起動型能力
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+ | *これらの能力がその文章で自身の[[カード名]]でそのカード自身を示していた場合、それは能力を得たカードのことを示すものとして扱われる({{CR|201.4b}})。 | ||
+ | **そのカード自身を示してない場合は読み替えない。[[鏡狂の幻/Mirror-Mad Phantasm]]の起動型能力を得たクリーチャーがその能力を起動した場合、そのクリーチャーがライブラリーに切り戻されるが、ライブラリーから見つけるのは「鏡狂の幻」という名前のカードである。 | ||
+ | *一組みの[[関連している能力|関連している]]起動型能力を得た場合、それらは元の能力と同様に関連した能力となる。そのオブジェクトが現在、あるいは過去にどのような能力を持っていようとも、他の能力と関連することはない({{CR|607.5}})。 | ||
+ | **[[マイアの溶接工/Myr Welder]]が[[試作品の扉/Prototype Portal]]を自身の能力で追放した。マイアの溶接工が試作品の扉の起動型能力を起動しても、マイアの溶接工自身の能力で追放したカードのコピーが[[生成]]されることはない。 | ||
+ | **水銀の精霊が[[破滅小径の仲介人/Bane Alley Broker]]の1つ目の起動型能力を使いカードを追放した場合、[[アンタップ]]手段があれば、その2つ目の起動型能力でカードを手札に加えることができる。しかし、次のターンに同じ破滅小径の仲介人から起動型能力を得たとしても、前のターンで追放したカードを2つ目の起動型能力で手札に加えることはできない。 | ||
+ | *[[プレインズウォーカー (カード・タイプ)|プレインズウォーカー]]の[[忠誠度能力]]を得た場合、複数のカードから忠誠度能力を得ていたとしても、1つの[[パーマネント]]が起動できる忠誠度能力は1[[ターン]]に1回だけである。 | ||
+ | **2009年9月の総合ルール更新で忠誠度能力が定義されるまでは、1ターンに1回の制限はプレインズウォーカーに課されるルールで能力に制限はなかった。そのため、プレインズウォーカー以外のパーマネントは際限なく起動することができた。 | ||
+ | *[[レオニンのボーラ/Leonin Bola]]のような「自身を[[はずす]]こと」を起動コストとする起動型能力を得た場合、その能力を、その装備品をはずすことにより起動できる。はずすことができるのは能力を与えている装備品だけであり、同名の別の装備品をはずすことはできない。 | ||
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2017年9月3日 (日) 09:43時点における版
起動型能力/Activated Abilityは、決められたコストを支払うことで起動することができる能力。
Mogg Fanatic / モグの狂信者 (赤)
クリーチャー — ゴブリン(Goblin)
クリーチャー — ゴブリン(Goblin)
モグの狂信者を生け贄に捧げる:クリーチャー1体かプレインズウォーカー1体かプレイヤー1人を対象とする。モグの狂信者はそれに1点のダメージを与える。
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解説
起動型能力は「コスト:効果」という形式で書かれている。書式には、必ずコロン(:)が含まれる。コロンの前に書かれたコストは起動コストと呼ばれる。また、ルール上の定義がこの形式で書かれるキーワード能力は、起動型能力である(下記の一覧も参照)。
- 起動コストはマナの支払いだけとは限らない。ライフの支払いやパーマネントのタップ、生け贄などの行動が含まれることもある。
- 能力の中には、解決時にコストを支払わせるものもあるが、起動型能力には分類されない。
- 発掘は「常在型能力による置換効果」である。起動型能力ではない。間違えやすいので注意。
ルール
起動型能力は呪文を唱えるのと同じような手順で起動されてスタックに乗る。ただし、マナ能力である起動型能力は、スタックに乗らずに即座に解決される。特に書かれていない限り、起動型能力はそのオブジェクトのコントローラー(戦場以外にあるときはオーナー)だけが起動できる。
- 一旦スタックへ能力が乗ってしまえば起動したパーマネントが戦場に存在しなくても解決される。
- 起動型能力は呪文ではない。よって、呪文を打ち消す呪文や能力(例えば対抗呪文/Counterspell)では打ち消せない。もみ消し/Stifleや押しつぶし/Squelchならば可能。
- 「この能力は、ソーサリーを唱えられるときにのみ起動できる」と書かれている場合、これは起動できるタイミングを定めているだけである。ソーサリーとして扱われるわけではない。
- クリーチャーの持つ起動型能力は、そのコストにタップ・シンボル、アンタップ・シンボルが含まれる場合、召喚酔いの制約を受ける。
- 起動回数に制約のある起動型能力の場合、コントローラーが変わってもその制約はそのまま継続する。
他のカードの起動型能力を得る
水銀の精霊/Quicksilver Elementalやクラージ実験体/Experiment Krajなど一部のカードは、他のカードの持つ起動型能力を持つことができる。
- これらの能力がその文章で自身のカード名でそのカード自身を示していた場合、それは能力を得たカードのことを示すものとして扱われる(CR:201.4b)。
- そのカード自身を示してない場合は読み替えない。鏡狂の幻/Mirror-Mad Phantasmの起動型能力を得たクリーチャーがその能力を起動した場合、そのクリーチャーがライブラリーに切り戻されるが、ライブラリーから見つけるのは「鏡狂の幻」という名前のカードである。
- 一組みの関連している起動型能力を得た場合、それらは元の能力と同様に関連した能力となる。そのオブジェクトが現在、あるいは過去にどのような能力を持っていようとも、他の能力と関連することはない(CR:607.5)。
- マイアの溶接工/Myr Welderが試作品の扉/Prototype Portalを自身の能力で追放した。マイアの溶接工が試作品の扉の起動型能力を起動しても、マイアの溶接工自身の能力で追放したカードのコピーが生成されることはない。
- 水銀の精霊が破滅小径の仲介人/Bane Alley Brokerの1つ目の起動型能力を使いカードを追放した場合、アンタップ手段があれば、その2つ目の起動型能力でカードを手札に加えることができる。しかし、次のターンに同じ破滅小径の仲介人から起動型能力を得たとしても、前のターンで追放したカードを2つ目の起動型能力で手札に加えることはできない。
- プレインズウォーカーの忠誠度能力を得た場合、複数のカードから忠誠度能力を得ていたとしても、1つのパーマネントが起動できる忠誠度能力は1ターンに1回だけである。
- 2009年9月の総合ルール更新で忠誠度能力が定義されるまでは、1ターンに1回の制限はプレインズウォーカーに課されるルールで能力に制限はなかった。そのため、プレインズウォーカー以外のパーマネントは際限なく起動することができた。
- レオニンのボーラ/Leonin Bolaのような「自身をはずすこと」を起動コストとする起動型能力を得た場合、その能力を、その装備品をはずすことにより起動できる。はずすことができるのは能力を与えている装備品だけであり、同名の別の装備品をはずすことはできない。
その他
- 音波の炸裂/Sonic Burstなど、昔のインスタントやソーサリーの中には「〜:……」の形式で書かれているものがある(カード画像)が、これは起動型能力というわけではなく「追加コスト:効果」の意味である。コストを何度も支払ってその分の効果を得ることはできない。これらのカードはオラクルで修正されている。
- 現在のオラクルでインスタントやソーサリーが「〜:……」の形式で書かれたテキストを持つ場合、それは定義通り起動型能力である。例えば、予見、ボガーダンの鎚/Hammer of Bogardan、稲妻の嵐/Lightning Stormなど。
起動型能力を含むキーワード能力、能力語
参考
引用:総合ルール 20231117.0
- 6 呪文、能力、効果
- 602 起動型能力の起動
- 602.1 起動型能力は、コストと効果を持ち、「[[[コスト]]]:[[[効果]]。][(あるなら)起動指示。]/[Cost]: [Effect.] [Activation instructions (if any).]」という書式で書かれている。
- 602.1a コロン(:)の前に書かれているものすべてが起動コストである。能力を起動するプレイヤーは、その起動コストを支払わなければならない。
- 602.1b 起動型能力のコロンの後に続く文章が、その能力を起動するときに従わなければならない説明を含んでいる場合がある。そのような文章は、誰が能力を起動できるかを指定したり、いつ能力を起動できるかを制限したり、起動コストの一部を定義したりしている。これらの文章は能力の効果の一部ではない。これは常に機能している。起動型能力の起動指示は、能力の効果の後、一番最後に書かれる。
- 602.1c 起動型能力だけが起動されうる能力である。能力の種類の特定なく「能力を起動する/activating an ability」ことについてオブジェクトやルールが参照していた場合、それは起動型能力のことを示す。
- 602.1d かつて、起動型能力を使うことを、その能力を「プレイする/playing」と表記していた。そのように記載されているカードは、オラクルで訂正され、能力を「起動する/activating」となっている。
- 602.2 能力を起動するとは、やがて解決されてその効果が発生するよう、能力をスタックに積み、コストを支払うことである。特に示されていない限り、そのオブジェクトのコントローラー(コントローラーがいない場合にはオーナー)だけがそのオブジェクトの起動型能力を起動できる。能力を起動することは、以下の手順を踏む。能力を起動する途中のどこかの時点でプレイヤーが手順を完了できなくなったら、その能力の起動は不正である。ゲームは能力を起動し始める前まで巻き戻される(rule 728〔不正な処理の扱い〕参照)。一旦なされた宣言や支払いを変更することはできない。
- 602.2a プレイヤーは、能力を起動することを宣言する。非公開領域から能力が起動された場合、その能力を持つカードを公開する。能力がカードでないオブジェクトとしてスタックに生成され、スタックの一番上にあるオブジェクトとなる。これはそれを生成した能力の文章を持ち、他の特性を持たない。そのコントローラーは、その能力を起動したプレイヤーである。能力は、打ち消されるか解決されるか、他の効果によって他の領域に動かされるまでスタックにとどまる。
- 602.2b これ以降の手順は、呪文を唱える手順として rule 601.2b-i に記されていたのと同じである。これらのルールは、呪文を唱えることに適用されたのと同じように能力を起動することに適用される。起動型能力の、(rule 601.2f で参照されている)呪文で言うマナ・コストにあたるものは、起動コストである。
- 602.3 能力の中には、起動するときに通常そのコントローラーが行うこと、つまりモードや対象の選択などを、そのコントローラーの対戦相手に行うように指定するものがある。こういった場合、対戦相手はその能力のコントローラーが通常行うのと同じタイミングでその選択を行う。
- 602.4 コストを変える能力を起動しても、既にスタックにある呪文や能力には影響しない。
- 602.5 プレイヤーは、起動が禁止されている能力を起動し始めることはできない。
- 602.5a 起動コストにタップ・シンボル({T})またはアンタップ・シンボル({Q})を含む、クリーチャーの起動型能力は、そのコントローラーが自分のターン開始時から続けてそのクリーチャーをコントロールしていない限り起動できない。速攻を持つクリーチャーはこのルールを無視する(rule 702.10 参照)。
- 602.5b 起動型能力の使用に限定がある(例えば、「各ターンに1回しか起動できない。」)場合、その限定はたとえコントローラーが変化しても適用され続ける。
- 602.5c オブジェクトが他のオブジェクトから使用に限定のある起動型能力を得た場合、その限定はそのオブジェクトから得た能力だけに適用され、他の同一の能力には適用されない。
- 602.5d 「起動はソーサリーとしてのみ行う/Activate only as a sorcery」と書かれている起動型能力は、それを起動するに際してソーサリー・呪文を唱えるのと同じタイミングのルールに従う、というだけであり、その能力がソーサリーであるということではない。また、そのプレイヤーが実際にソーサリー・カードを持っている必要はない。
- 602.5e 「起動はインスタントとしてのみ行う/Activate only as an instant」と書かれている起動型能力は、それを起動するに際してインスタント・呪文を唱えるのと同じタイミングのルールに従う、というだけであり、その能力がインスタントであるということではない。また、そのプレイヤーが実際にインスタント・カードを持っている必要はない。
- 602.1 起動型能力は、コストと効果を持ち、「[[[コスト]]]:[[[効果]]。][(あるなら)起動指示。]/[Cost]: [Effect.] [Activation instructions (if any).]」という書式で書かれている。
- 602 起動型能力の起動