ラノワールのエルフ/Llanowar Elves
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2024年11月3日 (日) 22:23時点における最新版
緑の高速マナ供給を象徴するクリーチャー。1マナで召喚できるマナ・クリーチャーの1つであり、極楽鳥/Birds of Paradiseと並び立つ存在。
このクリーチャーによる「2ターン目の3マナ捻出」がマジック黎明期以来多くの緑デッキを支えてきた。またパワー1を持つため、高速ビートダウンデッキでは極楽鳥/Birds of Paradiseよりも優先して採用される。また、種族がエルフであることも大きな特徴で、エルフデッキの核となるカードでもある。
基本セット2013で東屋のエルフ/Arbor Elfに枠を譲り、スタンダードを去った。その後開発部の方針として、「2ターン目の3マナ捻出」の動きが緑のデッキの構築の固定化と他の色とのマナカーブのバランス調整に影響を及ぼしているとして、2ターン目に3マナを出せるマナ・クリーチャーの存在そのものがスタンダードから退場した[1][2]。
今生の別れかと思われたが、ドミナリアにて6年ぶりにスタンダードに復帰。スタンダードでの久々の1マナのマナ・クリーチャーであり、早速鉄葉ストンピィを始めとする緑系ビートダウンデッキで採用され活躍している。
- 第8版に再録されず、皆勤賞を逃している。これは「第8版を選ぼう」で極楽鳥/Birds of Paradiseに負けたため。しかし第9版ではその極楽鳥に代わって基本セットに復帰した。第10版以降は以前と同じように極楽鳥と同時に収録され、基本セット2013で一緒に退場した。
- 第9版に再録されるに際し、ドルイドのクリーチャー・タイプを獲得した。
[編集] 関連カード
[編集] 同型再版
これらの同型再版は、クリーチャー・タイプも完全に一致する。
第9版でラノワールのエルフがドルイドになった後、フィンドホーンのエルフとクリーチャー・タイプが完全に一致しなくなった時期があった。Masters Editionでフィンドホーンのエルフが収録されるに際し、フィンドホーンのエルフもドルイドとなり、再び完全一致となった。
[編集] 主な亜種
特記していない限り、1マナ1/1で「(T):(緑)を加える。」を持つ。
- 深き闇のエルフ/Elves of Deep Shadow - 緑マナではなく黒マナを生み出すが、マナを生むたびにコントローラーに1点のダメージを与える。(ザ・ダーク)
- スカイシュラウドのエルフ/Skyshroud Elf - (1)を赤マナか白マナに変換するマナフィルター能力を持つ。2マナ。(テンペスト)
- 心の管理人/Heart Warden - (2)を支払い、これを生け贄に捧げると1枚ドローできる。2マナ。(ウルザズ・デスティニー)
- クウィリーオン・エルフ/Quirion Elves - 緑マナを生む能力に加え、戦場に出る際に選んだ色のマナを生む能力も持つ。2マナ。(ミラージュ)
- アーボーグのエルフ/Urborg Elf - 緑マナとその対抗色である青マナ・黒マナの3色を生みだせる。2マナ。(アポカリプス)
- 熊人間/Werebear - スレッショルドに達すると4/4になる。2マナ。(オデッセイ)
- ワイアウッドのエルフ/Wirewood Elf - 2マナ1/2の上位種。(オンスロート)
- 大蛇の支援者/Orochi Sustainer - ワイアウッドのエルフの同型再版。(神河物語)
- 僧帽地帯のドルイド/Druid of the Cowl - 2マナ1/3。ワイアウッドのエルフの上位互換。(霊気紛争)
- ボリアルのドルイド/Boreal Druid - 氷雪クリーチャーであり、緑マナではなく無色マナを生み出す。(コールドスナップ)
- 葉光らせ/Leaf Gilder - 2マナ2/1の上位種。(ローウィン)
- 黄金の雌鹿/Golden Hind - 葉光らせの同型再版。(ニクスへの旅)
- 献身のドルイド/Devoted Druid - 自身に-1/-1カウンターを置き、アンタップする能力を持つ。2マナ0/2。(シャドウムーア)
- アニマのドルイド/Druid of the Anima - 緑マナとその友好色である赤マナ・白マナの3色を生みだせる。2マナ。(アラーラの断片)
- 貴族の教主/Noble Hierarch - バント/Bantの色である緑マナ・白マナ・青マナの3色を生みだせる。0/1で賛美を持つ。(コンフラックス)
- 東屋のエルフ/Arbor Elf - マナ能力の代わりに、森を1枚アンタップする能力を持つ。(ワールドウェイク)
- アヴァシンの巡礼者/Avacyn's Pilgrim - 緑マナではなく白マナを生み出す。(イニストラード)
- 軽蔑された村人/Scorned Villager - 変身すると2マナ生み出せる様になり、さらに2/2になって警戒も持つ。2マナ。(闇の隆盛)
- ラノワールの部族/Llanowar Tribe - 3マナ3/3で、3マナを生み出す上位種。(モダンホライゾン)
- 森林の神秘家/Woodland Mystic - 2マナになった下位互換。(基本セット2020)
- ラノワールの幻想家/Llanowar Visionary - 3マナ2/2キャントリップ。(基本セット2021)
[編集] その他
- ラノワールの助言者/Llanowar Mentor - 同じ名前を持つエルフ・ドルイド。(未来予知)
- ラノワールの憤激、フレイアリーズ/Freyalise, Llanowar's Fury - エルフ・ドルイド。(統率者2014)
- マーウィンの身内/Marwyn's Kindred - トークンではなくラノワールのエルフそのものを創出する。MTGアリーナ専用カード。(アルケミー:ドミナリア)
[編集] イラストとフレイバー・テキスト
特徴的な格好のイラストと物騒な物言いのフレイバー・テキストには逸話がある。
- イラスト
獰猛で野蛮な外見は独特のものであり、初期からマジックを代表するキャラクターの一つであった。頭頂部を残し剃られた赤い髪、顔の刺青、眼帯、牙のような歯、血の気の薄い肌などは、普通にイメージされるエルフとは異質なものだ。ミラージュ当事の公式サイトにおいて、このカードに描かれたエルフはラノワールでも特別な鉄葉/Steel Leafと公開された。そこではアイスエイジのキャラクターであるフレイアリーズ/Freyaliseと相互補完する設定となっていた。(→鉄葉/Steel Leaf参照)
- 第9版以降のイラストは第6版までのイラストを別アングルから描いている。
- フレイバー・テキスト
フレイバー・テキストがリミテッド・エディション~第5版までに2回変更されており、これは当時としてかなり異例だった。
- リミテッド・エディション~リバイズドまでのフレイバー・テキストは長らく未訳だったが、GAME JAPAN誌のプロモーション・カードで初めて訳された。
ラノワールのエルフたちが自分たちの森で果物を集めるときは、それぞれの樹を一本ずつ手つかずのままにする。それは自然の取り分だと考えているのだ。(出典:リミテッド・エディション)
呪われたラノワールの森の暮らしで鍛えられた結果、この荒々しい生き物はほかのエルフたちから受け入れられなくなった。(出典:第4版)
小枝を踏み折れば、骨を折ってあがないとする。― ラノワールのエルフの、侵入者への処罰(出典:第5版)
Duelist24号のDominarian FAQにおいて、なぜ変更したのかというユーザーの疑問に対し回答がされた。それによると、どのテキストもラノワールのエルフが持つ性質の別の側面を表したものだという。オリジナル版は平均的エルフのイメージであったが、第4版ではより外見に相応しい荒々しい内容に変更され、第5版では以前のテキスト両方の意味合いを含んだ簡素なものになる。
その後、第7版で新たなフレイバー・テキストを与えられたが、第9版再録時から第5版のテキストに戻されている。そして久しぶりに帰ってきたドミナリアでも新しいテキストを与えられた。
ラノワールは1万平方マイルに及んでいるが、中に踏み込めば必ずエルフの知るところとなる。(出典:第7版)
生命のように強靭で寛容。自然のように厳格で残酷。(出典:ドミナリア)
[編集] ストーリー
このカードはラノワール/Llanowarに住むエルフ/Elfを表している(→ラノワールのエルフ/Llanowar Elves (ストーリー)を参照)。
上述の通り、特にイラストに描かれた特徴的な姿のエルフは鉄葉/Steel Leafと設定されている。
[編集] その他
- 2000年12月のフライデー・ナイト・マジックで、フライデー・ナイト・マジック・プロモーション・カードになった。
- ドミナリア発売前のマジック交流会で、新規イラストのボックスレス・プロモーション・カードが配布された[4]。
- 北米地域では、ウォルマートやMeijer限定で販売された指輪物語:中つ国の伝承入り缶詰にドミナリア版イラスト・旧枠Foil版のプロモーション・カードが同梱された[5]。
- 俗称「ラノエル」。「ラノワ」や「ラノ」、場合によっては「エルフ」でも通じる。
[編集] 脚注
- ↑ 一問一答への旅(Latest Developments 2014年4月25日 Sam Stoddard著)
- ↑ スタンダードのパワー・レベル(Latest Developments 2016年2月5日 Sam Stoddard著)
- ↑ 『ドミナリア』での話 その3(Making Magic 2018年4月30日 Mark Rosewater著)
- ↑ 『ドミナリア』の各種プロモ(News 2018年3月22日 Blake Rasmussen著)
- ↑ This Unique Promo for The Lord of the Rings: Tales of Middle-earth™ Arrives Soon(Daily MTG 2023年8月28日)
[編集] 参考
- ラノワール/Llanowar(背景世界/ストーリー用語)
- カード個別評価:ドミナリア - コモン
- カード個別評価:ファウンデーションズ - コモン
- カード個別評価:基本セット2019 - コモン(ウェルカム・デッキ)
- カード個別評価:基本セット2012 - コモン
- カード個別評価:基本セット2011 - コモン
- カード個別評価:基本セット2010 - コモン
- カード個別評価:第10版 - コモン
- カード個別評価:第9版 - コモン
- カード個別評価:第7版 - コモン
- カード個別評価:第6版 - コモン
- カード個別評価:第5版 - コモン
- カード個別評価:第4版 - コモン
- カード個別評価:リバイズド・エディション - コモン
- カード個別評価:アンリミテッド・エディション - コモン
- カード個別評価:エターナルマスターズ - コモン
- カード個別評価:Jumpstart: Historic Horizons - コモン
- Secret Lair Drop Series: Special Guest: Kozyndan: Another Story