門
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門/Gateは、土地タイプのひとつ。
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概要
土地 — 門(Gate)
ギルド門通りの公有地はタップ状態で戦場に出る。
ギルド門通りの公有地が戦場に出たとき、あなたが(1)を支払わないかぎり、これを生け贄に捧げる。
(T):好きな色1色のマナ1点を加える。
伝説の土地 — 門(Gate)
(T):(◇)を加える。
(2),(T):好きな色1色のマナX点を加える。Xは、あなたがコントロールしていてこれでない門(Gate)の数に等しい。
ラヴニカへの回帰ブロックの「ギルド門」サイクル10枚として初登場し、その後のラヴニカのギルドでギルド門通りの公有地/Gateway Plazaが追加された。ラヴニカ/Ravnica限定の土地タイプとなると思われたが、統率者レジェンズ:バルダーズ・ゲートの戦いではダンジョンズ&ドラゴンズ原作に登場した9つの門が新たに仲間入りを果たした。
このタイプ自体にルール上の意味はないが、他のカードに参照される場合がある。
- ラヴニカで登場した門11種は、いずれもタップインのデメリットを持つ。
ギルド門サイクル
ギルド門サイクルはタップインデュアルランドの、ギルド門通りの公有地は断ち割る尖塔/Rupture Spireのほぼ同型再版であるが、ラヴニカの献身現在では、門に対して不利な影響を与えるカードは旅人の外套/Traveler's Cloak(「門渡り」される)など極僅かしか存在せず、門を持つことが利益になる方が多いため、それらのほぼ上位互換と言える。
- ショックランドの下位互換にならないコモンの2色土地として、バウンスランドに代わって作られたサイクルである[1]。
- 当時のコモンとしてはかなり強力な部類の2色土地であり、パウパーで多色デッキが非常に組みやすくなった。その後はゲインランドや橋といったより強力な2色土地が登場したことで数を減らしている。
- ドラゴンの迷路では構図が遠景になった新規イラストでサイクル10種全てが再録され、基本土地の代わりにブースターパックに封入された[2](→変則的な稀少度)。
- ラヴニカのギルドおよびラヴニカの献身でも、2種類の新規イラストで再録。一方は表に開かれた一般的なイメージの門であり、もう一方は裏通りにある秘密の入り口で取引と陰謀にあふれた場所として描かれている[3][4]。こちらでもブースターパックには基本土地の枠に封入されている。また、11種類目の門であるギルド門通りの公有地が登場した。
- 統率者レジェンズ:バルダーズ・ゲートの戦いで登場した興隆ランドの門5種は、対応する色を含むギルド門の実質的上位互換である。
- 血染めの月/Blood Moonなどで色を選べない状態で戦場に出た場合は月を除去しても1色しか出せないままであるなど、限られた状況下では劣る。
フレイバー・テキスト
ラヴニカへの回帰ブロックに収録されているギルド門サイクルの各フレイバー・テキストをよく見てみると、文字の下端が統一されておらず、いくつかの文字の位置が上にずれて印刷されていることが見て取れる。これは誤植や印刷ミスではなく、意図的に組み込まれた隠しメッセージである。
ずれている文字を抜き出し、各エキスパンションごとにギルドのタブレット/Tablet of the Guilds(イラスト)の登場順に並べると、
ラヴニカへの回帰のカード | ずれている文字 | ||||
---|---|---|---|---|---|
アゾリウスのギルド門 | t | i | f | i | |
イゼットのギルド門 | h | l | r | c | |
ラクドスのギルド門 | e | d | a | a | |
ゴルガリのギルド門 | g | s | v | ||
セレズニアのギルド門 | u | o | n | ||
ギルド門侵犯のカード | ずれている文字 | ||||
オルゾフのギルド門 | w | e | y | o | |
ディミーアのギルド門 | i | s | e | t | |
グルールのギルド門 | l | t | a | h | |
ボロスのギルド門 | l | r | c | e | |
シミックのギルド門 | d | o | h | r | |
ドラゴンの迷路のカード | ずれている文字 | ||||
アゾリウスのギルド門 | u | a | d | l | r |
オルゾフのギルド門 | n | z | a | d | n |
ディミーアのギルド門 | l | e | n | p | |
イゼットのギルド門 | e | i | d | a | |
ラクドスのギルド門 | s | s | t | c | |
ゴルガリのギルド門 | s | s | h | t | |
グルールのギルド門 | t | o | e | r | |
ボロスのギルド門 | h | l | g | e | |
セレズニアのギルド門 | e | v | u | b | |
シミックのギルド門 | m | e | i | o |
このようになり、これを左上から縦に読むと、"The guilds of Ravnica / will destroy each other / unless the maze is solved and the Guildpact reborn(ラヴニカのギルドは/互いに滅ぼし合うだろう/迷路が解かれてギルドパクトが蘇らない限り)"となる。ラヴニカへの回帰ブロックのストーリーの中心となる暗黙の迷路/The Implicit Mazeに言及した文章が隠されていたのだ。
- この隠しメッセージを語る上で、文節の区切り方と公開順の妙は外せない要素であろう。全体を通して読むと背景ストーリーに言及した文章であることが分かるが、当時のプレイヤーは(当然ながら)エキスパンションの発売ごとに一節ずつしかこの内容を知ることができなかった。ラヴニカへの回帰でこの隠しメッセージが発見された際は大きな話題にこそなったが、この時点では別段意味のある文ではなかったため、単なる開発部のユーモアか、あるいは当時名称未発表だった第3エキスパンションの名称なのではないか、などの予想が挙げられる程度だった。しかし、続くギルド門侵犯で10種のギルド門が出揃うと、「ラヴニカのギルドは互いに滅ぼし合うだろう」という不穏な文章が完成した(かに見えた)ため、背景ストーリーへと大きな関心が集まり、結末はバッドエンドで終わるのではないかという予想が各所で囁かれた。
日本語版
これは日本語版のフレイバー・テキストにも反映されており、位置のずれた文字を同様に並べて読むと、
ラヴニカへの回帰のカード | ずれている文字 | ||
---|---|---|---|
アゾリウスのギルド門 | 義 | や | こ |
イゼットのギルド門 | る | こ | の |
ラクドスのギルド門 | ど | の | ぎ |
ゴルガリのギルド門 | の | じ | る |
セレズニアのギルド門 | み | っ | ど |
ギルド門侵犯のカード | ずれている文字 | ||
オルゾフのギルド門 | そ | た | ろ |
ディミーアのギルド門 | れ | が | ぼ |
グルールのギルド門 | ぞ | い | し |
ボロスのギルド門 | れ | を | あ |
シミックのギルド門 | が | ほ | う |
ドラゴンの迷路のカード | ずれている文字 | ||
アゾリウスのギルド門 | め | る | よ |
ボロスのギルド門 | い | ど | み |
ディミーアのギルド門 | ろ | ぱ | が |
ゴルガリのギルド門 | が | く | え |
グルールのギルド門 | や | と | ら |
イゼットのギルド門 | ぶ | が | な |
オルゾフのギルド門 | ら | フ | イ |
ラクドスのギルド門 | れ | た | か |
セレズニアのギルド門 | て | た | ギ |
シミックのギルド門 | ギ | び | り |
「義るどのみやこのじっこのぎるど/それぞれがたがいをほろぼしあう/めいろがやぶられてギるどぱくとがフたたびよみがえらなイかギり(ギルドの都の十個のギルド、それぞれが互いを滅ぼし合う。迷路が破られてギルドパクトが再び蘇らない限り。)」となる。
- 不自然なひらがな表記などはあるものの、表向きの文と隠された文の両方の意味を保ったままこの言葉遊びを取り入れることに成功しているのは、まさに名訳と言う他ないだろう。
- ただし、ドラゴンの迷路のギルド門は英語版と並び順が異なってしまっている。さすがに順序まで合わせるのは難しかったか。
- 日本語版のGathererでは、上にずれている文字は「_」で囲まれて表示されている。
- ラヴニカへの回帰版のアゾリウスのギルド門では一箇所のみ間違った箇所が「_」で囲まれている。
- この隠しメッセージの翻訳は日本語版に限らず、各言語で対応されている模様[5]。
該当カード
ラヴニカへの回帰ブロック初出のギルド門サイクル。各ギルド/Guildに対応した色マナを生み出すマナ能力を持った、タップインの2色土地。門の土地タイプを持つ。稀少度はコモン。
- アゾリウスのギルド門/Azorius Guildgate(白青)
- ディミーアのギルド門/Dimir Guildgate(青黒)
- ラクドスのギルド門/Rakdos Guildgate(黒赤)
- グルールのギルド門/Gruul Guildgate(赤緑)
- セレズニアのギルド門/Selesnya Guildgate(緑白)
- オルゾフのギルド門/Orzhov Guildgate(白黒)
- イゼットのギルド門/Izzet Guildgate(青赤)
- ゴルガリのギルド門/Golgari Guildgate(黒緑)
- ボロスのギルド門/Boros Guildgate(赤白)
- シミックのギルド門/Simic Guildgate(緑青)
- 砦への門/Gate to the Citadel
- シータワー地区への門/Gate to Seatower
- ブラック・ドラゴンの門/Gate of the Black Dragon
- タンブルダウン地区への門/Gate to Tumbledown
- マナーボーン地区への門/Gate to Manorborn
関連カード
門を参照・利用する能力を持つカード。
ラヴニカへの回帰
ギルド門侵犯
- 門の維持/Hold the Gates
- 盗賊の道/Way of the Thief
- 門道の影/Gateway Shade
- はじける境界線/Crackling Perimeter
- 緑側の見張り/Greenside Watcher
ドラゴンの迷路
- 太陽塔の門番/Sunspire Gatekeepers
- オパール湖の門番/Opal Lake Gatekeepers
- ウブール・サーの門番/Ubul Sar Gatekeepers
- 溶解区の門番/Smelt-Ward Gatekeepers
- サルーリの門番/Saruli Gatekeepers
- 迷路の終わり/Maze's End
ラヴニカのギルド
- ギルド会談/Guild Summit
- 迂回路/Circuitous Route
- 管区の案内人/District Guide
- 駐屯地の兵長/Garrison Sergeant
- 門番のガーゴイル/Gatekeeper Gargoyle
- ギルドパクトの大剣/Glaive of the Guildpact
ラヴニカの献身
- アーチ道の天使/Archway Angel
- 門道の密行者/Gateway Sneak
- 燃え立つ門/Gates Ablaze
- 門破りの雄羊/Gatebreaker Ram
- 開門/Open the Gates
- 門の巨像/Gate Colossus
- 調和の公有地/Plaza of Harmony
統率者レジェンズ:バルダーズ・ゲートの戦い
太字は自らも門。
- アンダーダークの調査/Explore the Underdark
- 九本指のキーネ/Nine-Fingers Keene
- ナヴィゲーション・オーブ/Navigation Orb
- バルダーズ・ゲート/Baldur's Gate
- ガンド門/Gond Gate
- バジリスク門/Basilisk Gate
- 岡門/Heap Gate
脚注
- ↑ on Investment, Part 3/あの世界への回帰 その3(Making Magic 2012年9月17日 Mark Rosewater著)
- ↑ Zoomed Guildgates(Feature 2013年4月17日 Trick Jarrett著)
- ↑ Opening the Guildgates/ギルド門の開放(Card Preview 2018年9月11日 Andrew Brown著)
- ↑ Ravnica Guildgate Art Descriptions(Feature 2018年9月26日 Chris Gleeson著)
- ↑ 個人サイト「Out of the Blue」(コメント欄)
参考
- Embedding Puzzle(Making Magic 2013年5月24日 Trick Jarrett著)
- Gates Foundation/「ギルド門」のおはなし (Making Magic 2013年5月20日 Mark Rosewater著)
- First Out of Baldur's Gate/『バルダーズ・ゲート』一番乗り (Making Magic 2022年5月17日 Mark Rosewater著)
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