X
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Xは、未定の数値を必要とする場合に用いられる記号である。
インスタント — 秘儀(Arcane)
あなたは、この呪文のマナ・コストを支払うのではなく、あなたの手札にある、マナ総量がXである白のカード1枚を追放することを選んでもよい。
クリーチャー1体かプレインズウォーカー1体かプレイヤー1人を対象とする。このターン、あなたが選んだ発生源1つが、あなたかあなたがコントロールするクリーチャーに与えるX点のダメージは、代わりにそれに与えられる。
クリーチャー — フェアリー(Faerie) ウィザード(Wizard)
瞬速
飛行
呪文づまりのスプライトが戦場に出たとき、マナ総量がX以下の呪文1つを対象とし、それを打ち消す。Xはあなたがコントロールするフェアリー(Faerie)の数に等しい。
マナ・コストや文章欄に、まだ決定されていない数を必要とする部分に「X」の文字を用いているカードがある。Xの値はそのカードの能力によって定義されているか、定義されてない場合そのカードのコントローラーが然るべき時にXの値を選ぶ。
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コストにXが含まれる場合
呪文や起動型能力のコスト(マナ・コスト、代替コスト、追加コスト、起動コスト)に「X」が含まれ、それが定義されてない場合、その値はそれを唱える/起動する時に決定する。具体的には、スタックに乗せたあとのモードの選択と同じ時点で決定する。これは対象の決定やコストの支払いより前である。その呪文や能力がスタック上にある限り、Xは決定された値を持つ。呪文の場合、点数で見たマナ・コストにXの値が加味される。
- {X}の部分は不特定マナ・コストになるが、魂の消耗/Consume Spiritなど、ルール文章により支払うマナが制限される事もある。
- コストを減少させる効果でXの部分のコストも減少させることができる。正確に言えば、指定したXの値に応じてコストが決定され、コストを減少させる効果はその全体からコストを減少させる。
- 例えば、ルビーの大メダル/Ruby Medallionを1つコントロールしている時に猛火/BlazeをX=2で唱えると、マナ・コストは(2)(赤)になり、そこから(1)減少して唱えるためのコストは(1)(赤)となる。
- あくまでも先にXの値を指定することによって、それに応じてコストが定まるということに注意。支払ったマナの量によってXが定まるわけではない。
- これは魂の消耗/Consume Spiritのように支払うマナに制約があっても同様である。
- マナ・コスト/起動コストに含まれるXの値を定義している呪文はSpoils of Warなどごく少数に留まる。
通常の方法以外でのマナ・コストの「X」の支払い
「X」がその呪文の文章によって定義されていないマナ・コストに「X」を含む呪文を、マナ・コストもXを含む代替コストも支払わずに唱えられる効果によって唱える場合、Xについての適正な選択は0だけである。 効果によってプレイヤーが{X}を含むオブジェクトのマナ・コストを支払う場合、そのオブジェクトがスタック上にある呪文でない限り、Xの値は0として扱われる。呪文である場合、Xの値はその呪文が唱えられた時に選ばれ、あるいは決定された値である。
- 全知/Omniscienceの能力によって猛火/Blazeを「マナ・コストを支払うことなく唱える」場合、X=0としてしか唱える事はできない。
- 輝く群れ/Shining Shoalを代替コストで唱える場合、マナ・コストにXを含むので、唱える際にXの値を自由に選ぶことができる。
- 予示によって裏向きになっているマナ・コストにXを含むクリーチャーを表向きにする場合、そのマナ・コストのXの値は0として扱われる。
- 氷の洞窟/Ice Caveによって支払うコストは、打ち消す呪文の唱える際に決めたXの値で変化する。
文章中だけでの「X」
Xがマナ・コスト、代替コスト、追加コスト、起動コストではない文中にある場合、ルール文章によって値が定義されている場合にはそれに従う。定義されていなかった場合、その呪文や能力のコントローラーがそのXの値を(スタックに置かれたときか解決されるとき)に選ぶ。その呪文や能力がスタックにある間でも、Xの値が変動する事はありうる。
- 呪文づまりのスプライト/Spellstutter Spriteの能力が持つXの値はあなたがコントロールするフェアリーの数に等しい。能力の対象を決める時にXの値を用いて対象となる呪文を決められるが、その解決時にあなたのコントロールするフェアリーの数が変わっている事で、不正な対象になる事があり得る。
その他のルール
通常、1つのオブジェクトに書かれているXは、同じ瞬間には同じ値を取る。
- 正義の命令/Decree of Justiceのマナ・コストは(2)(X)(X)(白)(白)で、X体の天使・クリーチャー・トークンを出す。もし3体のクリーチャーを出したい場合、X=3とすればいいので、コストは合計で(8)(白)(白)となる。
- 燃焼/Conflagrateをフラッシュバックで唱えた場合、マナ・コストのXはフラッシュバック・コストのXと同じになる。例えば、カードを2枚捨ててX=2でフラッシュバックしたのなら点数で見たマナ・コストは5になるので、呪文捕らえ/Spell Quellerでは追放できない。
上のルールには例外も存在する。
- オブジェクトが能力を得た場合、その能力に含まれるXの値はその能力によって定義される。その能力が定義していない場合、0となる。
- もう一人の自分/Altered Egoで歩行バリスタ/Walking Ballistaをコピーしても、「歩行バリスタは、+1/+1カウンターがX個置かれた状態で戦場に出る。」という能力のXは0になる。
- オブジェクトの起動型能力の起動コストに{X}、[-X]、Xが含まれる場合、その能力のXの値はそのオブジェクトや他に起動されたそのオブジェクトの能力で選んだXとは関係しない。
- 庁舎の歩哨/Chamber Sentryのマナ・コスト中のXと起動型能力のXは連動することはない。
- オブジェクトの戦場に出たときの誘発型能力や置換効果がXを参照していて、かつ、解決されてそのオブジェクトになる呪文がコストの一部としてXの値を選んでいた場合、そのパーマネントのXの値は0であるが、その能力のXの値はその呪文のXの値に等しい。
- 老いたる者、ガドウィック/Gadwick, the Wizenedの一番目の誘発型能力のXは、ガドウィックがまだスタック上の呪文であった時点でのマナ・コスト中のXに等しくなる。
スタック以外の領域にあるカードのマナ・コスト中のXは0として扱われる。
- マナ・コストが(X)(X)の虚空の杯/Chalice of the Voidは、戦場にある場合のマナ・コストは必ず(0)となる。
Xと同じルールに従う文字としてYが定義されている。今のところ実際のカードに印刷されたのは、生物の原形質/Bioplasm、ファイレクシアの摂取者/Phyrexian Ingester、ビートダウンギフトボックス版火の玉/Fireball、そしてアングルードのThe Ultimate Nightmare of Wizards of the Coast Customer Serviceのみである。現在のオラクルでは他に狼の血/Aspect of WolfやSnowblindがYを使っている。
- The Ultimate Nightmare of Wizards of the Coast Customer ServiceではZも使用されている。総合ルールではZについては言及されていないが、銀枠のカードなのでこだわる必要もないだろう。
- また、銀枠ではXに「∞」を指定できる。(→Mox Lotus)
- リミテッドに与える影響力が大きいことから、X呪文の大半はアンコモン以上のレアリティに設定されている。
- 初心者の中にはXをローマ数字の「10」と勘違いする人もたまにいるが、10も含め二桁の不特定マナ・シンボルは一桁のもの同様に通常の算用数字で表記される(カード画像)。
参考
引用:総合ルール 20231117.0
- 1 ゲームの考え方
- 107 数とシンボル
- 107.3 多くのオブジェクトは、まだ決定されていない数を必要とする部分にXの文字を用いている。オブジェクトによっては、Xの値を定義する能力が存在する。それ以外の場合、そのコントローラーがXの値を選ぶ。
- 107.3a 呪文や起動型能力がマナ・コスト、代替コスト、追加コスト、起動コストに{X}、[-X]、あるいはXを含み、Xがその呪文や能力の文章内で定義されていない場合、その呪文や能力のコントローラーが呪文を唱えることあるいは能力を起動することの一部としてXの値を選び、宣言する(rule 601〔呪文を唱えること〕参照)。呪文がスタック上にある間、それのマナ・コストや、それが持つ代替コスト、追加コストに含まれるすべてのXは宣言された値である。起動型能力がスタックにある間、それの起動コストに含まれるすべてのXは宣言された値である。
- 107.3b Xがその呪文の文章によって定義されておらずマナ・コストに{X}を含む呪文を、マナ・コストもXを含む代替コストも支払わずに唱えられる効果によって唱える場合、Xについての適正な選択は0だけである。これはコストを単に減らす効果には、それによってコストが0になったとしても、適用されない。rule 601〔呪文を唱えること〕参照。
- 107.3c 呪文や起動型能力のコストや文章に{X}、[-X]、Xが含まれ、その値がその呪文や能力の文章によって定義されている場合、その呪文や能力がスタックにある間のXの値はその値である。その呪文や能力のコントローラーが値を選ぶことはできない。なお、その呪文や能力がスタックにある間にも、Xの値が変動することはあり得る。
- 107.3d 待機 コストや変異 コストなど、特別な処理に関するコストに{X}やXが含まれている場合、そのXはその特別な処理をするプレイヤーがそのコストを支払う直前に選ぶ。
- 107.3e 呪文や能力が、他のオブジェクトの持つ、マナ・コスト、代替コスト、追加コスト、起動コストに含まれる{X}やXを参照する場合、その呪文や能力の文章に含まれるすべてのXはそのオブジェクトのために選ばれたあるいは定義されたXの値を用いる。
- 107.3f Xがマナ・コスト、代替コスト、追加コスト、起動コストではない文中にある場合、そのXが定義されていなかったなら、その呪文や能力のコントローラーがそのXの値を(スタックに積まれたときか解決された時かいずれか)必要な時点で選ぶ。
- 107.3g スタック以外のいずれかの領域にあるカードのマナ・コストに含まれる{X}の値は、文章中でXの値が定義されていたとしても、0として扱われる。
- 107.3h 効果によってプレイヤーが{X}を含むオブジェクトのマナ・コストを支払う場合、そのオブジェクトがスタック上にある呪文でない限り、Xの値は0として扱われる。呪文である場合、Xの値はその呪文が唱えられた時に選ばれ、あるいは決定された値である。
- 107.3i 通常、いつでも、オブジェクト1個の上に複数あるすべてのXは同じ値を取る。
- 107.3j オブジェクトが能力を得た場合、その能力内のXの値はその能力によって定義される。その能力が定義していない場合、0となる。これは rule 107.3i の例外である。これは能力を与える効果、文章変更効果、コピー 効果によって発生することがある。
- 107.3k オブジェクトの起動型能力の起動コストに{X}、[-X]、Xが含まれる場合、その能力のXの値はそのオブジェクトや他に起動されたそのオブジェクトの能力で選んだXとは関係しない。これは rule 107.3i の例外である。
- 107.3m オブジェクトの戦場に出たときの誘発型能力や置換効果がXを参照していて、かつ、解決されてそのオブジェクト になる呪文がコストの一部としてXの値を選んでいた場合、そのパーマネントのXの値は0であるが、その能力のXの値はその呪文のXの値に等しい。これはrule 107.3i の例外である。
- 107.3n 呪文や能力の解決によって生成された遅延誘発型能力がXを参照していて、Xがその誘発型能力の文章で定義されておらずそれを生成した呪文や能力がそれのコストのためにXの値を選んでいた場合、その誘発型能力のXの値は、それを生成した呪文や能力のXの値に等しい。
- 107.3p 文字Xに加えて文字Yを用いているオブジェクトもある。その場合、YはXと同じルールに従う。
- 107.3 多くのオブジェクトは、まだ決定されていない数を必要とする部分にXの文字を用いている。オブジェクトによっては、Xの値を定義する能力が存在する。それ以外の場合、そのコントローラーがXの値を選ぶ。
- 107 数とシンボル