ブロック・クリーチャー指定ステップ
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(ブロック・クリーチャー指定から転送)
ターンの構成
- 戦闘フェイズ
- 戦闘開始ステップ
- 攻撃クリーチャー指定ステップ
- ブロック・クリーチャー指定ステップ
- 戦闘ダメージ・ステップ
- 戦闘終了ステップ
ブロック・クリーチャー指定ステップ/Declare Blockers Stepは、戦闘フェイズの第3のステップ。
目次 |
[編集] ステップの流れ
このステップの開始時に、防御プレイヤーはブロック・クリーチャーを指定する。指定の手順の間に不適正な処理になり手順を完了できない場合、それは不正な処理として巻き戻される。多人数戦で防御プレイヤーが複数いる場合、APNAP順ルールに従う。
- 防御プレイヤーはどのクリーチャーをブロックに参加させるか選ぶ。ブロック・クリーチャーはアンタップ状態かつ、バトルでないものでなければならない。選んだクリーチャーのそれぞれについて、防御プレイヤーは、自分か、自分のコントロールしているプレインズウォーカーか、自分が守る者となっているバトルを攻撃している攻撃クリーチャーを1体選ぶ。
- ブロック・クリーチャーの指定について、ブロック制限とブロック強制をそれぞれ満たしているか確認する。従っている強制の数が、制限を破らない限りにおいて最大になっていない限り、ブロック・クリーチャーの指定は不正である。プレイヤーがコストを支払わなければブロックできない場合、そのクリーチャーでブロックすることによって従っている強制の数が増えるとしても、そのコストを支払うことは求められない。
- ブロックに参加するためにコストの支払いが必要なクリーチャーがいる場合、アクティブ・プレイヤーはブロックに参加するための総コストを決める。コストにマナの支払いが必要な場合、アクティブ・プレイヤーはマナ能力を起動できる機会を得る。その後、アクティブ・プレイヤーはコストを好きな順番で支払う。
- 選ばれたクリーチャーがなお防御プレイヤーによってコントロールされている場合、選ばれたクリーチャーはブロック・クリーチャーになる。戦闘から取り除かれるか、または戦闘フェイズが終わるまで、それはブロック・クリーチャーであり続ける。
- ブロック・クリーチャーとして指定されたクリーチャーが1体以上存在する攻撃クリーチャーは、「ブロックされているクリーチャー/blocked creature」になる。ブロック・クリーチャーが存在しないクリーチャーは「ブロックされていないクリーチャー/unblocked creature」になる。戦闘から取り除かれるか、何らかの効果(瞬間群葉/Flash Foliageなど)によってブロックされている状態あるいはブロックされていない状態になるか、または戦闘フェイズが終わるまでそのままである。それをブロックしているクリーチャーがすべて戦闘から取り除かれたとしても、ブロックされているクリーチャーはブロックされているままである。
ブロック・クリーチャーの宣言後、複数のクリーチャーによってブロックされている攻撃クリーチャーが存在した場合、アクティブ・プレイヤーはそのブロック・クリーチャー群に対してダメージ割り振り順を宣言する。
次に、複数のクリーチャーをブロックしているブロック・クリーチャーが存在した場合、防御プレイヤーはその攻撃クリーチャー群に対してダメージ割り振り順を宣言する。
その後、ブロック・クリーチャーが指定されることで誘発する誘発型能力がスタックに積まれ、アクティブ・プレイヤーが優先権を得る。
- 基本セット2010発売に伴うルール変更により、ブロック・クリーチャーの指定後にダメージ割り振り順を宣言することになった。戦闘ダメージの割り振りがスタックに置かれなくなったことと併さる戦闘ルールの大改定であった。
[編集] 解説
タッパーなどによってクリーチャーをタップさせることでそれによるブロックを事前に抑止したいならば、このステップに入る前に行っておく必要がある。ブロック指定後にタップさせてもブロックの抑止や戦闘ダメージの軽減はできない。
この次の戦闘ダメージ・ステップの開始時に戦闘ダメージが割り振られるとともに与えられるため、サイズの修整などをする呪文や能力は、ブロック・クリーチャー指定ステップの間に唱えたり起動したりしておく必要がある。
- ブロック・クリーチャーとして指定したクリーチャーが、コスト支払いの結果、指定の完了時に戦場からいなくなることもある。そのクリーチャーはブロック・クリーチャーになることなく戦場を離れる(→CR:509.1g)。ただし、ブロック・クリーチャーとして「指定された」ことに変わりはないので、攻撃クリーチャーは、依然としてブロックされたことになる(→CR:509.1h)。
- 例:知恵への怯え/Cowed by Wisdomがエンチャントされている野生の朗詠者/Wild Cantor1体だけをブロック・クリーチャーに指定し、要求されたコストを野生の朗詠者を生け贄に捧げて出したマナも使って支払った場合。
- この節の最初で解説されている「一旦ブロックされたあとでブロック・クリーチャーが存在しなくなった」場合とは少し異なる事例だが、実際にこのような状況になることは稀なので、通常はあまり気にする必要はない。
- 生真面目な君、昌子/Masako the Humorlessは、タップ状態のクリーチャーをアンタップ状態であるかのようにブロックに参加させる能力を持つ。
- パワーに修整を与えて戦闘ダメージを大きくすることは以前からブロック・クリーチャー指定ステップ中に行う必要があった。しかし、基本セット2010におけるルール変更により、タフネスの修整や再生などもブロック・クリーチャー指定ステップ中に行わなければ間に合わなくなった。
[編集] 参考
引用:総合ルール 20231117.0
- 5 ターンの構造
- 509 ブロック・クリーチャー指定ステップ
- 509.1 まず、防御プレイヤーはブロック・クリーチャーを指定する。このターン起因処理はスタックを用いない。ブロック・クリーチャーを指定するために、防御プレイヤーは以下の手順を踏む。ブロック・クリーチャーの指定中のどこかの時点で防御プレイヤーが手順を完了できなくなったら、その指定は不正である。ゲームは指定の始まる前まで巻き戻される。(rule 728〔不正な処理の扱い〕参照。)
- 509.1a 防御プレイヤーは、どのクリーチャーがブロックするかを選ぶ(この選択は任意である)。選ぶクリーチャーはアンタップ状態でなければならず、バトルであってはならない。選択したクリーチャーのそれぞれについて、防御プレイヤーは、ブロック先として自分、自分がコントロールしているプレインズウォーカー、または自分が守る者であるバトルを攻撃してきているクリーチャー1体を選ぶ。
- 509.1b 防御プレイヤーは、自分がコントロールしている各クリーチャーが何らかの制限(そのクリーチャーではブロックできない、あるいは何らかの条件を満たさない限りそのクリーチャーではブロックできないという効果)があるかどうかを確認する。制限に違反していた場合、その指定は適正ではない。
- 509.1c 防御プレイヤーは、自分がコントロールしている各クリーチャーが何らかの強制(そのクリーチャーはブロックする、あるいは何らかの条件を満たした場合そのクリーチャーでブロックするという効果)があるかどうかを確認する。従っている強制の数が、制限を破らない限りにおいて最大になっていない限り、ブロック・クリーチャーの指定は不正である。プレイヤーがコストを支払わなければブロックできない場合、そのクリーチャーでブロックすることによって従っている強制の数が増えるとしても、そのコストを支払うことは求められない。あるターンに可能ならブロックするという強制が複数の戦闘フェイズを含むターンを指していた場合、そのクリーチャーはそのターンのそれぞれのブロック・クリーチャー指定ステップに可能ならブロックする。
- 509.1d ブロックに参加するためにコストの支払いが必要なクリーチャーがいる場合、防御プレイヤーはブロックに参加するための総コストを決める。コストには、マナの支払い、パーマネントのタップ、パーマネントの生け贄、カードを捨てる、等々が含まれる。総コストが決定したら、それは「固定」される。この後に効果が総コストを変更しようとしても、それは無視される。
- 509.1e コストにマナの支払いが必要な場合、アクティブ・プレイヤーはマナ能力を起動する機会を得る(rule 605〔マナ能力〕参照)。
- 509.1f 自分のマナ・プールに充分な量のマナを入れてから、そのプレイヤーは好きな順番ですべてのコストを支払う。一部しか支払わないことは認められない。
- 509.1g 選ばれたクリーチャーがなお防御プレイヤーによってコントロールされている場合、選ばれたクリーチャーはブロック・クリーチャー になる。戦闘から取り除かれるか、または戦闘フェイズが終わるまで、それはブロック・クリーチャーであり続ける。rule 506.4 参照。
- 509.1h ブロック・クリーチャーとして指定されたクリーチャーが1体以上存在する攻撃クリーチャーは、「ブロックされているクリーチャー/blocked creature」になる。ブロック・クリーチャーが存在しないクリーチャーは「ブロックされなかったクリーチャー/unblocked creature」になる。戦闘から取り除かれるか、何らかの効果によってブロックされている状態あるいはブロックされなかった状態になるか、または戦闘フェイズが終わるまでそのままである。それをブロックしているクリーチャーがすべて戦闘から取り除かれたとしても、ブロックされているクリーチャーはブロックされているままである。
- 509.1i ブロック・クリーチャーが指定されることによって誘発する能力が誘発する。rule 509.4 参照。
- 509.2 次に、ブロックされている攻撃クリーチャーごとに、アクティブ・プレイヤーはそのクリーチャーをブロックしているクリーチャー群の中でのダメージ割り振り順を任意に決めて宣言する。(戦闘ダメージ・ステップの間、攻撃クリーチャーがそれをブロックしているクリーチャーに戦闘ダメージを与えるためには、ダメージ割り振り順でそれよりも前にあるクリーチャーすべてに致死ダメージが割り振られていなければならない。)このターン起因処理はスタックを用いない。
- 509.2a ブロック・クリーチャー指定ステップの間、ブロック・クリーチャーが戦闘から取り除かれたり、呪文や能力によってその攻撃クリーチャーをブロックするのを止めたりした場合、そのブロック・クリーチャーは該当するダメージ割り振り順から取り除かれる。他のブロック・クリーチャーの順番は変更されない。
- 509.3 その後、ブロック・クリーチャーごとに、防御プレイヤーはそれがブロックしているクリーチャー群の中でのダメージ割り振り順を任意に決めて宣言する。(戦闘ダメージ・ステップの間、ブロック・クリーチャーがそれにブロックされているクリーチャーに戦闘ダメージを与えるためには、ダメージ割り振り順でそれよりも前にあるクリーチャーすべてに致死ダメージが割り振られていなければならない。)このターン起因処理はスタックを用いない。
- 509.4 その後、アクティブ・プレイヤーが優先権を得る(rule 117〔タイミングと優先権〕参照)。
- 509.4a ブロック・クリーチャーが指定されたことで誘発した能力や、rule 509.1-3 で示された手順の間に 誘発した能力が、アクティブ・プレイヤーが優先権を得る前に、それらの誘発した順番によらず、スタックに積まれる(rule 603〔誘発型能力の扱い〕参照)。
- 509.5 ブロック・クリーチャーが指定されたことによって誘発する誘発型能力には様々な誘発条件が存在しうる。
- 509.5a 「[[[クリーチャー]]]がブロックするたび、/Whenever [a creature] blocks,」と書いてある能力は、複数のクリーチャーをブロックした場合でも、そのクリーチャーについては、1回の戦闘につき1回だけ、ブロック・クリーチャーとして指定されたときにのみ誘発する。また、この能力はそのクリーチャーが効果の結果としてブロック・クリーチャー になったときにも誘発するが、それはその時点でブロック・クリーチャーでなかった場合だけである(rule 509.1g 参照)。そのクリーチャーがブロックしている状態で戦場に出た場合には誘発しない。
- 509.5b 「[[[クリーチャー]]]がクリーチャー1体をブロックするたび、/Whenever [a creature] blocks a creature,」と書いてある能力は、指定されたクリーチャーがブロックした攻撃クリーチャー1体につき1回、ブロック・クリーチャーとして指定されたときに誘発する。また、この能力はそのクリーチャーが効果の結果としてブロック・クリーチャー になったときにも誘発するが、それはその時点でブロック・クリーチャーでなかった場合だけである。そのクリーチャーがブロックしている状態で戦場に出た場合には誘発しない。
- 509.5c 「[[[クリーチャー]]]がブロックされた状態になるたび、/Whenever [a creature] becomes blocked,」と書いてある能力は、そのクリーチャーが複数のクリーチャーによってブロックされた場合でも1回の戦闘につき1回、少なくとも1体のブロック・クリーチャーが指定されてブロックされた状態になるときに誘発する。また、効果によってその攻撃クリーチャーがブロックされたり、クリーチャーがブロックした状態で戦場に出されたりした場合にも誘発するが、それはその戦闘においてそのクリーチャーがまだブロックされていない場合に限る。(rule 509.1h 参照)
- 509.5d 「[[[クリーチャー]]]がクリーチャー1体にブロックされた状態になるたび/Whenever [a creature] becomes blocked by a creature」と書いてある能力は、そのクリーチャーをブロックするクリーチャー1体につき1回、ブロック・クリーチャーが指定されてブロックされた状態になるときに誘発する。効果によってクリーチャーがその攻撃クリーチャーをブロックするときにも、そのブロック・クリーチャーがすでにその攻撃クリーチャーをブロックしていたのでない限り誘発する。また、クリーチャーがブロックした状態で戦場に出されたりした場合にも誘発する。クリーチャーによってではなく、何らかの効果によってブロックされた場合にはこの能力は誘発しない。
- 509.5e 特定の数のクリーチャーがブロックした、あるいはその数のクリーチャーによってブロックされたときに誘発する能力の場合、その能力はクリーチャーがその数のクリーチャーによってブロックする/されるようなブロック・クリーチャーが指定された場合にだけ誘発する。ブロック・クリーチャーを加える/取り除く効果によっても、この能力は誘発する。これはクリーチャーがある数以上のクリーチャーによってブロックする/されることによって誘発する能力にも適用する。
- 509.5f 特定の特性を持つクリーチャーがブロックしたときに誘発する能力は、そのクリーチャーがブロック・クリーチャーとして指定された、あるいは何らかの効果によってブロックした時点でその特性を持っていなければ誘発しない。特定の特性を持つクリーチャーがブロックされたときに誘発する能力は、そのクリーチャーがブロックされたクリーチャー になった時点でその特性を持っていなければ誘発しない。クリーチャーが特定の特性を持つクリーチャーによってブロックされたときに誘発する能力は、後者のクリーチャーがブロック・クリーチャー になった時点でその特性を持っていなければ誘発しない。これらの能力は、その後でクリーチャーの特性が変化して条件を満たすようになったとしてもそのときに誘発することはない。
- 509.5g 「[[[クリーチャー]]]が攻撃してブロックされないたび、/Whenever [a creature] attacks and isn't blocked,」という能力は、そのクリーチャーのブロック・クリーチャーが1体も指定されなかった場合に誘発する。(例えば攻撃した状態で戦場に出たなどで)そのクリーチャーが攻撃クリーチャーとして指定されていなくても誘発する。ブロックされた後でブロック・クリーチャーがすべて戦闘から取り除かれたとしても、誘発しない。
- 509.6 呪文や能力によって戦場にいるクリーチャーが攻撃クリーチャーをブロックする場合、アクティブ・プレイヤーはそのブロック・クリーチャーの、その攻撃クリーチャーのダメージ割り振り順における位置を宣言する。他のブロック・クリーチャーの順番は変わらない。その後、防御プレイヤーはその攻撃クリーチャーの、そのブロック・クリーチャーのダメージ割り振り順における位置を宣言する。他の攻撃クリーチャーの位置は変わらない。これはブロック 効果の一部として行われる。
- 509.7 クリーチャーがブロックした状態で戦場に出る場合、(その効果によって何をブロックした状態で戦場に出るかが特定されていない限り)そのコントローラーはどの攻撃クリーチャーをブロックした状態で戦場に出るかアクティブ・プレイヤーはその新しいクリーチャーの、そのブロックされたクリーチャーのダメージ割り振り順における位置を宣言する。他のブロック・クリーチャーの順番は変わらない。この方法で戦場に出たクリーチャーは「ブロックしている/blocking」が、誘発イベントや効果の面では「ブロックした/blocked」としては扱わない。
- 509.1 まず、防御プレイヤーはブロック・クリーチャーを指定する。このターン起因処理はスタックを用いない。ブロック・クリーチャーを指定するために、防御プレイヤーは以下の手順を踏む。ブロック・クリーチャーの指定中のどこかの時点で防御プレイヤーが手順を完了できなくなったら、その指定は不正である。ゲームは指定の始まる前まで巻き戻される。(rule 728〔不正な処理の扱い〕参照。)
- 509 ブロック・クリーチャー指定ステップ