ゴブリンの手投げ弾/Goblin Grenade
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フォールン・エンパイアの優良コモンの1つ。追加コストにゴブリン1体が必要だが、たったそれだけで1マナ5点火力という破格の性能。
ソーサリーなので除去に対応して生け贄に捧げることはできないが、それでもこのダメージは強烈。攻撃したゴブリンを戦闘後メイン・フェイズで飛ばせば無駄がない。1マナでほとんどのクリーチャーを除去できるし、本体への最後の一押しとしても強力。カードプールが広がりゴブリンの選択肢が豊富な今ならば、相対的に価値も上がっている。
その高い破壊力を買われて、黎明期のゴブリン・バーン系デッキで重宝された。基本セット2012再録時にも、ゴブリンを中心としたスライにおいて活躍している。
フォールン・エンパイアではコモンだったが、Magic Onlineではコモンで収録されたことがなかったため、パウパーでは長らく使えなかった。しかし、2019年のパウパーの公式フォーマット化により使用可能となった。低マナのゴブリンが多数採用されているスライで使われている。
- フォールン・エンパイア版ではコモンであり絵柄が3種類あるため、少ないパックで必要な枚数を揃えることができた。トーラックへの賛歌/Hymn to Tourachもそうだが、こういう強力なカードの入手が容易だったおかげで大量にパックを買う必要性が生まれず、フォールン・エンパイアがあまり売れなかった、と言われている。
- フォールン・エンパイア版の3種類のイラストの内、イラストのゴブリンの槍にはちょっとした秘密があり、よく見れば槍の棘にMikeの綴りが隠されている。イラストレイターのRon Spencerの相棒の名前で、彼がよくやるちょっとしたお遊びとのこと[1]。
関連カード
- 黒には、同じようにゴブリンを生け贄に捧げてマイナス修整と本体ダメージを与える有象無象の発射/Fodder Launchが存在する。黒の近類カード群は骨の粉砕/Bone Splintersの項を参照。
主な亜種
追加コストとして何かを生け贄に捧げる単体火力は、後に多くの亜種が作られている。
- 火炎破/Fireblast - ピッチコストが山2つの生け贄のピッチスペル。追加コスト無しで唱える場合には6マナ。4点ダメージのインスタント。(ビジョンズ)
- 雷音/Thunderclap - ピッチコストが山1つの生け贄のピッチスペル。対クリーチャー限定。追加コスト無しで唱える場合には3マナ。3点ダメージのインスタント。(メルカディアン・マスクス)
- 鉱山の崩壊/Mine Collapse - ピッチコストが自ターン中の山1つの生け贄のピッチスペル。プレイヤーは対象にできない。追加コスト無しで唱える場合には4マナ。5点ダメージのインスタント。(モダンホライゾン2)
- 投げ飛ばし/Fling - クリーチャー1体を生け贄。2マナでクリーチャーのパワー分ダメージのインスタント。(ストロングホールド)
- パワー依存ダメージの亜種はそちらの項を参照。
- 土壇場の努力/Last-Ditch Effort - X体のクリーチャーを生け贄。1マナX点ダメージのインスタント。(ウルザズ・レガシー)
- 命知らず/Reckless Abandon - クリーチャー1体を生け贄。1マナ4点ダメージのソーサリー。(ウルザズ・デスティニー)
- 爆片破/Shrapnel Blast - アーティファクト1つを生け贄。2マナ5点ダメージのインスタント。(ミラディン)
- 焦熱の結末/Fiery Conclusion - クリーチャー1体を生け贄。対クリーチャー限定。2マナ5点ダメージのインスタント。(ラヴニカ:ギルドの都)
- 欠片の飛来/Shard Volley - 土地を1つ生け贄。1マナ3点ダメージのインスタント。(モーニングタイド)
- マグマの裂け目/Magma Rift - 土地を1つ生け贄。対クリーチャー限定。3マナ5点ダメージのソーサリー。(ゼンディカー)
- レッドキャップの乱闘/Redcap Melee - 土地を1つ生け贄。プレイヤーは対象にできないが、対象が赤なら生け贄は不要。1マナ4点ダメージのインスタント。(エルドレインの王権)
- カルドーサの炎魔/Kuldotha Flamefiend - アーティファクト1つを生け贄。4点を割り振る6マナクリーチャーのETB能力。(ミラディン包囲戦)
- 石弾化/Artillerize - アーティファクト1つかクリーチャー1体を生け贄。4マナ5点ダメージのインスタント。(新たなるファイレクシア)
- 巻き添え被害/Collateral Damage - クリーチャー1体を生け贄。1マナ3点ダメージのインスタント。(運命再編)
- 無謀な怒り/Reckless Rage - 生け贄でなく自軍クリーチャー1体に2点ダメージ。対クリーチャー限定。1マナ4点ダメージのインスタント。(イクサランの相克)
- ゴブリンの連射/Goblin Barrage - 対クリーチャー限定。キッカーコストがゴブリン1体かアーティファクト1つの生け贄。その場合、同時に本体火力も飛ぶ。4マナ4点のソーサリー。(ドミナリア)
- 電圧のうねり/Voltage Surge - アーティファクト1つを生け贄。追加コストを支払わずに火力を2点に下げる事も可。プレイヤーは対象にできない。1マナ4点のインスタント。(神河:輝ける世界)
- 心火/Heartfire - クリーチャーかプレインズウォーカー1体を生け贄。2マナ4点ダメージのインスタント。(灯争大戦)
- 最期の噴炎/Final Flare - クリーチャー1体かエンチャント1つを生け贄。対クリーチャー限定。3マナ5点ダメージのインスタント。(テーロス還魂記)
- カルダールの悪しき復活/Kardur's Vicious Return - クリーチャー1体を生け贄。赤黒4マナ3点ダメージの英雄譚エンチャントの第Ⅰ章。(カルドハイム)
- 鋳造所のらせん/Foundry Helix - パーマネントを1つ生け贄。生け贄がアーティファクトだった場合のみ4点ライフ回復が付属。白赤3マナ4点ダメージのインスタント。(モダンホライゾン2)
全体火力版として自然発火/Spontaneous Combustion、焼夷式破壊工作/Incendiary Sabotageなども存在する。
起動型能力として同種の効果を持つパーマネントはゴブリンの砲撃/Goblin Bombardmentの項を参照。
ストーリー
ゴブリンの手投げ弾/Goblin Grenadeは可燃性混合物を収めた容器や爆弾の一種。手投げ弾とは名ばかりでゴブリンの手によって直接目標まで運ばれそのまま爆発させたり、ゴブリンと一緒に目標に投げつけられる。
サーペイディア/Sarpadiaの暗黒時代の兵器として登場した。
小説And Peace Shall Sleepでは、リーオッド・ダイ/Reod Daiがサーペイディアのゴブリンへ製造法を伝えた兵器の一つ。別名Goblin Egg(ゴブリンの卵)。使用者自身も爆死する自殺的な武器であるが、リーオッドは、作動を確実なものとするため持ち運ぶ必要があるとゴブリンに説明、納得させている。
漆黒の手教団/Order of the Ebon HandのGenkr Nik(ジェンカ・ニク)はリーオッドを拷問にかけゴブリンの卵の製造法を聞き出そうとした。
登場作品
参考
- ↑ Goblin Grenade Secret(Arcana 2004年12月29日)