アトラクション

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アトラクション/Attractionは、アーティファクト・タイプの1つ。関連する用語である「アトラクションを開く」、「アトラクションを観覧するためサイコロを振る」、「観覧」、「賞品」、「アトラクション・デッキ」、「廃材置き場」についても当項で解説する。


Pick-a-Beeble / ビーブルすくい
アーティファクト — アトラクション(Attraction)

観覧 ― 1個の6面体サイコロを振る。これの上にその出目に等しい個数の幸運(luck)カウンターを置き、宝物(Treasure)・トークン1個を生成する。その後、これの上に6個以上の幸運カウンターがあるなら、賞品獲得!
賞品 ― 宝物・トークン2つを生成し、これを生け贄に捧げ、アトラクション1つを開く。

(2・3・6) / (2・4・6) / (2・5・6) / (3・4・6) / (3・5・6) / (4・5・6)



Deadbeat Attendant / 死拍の従者 (1)(黒)
クリーチャー — 吸血鬼(Vampire) 従業員(Employee)

死拍の従者が戦場に出たとき、アトラクション(Attraction)1つを開く。(あなたのアトラクション・デッキの一番上にあるカード1枚を戦場に出す。)

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目次

[編集] 概略

  1. アトラクションはメインデッキではなく、最低10枚以上のシングルトンからなるアトラクション・デッキに入れる。
  2. 「アトラクションを開く」効果で戦場に出せる。何が出るかは選べない。
  3. あなた戦闘前メイン・フェイズの開始時に6面ダイス1個を振り、その数字が光っているアトラクションの能力が誘発する。
  4. 戦場を離れると基本的に「廃材置き場」に送られるので、再利用できない。

[編集] 解説

Unfinityで初登場したアーティファクト・タイプ。テーマパークの乗り物やゲームなどを表現している。

他のカードと区別するため、裏面が通常のマジックのものではなくアストロリウムになっている。

アトラクションの中には観覧時にミニゲームを行うものもあり、クリアすることで「賞品」を得られる。Unfinity現在、賞品にはいずれも自身を生け贄に捧げ新たなアトラクションを開く効果が備わっている。

  • Unfinityで登場したアトラクションには、名前コレクター番号が同じでも点灯した数字やルール・テキストの異なる変種が存在している。いずれの変種も1の目が消灯しており、6の目が点灯している。
    • フレイバー・テキストも変種ごとに異なる内容となっている。
    • コモンアンコモンのアトラクションは数字が上記の点灯ルールの全パターンを満たすよう、6種類または4種類の変種が存在している。レアのアトラクションは変種が存在しない観覧車/Ferris Wheelを除き変種がそれぞれ2種類ずつしか存在しないが、これは印刷工程の都合である。レア全体で見ると、2~5の点灯が均等になるように割り当てられている[1]
    • Gathererでも変種一覧が確認できるが、検索方法によっては一つの変種しか表示されないことがある。
  • アン・セット出身・専用の裏面を持ちデッキ外から呼び出されるアーティファクトという点など、Unstableからくりとの類似点が多い。
    • からくりはいずれもアン・カードであったが、アトラクションはどんぐりシンボルがないもの(トーナメントで使用可能なもの)も多く存在する。
  • コモンかつどんぐりシンボルの無いアトラクションは8種類しか存在しないため、結果的にパウパーでは使用できない。
    • これは開発部の意図したものではなく偶然である[2]

[編集] ルール

[編集] アトラクション・デッキ/Attraction deck

  • アトラクションのサブタイプを持つカードデッキに入れることができず、専用のアトラクション・デッキに入れることができる。
  • アトラクション・デッキを使用するプレイヤー統率領域にアトラクション・デッキを置いてゲームを開始できる。ゲーム開始前にアトラクションデッキを切り直す
  • アトラクション・デッキを用いる場合、リミテッドではその中に最低3枚以上のカードが含まれている必要があり、同じ名前のカードを何枚でも入れることができる。構築フォーマットエターナル等を含む)では最低10枚以上のカードがアトラクション・デッキ内に含まれている必要があり、同じ名前のカードは1枚しか入れることができない。
    • ブースター・ドラフトでは通常のカードと同様、アトラクション・カードもドラフトする。
    • 構築ではルール・テキストや点灯が異なっていても、同じ名前のアトラクションはいずれか1枚しか入れることができない。
  • アトラクション・デッキはデッキではない。通常のデッキの最大・最小枚数には含まれない。また、サイドボードでもない。
    • ゲームの外部を扱うわけではないので、統率者戦でも使用可能である。
    • 各種サイトではアトラクション・デッキがサイドボード欄に記載されていることがあるが、これはあくまで便宜上のものであり、正確な表記ではないので注意。

[編集] アトラクションを開く/Open an Attraction

  • カードがあなたに「アトラクションNつを開く」ことを指示しているならば、それは「アトラクション・デッキの一番上にあるカードN枚を表向きにして戦場に出す」ことを意味する。
  • アトラクションを開くことで誘発する能力は、こうしてアトラクションが戦場に出たときに誘発する。何らかの理由によりアトラクションが戦場に出ることが妨げられたり、戦場に出るイベント置換された場合は誘発しない。

[編集] 観覧/Visitと賞品/Prize

  • あなたがアトラクション1つ以上をコントロールしているならば、自身の戦闘前メイン・フェイズの開始時にアトラクションを観覧するためサイコロを振る/Rolling to visit your Attractions。これはキーワード処理であり、6面体サイコロを1個振ることを意味する。
    • 戦闘前メイン・フェイズ開始時に行うこの動作はターン起因処理であり、スタックを使用しない。
    • カード効果により「アトラクションを観覧するためサイコロを振る」こともある。
  • 観覧するためにサイコロを振った場合、あなたのコントロールするアトラクションのうち、サイコロの出目と同じ数字が点灯している各アトラクションの観覧/Visit能力が誘発する。
    • 観覧能力は誘発型能力である。同時に複数の観覧能力が誘発した場合、あなたはそれらを望む順番でスタックに置くことができる。
    • 観覧するためにサイコロを振ることも、観覧能力が誘発することも強制である。
  • 観覧するため以外の方法で振ったサイコロは観覧能力の誘発条件にならない。
  • 観覧能力には賞品獲得!/claim the prize!と表記されたものがある。その場合、条件を満たすことで次の段落に記された賞品/Prizeを得ることができる。
    • 賞品は分かりやすくするために段落が分けられているが、観覧能力の一部である。

[編集] 廃材置き場/Junkyard

  • 裏面がアストロリウムであるカードが統率領域戦場追放領域以外の領域に移動する場合、それは代わりに統率領域に表向きの一つの束として置かれる。この束を便宜的に廃材置き場/Junkyardと呼ぶ。
    • 廃材置き場に置くことは置換効果である。この置換効果は1つのイベントに対し何度でも適用できる(CR:614.5に対する例外)。
    • アトラクションのコピーとなった非アトラクションは廃材置き場に置かれることはない。裏面がアストロリウムではないからである。逆に、非アトラクションのコピーとなったアトラクションは規定の領域以外に移動しようとすると廃材置き場に置かれる。
  • 廃材置き場は独自の領域ではない。あくまで統率領域の一部である。廃材置き場にカードが移動しても、カードが墓地に置かれることで誘発する能力は誘発しない。墓地のカードを参照する効果で参照することもできない。

[編集] 開発秘話

このメカニズムは祭りやアミューズメントパークにおける売店・乗り物・ゲームを表現したトップダウン・デザインとして考案された。最初はサブタイプではなく独自のカード・タイプとして設定されていたが、対処しやすくするためにアーティファクトとなった。

開発初期の観覧はマナを要求するオールプレイ能力となっていた。しかし、アトラクションを開くためのカードにマナを使うと観覧コストを支払うことが難しく、対戦相手に先に利用されやすいという問題があった。これを解消するためにチケット・カウンターをリソースとし、開いた時にチケットを得る、対戦相手が観覧するとチケットを得るなどの案が考えられたが、チケットをステッカーにも用いることが決まるとパワーレベルの調整が困難になったためアトラクションのチケット利用は廃止された。その後も自分が先に利益を得られるよう試行錯誤されたが、相手にも利益を与える性質がテストプレイで不評であったため、最終的にコントローラーのみが観覧できる形になった。

通常のデッキとは別のデッキを用いることは当初から決まっており、同様の特徴を持つからくりとの差別化は課題の一つであった。あらかじめ起動輪を選ぶことで中長期的な戦略を立てるからくりと対称的にするため、いつ機能するかわからずプレイヤーの対応力を求めるデザインとなった。同セットでは既にサイコロが用いられることが決まっていたため、それが観覧のための乱数発生装置として組み込まれた[1]

[編集] 脚注

  1. 1.0 1.1 Making Space, Part 1/宇宙を作る その1(Making Magic 2022年9月20日 Mark Rosewater著)
  2. Odds & Ends: Unfinity/こぼれ話:『Unfinity』(Making Magic 2022年10月24日 Mark Rosewater著)

[編集] 参考

引用:総合ルール 20231117.0

引用:総合ルール 20231117.0

引用:総合ルール 20231117.0

引用:総合ルール 20231117.0

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