死の国からの脱出/Underworld Breach

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[[モダン]]では、このカード+[[研磨基地/Grinding Station]]+0マナの[[アーティファクト]]によるループを利用した[[脱出基地]]が存在している。このデッキは[[2024年]]12月に[[オパールのモックス/Mox Opal]]が解禁されたとことで大きく強化され、後述する禁止の一因となった。
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[[モダン]]では、このカード+[[研磨基地/Grinding Station]]+0マナの[[アーティファクト]]によるループを利用した[[脱出基地]]が存在している。このデッキは[[2024年]]12月に[[オパールのモックス/Mox Opal]]が解禁されたことで大きく強化され、後述する禁止の一因となった。
  
 
また、コンボパーツではなくアドバンテージ源として採用されるケースも見られるようになっており、[[イゼット・ラガバン]]の派生デッキであるジェスカイ・ブリーチなどが存在していた。そのほか、[[ホロウ・ワン]]にも採用されている。
 
また、コンボパーツではなくアドバンテージ源として採用されるケースも見られるようになっており、[[イゼット・ラガバン]]の派生デッキであるジェスカイ・ブリーチなどが存在していた。そのほか、[[ホロウ・ワン]]にも採用されている。
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==ルール==
 
==ルール==
*[[分割カード]]や[[当事者カード]][[脱出]]で[[唱える]]場合、[[あなた]]はそれをどちらの側で唱えるのかを選び、その側が持つ[[マナ・コスト]]に[[墓地]]からカード3枚を[[追放]]することを加えた[[コスト]]を[[支払う]]。
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*[[分割カード]]や[[当事者カード]]など、[[代替の特性]]を持つカードを[[脱出]]で[[唱える]]場合、[[あなた]]はそれの唱え方を選び、その側が持つ[[マナ・コスト]]に[[墓地]]からカード3枚を[[追放]]することを加えた[[コスト]]を[[支払う]]。[[唱える#代替の特性があるカードの扱い]]も参照。
 
*[[マナ・コストの無いカード]]は、脱出コストも「支払うことはできないコスト」となるため唱えられない({{CR|118.6a}})。
 
*[[マナ・コストの無いカード]]は、脱出コストも「支払うことはできないコスト」となるため唱えられない({{CR|118.6a}})。
  

2025年4月15日 (火) 00:00時点における最新版


Underworld Breach / 死の国からの脱出 (1)(赤)
エンチャント

あなたの墓地にあり土地でない各カードはそれぞれ脱出を持つ。脱出コストは、そのカードのマナ・コストに「あなたの墓地から他のカード3枚を追放する。」を追加したものに等しい。(あなたはあなたの墓地から、カードをそれの脱出コストで唱えてもよい。)
終了ステップの開始時に、死の国からの脱出を生け贄に捧げる。


1ターン限定で自分墓地土地でないカード脱出を持たせるエンチャント

目次

[編集] 解説

そのターンに限り墓地の全てのカードを無制限に再利用できる様は往年のパワーカードであるヨーグモスの意志/Yawgmoth's Willを彷彿とさせる。とは言え無制限であっても無条件ではなく、脱出のためには他の墓地のカードの3枚追放という追加のコストが発生する。墓地を利用するためのリソースとして墓地のカードが必要というややもすると矛盾になりかねない構造を抱えており、十全に使いこなそうとするとデッキ構築には工夫を要する。

ヨーグモスの意志と異なり墓地に向かうカードが追放されることがなくさらにソーサリーではなくエンチャントが持つ常在型能力であるため、「再利用したカードをさらに再利用することが可能」「墓地を肥やすギミックを搭載すれば脱出コストの種と新たなカードの供給を同時にこなせる」といった差別化点が存在する。以上の点から、スタンダードからヴィンテージに至るまであらゆるループコンボ・ギミックが考えられる。

基本的には、「複数マナが出る土地やマナ・アーティファクト」「それらをアンタップできる呪文パーマネント」「自分のライブラリー削る手段」「勝ち手段」あたりを組み合わせるコンボとなる。このうち「ライブラリーを削る手段」は同時にサーチ手段にもなりえるため、実質的には死の国からの脱出+2~3枚でコンボが始動することになる。

[編集] 利用

[編集] パイオニア

パイオニアではこのカードの獲得により、睡蓮の原野コンボが大幅に強化され、ロータス・ブリーチと呼ばれるようになった。秘本掃き/Tome Scourなどで墓地を肥やしつつ、睡蓮の原野/Lotus Field見えざる糸/Hidden Stringsでマナを捻出する。

[編集] モダン

モダンでは、このカード+研磨基地/Grinding Station+0マナのアーティファクトによるループを利用した脱出基地が存在している。このデッキは2024年12月にオパールのモックス/Mox Opalが解禁されたことで大きく強化され、後述する禁止の一因となった。

また、コンボパーツではなくアドバンテージ源として採用されるケースも見られるようになっており、イゼット・ラガバンの派生デッキであるジェスカイ・ブリーチなどが存在していた。そのほか、ホロウ・ワンにも採用されている。

[編集] レガシー

レガシーではライオンの瞳のダイアモンド/Lion's Eye Diamond思考停止/Brain Freezeとの組み合わせが強力で、これらをキーカードに据えたストームデッキブリーチ・ストームが短期間ではあったが活躍した。

[編集] ヴィンテージ

軽く強力なカードの多いヴィンテージでは他のフォーマットと異なり、単なるアドバンテージ獲得手段として採用されることがある。レガシー同様のブリーチ・ストームも存在するほか、墓地の溜まりやすいオースでも採用されることがある。

[編集] ルール

[編集] 禁止指定

2020年3月10日より、レガシー禁止カードに指定される[1]。上述のブリーチ・ストームは洗練されるにしたがって勝率が上昇しており、このデッキの存在を許容すると将来的に何らかの変更が必要になる可能性が高かったため。発売からわずか46日での禁止である(テーブルトップ基準)。

2020年8月3日付で、パイオニアメタゲームコンボデッキから離す目的で禁止カードに指定された。単独での勝率は問題のあるレベルに達していなかったが、同時に禁止された他の3種を含んだコンボデッキが競技メタゲームの大部分を占めており、パイオニアのプレイヤー数も減少させていたため[2]

2025年3月31日より、モダンで禁止カードに指定される。前年12月にオパールのモックス/Mox Opalが解禁されたことで脱出基地が大きく強化されており、その爆発力と、多角的な脅威を持つために対策困難な点が問題視されたため[3]

[編集] ストーリー

神々の戦が勃発し、それは思わぬ結果を生んだ。死の国/The Underworldと生者の領域との間に裂け目が開いてしまったのだ。これにより死者のみならず、死の国の怪物たちが生者の領域になだれ込み、世界は混沌に包まれた[4][5]

  • カード名のbreachは「突破する」などの意味もあるが、ここではイラストの通り「裂け目」の意味だろう。「脱出」という意味はなく日本語名は意訳だが、カードの能力を加味したのかもしれない。結果として日本語名は「脱出」という動作動詞になったが、騙し討ち/Sneak Attackのようなカードもあるので不適当というほどでもない。

[編集] 脚注

  1. March 9, 2020 Banned and Restricted Announcement/2020年3月9日 禁止制限告知
  2. August 3, 2020 Banned and Restricted Announcement/2020年8月3日 禁止制限告知(Daily MTG 2020年8月3日)
  3. Banned and Restricted Announcement – March 31, 2025/2025年3月31日 禁止制限告知Daily MTG 2025年3月31日 該当部分はCarmen Klomparens著)
  4. The Theros Beyond Death Story on Cards/『テーロス還魂記』ストーリーカード(Feature 2019年12月16日 Wizards of the Coast著)
  5. Theros Beyond Death Story Summary/『テーロス還魂記』物語概要(Feature 2020年1月10日 Wizards of the Coast著)

[編集] 参考

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