ゾンビ化/Zombify

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自分の[[墓地]]からの[[リアニメイト]]のみを行うシンプルな[[ソーサリー]]。ただし初登場は[[オデッセイ]]と割と遅め。
 
自分の[[墓地]]からの[[リアニメイト]]のみを行うシンプルな[[ソーサリー]]。ただし初登場は[[オデッセイ]]と割と遅め。
  
登場当初の評価は芳しくなかったが、これはそれまでに登場した[[黒]]のリアニメイト手段が[[再活性/Reanimate]]や[[浅すぎる墓穴/Shallow Grave]]といった[[デメリット]]はあれど非常に[[軽い]]手段が存在していたのも原因。「強烈な[[大型クリーチャー]]を[[マナ・コスト]]を[[踏み倒し]]て[[戦場に出す]]」当時のリアニメイトの基本戦術から考えると、軽ければ軽いほど強力であり、それらのリアニメイト手段に慣れていた当時の[[プレイヤー]]からすると[[重い|重]]すぎた。
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登場当初の評価は芳しくなかったが、それはこれ以前に存在した[[黒]]のリアニメイト手段が[[再活性/Reanimate]]や[[浅すぎる墓穴/Shallow Grave]]といった[[デメリット]]はあれど非常に[[軽い]]ものだったことが原因。「強烈な[[大型クリーチャー]]を[[マナ・コスト]]を[[踏み倒し]]て[[戦場に出す]]」という当時のリアニメイトの基本戦術から考えると、[[リアニメイトカード]]は軽ければ軽いほど強力であり、それらに慣れていた当時の[[プレイヤー]]からすれば4[[マナ]]は[[重い|重]]すぎると感じられたのだ。
  
とはいえ、通常であればそれ以上の[[コスト]]がかかる[[クリーチャー]]をより早く戦場に出せるという基礎骨格は同様であり、相対的には重くとも絶対的に考えると十分に間に合うコスト。むしろ下手にデメリットが無い分、高速で[[ビートダウン]]することに特化せずに戦術の幅を広げやすいとも言える。実際に初登場のオデッセイでも[[世界選手権03]]においてこれを採用したリアニメイト・[[デッキ]]が活躍した例もあるし、[[第9版]]での[[再録]]時には「強力なクリーチャーを使い回して[[アドバンテージ]]を稼ぐ」目的で主に[[コントロールデッキ]]で採用され、[[誰がために鐘は鳴る|オルゾフ・コントロール]]、[[太陽拳]]、[[ヤマコン]]などで活躍を見せた。初登場から本格的に日の目を見るまでには4年以上の月日を要したものの、リアニメイトの常識を覆した遅咲きの優良[[呪文]]と言える。
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とはいえ、通常であればそれ以上の[[コスト]]がかかる[[クリーチャー]]をより早く戦場に出せるという基礎骨格は過去のリアニメイトカードと同様であり、相対的には重くとも絶対的に考えると十分に優秀なコスト。むしろ下手にデメリットが無い分、高速で[[ビートダウン]]することに特化しなくても戦術の幅を広げやすい。
  
その後は長らく再録の機会は無く、後続カードはやや下方修正寄りの5マナのものが標準となった([[#関連カード]])。特に[[基本セット2021]]では純粋な[[下位互換]]である[[再命/Rise Again]]が登場したほどであり、[[スタンダード]]で姿を見る機会はもう無いかと思われたが、20年近くの時を経て[[ファウンデーションズ]]への再録を果たした。
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実際に、初登場のオデッセイ期の[[スタンダード]]では[[世界選手権03]]においてこれを採用したリアニメイト・[[デッキ]]が活躍した。[[第9版]]での[[再録]]時にも「強力なクリーチャーを使い回して[[アドバンテージ]]を稼ぐ」目的で主に[[コントロールデッキ]]で採用され、[[誰がために鐘は鳴る|オルゾフ・コントロール]]、[[太陽拳]]、[[ヤマコン]]などで活躍を見せた。初登場から本格的に日の目を見るまでには4年以上の月日を要したものの、リアニメイトの常識を覆した遅咲きの優良[[呪文]]と言える。
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その後は長らく再録の機会は無く、後続カードはやや下方修正寄りの5マナのものが標準となっていた([[#関連カード]])。特に[[基本セット2021]]では純粋な[[下位互換]]である[[再命/Rise Again]]が登場したほど。
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そのため[[スタンダード]]で姿を見る機会はもう無いかと思われたが、20年近くの時を経て[[ファウンデーションズ]]への再録を果たす。[[スタンダードの変遷#団結のドミナリア〜ファイナルファンタジー期|団結のドミナリア〜ファイナルファンタジー期]]のスタンダードでは、[[偉大なる統一者、アトラクサ/Atraxa, Grand Unifier]]や[[恐怖を喰うもの、ヴァルガヴォス/Valgavoth, Terror Eater]]といった強力な[[能力]]を持つ大型クリーチャーをリアニメイトするのに活用されている<ref>[https://mtg-jp.com/reading/iwashowdeck/0038317/ 文字通り蘇る青春、リアニメイト(スタンダード)] (岩SHOWの「デイリー・デッキ」 2024.12.3)</ref>。
  
 
*黎明期にはこの手のデメリットがないタイプのリアニメイトは「本当に復活させる」呪文として、[[白]]の[[色の役割]]とされていた。[[リミテッド・エディション]]でのリアニメイトカードが白は[[蘇生/Resurrection]]、[[黒]]は[[動く死体/Animate Dead]]であった事からも伺える。[[色マナ]]が[[白]]である以外まったく同じデザインの[[生命の息吹/Breath of Life]]は[[第7版]]に収録されており、[[第8版]]でゾンビ化に入れ替わることで今に至る色の役割が定着した。
 
*黎明期にはこの手のデメリットがないタイプのリアニメイトは「本当に復活させる」呪文として、[[白]]の[[色の役割]]とされていた。[[リミテッド・エディション]]でのリアニメイトカードが白は[[蘇生/Resurrection]]、[[黒]]は[[動く死体/Animate Dead]]であった事からも伺える。[[色マナ]]が[[白]]である以外まったく同じデザインの[[生命の息吹/Breath of Life]]は[[第7版]]に収録されており、[[第8版]]でゾンビ化に入れ替わることで今に至る色の役割が定着した。
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*名前のわりにクリーチャーを[[ゾンビ]]にはしない。この辺りの[[フレイバー]]を充実させたのが後の[[墓場からの復活/Rise from the Grave]]。
 
*名前のわりにクリーチャーを[[ゾンビ]]にはしない。この辺りの[[フレイバー]]を充実させたのが後の[[墓場からの復活/Rise from the Grave]]。
 
*[[マスターズ25th]]に新規{{Gatherer|id=442354}}で[[再録]]。
 
*[[マスターズ25th]]に新規{{Gatherer|id=442354}}で[[再録]]。
 
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==関連カード==
 
==関連カード==
 
===主な亜種===
 
===主な亜種===
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*[[帰還の令状/Writ of Return]] - タップ状態で戦場に戻す、[[暗号]]。(3)(黒)(黒)。([[ニューカペナの街角統率者デッキ]])
 
*[[帰還の令状/Writ of Return]] - タップ状態で戦場に戻す、[[暗号]]。(3)(黒)(黒)。([[ニューカペナの街角統率者デッキ]])
 
*[[ギックスの残虐/The Cruelty of Gix]] - [[先読]]を持つ[[英雄譚]]。III章でいずれかの墓地のクリーチャーを戦場に戻す。(3)(黒)(黒)。([[団結のドミナリア]])
 
*[[ギックスの残虐/The Cruelty of Gix]] - [[先読]]を持つ[[英雄譚]]。III章でいずれかの墓地のクリーチャーを戦場に戻す。(3)(黒)(黒)。([[団結のドミナリア]])
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*[[誰も置き去りにしない/No One Left Behind]] - 通常は(4)(黒)だが、[[対象]]の[[マナ総量]]が3以下なら(1)(黒)で唱えられる。([[兄弟戦争]])
 
*[[槽の出現/Vat Emergence]] - いずれかの墓地のクリーチャーを戦場に戻し、[[増殖]]を行う。(4)(黒)。([[ファイレクシア:完全なる統一]])
 
*[[槽の出現/Vat Emergence]] - いずれかの墓地のクリーチャーを戦場に戻し、[[増殖]]を行う。(4)(黒)。([[ファイレクシア:完全なる統一]])
 
*[[辻妻の不一致/It Doesn't Add Up]] - インスタント。戻したクリーチャーに[[容疑]]をかける。(3)(黒)(黒)。([[カルロフ邸殺人事件]])
 
*[[辻妻の不一致/It Doesn't Add Up]] - インスタント。戻したクリーチャーに[[容疑]]をかける。(3)(黒)(黒)。([[カルロフ邸殺人事件]])
 
*[[シークエンスのやり直し/Restart Sequence]] - [[フリーランニング]]で(1)(黒)で唱えられる[[上位互換]]。([[アサシンクリード]])
 
*[[シークエンスのやり直し/Restart Sequence]] - [[フリーランニング]]で(1)(黒)で唱えられる[[上位互換]]。([[アサシンクリード]])
 
*[[生きるか死ぬか/Live or Die]] インスタント。クリーチャー除去の[[モード]]も持つ。(3)(黒)(黒)。([[ダスクモーン:戦慄の館]])
 
*[[生きるか死ぬか/Live or Die]] インスタント。クリーチャー除去の[[モード]]も持つ。(3)(黒)(黒)。([[ダスクモーン:戦慄の館]])
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==脚注==
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<references />
  
 
==参考==
 
==参考==

2025年5月6日 (火) 14:19時点における最新版


Zombify / ゾンビ化 (3)(黒)
ソーサリー

あなたの墓地にあるクリーチャー・カード1枚を対象とし、それを戦場に戻す。


自分の墓地からのリアニメイトのみを行うシンプルなソーサリー。ただし初登場はオデッセイと割と遅め。

登場当初の評価は芳しくなかったが、それはこれ以前に存在したのリアニメイト手段が再活性/Reanimate浅すぎる墓穴/Shallow Graveといったデメリットはあれど非常に軽いものだったことが原因。「強烈な大型クリーチャーマナ・コスト踏み倒し戦場に出す」という当時のリアニメイトの基本戦術から考えると、リアニメイトカードは軽ければ軽いほど強力であり、それらに慣れていた当時のプレイヤーからすれば4マナすぎると感じられたのだ。

とはいえ、通常であればそれ以上のコストがかかるクリーチャーをより早く戦場に出せるという基礎骨格は過去のリアニメイトカードと同様であり、相対的には重くとも絶対的に考えると十分に優秀なコスト。むしろ下手にデメリットが無い分、高速でビートダウンすることに特化しなくても戦術の幅を広げやすい。

実際に、初登場のオデッセイ期のスタンダードでは世界選手権03においてこれを採用したリアニメイト・デッキが活躍した。第9版での再録時にも「強力なクリーチャーを使い回してアドバンテージを稼ぐ」目的で主にコントロールデッキで採用され、オルゾフ・コントロール太陽拳ヤマコンなどで活躍を見せた。初登場から本格的に日の目を見るまでには4年以上の月日を要したものの、リアニメイトの常識を覆した遅咲きの優良呪文と言える。

その後は長らく再録の機会は無く、後続カードはやや下方修正寄りの5マナのものが標準となっていた(#関連カード)。特に基本セット2021では純粋な下位互換である再命/Rise Againが登場したほど。

そのためスタンダードで姿を見る機会はもう無いかと思われたが、20年近くの時を経てファウンデーションズへの再録を果たす。団結のドミナリア〜ファイナルファンタジー期のスタンダードでは、偉大なる統一者、アトラクサ/Atraxa, Grand Unifier恐怖を喰うもの、ヴァルガヴォス/Valgavoth, Terror Eaterといった強力な能力を持つ大型クリーチャーをリアニメイトするのに活用されている[1]

[編集] 関連カード

[編集] 主な亜種

明記されない限りソーサリーである。一時的にしか戻さないものは除く。

[編集] 脚注

  1. 文字通り蘇る青春、リアニメイト(スタンダード) (岩SHOWの「デイリー・デッキ」 2024.12.3)

[編集] 参考

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