティミー(Timmy)]]と[[Johnny, Combo Player|コンボ大好きジョニー(Johnny)]]の登場からおよそ13年、満を持してついに姿を表した[[Timmy, Johnny, and Spike|大会ガチ勢「スパイク(Spike)」]]。
  
[[点数で見たマナ・コスト]]と[[起動型能力]]の[[コスト]]は他の[[伝説の]][[ゲーマー]]と同じく4[[マナ]]であるが、彼女だけは[[色マナ]]を[[ファイレクシア・マナ]]で支払うことができるので、[[唱える]]のに[[不特定マナ]]2点+[[ライフ]]4点、[[能力]][[起動]]にライフ8点を使うという、非常に[[スーサイド]]で爆発力のある運用も可能。
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[[マナ総量]]と[[起動型能力]]の[[コスト]]は他の[[伝説の]][[ゲーマー]]と同じく4[[マナ]]であるが、彼女だけは[[色マナ]]を[[ファイレクシア・マナ]][[支払う]]ことができる。すべてをライフで支払うことにすれば[[ライフ]]12点という非常に[[スーサイド]]な代償となるものの、わずか[[不特定マナ]]2点で即[[召喚]][[起動]]できるため、非常に早い段階から行動を起こすことができる。
  
そして能力も強烈であり、なんと[[ゲームの外部]]から[[あなた]]が所有している、いずれかの[[構築]][[フォーマット]]で[[禁止カード]]・[[制限カード]]に指定されたことのある好きな[[カード]]を[[シルバーバレット]]できるというもの。[[修繕/Tinker]]や[[頭蓋骨絞め/Skullclamp]]のような[[パワーカード]]はもちろん、あなたの資産が許すなら[[パワー9]]だろうが[[Mishra's Workshop]]だろうが選り取りみどりである。起動回数などの制限はないが、ライフの余裕がないときは[[色拘束]]が強く起動することが難しくなるので、状況に応じてできるだけ強力なカードを持ってきたい。
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そして能力も強烈であり、なんと[[禁止カード]]・[[制限カード]]に指定されたことのある好きな[[カード]]を[[願い]]のように[[シルバーバレット]]できるというもの。[[修繕/Tinker]]や[[頭蓋骨絞め/Skullclamp]]のような[[パワーカード]]はもちろん、あなたの資産が許すなら[[パワー9]]だろうが[[Mishra's Workshop]]だろうが選り取りみどりである。起動回数などの制限はないが、ライフの余裕がないときは[[色拘束]]が強く起動することが難しくなるので、状況に応じてできるだけ強力なカードを持ってきたい。
  
また[[Shahrazad]]や[[Chaos Orb]]といった現在の[[マジック]]ではあり得ない効果を持つカード、[[オークの軍旗/Orcish Oriflamme]]のようにとんでもない理由で制限されていたカードも選べるという側面もあり、ネタとして使うのも一興か。
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また[[Shahrazad]]や[[Chaos Orb]]といった現在の[[マジック:ザ・ギャザリング|マジック]]ではあり得ない効果を持つカード、[[オークの軍旗/Orcish Oriflamme]]のようにとんでもない理由で制限されていたカードも選べるという側面もあり、あえてスパイクらしくなくネタとして使うのも一興か。
  
 
今後も(あまり喜ばしいことではないが)禁止・制限されるカードが増えていくであろうことを考えれば、まさに無限の可能性を秘めたカードといえるだろう。
 
今後も(あまり喜ばしいことではないが)禁止・制限されるカードが増えていくであろうことを考えれば、まさに無限の可能性を秘めたカードといえるだろう。
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*[[Unstable]]では唯一のファイレクシア・マナを用いるカード。
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**その強力さからトーナメントで活躍して議論を呼び、特に[[ギタクシア派の調査/Gitaxian Probe|青絡みで]][[精神的つまづき/Mental Misstep|2枚も]]禁止カードを生んだメカニズムであるファイレクシア・マナを大会常連である彼女が使うのは、フレイバー的にもぴったりといえる。
  
 
==ルール==
 
==ルール==
*ゲームの外部からカードを持ってくることに関する基本的なルールは[[願い]]を参照。
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===禁止カード===
*「構築フォーマットで禁止又は制限されたことのあるカード」には、[[ウィザーズ・オブ・ザ・コースト]]または[[統率者戦]]ルール委員会が作った全てのリストが含まれる。[http://mtg-jp.com/rules/docs/faq_ust_j.html 『Unstable』 よくある質問とそうでもない質問とめったにないだろうけど一応答えておく質問集]では[[2017年]]12月時点でのリストが公開されている。
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*[[構築]][[フォーマット]]で禁止又は制限されたことのあるカード」には、[[ウィザーズ・オブ・ザ・コースト]]または[[統率者戦]]ルール委員会が作った全てのリストが含まれる。
**このリストには過去の[[スタンダード]]はもちろん[[Pauper]]や[[ブロック構築]]、そして廃止された[[エクステンデッド]]のものも含まれるため、意外なほど豊富な種類のカードが載っている。
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**[http://mtg-jp.com/cardlist/list/UST.html 『Unstable』 日本語対訳カードリスト]では「a card you own from outside the game '''that has been banned or restricted'''」が禁止または制限「されているカード」と訳されているが、実際には「されたことのあるカード」が正しい。
**[[Magic Online]]認定フォーマットのリストはすべてがフォローされているわけではないが、そこは[[銀枠]]なのでそれに該当するカードを選びたい場合は対戦相手と話し合うといいだろう。
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**[https://mtg-jp.com/gameplay/rules/docs/0029957/ 『Unstable』 よくある質問とそうでもない質問とめったにないだろうけど一応答えておく質問集]では[[2017年]]12月時点でのリストが公開されている。このリストには過去の[[スタンダード]]はもちろん[[パウパー]]や[[ブロック構築]]、そして廃止された[[エクステンデッド]]のものも含まれるため、意外なほど豊富な種類のカードが載っている。(ただし、この時点で統率者戦の禁止カードに指定されていた[[グリセルブランド/Griselbrand]]がリスト抜けしているので注意)
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**[[Magic Online]]認定フォーマットの禁止カードはすべてがフォローされているわけではないが、そこは[[アン・ゲーム]]なのでそれに該当するカードを選びたい場合は対戦相手と話し合うといいだろう。
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**[[Magic: The Gathering Arena]]の期間限定イベントにおける禁止カードも対象に含まれる<ref>[https://markrosewater.tumblr.com/post/186545042183/maro-silver-bordered-question-spike-list-im Mark RosewaterのBlog]</ref>。例えば、2019年8月開催の[https://mtg-jp.com/reading/publicity/0032721/ 激変スタンダード]では多くの強力な選択肢が彼女の手元に加わった。
 
*本来は[[手札]]に加わることのない[[策略]]カードも選ぶことが可能。ただしこれらは[[統率]][[領域]]になければ機能しないため[[プレイ]]することはできない。
 
*本来は[[手札]]に加わることのない[[策略]]カードも選ぶことが可能。ただしこれらは[[統率]][[領域]]になければ機能しないため[[プレイ]]することはできない。
*[[アンティ]]に関するカードは「アンティを賭けないゲームには入れられない」というルールが銀枠でも適用されるため手札に加えることはできない。
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*[[アンティ]]に関するカードは「アンティを賭けない[[ゲーム]]には入れられない」というルールがアン・ゲームでも適用されるため手札に加えることはできない。
 
*そのマッチ中に[[Look at Me, I'm the DCI]]によって禁止されたカードがあっても、それは構築フォーマットで禁止されたわけではないため手札に加えることはできない。
 
*そのマッチ中に[[Look at Me, I'm the DCI]]によって禁止されたカードがあっても、それは構築フォーマットで禁止されたわけではないため手札に加えることはできない。
==構築フォーマット==
 
禁止カードや制限カード、[[4枚制限ルール]]や[[シングルトン]]などのデッキに投入可能なカードに関するフォーマットはゲーム開始前のデッキ構築のルール(すなわち、ゲームを開始できるかどうか)にだけ影響する。ゲームが始まれば実質的に意味はなくなる事に注意したい。詳しくは[[執拗なネズミ/Relentless Rats#ルール|執拗なネズミ/Relentless Rats]]を参照の事。
 
  
*ゲームの外部がサイドボードに限定されない[[ゲーム]]なら[[銀枠]]の禁止カードを手札に持ってくる事が可能である。
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===[[ゲームの外部]]===
*起動型能力を複数回起動し同じ名前のカードを複数枚手札に持ってくる事も可能であるため、ゲームの外部が[[サイドボード]]に限定されないゲームなら構築フォーマットの枚数制限を越えて手札に持ってくる事も可能である。
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*[[ゲームの外部]]からカードを持ってくることに関する基本的なルールは[[願い]]を参照。
*統率者戦の場合は、[[統率者]][[固有色]]に関わらず好きな固有色のカードを手札に入れる事ができる。
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*[[認定大会]]のルールを適用するなら、ゲームの外部はサイドボードに限定される。その際、禁止カードはサイドボードにも入れられないので、厳密に解釈するならば「他のフォーマットで禁止・制限を経験しているが現在遊んでいるフォーマットでは問題なく使えるカード」限定の能力ということになる。
*[[認定大会]]のルールを厳密に適用するならゲームの外部はサイドボードに限定されるうえ、禁止カードはサイドボードにも入れられないので能力が少し弱くなってしまう。しかし、この場合でも過去に禁止されていたが今は問題なく使えるカードならば持ってくる事が可能である。(そもそも銀枠が認定大会で使える機会はあまりないだろうから気にしなくていいかもしれないが・・・)
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**もっとも、そもそもアン・ゲームにそこまでの厳密性を求めても仕方がないので、より[[カジュアルプレイ|カジュアル]]に「デッキに入っていないカード全般」と解釈するのが普通だろう。
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***極端に緩く考えれば、「現在遊んでいるフォーマットでは使用できないカード」や「既にデッキに上限数(通常4枚、[[制限カード]]や[[ハイランダー]]ルールであれば1枚)を使っているカード」を持ってくることも許される、と解釈できなくもない。この辺りは例によって当事者間でうまく処理したい。
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*統率者戦においては、「ゲームの外部から、他のカードを参照する能力は([[プレイヤー]]間の事前の合意がないかぎり)機能しない」というルールを無断で破ることはできない。
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**逆に言えば、合意さえあれば使用できるということである。初期ライフが高いこともあり、様々な[[マナ加速]]とファイレクシア・マナをフル活用すれば[[1ターンキル]]の手段には事欠かないだろう。
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**その場合であっても、[[統率者]]の[[固有色]]と合致しない固有色のカードをゲームに加えることはできない。
  
==その他==
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==モチーフ==
*[http://mtg-jp.com/cardlist/list/UST.html 『Unstable』 日本語対訳カードリスト]では「a card you own from outside the game '''that has been banned or restricted'''」が禁止又は制限「されているカード」と訳されているが、実際には「されたことのあるカード」が正しい。
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===大会常連/Tournament Grinder===
*[[Unstable]]では唯一のファイレクシア・マナを用いるカード。
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グラインダー/Grinderとは、原義の「[[研磨]]職人」から転じて「コツコツと地道に努力する人」を意味するスラング。[[マジック:ザ・ギャザリング|マジック]]においては、「[[プロツアー]]や[[プロプレイヤーズ・クラブ]]の上位レベルを目指して、主に[[DCI]]認定の[[プレミアイベント]]に足繁く通う人」を指す。いわゆる[[グレイビー・トレイン]]に乗り込んでいる人は大会巡りをする必要がないので、その前の段階にいる人を指す言葉と言える。大雑把に言い換えると「プロ志望のアマチュア」ないし「専業まではいかないセミプロ」と言ったところか。
**その強力さからトーナメントで活躍し議論を呼んだメカニズムであるファイレクシア・マナを大会常連である彼女が使うのは、フレイバー的にもぴったりといえる。
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*競技マジックに取り組んで間もない人からプロツアー上位入賞経験のある人まで様々なプレイヤーがいる層であり、マジックの高レベルな競技性を維持している層とも言える。世のプロ・プレイヤーも([[渡辺雄也]]のような特殊な経歴の持ち主を除き)ほとんどはこのグラインダーからキャリアがスタートしており、未来のプロ・プレイヤーが生まれ来る層でもある。
*期間限定で銀枠のカードも使用できる統率者戦では「使用に注意が必要なカード」に指定された。
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*日本語仮訳では「大会常連」と、「地元の草の根イベントや店舗大会などにしょっちゅう顔を出す常連」というアクティブな[[カジュアルプレイヤー]]にもとれるような訳になっているが、グラインダーはそういったニュアンスでは使われない。
**統率者戦の「ゲームの外部のカードを参照する能力は、[[プレイヤー]]間の事前の合意がないかぎり機能しない」というルールを無断で破ることはできない。
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**逆に言えば、合意さえあれば使用できるということでもある。彼女を統率者に据えれば[[マナ加速]]や[[2マナランド]]で1ターン目から登場し、4枚もの禁止・制限カードを手札に加えることができるため、[[1ターンキル]]の手段には事欠かないだろう。
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==フレイバー・テキスト==
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===フレイバー・テキスト===
{{フレイバーテキスト|"Just wait—I have a response."}}
+
{{フレイバーテキスト|"Just wait—I have a [[対応して|response]]."}}
{{フレイバーテキスト| 「ちょっと待って ― それにスタックで」}}
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{{フレイバーテキスト| 「ちょっと待って ― それに[[対応して|スタックで]]」}}
  
他2名のゲーマーと比べて、こちらはいかにも大会中でよくあるやり取りになっている。
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[[対戦相手]]に「待ってくれ」と頼んでいる点は他2名のゲーマーと同様であるが、こちらはニュアンスがまったく異なり、いかにも大会中でよくあるやり取りになっている。あるいは、他2名のゲーマーがやっと持ってきたカードに対する[[打ち消す|残酷な]][[除去|回答]]なのかもしれない。
あるいは、他2名のゲーマーがやっと持ってきたカードに対する残酷な回答なのかもしれない。
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*なお、{{Gatherer|id=439458}}は女性である。トーナメントプレイヤーの一般像に合わないように見えるかもしれないが、Spikeというあだ名そのものは男女問わずに使えること、潜在的なものも含めれば女性にも相当数のSpikeがいるだろうこと、またTimmyとJohnnyのイラストがいずれも男性だったため、バランスを取る目的で女性のイラストが使われている。<ref>[http://markrosewater.tumblr.com/post/167547562988/greetings-mr-rosewater-may-i-ask-why-spike-is Mark Rosewaterのブログ]</ref>
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===イラスト===
*彼女が使うカードの[[スリーブ]]に描かれているのは[[睡蓮の花/Lotus Bloom]]。残念(?)ながらこのカードは禁止・制限を経験していないので持ってくることはできない。
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{{Gatherer|id=439458}}は女性である。トーナメントプレイヤーの一般像に合わないように見えるかもしれないが、Spikeというあだ名そのものは男女問わずに使えること、潜在的なものも含めれば女性にも相当数のSpikeがいるだろうこと、またTimmyとJohnnyのイラストがいずれも男性だったため、バランスを取る目的で女性のイラストが使われている。<ref>[http://markrosewater.tumblr.com/post/167547562988/greetings-mr-rosewater-may-i-ask-why-spike-is Mark Rosewaterのブログ]</ref>
*また彼女が着ている服の文字「NOPE」には[[青]][[マナ・シンボル]]が描かれており、これは[[打ち消し]][[呪文]]のことを暗示しているのかもしれない。
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*彼女が使うカードの[[スリーブ]]に描かれているのは[[睡蓮の花/Lotus Bloom]]。実際にUltra Pro社から発売されていたスリーブで、現在では入手困難な一品。残念(?)ながらこのカードは禁止・制限を経験していないので持ってくることはできない。
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*彼女が着ている「NOPE」シャツは、実際に市販されている公式ライセンス品である<ref>[https://mtgproshop.com/product/nope-t-shirt-mens/ MTG Pro Shop]</ref>。[[青]][[マナ・シンボル]][[打ち消す|打ち消し]][[呪文]]のことを暗示しているのだろう。
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**なおnopeとはnoの俗な表現で、理性(否定)より感情(拒絶・嫌悪)が先に来ているような言い方である。
  
 
==サイクル==
 
==サイクル==
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==参考==
 
==参考==
 
<references/>
 
<references/>
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*[[マナ・コストにファイレクシア・マナ・シンボルを含むカード一覧]]
 
*[[カード個別評価:Unstable]] - [[レア]]
 
*[[カード個別評価:Unstable]] - [[レア]]
 
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2023年1月13日 (金) 11:15時点における最新版


大会常連、スパイク/Spike, Tournament Grinder (2)(黒/Φ)(黒/Φ)
伝説のクリーチャー ― 人間(Human) ゲーマー(Gamer)

((黒/Φ)は(黒)でも2点のライフでも支払うことができる。)
(黒/Φ)(黒/Φ)(黒/Φ)(黒/Φ):ゲームの外部から、あなたが所有していて構築フォーマットで禁止または制限されたことのあるカード1枚を選び、それを公開し、それをあなたの手札に加える。

1/1

アーティスト:Zoltan Boros


パワー大好きティミー(Timmy)コンボ大好きジョニー(Johnny)の登場からおよそ13年、満を持してついに姿を表した大会ガチ勢「スパイク(Spike)」

マナ総量起動型能力コストは他の伝説のゲーマーと同じく4マナであるが、彼女だけは色マナファイレクシア・マナ支払うことができる。すべてをライフで支払うことにすればライフ12点という非常にスーサイドな代償となるものの、わずか不特定マナ2点で即召喚起動できるため、非常に早い段階から行動を起こすことができる。

そして能力も強烈であり、なんと禁止カード制限カードに指定されたことのある好きなカード願いのようにシルバーバレットできるというもの。修繕/Tinker頭蓋骨絞め/Skullclampのようなパワーカードはもちろん、あなたの資産が許すならパワー9だろうがMishra's Workshopだろうが選り取りみどりである。起動回数などの制限はないが、ライフの余裕がないときは色拘束が強く起動することが難しくなるので、状況に応じてできるだけ強力なカードを持ってきたい。

またShahrazadChaos Orbといった現在のマジックではあり得ない効果を持つカード、オークの軍旗/Orcish Oriflammeのようにとんでもない理由で制限されていたカードも選べるという側面もあり、あえてスパイクらしくなくネタとして使うのも一興か。

今後も(あまり喜ばしいことではないが)禁止・制限されるカードが増えていくであろうことを考えれば、まさに無限の可能性を秘めたカードといえるだろう。

  • Unstableでは唯一のファイレクシア・マナを用いるカード。
    • その強力さからトーナメントで活躍して議論を呼び、特に青絡みで2枚も禁止カードを生んだメカニズムであるファイレクシア・マナを大会常連である彼女が使うのは、フレイバー的にもぴったりといえる。

[編集] ルール

[編集] 禁止カード

[編集] ゲームの外部

  • ゲームの外部からカードを持ってくることに関する基本的なルールは願いを参照。
  • 認定大会のルールを適用するなら、ゲームの外部はサイドボードに限定される。その際、禁止カードはサイドボードにも入れられないので、厳密に解釈するならば「他のフォーマットで禁止・制限を経験しているが現在遊んでいるフォーマットでは問題なく使えるカード」限定の能力ということになる。
    • もっとも、そもそもアン・ゲームにそこまでの厳密性を求めても仕方がないので、よりカジュアルに「デッキに入っていないカード全般」と解釈するのが普通だろう。
      • 極端に緩く考えれば、「現在遊んでいるフォーマットでは使用できないカード」や「既にデッキに上限数(通常4枚、制限カードハイランダールールであれば1枚)を使っているカード」を持ってくることも許される、と解釈できなくもない。この辺りは例によって当事者間でうまく処理したい。
  • 統率者戦においては、「ゲームの外部から、他のカードを参照する能力は(プレイヤー間の事前の合意がないかぎり)機能しない」というルールを無断で破ることはできない。
    • 逆に言えば、合意さえあれば使用できるということである。初期ライフが高いこともあり、様々なマナ加速とファイレクシア・マナをフル活用すれば1ターンキルの手段には事欠かないだろう。
    • その場合であっても、統率者固有色と合致しない固有色のカードをゲームに加えることはできない。

[編集] モチーフ

[編集] 大会常連/Tournament Grinder

グラインダー/Grinderとは、原義の「研磨職人」から転じて「コツコツと地道に努力する人」を意味するスラング。マジックにおいては、「プロツアープロプレイヤーズ・クラブの上位レベルを目指して、主にDCI認定のプレミアイベントに足繁く通う人」を指す。いわゆるグレイビー・トレインに乗り込んでいる人は大会巡りをする必要がないので、その前の段階にいる人を指す言葉と言える。大雑把に言い換えると「プロ志望のアマチュア」ないし「専業まではいかないセミプロ」と言ったところか。

  • 競技マジックに取り組んで間もない人からプロツアー上位入賞経験のある人まで様々なプレイヤーがいる層であり、マジックの高レベルな競技性を維持している層とも言える。世のプロ・プレイヤーも(渡辺雄也のような特殊な経歴の持ち主を除き)ほとんどはこのグラインダーからキャリアがスタートしており、未来のプロ・プレイヤーが生まれ来る層でもある。
  • 日本語仮訳では「大会常連」と、「地元の草の根イベントや店舗大会などにしょっちゅう顔を出す常連」というアクティブなカジュアルプレイヤーにもとれるような訳になっているが、グラインダーはそういったニュアンスでは使われない。

[編集] フレイバー・テキスト

"Just wait—I have a response."
「ちょっと待って ― それにスタックで

対戦相手に「待ってくれ」と頼んでいる点は他2名のゲーマーと同様であるが、こちらはニュアンスがまったく異なり、いかにも大会中でよくあるやり取りになっている。あるいは、他2名のゲーマーがやっと持ってきたカードに対する残酷な回答なのかもしれない。

[編集] イラスト

イラストは女性である。トーナメントプレイヤーの一般像に合わないように見えるかもしれないが、Spikeというあだ名そのものは男女問わずに使えること、潜在的なものも含めれば女性にも相当数のSpikeがいるだろうこと、またTimmyとJohnnyのイラストがいずれも男性だったため、バランスを取る目的で女性のイラストが使われている。[2]

  • 彼女が使うカードのスリーブに描かれているのは睡蓮の花/Lotus Bloom。実際にUltra Pro社から発売されていたスリーブで、現在では入手困難な一品。残念(?)ながらこのカードは禁止・制限を経験していないので持ってくることはできない。
  • 彼女が着ている「NOPE」シャツは、実際に市販されている公式ライセンス品である[3]マナ・シンボル打ち消し呪文のことを暗示しているのだろう。
    • なおnopeとはnoの俗な表現で、理性(否定)より感情(拒絶・嫌悪)が先に来ているような言い方である。

[編集] サイクル

「アン」シリーズに収録されている伝説のゲーマーのメガサイクル。ヴォーソス以外はいずれもマナ・コストが(2)(M)(M)、1/1で、4マナ起動できる起動型能力を持つ。

その能力にはそれぞれTimmy, Johnny, and Spikeの嗜好が反映されている。

[編集] 参考

  1. Mark RosewaterのBlog
  2. Mark Rosewaterのブログ
  3. MTG Pro Shop
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