コピー可能な値

提供:MTG Wiki

(版間での差分)
移動: 案内, 検索
33行: 33行:
 
*[[幻影の像/Phantasmal Image]]は、コピー元のコピー可能な値に[[イリュージョン]]の[[サブタイプ]]と「このクリーチャーが呪文や能力の対象になったとき、それを生け贄に捧げる。」という能力を加えてコピーする。コピーになっている幻影の像をクローンでコピーした場合、クローンもイリュージョンと誘発型能力を加えたコピーとなる。
 
*[[幻影の像/Phantasmal Image]]は、コピー元のコピー可能な値に[[イリュージョン]]の[[サブタイプ]]と「このクリーチャーが呪文や能力の対象になったとき、それを生け贄に捧げる。」という能力を加えてコピーする。コピーになっている幻影の像をクローンでコピーした場合、クローンもイリュージョンと誘発型能力を加えたコピーとなる。
 
**そのクローンをさらに[[ファイレクシアの変形者/Phyrexian Metamorph]]がコピーした場合、アーティファクトのタイプとイリュージョンと誘発型能力を加えたコピーとなる。
 
**そのクローンをさらに[[ファイレクシアの変形者/Phyrexian Metamorph]]がコピーした場合、アーティファクトのタイプとイリュージョンと誘発型能力を加えたコピーとなる。
 +
ある特性をコピーしなかったり、特性を修正するコピー効果を適用する場合、その特性を定義するコピー元の[[特性定義能力]]や、[[色指標]]はコピーされない。
 +
*[[水銀のガルガンチュアン/Quicksilver Gargantuan]]は「あなたは「水銀のガルガンチュアンは7/7のままであることを除いて、戦場に出ているいずれかのクリーチャーのコピーとして戦場に出る。」を選んでもよい。」というクリーチャーである。水銀のガルガンチュアンが、パワーとタフネスを定義する特性定義能力を持つ[[タルモゴイフ/Tarmogoyf]]のコピーとして戦場に出る 場合、水銀のガルガンチュアンはその能力を持たず、7/7として戦場に出る。
  
  
 
オブジェクトの「戦場に出るに際し」「表になるに際し」の能力による特性への影響は、コピー可能な値となる([[ドラゴンプラズマ/Dracoplasm]]や[[水変化の精体/Aquamorph Entity]])。これらのコピーとして戦場に出る場合は新たに置換されるので関係ないが、すでに戦場にあるオブジェクトがこれらのコピーになる場合にはこれらの特性がコピーされる。
 
オブジェクトの「戦場に出るに際し」「表になるに際し」の能力による特性への影響は、コピー可能な値となる([[ドラゴンプラズマ/Dracoplasm]]や[[水変化の精体/Aquamorph Entity]])。これらのコピーとして戦場に出る場合は新たに置換されるので関係ないが、すでに戦場にあるオブジェクトがこれらのコピーになる場合にはこれらの特性がコピーされる。
 
*謎の原型質が自身の能力でドラゴンプラズマをコピーした。謎の原形質のパワーとタフネスは、ドラゴンプラズマが戦場に出た際に決定されたパワーとタフネスをコピーする。
 
*謎の原型質が自身の能力でドラゴンプラズマをコピーした。謎の原形質のパワーとタフネスは、ドラゴンプラズマが戦場に出た際に決定されたパワーとタフネスをコピーする。
特性を直接は変更しない戦場に出る際や表になる際の置換効果はコピー可能な値ではない。[[縫合グール/Sutured Ghoul]]で取り除いたクリーチャーや[[多相の戦士/Shapeshifte]]の数字はコピー可能な値にならない。
+
特性を直接は変更しない戦場に出る際や表になる際の置換効果はコピー可能な値ではない。[[縫合グール/Sutured Ghoul]]で取り除いたクリーチャーや[[多相の戦士/Shapeshifter]]の数字はコピー可能な値にならない。
  
  
43行: 45行:
  
  
コピーするのが[[スタック]]にあるオブジェクトの場合、[[プレイ]]時に行なわれた選択もコピーする。すなわち、[[モード]]、[[対象]]、[[X]]の値、[[キッカー]]したかどうか、複数の対象にどのように影響を与えるか、などはコピーされる。また、コストを支払う際に用いたオブジェクトを参照する場合、コピー元と同じオブジェクトを参照する。[[解決]]時に行われる選択は通常コピーされない。
+
コピーするのが[[スタック]]にあるオブジェクトの場合、[[プレイ]]時に行なわれた選択もコピーする。すなわち、[[モード]]、[[対象]]、[[X]]の値、[[キッカー]]したかどうか、複数の対象にどのように影響を与えるか、などはコピーされる。また、支払われたマナはコピーされないが、コストを支払う際に用いたオブジェクトを参照する場合、コピー元と同じオブジェクトを参照する。
  
 
*例:[[追加コスト]]としてパワー3のクリーチャーを生け贄に捧げた[[投げ飛ばし/Fling]]をコピーした場合、コピーの方も3点のダメージを与える。
 
*例:[[追加コスト]]としてパワー3のクリーチャーを生け贄に捧げた[[投げ飛ばし/Fling]]をコピーした場合、コピーの方も3点のダメージを与える。
*例:「[[すべてを護るもの、母聖樹/Boseiju, Who Shelters All]]の[[マナ]]を使用してプレイされた[[火の玉/Fireball]]」をコピーした場合、コピーした方の呪文は他の呪文や能力で[[打ち消す]]ことができる。なぜなら、どのマナを支払ったかという情報はコピーされないため、コピーは「呪文や能力が[[打ち消されない]]」効果を持たないからである。
+
*例:キッカー・コストを支払った[[ウルザの激怒/Urza's Rage]]をコピーしたなら、コピーが与える[[ダメージ]]も10点になる。
*例:[[青マナ]]を使用して[[唱える|唱え]]られた[[夜の飾り紐/Ribbons of Night]]をコピーした場合、通常そのコピーではカードを[[引く|引け]]ない。どのマナを支払ったかという情報はコピーされないからである。ただし、そのコピーをプレイする際にコストとして青マナを支払っている場合にはカードを引く。
+
**補足:[[双つ術/Twincast]]等でコピーした場合、コピーそのものはただスタックに乗せられるだけであり[[コスト]]を支払っていない事に注意。[[双つ術/Twincast]]をプレイするために[[青]]マナを支払っていたとしてもカードは引けない。
+
*例:[[ミラーリ/Mirari]]で、キッカー・コストを支払った[[ウルザの激怒/Urza's Rage]]をコピーしたなら、与えられる[[ダメージ]]は3点ではなく、10点である。そしてコピーも打ち消されない。これはテキストにそう書かれているからである。
+
 
*例:「[[エンチャント]]を[[破壊]]する」モードを選択した[[外殻貫通/Hull Breach]]をコピーしたなら、コピーも「エンチャントを破壊する」モードを選択したことになる。
 
*例:「[[エンチャント]]を[[破壊]]する」モードを選択した[[外殻貫通/Hull Breach]]をコピーしたなら、コピーも「エンチャントを破壊する」モードを選択したことになる。
 
**補足:エンチャントを対象としている[[帰化/Naturalize]]をコピーした場合は、帰化はモードを持つ呪文ではないので、[[アーティファクト]]を対象にできる。コピー作成の際に「コピーの新たな対象を選びなおしてよい」という指示があったときには重要になる。
 
**補足:エンチャントを対象としている[[帰化/Naturalize]]をコピーした場合は、帰化はモードを持つ呪文ではないので、[[アーティファクト]]を対象にできる。コピー作成の際に「コピーの新たな対象を選びなおしてよい」という指示があったときには重要になる。
 +
*例:「[[すべてを護るもの、母聖樹/Boseiju, Who Shelters All]]の[[マナ]]を使用してプレイされた[[火の玉/Fireball]]」をコピーした場合、コピーした方の呪文は他の呪文や能力で[[打ち消す]]ことができる。なぜなら、どのマナを支払ったかという情報はコピーされないため、コピーは「呪文や能力が[[打ち消されない]]」効果を持たないからである。
 +
*例:[[青マナ]]を使用して[[唱える|唱え]]られた[[夜の飾り紐/Ribbons of Night]]をコピーした場合、そのコピーではカードを[[引く|引け]]ない。どのマナを支払ったかという情報はコピーされないからである。
 
*例:[[双呪]]でプレイされた[[手綱取り/Grab the Reins]]をコピーしたなら、コピーもすべてのモードを選択したことになる。
 
*例:[[双呪]]でプレイされた[[手綱取り/Grab the Reins]]をコピーしたなら、コピーもすべてのモードを選択したことになる。
 
*例:[[祝福の息吹/Blessed Breath]]を[[連繋]]した[[氷河の光線/Glacial Ray]]をコピーしたなら、連繋により追加されたテキストもコピーされる。
 
*例:[[祝福の息吹/Blessed Breath]]を[[連繋]]した[[氷河の光線/Glacial Ray]]をコピーしたなら、連繋により追加されたテキストもコピーされる。

2012年3月6日 (火) 12:55時点における版

オブジェクトをコピーする場合、コピー元のオブジェクトが持つ特性コピー可能な値/Copiable Valueを参照し、コピーはそれらの値を得る。

コピー可能な特性とは、オブジェクトの特性のうち、

という「カードに印刷された値」に加え

を加味したものである。

  • 能力は通常直接はコピーされない。マナ・コストや色指標、あるいはルール・テキストをコピーすることで、間接的に原本と同じものを持つようになる。


他の(タイプを変更するものも含む)効果や、上に載ったカウンターはコピーされない。また、「タップしている」といったオブジェクトの位相もコピーされない。

  • 例:クリーチャーになっている墨蛾の生息地/Inkmoth Nexusクローン/Cloneでコピーした場合、クローンは(クリーチャーでない)墨蛾の生息地そのものとして戦場に出る。なぜなら、「クリーチャー化した」ことは、コピー可能な値ではないからである。
  • 例:+1/+1カウンターが3つ置かれた始源のハイドラ/Primordial Hydraをクローンがコピーした場合、クローンは+1/+1カウンターが置かれてない状態で戦場に出る。コピーするオブジェクトにいくつカウンターが置かれているかはコピー可能な値ではないし、クローン自身のXの値は未定義なので0として扱う。


コピー元のパーマネントに関して行なわれた選択はコピーされないが、[何か]を選ぶ能力はコピーも得るので他のオブジェクトのコピーとして戦場に出る場合、そのコントローラーは全ての「戦場に出るに際し」ての選択を行なう。

  • 例:クローンが順応する自動機械/Adaptive Automatonのコピーとして戦場に出る。順応する自動機械は「順応する自動機械が戦場に出るに際し、クリーチャー・タイプを1つ選ぶ」という能力を持つ。このクローンは、順応する自動機械の行なっていたクリーチャー・タイプの選択についてはコピーしないで、クローンのコントローラーが改めてその選択を行なう。
  • 例:謎の原形質/Cryptoplasmが自身の能力で順応する自動機械をコピーした。謎の原型質は順応する自動機械の全ての能力を得るが、クリーチャー・タイプの選択は行う事ができないのでクリーチャータイプを得る事は無いし他のクリーチャーに修正を与える事も無い。


コピー効果は、コピー可能な値を"上書き"する。

コピー効果の中には、コピーに能力を与えたり、ある特性はコピーしなかったり、あるいは逆に新たに特性を追加するものがある。それらはコピー可能な値となる。

  • 幻影の像/Phantasmal Imageは、コピー元のコピー可能な値にイリュージョンサブタイプと「このクリーチャーが呪文や能力の対象になったとき、それを生け贄に捧げる。」という能力を加えてコピーする。コピーになっている幻影の像をクローンでコピーした場合、クローンもイリュージョンと誘発型能力を加えたコピーとなる。

ある特性をコピーしなかったり、特性を修正するコピー効果を適用する場合、その特性を定義するコピー元の特性定義能力や、色指標はコピーされない。

  • 水銀のガルガンチュアン/Quicksilver Gargantuanは「あなたは「水銀のガルガンチュアンは7/7のままであることを除いて、戦場に出ているいずれかのクリーチャーのコピーとして戦場に出る。」を選んでもよい。」というクリーチャーである。水銀のガルガンチュアンが、パワーとタフネスを定義する特性定義能力を持つタルモゴイフ/Tarmogoyfのコピーとして戦場に出る 場合、水銀のガルガンチュアンはその能力を持たず、7/7として戦場に出る。


オブジェクトの「戦場に出るに際し」「表になるに際し」の能力による特性への影響は、コピー可能な値となる(ドラゴンプラズマ/Dracoplasm水変化の精体/Aquamorph Entity)。これらのコピーとして戦場に出る場合は新たに置換されるので関係ないが、すでに戦場にあるオブジェクトがこれらのコピーになる場合にはこれらの特性がコピーされる。

  • 謎の原型質が自身の能力でドラゴンプラズマをコピーした。謎の原形質のパワーとタフネスは、ドラゴンプラズマが戦場に出た際に決定されたパワーとタフネスをコピーする。

特性を直接は変更しない戦場に出る際や表になる際の置換効果はコピー可能な値ではない。縫合グール/Sutured Ghoulで取り除いたクリーチャーや多相の戦士/Shapeshifterの数字はコピー可能な値にならない。


その他裏向きのオブジェクト、反転カード両面カードのコピー可能な値は、各ページを参照。


コピーするのがスタックにあるオブジェクトの場合、プレイ時に行なわれた選択もコピーする。すなわち、モード対象Xの値、キッカーしたかどうか、複数の対象にどのように影響を与えるか、などはコピーされる。また、支払われたマナはコピーされないが、コストを支払う際に用いたオブジェクトを参照する場合、コピー元と同じオブジェクトを参照する。

参考

引用:総合ルール 20231117.0

  • 7 その他のルール
    • 706 サイコロを振ること
      • 706.2 サイコロを振った後、そのサイコロの上面に示された数が、サイコロの出た目である。サイコロの出た目に足したりいたりする修整を加えるよう指示があることがある。他の発生源からの修整もありうる。適用できるすべての修整を考慮した後の最後の数を、出目と言う。
        • 706.2a 修整は任意であることやコストを伴うことがある。修整にマナ・コストを伴う場合、サイコロを振ったプレイヤーは適用前にマナ能力起動する機会がある。
        • 706.2b 複数の効果がサイコロの出た目を修整しようとするなら、サイコロを振ったプレイヤーが適用する効果1つを以下の手順で選ぶ。1番目に、そのサイコロを振り直すことでサイコロの出た目を修整するすべての効果を考慮し、2番目に、出た目に特定の値を足したりいたりして出目を修整するすべての効果を考慮する。

引用:総合ルール 20231117.0

  • 7 その他のルール
    • 706 サイコロを振ること
      • 706.3 プレイヤーにサイコロを振るように指示する能力の中には、結果テーブルがあるものがある。
        • 706.3a 結果テーブルは列記されているか複数行に渡る表で書かれている。各項目には、ありうる出目と、それらの出目に対応した結果が書かれている。出目は単一の数であることも「N1-N2」の形で最小値と最大値を示した幅であることも、「N+」という形で最小値だけを示した幅であることもある。各項目は、「出目がこの幅の中であるなら、[[[効果]]]。」を意味している。サイコロを振った後、その出目を用いて結果テーブルのどの効果が発生するか、あるいはしないかを決める。
        • 706.3b サイコロを振るという指示、それと同じ段落にあるそれを修整するという指示、その出目に基づいた追加の指示、対応する結果テーブルは、すべてが1つの能力の一部である。
        • 706.3c 結果テーブルの効果の中に、「振り直す。/Roll again.」という文章を含んでいるものがある。この追加のサイコロは、もともとのサイコロと同種同数のサイコロを使い、同じ修整を加える。
MOBILE