種類別

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'''種類別'''/''Layer''とは、[[オブジェクト]]の特性に関する複数の[[継続的効果]]の適用順を決定する際の、継続的効果の分類を指すルール用語。分類したあとの適用順のルールも含めてこの用語で表す場合もある。
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'''種類別'''/''Layer''とは、[[オブジェクト]]の[[特性]]に関する複数の[[継続的効果]]の適用順を決定する際の、継続的効果の分類を指すルール用語。分類したあとの適用順のルールも含めてこの用語で表す場合もある。
  
オブジェクトの特性に関する継続的効果は以下の6つの種類別に分類される。
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==分類==
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オブジェクトの特性に関する継続的効果は以下の7つの種類別に分類される。
  
 
*第1種:[[コピー]]効果(例:[[エンチャント複製/Copy Enchantment]])
 
*第1種:[[コピー]]効果(例:[[エンチャント複製/Copy Enchantment]])
*第2種:[[コントロール]]変更効果(例:[[不忠の糸/Threads of Disloyalty]])
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*第2種:[[コントロール (ルール用語)|コントロール]]変更効果(例:[[不忠の糸/Threads of Disloyalty]])
 
*第3種:[[文章変更効果]](例:[[幻覚/Mind Bend]])
 
*第3種:[[文章変更効果]](例:[[幻覚/Mind Bend]])
*第4種:[[タイプ]]・[[サブタイプ]]・[[特殊タイプ]]変更効果(例:[[自然の類似/Natural Affinity]])
+
*第4種:[[カード・タイプ]]・[[サブタイプ]]・[[特殊タイプ]]変更効果(例:[[自然の類似/Natural Affinity]])
*第5種:第1〜4種、第6種に該当しない一般の継続的効果
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*第5種:[[色]]変更効果(例:[[純粋の色/Purelace]])
*第6種:[[パワー]]・[[タフネス]]変更効果
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*第6種:[[能力]]追加、能力除去効果(例:[[原初の激情/Primal Frenzy]])
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*第7種:[[パワー]]・[[タフネス]]変更効果
  
第6種に関してはさらに細分化されており、以下のように分類される。
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第7種に関してはさらに細分化されており、以下のように分類される。
*6a:[[特性定義能力]]の効果(例:[[ルアゴイフ/Lhurgoyf]])
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*7a:[[特性定義能力]]の効果(例:[[ルアゴイフ/Lhurgoyf]])
*6b:一般の効果(例:[[彫像の威圧者/Graven Dominator]]、[[巨大化/Giant Growth]])
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*7b:パワーやタフネスを特定の値にする効果(例:[[木化/Lignify]])
*6c:[[カウンター]]の効果
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*7c:パワーやタフネスを(特定の値にするのではなく)[[修整]]する効果(例:[[栄光の頌歌/Glorious Anthem]]、[[巨大化/Giant Growth]])
*6d:パワーやタフネスを特定の値にするのではなく、[[修整]]を加える類いの[[常在型能力]]の効果(例:[[邪悪なる力/Unholy Strength]]、[[魂の裏切りの夜/Night of Souls' Betrayal]])
+
*7d:[[カウンター (目印)|カウンター]][[+X/+Yカウンター]])による効果
*6e:[[パワー]][[タフネス]][[入れ替え]]る効果。(例:[[熱を帯びた夢、萬迩智/Mannichi, the Fevered Dream]])
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*7e:パワーとタフネスを[[入れ替え]]る効果。(例:[[熱を帯びた夢、萬迩智/Mannichi, the Fevered Dream]])
  
第1種から第6種までは「こぴこんぶんたいいっぱんぱわー」、第6種の中は「定位置にカウンター、習性で入れ替わる」と覚えておくといいだろう。→[http://mtg.takaratomy.co.jp/others/column/rule/20051029/index.html 参考]
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*[[基本セット2010]]以前は、第5種と第6種を合わせて「一般の効果」、第7b~第7d(当時の第6b~6d)も「パワーやタフネスを変更する一般の効果」「カウンターによる効果」「パワーやタフネスに修整を与える(特定の値にしない)[[常在型能力]]による効果」という区分だった。
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**当時は第1種から第6種までを「こぴこんぶんたいいっぱんぱわー」、第6種の中は「定位置にカウンター、習性で入れ替わる」という語呂合わせで覚えておけた。→[http://mtg.takaratomy.co.jp/others/column/rule/20051029/index.html 参考]
  
ある効果が複数の種類別に分類できるなら、それぞれが適切な種類別として扱われる。以前は、第4種に分類できる効果がある場合は例外であったが、現在はこれも例外ではない。
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==解説==
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ある[[効果]]が複数の種類別に分類できるなら、それぞれが適切な種類別として扱われる。いずれかの種類別において効果が適用されはじめた場合、この効果を生み出している[[能力]]が途中で[[失う|失われ]]たとしても、その能力からの効果はそれぞれの種類別で適用される。以前は、第4種に分類できる効果がある場合はすべて第4種としてまとめられていたが、現在ではこのルールは廃止されている。
  
*例:[[野生の雑種犬/Wild Mongrel]]の能力は、「+1/+1の[[修整]]を受ける」部分が第6b種、「あなたの選んだ[[色]]になる」部分が第5種である。
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*例:[[野生の雑種犬/Wild Mongrel]]の[[起動型能力]]は、「あなたの選んだ色になる」が第5種、「+1/+1の[[修整]]を受ける」が第7c種である。
*例:[[野の源獣/Genju of the Fields]]の(クリーチャー化)能力は、[[スピリット]]のクリーチャーになる部分が第4種、パワーとタフネスを設定する部分が第6b種、それ以外(「[[]]である」や[[絆魂]]を得る部分)が第5種である。
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*例:[[滝の源獣/Genju of the Falls]]の([[クリーチャー化]]する)起動型能力は、「[[スピリット]][[クリーチャー]]になる。それは[[土地]]でもある」が第4種、「[[青]]になる」が第5種、「[[飛行]]]を持つ」が第6種、「3/2になる」が第7b種である。
  
[[オブジェクト]]の特性は、それそのものの値から始まり、それから第1種から順に、種類別に継続的効果を適用して求める。[[パーマネント]][[裏向き]]であることによる影響(2/2でありそれ以外の[[特性]]がない[[クリーチャー]]である)は、第1種より後、第2種より前に適用される({{CR|503.2}})。
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[[オブジェクト]][[特性]]は、それそのものの値から始まり、それから第1種から順に、種類別に[[継続的効果]]を適用して求める。[[パーマネント]][[裏向き]]であることによる影響(2/2でありそれ以外の特性がないクリーチャーである)は、第1種より後、第2種より前に適用される({{CR|706.2}})。
  
それぞれの種類別において、まず[[特性定義能力]]による効果を最初に適用し、それから他の効果を適用する。同じ種類別で他の効果に[[依存]]する効果があるなら、その依存先すべての効果が適用された直後にそれを適用する。このとき複数の効果が同時に適用されることになったら、それらは[[タイムスタンプ]]順に適用される。特性定義能力の効果は他の効果に依存しないので、その適用が他の効果より後になることはない。
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それぞれの種類別(種類細別)において、まず[[特性定義能力]]による効果を最初に適用し、それから他の効果を適用する。同じ種類別で他の効果に[[依存]]する効果があるなら、その依存先すべての効果が適用された直後にそれを適用する。このとき複数の効果が同時に適用されることになったら、それらは[[タイムスタンプ]]順に適用される。特性定義能力の効果は他の効果に依存しないので、その適用が他の効果より後になることはない。
  
複数の効果の依存性がループしているのなら、上記のルールを無視してそれらは[[タイムスタンプ]]順に適用される。
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複数の効果の依存性がループしているのなら、上記のルールを無視してそれらはタイムスタンプ順に適用される。
  
*例:[[謙虚/Humility]]の「1/1になる」という効果は第6b種の「一般の効果」である。
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*例:[[謙虚/Humility]]の「1/1になる」という効果は第7b種の「パワーやタフネスを特定の値にする効果」である。
**クリーチャーに+1/+1カウンターが乗っているときに謙虚が場に出ると、カウンターでの[[修整]]は第6c種なので、そのクリーチャーは2/2になる。
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**クリーチャーに[[+1/+1カウンター]]が乗っているときに謙虚が[[戦場に出る]]と、[[カウンター (目印)|カウンター]]による効果は第7d種なので、そのクリーチャーは2/2になる。
**[[十字軍/Crusade]]が場にあるとき謙虚が場に出ると、十字軍の効果は第6d種なので、白のクリーチャーは2/2になる。
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**[[十字軍/Crusade]][[戦場]]にあるとき謙虚が戦場に出ると、十字軍の効果は第7c種なので、[[]]のクリーチャーは2/2になる。
**[[戦士の誉れ/Warrior's Honor]]で修整を受けているクリーチャーがいるときに謙虚が場に出ると、戦士の誉れの修整は([[常在型能力]]ではないため)第6b種であり、さらに[[独立]]しているため、[[タイムスタンプ]]順に従って適用され、1/1となる。
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*例:[[オパール色の輝き/Opalescence]]2つ(以下Op1,Op2)と謙虚(以下Hu)が戦場に出ている場合、タイムスタンプ順により結果が変化する。まず、第4種のクリーチャー化と第6種の「能力を失う」はこの順に適用される。残りの「パワーとタフネスがその[[点数で見たマナ・コスト]]に等しい」と「1/1である」は両方第7b種であり、さらに[[独立]]しているので、タイムスタンプ順に適用する。
*例:[[オパール色の輝き/Opalescence]]2つ(以下Op1,Op2)と謙虚(以下Hu)が[[]]に出ている場合、[[タイムスタンプ]]順により結果が変化する。まず、第4種の[[クリーチャー化]]と第5種の「能力を失う」はこの順に適用される。残りの「パワーとタフネスがその点数で見たマナ・コストに等しい」と「1/1である」は両方第6b種であり、さらに[[独立]]しているので、[[タイムスタンプ]]順に適用する。
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*#タイムスタンプがOp1,Op2,Huの順の場合
 
*#タイムスタンプがOp1,Op2,Huの順の場合
*#*「1/1である」が最後に適用されるため、全ての[[全体エンチャント]]は1/1となる。
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*#*「1/1である」が最後に適用されるため、全ての[[オーラ]]でない[[エンチャント]]は1/1となる。
 
*#タイムスタンプがOp1,Hu,Op2の順の場合
 
*#タイムスタンプがOp1,Hu,Op2の順の場合
*#*Op2が最後に適用されるが、自身には適用しないので、Op2は1/1、それ以外の全体エンチャントはその点数で見たマナ・コストに等しいパワー・タフネスを持つ。
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*#*Op2が最後に適用されるが、自身には適用しないので、Op2は1/1、それ以外のオーラでないエンチャントはその点数で見たマナ・コストに等しいパワー・タフネスを持つ。
 
*#タイムスタンプがHu,Op1,Op2の順の場合
 
*#タイムスタンプがHu,Op1,Op2の順の場合
*#*Opの両方があとに適用されるため、全ての全体エンチャントはその点数で見たマナ・コストに等しいパワー・タフネスを持つ。
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*#*Opの両方があとに適用されるため、全てのオーラでないエンチャントはその点数で見たマナ・コストに等しいパワー・タフネスを持つ。
 
**この問題は「Op-Op-Hu問題」と呼ばれることもある有名なものであり、[[ウルザズ・デスティニー]]発売当時から議論が行われていた。このルールの存在意義は、まさにこの問題を簡潔かつ明確に処理することである。
 
**この問題は「Op-Op-Hu問題」と呼ばれることもある有名なものであり、[[ウルザズ・デスティニー]]発売当時から議論が行われていた。このルールの存在意義は、まさにこの問題を簡潔かつ明確に処理することである。
  
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*[[独立]]
 
*[[独立]]
 
*[[継続的効果]]
 
*[[継続的効果]]
*[[常在型能力]]
 
 
*[[ルーリング]]
 
*[[ルーリング]]
*[[ティタニアの歌/Titania's Song]](かつて依存のループを作っていたカード)
 
  
{{#cr:418.5}}
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{{#cr:612}}

2009年7月23日 (木) 02:34時点における版

種類別/Layerとは、オブジェクト特性に関する複数の継続的効果の適用順を決定する際の、継続的効果の分類を指すルール用語。分類したあとの適用順のルールも含めてこの用語で表す場合もある。

目次

分類

オブジェクトの特性に関する継続的効果は以下の7つの種類別に分類される。

第7種に関してはさらに細分化されており、以下のように分類される。

  • 基本セット2010以前は、第5種と第6種を合わせて「一般の効果」、第7b~第7d(当時の第6b~6d)も「パワーやタフネスを変更する一般の効果」「カウンターによる効果」「パワーやタフネスに修整を与える(特定の値にしない)常在型能力による効果」という区分だった。
    • 当時は第1種から第6種までを「こぴこんぶんたいいっぱんぱわー」、第6種の中は「定位置にカウンター、習性で入れ替わる」という語呂合わせで覚えておけた。→参考

解説

ある効果が複数の種類別に分類できるなら、それぞれが適切な種類別として扱われる。いずれかの種類別において効果が適用されはじめた場合、この効果を生み出している能力が途中で失われたとしても、その能力からの効果はそれぞれの種類別で適用される。以前は、第4種に分類できる効果がある場合はすべて第4種としてまとめられていたが、現在ではこのルールは廃止されている。

オブジェクト特性は、それそのものの値から始まり、それから第1種から順に、種類別に継続的効果を適用して求める。パーマネント裏向きであることによる影響(2/2でありそれ以外の特性がないクリーチャーである)は、第1種より後、第2種より前に適用される(CR:706.2)。

それぞれの種類別(種類細別)において、まず特性定義能力による効果を最初に適用し、それから他の効果を適用する。同じ種類別で他の効果に依存する効果があるなら、その依存先すべての効果が適用された直後にそれを適用する。このとき複数の効果が同時に適用されることになったら、それらはタイムスタンプ順に適用される。特性定義能力の効果は他の効果に依存しないので、その適用が他の効果より後になることはない。

複数の効果の依存性がループしているのなら、上記のルールを無視してそれらはタイムスタンプ順に適用される。

  • 例:謙虚/Humilityの「1/1になる」という効果は第7b種の「パワーやタフネスを特定の値にする効果」である。
  • 例:オパール色の輝き/Opalescence2つ(以下Op1,Op2)と謙虚(以下Hu)が戦場に出ている場合、タイムスタンプ順により結果が変化する。まず、第4種のクリーチャー化と第6種の「能力を失う」はこの順に適用される。残りの「パワーとタフネスがその点数で見たマナ・コストに等しい」と「1/1である」は両方第7b種であり、さらに独立しているので、タイムスタンプ順に適用する。
    1. タイムスタンプがOp1,Op2,Huの順の場合
    2. タイムスタンプがOp1,Hu,Op2の順の場合
      • Op2が最後に適用されるが、自身には適用しないので、Op2は1/1、それ以外のオーラでないエンチャントはその点数で見たマナ・コストに等しいパワー・タフネスを持つ。
    3. タイムスタンプがHu,Op1,Op2の順の場合
      • Opの両方があとに適用されるため、全てのオーラでないエンチャントはその点数で見たマナ・コストに等しいパワー・タフネスを持つ。
    • この問題は「Op-Op-Hu問題」と呼ばれることもある有名なものであり、ウルザズ・デスティニー発売当時から議論が行われていた。このルールの存在意義は、まさにこの問題を簡潔かつ明確に処理することである。

参考

引用:総合ルール 20231117.0

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