再生
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再生(さいせい)/Regenerateは、キーワード処理の1つ。パーマネントの破壊に対する置換効果を作るということを意味する。
クリーチャー — 人間(Human) レベル(Rebel) 騎士(Knight)
側面攻撃(側面攻撃を持たないクリーチャーがこのクリーチャーをブロックするたび、ターン終了時まで、ブロックしているクリーチャーは-1/-1の修整を受ける。)
聖なる後光の騎士が破壊されるなら、それを再生する。(それをタップし、それを戦闘から取り除く。それに与えられたすべてのダメージを取り除く。)
(2):このターン、聖なる後光の騎士は再生できない。この能力はあなたの対戦相手のみが起動できる。
定義
これの使われている効果の種類により、行うべき行動が少し異なる。
- 呪文や能力の解決による効果の場合、「[パーマネント]を再生する」とは、「このターン、次に[パーマネント]が破壊される場合、代わりにそれから全てのダメージを取り除き、そのコントローラーはそれをタップし、(戦闘に参加しているなら)戦闘から取り除く」を意味する。
- 次の破壊1回だけに対して有効。
- 常在型能力の効果の場合、「[パーマネント]を再生する」とは「[パーマネント]が破壊される場合、代わりにそれから全てのダメージを取り除き、そのコントローラーはそれをタップし、(戦闘に参加しているなら)戦闘から取り除く」を意味する。
- 能力が有効である限り何回でも有効。
解説
再生と言う言葉のイメージからすると、この「あらかじめ再生しておく」というのはやや直感に反するかもしれないが、軽減と同様に「再生の盾」のイメージで考えるとわかりやすい。
- 第6版でのルール変更の前は挙動が異なっており(後述)、現在よりも言葉のイメージに近い挙動であった。
- 金澤尚子のルール解説漫画で、再生ではなく「生き残り」と呼んだらいいんじゃないか?というジョークがあった。イメージはしやすいかもしれない。
- R&Dでも、再生(とプロテクション)についてはより直感的な名前に置き換えられないか、議論がされたことがある[1]。
再生持ちクリーチャーは黒に多く、次いで緑に多い。他の色にも多少は存在する。黒も緑も色マナ1個で再生できるものがいたり、再生能力を付加するオーラがあったりと似通っている。白には蘇生の印/Death Wardのようなカードが存在し、自分以外を再生する能力が比較的多い。次元の混乱では白に「自己の再生」の役割が与えられた。イメージ的には緑は溢れる生命力、黒はアンデッド化などの魔術、白は宗教的奇跡による再生である場合が多い。
恐怖/Terror、火葬/Incinerate、酸化/Oxidizeなどのように、再生を禁止する効果も存在する。古い赤のカードの一部を除けば、再生禁止は破壊効果やダメージに付加されている。そのため、この効果は除去の色である黒に多い。
軽い再生持ちは、トランプルを持たない大型クリーチャーを繰り返しブロックして無力化できるので結構便利。
マジック最初期から存在する常磐木であり、現在も総合ルール上での扱いは保たれているものの、ゲートウォッチの誓いを最後に新規登場しておらず、加えて新規登場させない方針も明言されており、それに伴って常磐木から外された(経緯については後述)。
ルール
- 「生け贄に捧げる」ことは「破壊される」こととは別なので、再生で生け贄に捧げることは防げない。
- タフネスが0以下になったクリーチャーが墓地に置かれるのは破壊ではないため、再生では防げない。
- 再生されたパーマネントは墓地に置かれないので、オーラや装備品ははずれないし、カウンターの数なども変化しない。
- 再生するのは大抵クリーチャーだが、クリーチャーでないパーマネントも再生は可能である。溶接の壺/Welding Jarが好例。
- タップすることはコストではなく、再生の効果の一部である。したがって、タップ状態であっても召喚酔いしていても再生できる。
- 「再生したとき」という条件は、「再生の盾」が破壊を置換した時を意味する。「再生の盾」が作られた時ではない。
- 「再生できない」という効果は、再生が破壊を置換することを禁止する。「再生の盾」を作ることは禁止しない。
その他
- 第6版以前のルールでは、再生能力は「ダメージが与えられようとしているとき」「破壊されようとしているとき」にしか起動できず、現在の様に「あらかじめ再生しておく」ということができなかった。そのため、マナを消費しての再生を持つクリーチャーが戦場にいても、余剰マナによるマナ・バーン(によるライフロス)を防ぐというプレイングはできなかった。
- 2023年9月の総合ルール更新で、エルドレインの森で誰がクリーチャーをタップしたかを参照する能力が登場したことにより、再生するクリーチャーのコントローラーがタップするよう明確化された。
- 「墓地のカードを戦場に出すこと」ではない。そちらはリアニメイトと呼ばれる。
- 日本語名、英語名ともに同名カードがある。(再生/Regeneration、再びの生/Regenerate)
- ある時期から、「再生できない」効果持ちのカードが激減していた。これは環境の多くの除去呪文に「再生できない」効果を付けることで、相対的に再生が弱くなりすぎることを防ぐためである[2]。
- イニストラードを覆う影の頃に、デザイン・チームは再生は複雑すぎると判断し、別のものに置き換えることを検討し始めた[3]。最終的にカラデシュのあたりで、再生は新規に登場しない事が決定され、今後は「ターン終了時まで破壊不能を得る」効果で代用される事となった[4]。酷役の歩哨/Drudge Sentinelや意地悪な狼/Wicked Wolfなど、自身がタップされる点を再現しているものもいる。
- 最後に再生が機能的に使われたカードはゲートウォッチの誓いの異常な忍耐/Unnatural Enduranceと産み落とす巨体/Birthing Hulk、最後にルール文章で使われたカードはモダンホライゾン2の滅ぼし/Damnである。
- MTGアリーナでは多元宇宙の伝説で荒廃のドラゴン、スキジリクス/Skithiryx, the Blight Dragonが実装されたことで登場した。
- 名称自体は神の怒り/Wrath of God、粉砕の嵐/Shatterstorm、化膿/Putrefyの3枚でテキストに既に登場していたが、長らく意味のない記述となっていた。この登場により神の怒りは審判の日/Day of Judgmentと性能面で差別化されることとなった。
- VFX(演出)は盾カウンターと同じものとなっている[5]。
注釈
- ↑ Blogatog
- ↑ 基本セットのデザイン その1
- ↑ The M-Files: Shadows over Innistrad, Part 1/Mファイル『イニストラードを覆う影』編・パート1
- ↑ Odds and Ends: Kaladesh, Part 3/こぼれ話:『カラデシュ』 その3
- ↑ Patch Notes - 2023.25.00/MTGアリーナ:パッチノート 2023.25.0
参考
引用:総合ルール 20231117.0
- 7 その他のルール
- 701 キーワード処理
- 701.15 再生する/Regenerate
- 701.15a 呪文や能力の効果がパーマネントを再生する場合、そのパーマネントが次にそのターン破壊されることを防ぐ置換効果が作られる。この場合、「[[[パーマネント]]]を再生する/Regenerate [permanent]」とは、「このターン、次に[[[パーマネント]]]が破壊されるなら、その代わりに負っているすべてのダメージを取り除き、そのコントローラーはそれをタップし、攻撃クリーチャーまたはブロック・クリーチャーならば戦闘から取り除く」を意味する。
- 701.15b 常在型能力の効果がパーマネントを再生する場合、そのパーマネントが破壊される場合、他の効果で置換される。この場合、「[[[パーマネント]]]を再生する/Regenerate [permanent]」とは、「その代わりに負っているすべてのダメージを取り除き、それのコントローラーはそれをタップし、攻撃クリーチャーまたはブロック・クリーチャーならば戦闘から取り除く」を意味する。
- 701.15c 再生の盾を作る能力を起動することや再生の盾を作る呪文を唱えることは、パーマネントを再生することと同一ではない。パーマネントは再生できないとする効果は、そのような能力を起動したり呪文を唱えたりすることを禁止するのではなく、再生の盾が適用されないようにする。
- 701.15 再生する/Regenerate
- 701 キーワード処理