ピットサイクル
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コンボ要素自体は[[黒]]のみだが、サポートカードを含めると基本的に[[白黒]]で構成される。[[マジック:ザ・ギャザリング|マジック]]史上最も美しいコンボデッキとも言われる。制作者は「[[日本三大地雷]]」の1人、[[射場本正巳]]氏。 | コンボ要素自体は[[黒]]のみだが、サポートカードを含めると基本的に[[白黒]]で構成される。[[マジック:ザ・ギャザリング|マジック]]史上最も美しいコンボデッキとも言われる。制作者は「[[日本三大地雷]]」の1人、[[射場本正巳]]氏。 | ||
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[[ヨーグモスの取り引き/Yawgmoth's Bargain]]と[[スカージの使い魔/Skirge Familiar]]を[[戦場に出す|戦場に出し]]たら[[コンボ]]開始。ヨーグモスの取り引きで[[ライフ]]と引き換えに[[カード]]を[[引く|引いて]]いき、ライフ供給源であり[[エンドカード]]でもある[[魂の饗宴/Soul Feast]]を[[手札]]に引き入れる。[[唱える]]ための[[マナ]]は途中で引いた要らないカードを[[スカージの使い魔/Skirge Familiar]]の[[コスト]]にして確保。これを[[ヨーグモスの意志/Yawgmoth's Will]]での再利用分も含めて5回繰り返し、[[対戦相手]]のライフ20点を全て吸い取って終了。 | [[ヨーグモスの取り引き/Yawgmoth's Bargain]]と[[スカージの使い魔/Skirge Familiar]]を[[戦場に出す|戦場に出し]]たら[[コンボ]]開始。ヨーグモスの取り引きで[[ライフ]]と引き換えに[[カード]]を[[引く|引いて]]いき、ライフ供給源であり[[エンドカード]]でもある[[魂の饗宴/Soul Feast]]を[[手札]]に引き入れる。[[唱える]]ための[[マナ]]は途中で引いた要らないカードを[[スカージの使い魔/Skirge Familiar]]の[[コスト]]にして確保。これを[[ヨーグモスの意志/Yawgmoth's Will]]での再利用分も含めて5回繰り返し、[[対戦相手]]のライフ20点を全て吸い取って終了。 | ||
− | しかし、魂の饗宴による[[ドレイン]] | + | しかし、魂の饗宴による[[ドレイン]]だけではライフは明らかに足りないので、別途ライフ確保の手段が組み込まれていることが多い。その手段は主に以下の2つに分かれる。 |
− | *[[レイディアントの竜騎兵/Radiant's Dragoons]]を他の不要カードと同じように1マナに変えつつ[[墓地]]に[[捨てる|捨てて]]おき、[[死体発掘/Exhume]]で[[ | + | *[[レイディアントの竜騎兵/Radiant's Dragoons]]を他の不要カードと同じように1マナに変えつつ[[墓地]]に[[捨てる|捨てて]]おき、[[死体発掘/Exhume]]で[[リアニメイト|釣り]]上げる。レイディアントの竜騎兵と死体発掘ともう1枚マナ出し用のカードの合計3枚=ライフ3点を使い、ライフ5点+αに変える計算([[戦場]]に[[パーマネント]]が残り[[縁切り/Renounce]]での[[回復]]量が増えるため、将来的に5点以上の[[ライフ]]を[[得る|得て]]いるのに等しい)。 |
*[[マナ加速]]として[[厳かなモノリス/Grim Monolith]]や[[通電式キー/Voltaic Key]]を追加し、コンボ開始前だけでなくコンボ中にも戦場に出して並べてマナの水増しをすると同時に、パーマネント数の水増しを行う。こうして増えたパーマネントを利用して大盛り縁切り。縁切り自体は上のパターンでも使われるが、上のパターンと違ってコンボ中にもパーマネントが増えていくので、縁切りを複数回使いやすい。 | *[[マナ加速]]として[[厳かなモノリス/Grim Monolith]]や[[通電式キー/Voltaic Key]]を追加し、コンボ開始前だけでなくコンボ中にも戦場に出して並べてマナの水増しをすると同時に、パーマネント数の水増しを行う。こうして増えたパーマネントを利用して大盛り縁切り。縁切り自体は上のパターンでも使われるが、上のパターンと違ってコンボ中にもパーマネントが増えていくので、縁切りを複数回使いやすい。 | ||
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*[[ネメシス]]参入後は、コンボデッキは[[パララクス補充]]の方が一般的になった。パララクス補充と異なり対戦相手の妨害手段に乏しく、安定性にも欠けているのが主原因だろうか。しかし、速度ではピットサイクルの方が早く、あえてこちらを選択するプレイヤーも少数ではあるが存在した。 | *[[ネメシス]]参入後は、コンボデッキは[[パララクス補充]]の方が一般的になった。パララクス補充と異なり対戦相手の妨害手段に乏しく、安定性にも欠けているのが主原因だろうか。しかし、速度ではピットサイクルの方が早く、あえてこちらを選択するプレイヤーも少数ではあるが存在した。 | ||
− | * | + | *コンボパーツを[[暗黒の儀式/Dark Ritual]]や[[アカデミーの学長/Academy Rector]]から強引に戦場に出す構造上、パーマネント対策に弱い。[[パララクス補充]]が序盤に置く[[浄化の印章/Seal of Cleansing]]や[[退去の印章/Seal of Removal]]が致命的に刺さり、[[パララクス補充]]が隆盛する環境で生き残ることはできなかった。 |
+ | *コンボだけでライフを削りきれずに、苦し紛れにスカージの使い魔が[[攻撃]]に出ることもある。 | ||
*どっちが勝ったかに関わらず自分の[[戦場]]には何も残らないというとても漢らしいデッキ。 | *どっちが勝ったかに関わらず自分の[[戦場]]には何も残らないというとても漢らしいデッキ。 | ||
− | *[[キーカード]]を直接対策されなくても、ライフを回復されるだけでかなり厳しい。例えば、当時は[[清々しい雨/Refreshing Rain]]というおあつらえ向きのライフ回復カードがあったが、ライフを6点追加されると[[魂の饗宴/Soul Feast]] | + | *[[キーカード]]を直接対策されなくても、ライフを回復されるだけでかなり厳しい。例えば、当時は[[清々しい雨/Refreshing Rain]]というおあつらえ向きのライフ回復カードがあったが、ライフを6点追加されると[[魂の饗宴/Soul Feast]]を2発余分に撃たなければ勝てなくなり、そのために必要な追加の10マナが[[ライブラリー]]の残り枚数の関係で供給できない状況に陥ることがあった。 |
*稀に[[ジャスミンの香り/Scent of Jasmine]]が回復手段に組み込まれることもあった。 | *稀に[[ジャスミンの香り/Scent of Jasmine]]が回復手段に組み込まれることもあった。 | ||
*[[ヨーグモスの取り引き/Yawgmoth's Bargain]]を[[コンボパーツ]]にした、いわゆる'''[[バーゲン]]'''系コンボデッキの代表格であり、「バーゲン」と言えばこのデッキを指すことが多かった。 | *[[ヨーグモスの取り引き/Yawgmoth's Bargain]]を[[コンボパーツ]]にした、いわゆる'''[[バーゲン]]'''系コンボデッキの代表格であり、「バーゲン」と言えばこのデッキを指すことが多かった。 | ||
*今ならライフ回復には[[崇拝の言葉/Words of Worship]]や[[コーリスの子/Children of Korlis]]など、[[ドレイン]]には[[生命吸収/Drain Life]]や[[苦悶の触手/Tendrils of Agony]]など、より相性のいいカードが複数存在している。 | *今ならライフ回復には[[崇拝の言葉/Words of Worship]]や[[コーリスの子/Children of Korlis]]など、[[ドレイン]]には[[生命吸収/Drain Life]]や[[苦悶の触手/Tendrils of Agony]]など、より相性のいいカードが複数存在している。 | ||
+ | **なお、スカージの使い魔+崇拝の言葉+ヨーグモスの取り引きにより、スカージの使い魔で手札を1枚捨てて1マナを得る→1マナで崇拝の言葉を1回起動→ヨーグモスの取引を2回起動し手札1枚と差し引き3点のライフを得る、という過程をライブラリーが続く限り繰り返せる。さらにそれによって得たライフは手札やマナに変換できる。 | ||
+ | **コーリスの子や苦悶の触手は[[グリセルシュート]]において採用されることもある。大量のマナ加速と[[グリセルブランド/Griselbrand]]によるドロー、コーリスの子によるライフ回復という組み合わせはピットサイクルを彷彿とさせる。 | ||
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+ | [[Category:白黒コンボデッキ]] | ||
+ | [[Category:ウルザ・ブロックを含むスタンダードデッキ]] | ||
+ | [[Category:マスクス・ブロックを含むスタンダードデッキ]] |
2024年3月13日 (水) 20:29時点における最新版
ピットサイクル(Pit Cycle)は、ヨーグモスの取り引き/Yawgmoth's Bargainとスカージの使い魔/Skirge Familiarのコンボで、大量ドローと大量マナを同時に発生させるコンボデッキ。
コンボ要素自体は黒のみだが、サポートカードを含めると基本的に白黒で構成される。マジック史上最も美しいコンボデッキとも言われる。制作者は「日本三大地雷」の1人、射場本正巳氏。
目次 |
[編集] 概要
ソーサリー
ターン終了時まで、あなたは、あなたの墓地から、土地をプレイしても呪文を唱えてもよい。
このターン、あなたの墓地にいずれの領域からでもカードが置かれるなら、代わりにそれを追放する。
ヨーグモスの取り引き/Yawgmoth's Bargainとスカージの使い魔/Skirge Familiarを戦場に出したらコンボ開始。ヨーグモスの取り引きでライフと引き換えにカードを引いていき、ライフ供給源でありエンドカードでもある魂の饗宴/Soul Feastを手札に引き入れる。唱えるためのマナは途中で引いた要らないカードをスカージの使い魔/Skirge Familiarのコストにして確保。これをヨーグモスの意志/Yawgmoth's Willでの再利用分も含めて5回繰り返し、対戦相手のライフ20点を全て吸い取って終了。
しかし、魂の饗宴によるドレインだけではライフは明らかに足りないので、別途ライフ確保の手段が組み込まれていることが多い。その手段は主に以下の2つに分かれる。
- レイディアントの竜騎兵/Radiant's Dragoonsを他の不要カードと同じように1マナに変えつつ墓地に捨てておき、死体発掘/Exhumeで釣り上げる。レイディアントの竜騎兵と死体発掘ともう1枚マナ出し用のカードの合計3枚=ライフ3点を使い、ライフ5点+αに変える計算(戦場にパーマネントが残り縁切り/Renounceでの回復量が増えるため、将来的に5点以上のライフを得ているのに等しい)。
- マナ加速として厳かなモノリス/Grim Monolithや通電式キー/Voltaic Keyを追加し、コンボ開始前だけでなくコンボ中にも戦場に出して並べてマナの水増しをすると同時に、パーマネント数の水増しを行う。こうして増えたパーマネントを利用して大盛り縁切り。縁切り自体は上のパターンでも使われるが、上のパターンと違ってコンボ中にもパーマネントが増えていくので、縁切りを複数回使いやすい。
前者は日本初のオリジナル・ピットサイクルに搭載されていたシステム。こまめにライフ回復を行うので手詰まりになりにくいが、暗黒の儀式/Dark Ritualとアカデミーの学長/Academy Rectorしか加速手段が無いので、コンボ開始前にもたつく場合がある。
後者は海外で改良されたバージョン。特にこれを「セイバー・バーゲン」と呼ぶ。暗黒の儀式・アカデミーの学長に加えて厳かなモノリスや通電式キーまで入っているのでコンボスタートは速いが、ライフ回復をまとめて行うので、途中で手詰まりになる場合が多くなる。
- ネメシス参入後は、コンボデッキはパララクス補充の方が一般的になった。パララクス補充と異なり対戦相手の妨害手段に乏しく、安定性にも欠けているのが主原因だろうか。しかし、速度ではピットサイクルの方が早く、あえてこちらを選択するプレイヤーも少数ではあるが存在した。
- コンボパーツを暗黒の儀式/Dark Ritualやアカデミーの学長/Academy Rectorから強引に戦場に出す構造上、パーマネント対策に弱い。パララクス補充が序盤に置く浄化の印章/Seal of Cleansingや退去の印章/Seal of Removalが致命的に刺さり、パララクス補充が隆盛する環境で生き残ることはできなかった。
- コンボだけでライフを削りきれずに、苦し紛れにスカージの使い魔が攻撃に出ることもある。
- どっちが勝ったかに関わらず自分の戦場には何も残らないというとても漢らしいデッキ。
- キーカードを直接対策されなくても、ライフを回復されるだけでかなり厳しい。例えば、当時は清々しい雨/Refreshing Rainというおあつらえ向きのライフ回復カードがあったが、ライフを6点追加されると魂の饗宴/Soul Feastを2発余分に撃たなければ勝てなくなり、そのために必要な追加の10マナがライブラリーの残り枚数の関係で供給できない状況に陥ることがあった。
- 稀にジャスミンの香り/Scent of Jasmineが回復手段に組み込まれることもあった。
- ヨーグモスの取り引き/Yawgmoth's Bargainをコンボパーツにした、いわゆるバーゲン系コンボデッキの代表格であり、「バーゲン」と言えばこのデッキを指すことが多かった。
- 今ならライフ回復には崇拝の言葉/Words of Worshipやコーリスの子/Children of Korlisなど、ドレインには生命吸収/Drain Lifeや苦悶の触手/Tendrils of Agonyなど、より相性のいいカードが複数存在している。
- なお、スカージの使い魔+崇拝の言葉+ヨーグモスの取り引きにより、スカージの使い魔で手札を1枚捨てて1マナを得る→1マナで崇拝の言葉を1回起動→ヨーグモスの取引を2回起動し手札1枚と差し引き3点のライフを得る、という過程をライブラリーが続く限り繰り返せる。さらにそれによって得たライフは手札やマナに変換できる。
- コーリスの子や苦悶の触手はグリセルシュートにおいて採用されることもある。大量のマナ加速とグリセルブランド/Griselbrandによるドロー、コーリスの子によるライフ回復という組み合わせはピットサイクルを彷彿とさせる。
[編集] サンプルレシピ
[編集] 死体発掘型
- 備考
- The Finals99 ベスト4
- 使用者:射場本正巳
- フォーマット
メインデッキ (60) | |
---|---|
クリーチャー (12) | |
4 | アカデミーの学長/Academy Rector |
4 | レイディアントの竜騎兵/Radiant's Dragoons |
4 | スカージの使い魔/Skirge Familiar |
呪文 (26) | |
4 | 厳かなモノリス/Grim Monolith |
1 | レイモスの歯/Tooth of Ramos |
3 | ヨーグモスの取り引き/Yawgmoth's Bargain |
4 | 死体発掘/Exhume |
1 | ヨーグモスの意志/Yawgmoth's Will |
4 | 魂の饗宴/Soul Feast |
4 | 吸血の教示者/Vampiric Tutor |
4 | 暗黒の儀式/Dark Ritual |
1 | 縁切り/Renounce |
土地 (22) | |
5 | 平地/Plains |
7 | 沼/Swamp |
1 | 高級市場/High Market |
4 | 泥炭の沼地/Peat Bog |
2 | 僻遠の農場/Remote Farm |
3 | ファイレクシアの塔/Phyrexian Tower |
サイドボード | |
1 | 大天使/Archangel |
2 | 日中の光/Light of Day |
1 | 象牙の仮面/Ivory Mask |
3 | 打倒/Subversion |
2 | 休止/Cessation |
2 | 非業の死/Perish |
1 | 撲滅/Eradicate |
2 | 解呪/Disenchant |
1 | 一掃/Scour |
[編集] セイバーバーゲン型
- 備考
- インビテーショナル00春 スタンダード部門通算3-1 (参考)
- 使用者:Jon Finkel
- フォーマット
メインデッキ (60) | |
---|---|
クリーチャー (8) | |
4 | アカデミーの学長/Academy Rector |
4 | スカージの使い魔/Skirge Familiar |
呪文 (30) | |
4 | 暗黒の儀式/Dark Ritual |
4 | 厳かなモノリス/Grim Monolith |
3 | 縁切り/Renounce |
4 | 魂の饗宴/Soul Feast |
4 | 吸血の教示者/Vampiric Tutor |
3 | レイモスの歯/Tooth of Ramos |
3 | 通電式キー/Voltaic Key |
3 | ヨーグモスの取り引き/Yawgmoth's Bargain |
2 | ヨーグモスの意志/Yawgmoth's Will |
土地 (22) | |
5 | 平地/Plains |
6 | 沼/Swamp |
4 | 泥炭の沼地/Peat Bog |
3 | 僻遠の農場/Remote Farm |
4 | ファイレクシアの塔/Phyrexian Tower |
サイドボード | |
1 | 赤の防御円/Circle of Protection: Red |
2 | 解呪/Disenchant |
4 | 強迫/Duress |
1 | 虐殺/Massacre |
3 | 非業の死/Perish |
4 | ファイレクシアの抹殺者/Phyrexian Negator |