苛立たしいガラクタ/Vexing Bauble
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アーティファクト
プレイヤーが呪文1つを唱えるたび、それを唱えるためにマナが支払われていなかった場合、その呪文を打ち消す。
(1),(T),苛立たしいガラクタを生け贄に捧げる:カード1枚を引く。
唱えるためにマナを支払わなかった呪文を打ち消すアーティファクト。
シンプルな一文ではあるが、ピッチスペル、続唱、発見、契約、0マナ・アーティファクト、マナ・コストの踏み倒し等をたったの無色1マナで対処できるこのアーティファクトは非常に強力である。無色であるためデッキの色を問わずに採用可能であり、1マナと軽いので先手をとって対策しやすい上に、起動型能力でドローに変換できるおかげで重ね引きにも強く4枚採用しやすい。それに加えてほぞであるためサーチ手段が多いのも嬉しい。
モダン環境に限っても死せる生/Living Endや悲嘆/Griefなどを対策可能であり、また否定の力/Force of Negationといったピッチカウンターを無視してキーカードを無理やり通すという用法もある。レガシーにおいては意志の力/Force of Willが青系デッキの主力の打ち消し呪文として採用されるためさらに強力で、赤単プリズンやペインター、スニーク・ショーやカーンフォージなどの、古えの墳墓/Ancient Tomb経由でガラクタの早期着地を狙えるデッキが青への対抗手段としてメインから採用していた。さらにこれを設置するだけで全知/Omniscienceや魔の魅惑/Alurenはただのガラクタと化すため、オムニテルやアルーレンへの対策としても優秀であった。そしてヴィンテージでは先攻1ターン目にMoxやブラック・ロータス/Black Lotusといった0マナ・アーティファクトを並べてからこれを設置することで、対戦相手の0マナ・アーティファクトのみを縛ることが可能である。虚空の杯/Chalice of the Voidと異なりウルザの物語/Urza's SagaのIII章でサーチして直接戦場に出す芸当も可能であり、この動きは通常の打ち消しで対処できない点も凶悪であった。
- 「唱えるためにマナが支払われていない」条件については拒否/Nix#ルールを参照。
[編集] 禁止制限指定
2024年8月26日付でヴィンテージにて制限カードに指定された[1]。 各種Moxやブラック・ロータス/Black Lotusといった強力な0マナ・アーティファクトを使えるのが醍醐味のフォーマットにおいてそれらを一方的に封殺してしまう上に、複数枚採用してもドローに変換可能でデッキの戦略を歪めることがないため。
2024年12月16日付でレガシーにて禁止カードに指定された[2]。 上に述べた通り様々なデッキにメインから採用され、環境の安全弁である意志の力/Force of Willをはじめとする青いピッチカウンターの信頼性を大きく損ねていた点が問題視された。