西風のスピリット/Zephyr Spirit

提供:MTG Wiki

移動: 案内, 検索

Zephyr Spirit / 西風のスピリット (5)(青)
クリーチャー — スピリット(Spirit)

西風のスピリットがブロックしたとき、それをオーナーの手札に戻す。

0/6

マジックの全クリーチャーの中でも最低ランクのカードパワーを持つのクリーチャー。

能力を見ると、ブロックに参加するたびに手札戻る誘発型能力を持つ。戦闘ダメージを受ける前に戻るので戦闘では破壊されにくく、タフネスは6と高いため火力でも焼かれにくい。つまり、手札に戻っても再び戦場に出すことで、死ににくいブロッカー1体を毎ターン確保できるカードということになる。

「6という頑丈なタフネス」「戦闘では不死身」という情報だけを見ると独特の利点と有用性を持っているかのような印象を受けるが、問題なのはそのコスト。これでブロックを繰り返すということはつまり、6マナもかけて0/1(あるいはそれ以下)のクリーチャー・トークン生成しているようなものであり、コスト・パフォーマンスの悪さは歴然。これより軽いコストで毎ターンチャンプブロッカーを確保できるカード(一例として迷惑エンジン/Nuisance Engineサーペイディア諸帝国史、第七巻/Sarpadian Empires, Vol. VIIなど)より優れる場面はほとんどない。マナ・コスト重さ以外にも、パワーが0なのでそのままではアタッカーに使えない、飛行などの回避能力持ちを止められない、トランプル持ちをブロックしても戦闘ダメージを防げない、複数の攻撃クリーチャーには対応できない、などなど、デメリットを上げればキリがなく、ブロッカーとしての信頼性も実際のところ決して高くない。

似たような能力を持つガラクタの壁/Wall of Junkと比較するとカードパワーの低さが顕著になる。そちらはサイズが0/7とほぼ同じにもかかわらず2マナと非常に軽くデッキカラーも選ばない。その軽さから、ゲーム序盤から守りに使え、再び唱えてもテンポを圧迫しない、戦闘ダメージを受けた後に手札に戻るためトランプルも防げる、など使い道がある。

これ自体は防衛など、自身の攻撃を制限する能力は無い。全体強化などでパワーを与えてやれば一応攻撃にも参加できる。とはいえ攻撃時には能力は誘発しないので実質バニラ相当となり、結局マナ・コスト相当の性能は無い。

[編集] ラヴニカ:ギルドの都の最低カード

重さの割りに能力の旨味が少ないことから、しばしば最低のコスト・パフォーマンスといわれるカードであり、公式サイトにおいても話題になったことがある。

Chris MillarMedium Double-Doubleラヴニカ:ギルドの都最低のカードとして議事会の祝福/Conclave's Blessingを挙げたが、ユーザーから抗議の声や反対意見が多く寄せられたことにより3週間後にZephyr Say Zephyr Againで最低カードを再考しなくてはならなくなった。そこで最低カード候補とされたのがこの西風のスピリットである。

その記事では、本項上述のようにスピリットクラフトとの利用や梅澤の十手/Umezawa's Jitteカウンター増加を防ぎうる点、マナ総量を参照するスカージのカード群(ドラゴンエンチャントなど)との相性のよさ、更にはNow I Know My ABC'sでは議事会の祝福よりアルファベットが多いこちらが有利であること、西風のスピリットを撹乱する群れ/Disrupting Shoal代替コストにして潮の星、京河/Keiga, the Tide Star打ち消してやったときの対戦相手の顔が見もの、など様々な長所を(いささか無理矢理に)挙げ、実際にデッキ構築を行った。

[編集] マジック全体における最弱議論

一方、海外に限らず日本の掲示板の議論などでも、ラヴニカ・ブロック期(あるいはマジック史上)最低のカードの1つとみなされることが多々あった。青のクリーチャーの分野では、これとサプラーツォの略奪者/Saprazzan Raiderのどちらがより酷いか、と議論が交わされてもいた。しかし、総合的にはマジック史上ワーストワンクリーチャーの座はWood Elementalに譲らざるをえないようである。

Ben Bleiweiss2022年3月に発表したランキング(下記)では、このカードをWood Elementalより上位においている。

[編集] 参考

MOBILE