時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Raveler
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2020年5月21日 (木) 10:47時点における版
伝説のプレインズウォーカー — テフェリー(Teferi)
各対戦相手はそれぞれ、自分がソーサリーを唱えられるときにのみ呪文を唱えられる。
[+1]:あなたの次のターンまで、あなたはソーサリー呪文をそれが瞬速を持っているかのように唱えてもよい。
[-3]:アーティファクトかクリーチャーかエンチャント、最大1つを対象とし、それをオーナーの手札に戻す。カードを1枚引く。
プレインズウォーカーとしては4枚目のテフェリー。対戦相手が呪文を唱えられるタイミングを制限する常在型能力と、ソーサリー呪文のインスタントプレイ許可、パーマネントのバウンス&ドローの2種類の忠誠度能力を持つ。伝説のクリーチャーとしてカード化されたザルファーの魔道士、テフェリー/Teferi, Mage of Zhalfirの面影を残している。
- 常在型能力
- ザルファーの魔道士、テフェリー/Teferi, Mage of Zhalfirと同様に、対戦相手にソーサリー・タイミングでの行動を強いる。
- このカードの中心となる能力で、打ち消しの無力化をはじめとした対コントロール向けの能力。荒野の再生/Wilderness Reclamationを中心とするターボネクサスに対しても効果的。
- ザルファーの魔道士、テフェリーと比べても3マナと格段に軽いのが凶悪であり、対戦相手のデッキによっては投了ものであるこの能力を容易に設置できる。
- この能力の性質により「打ち消されなければ出したターン中に除去されにくく、ひいては次のターンに除去を持ち越すことになってしまう対戦相手のマナの使い道を縛る」という、即時対処が基本となるプレインズウォーカーとして他にない極めて大きな強みを持つ。
- +1能力
- 1ターンの間、ソーサリー呪文のインスタントプレイを可能にする。
- 全体除去や手札破壊を対戦相手のターンに撃てるのは有用ではあるが、他2つの能力と比べるといささか地味で、忠誠度を上げるためだけに使う場面も多い。この能力があるからといって、無理にデッキのソーサリー比率を高くする必要はない。白が得意とする単体追放ソーサリーやリセットソーサリーとの相性は良好。
- とはいえ、スタンダードのエスパー・ヒーローにおける対戦相手のドロー直後の思考消去/Thought Erasureに始まり、プレイング面での活用の幅の広さは環境でも活用されている。常在型能力とあわせて風景の変容/Scapeshiftなどの重めのソーサリーを通す機会を伺うサポートとしても優秀で、特にテフェリー自身に除去や戦闘ダメージが向いた隙を突く運用が効果的。
- -3能力
- アーティファクトかクリーチャーかエンチャントのバウンス+1ドロー。
- テンポ・アドバンテージとカード・アドバンテージに直結する、シンプルながら優秀な能力。3マナでバウンス+ドローのソーサリーと考えてもそれなりの性能である。
- 余裕があれば自分のETBを使いまわす用途にも使うことができ、大量のアドバンテージを得られる。無論、相手のETB持ちパーマネントに使う際は注意。
- 何より、凶悪な常在型能力を持ち除去への対応を封じられるこのカード自身が除去能力を持っていることが大きく、序盤はクロック要員を確実に1体押し留めてプレイヤーひいてはこのカードを守り、終盤はフィニッシャーに対処し、出し直されると困るものも対応不能の打ち消しで処理したりでき、常在型能力だけでは覆せない不利な形勢も自力で覆すことができる。
- プレインズウォーカーは対象にできず、他の2つの能力もプレインズウォーカーを主体としてソーサリー・タイミングで動くデッキには効果が薄いため、それらにはやや相性が悪い。とはいえプレインズウォーカーが一般的に広く使うトークン生成には強いのでサイドアウトの判断はよく考えたい。
3マナにしてゲームを支配できる常在型能力を持ちながら盤面にも即時干渉できる、非常に強力なプレインズウォーカー。登場時のスタンダードでは、各種プレインズウォーカー・コントロールからエスパー・ヒーローやバント・ミッドレンジといったミッドレンジデッキに至るまで、幅広く使われている。この活躍の影響で、一時期は環境からは打ち消し呪文が大きく減少するほどであった。後にフラッシュが隆盛するなど一概に環境を定義し続けたわけではないものの、その存在感が失われたわけではなく、ローテーション後に至るまでほぼ常に環境の一角を支える存在であり続けている。
その性質はモダン以下の環境でも非常に有効であり、同セットの覆いを割く者、ナーセット/Narset, Parter of Veilsと並んでフォーマットを問わず使われている。特に死せる生などのインスタントタイミングでの除去や打ち消しに弱いデッキにはゲームエンド級の大打撃を与えることができるカード。
他方リミテッドでは、存在するだけでカードアドバンテージを効率的に稼げるタイプではないので構築ほどの存在感はないながらも、誤算が少ない能力ではありデッキカラーが合えば採用には足る。
- 日本語名の読みは「ときをほぐすもの」。
ルール
- 常在型能力
- 何らかの効果(例えば、対戦相手のこのカードの+1能力)が対戦相手にインスタント・タイミングで呪文を唱えることを認めていたとしても、この能力による制限の方が優先される。マジックの黄金律も参照。
- 約束の終焉/Finale of Promiseや戦慄衆の秘儀術師/Dreadhorde Arcanistなどの、呪文や能力の解決中に呪文を唱える効果もソーサリー・タイミングではないため唱えることができなくなる。
- -3能力
- 「最大」1つなので、対象を取らずに起動することも適正である。その場合、解決時には単にカードを1枚引く。
- 対象を取って起動し、その対象が解決時までに不正な対象になっていた場合、この能力は解決されず、カードを引くこともできない。
関連カード
- ザルファーの魔道士、テフェリー/Teferi, Mage of Zhalfir
- 時間の大魔道士、テフェリー/Teferi, Temporal Archmage
- ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominaria
- 時を曲げる者、テフェリー/Teferi, Timebender
- 時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Raveler
- 時の支配者、テフェリー/Teferi, Master of Time
- 時を超える旅行者、テフェリー/Teferi, Timeless Voyager
- 日没を遅らせる者、テフェリー/Teferi, Who Slows the Sunset
- 時間の旅人、テフェリー/Teferi, Temporal Pilgrim
- ザルファーのテフェリー・アコサ/Teferi Akosa of Zhalfir
開発秘話
テフェリーはゲートウォッチ/The Gatewatchの一員であることからレアになり、3つの能力を持つことが決まった。常在型能力とプラス能力は彼の時間操作能力を表すものとなり、マイナス能力は白青の得意とするコントロール戦略と噛み合うものとなった。最終的にこのカードは青単色に近いデザインとなったが、開発部はカード全体としての動きが気に入っており、かつテフェリーを白青にしたかったことから、そのまま印刷に至った[1]。
ストーリー
ニコル・ボーラス/Nicol Bolasの計画を阻止するため、ゲートウォッチ/The Gatewatchの仲間たちとともにラヴニカ/Ravnicaへと渡ったテフェリー/Teferi。
詳細はテフェリー/Teferiを参照。