歩く墓場、髑髏茨/Skullbriar, the Walking Grave
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伝説のクリーチャー — ゾンビ(Zombie) エレメンタル(Elemental)
速攻
歩く墓場、髑髏茨がプレイヤー1人に戦闘ダメージを与えるたび、それの上に+1/+1カウンターを1個置く。
歩く墓場、髑髏茨に置かれているカウンターは、それがプレイヤー1人の手札やライブラリー以外のいずれの領域に移動しても残る。
速攻、自身を強化するサボタージュ能力、そしてカウンターを持ち越せるという一風変わった常在型能力を持つ伝説のクリーチャー。
スペックとしては炎歩スリス/Slith Firewalkerが黒緑になった形で、放置していれば対処できない大きさになる。黒緑という対抗色の多色なのでやや出しづらいものの、黒になった分黒の除去が効きづらくなったのは強化点。
そしてこのカードの売りは3番目の能力。自身が公開領域にあるかぎり、つまり除去されて墓地へ行ったり追放されても+1/+1カウンターが無駄にならない。通常のエターナルでは自力で戦場へ戻ってこられるわけではなくリアニメイトとシナジーする程度。だが統率者戦では統率者に指定しておけば、手札やライブラリーという非公開領域へとバウンスさせられそうになってもルールによる置換効果(CR:903.9b、参考)で統率領域に戻すことを選べるためカウンターを保持できる。もちろん統率者税を支払うことで唱え直すことができ、速攻も噛み合っている。
他にも、マナさえあれば2ターン目に安定して統率領域から唱えられること、多人数戦なので比較的無防備なプレイヤーを狙うことでサイズアップしやすいこと、統率者ダメージによる勝利を起こしやすいことなど、統率者にうってつけの性質が多い。さすがは初代統率者セット収録カード。
- 約9年後に登場したキーワード・カウンターとは相性が良く、回避能力や除去耐性などP/T以外の強化も行いやすくなった。
- 10年後、MTGアリーナ専用のメカニズムとして登場した「永久に」とは類似している。そちらは非公開領域も含めて(何らかの状態を)保持し続ける。
-1/-1カウンターによる即死
これの上に残るカウンターは+1/+1カウンターに限らないため-1/-1カウンターを乗せられてタフネスが0になってしまうと、また戦場に出しても次の優先権が発生したとたんに状況起因処理で即死してしまう。そのため何らかの対策をしない限り戦場に残すことは半永久的にできなくなってしまう。早期に召喚しても対処されてしまうContagion(-2/-1カウンター)などは天敵。
- タフネスに+修整を与える全体強化パーマネントや、クリーチャーを+1/+1カウンターが置かれた状態で戦場に出せる効果を使えば、この即死による輪廻地獄からの離脱が可能。特にオパールの宮殿/Opal Palaceは、このカードとの相性が抜群であるためぜひとも採用したい。
- 少々遠回りなやり方であるが、死亡してもあえて統率領域に戻さず墓地に置いたままにして何らかの効果で手札かライブラリーに戻せば、大量の-1/-1カウンター(や他の不利なカウンター)だろうとリセットできる。保険のギミックとして組み込むのもありだろう。
ルール
- 3つ目の能力は、「カウンターを持ち続ける」のであって、「移動するたび、新たに同じ数だけカウンターを置き直す」わけではない。倍増の季節/Doubling Seasonやシルヴォクののけ者、メリーラ/Melira, Sylvok Outcastの能力の影響を受けない。
- 3つ目の能力は、移動する前の領域で機能する。戦場で髑髏茨がこの能力を失ったまま領域を移動した場合、カウンターは残らない。
- エイヴンの擬態術士/Aven Mimeomancerやその場しのぎの人形/Makeshift Mannequinなどで得たカウンターも引き継がれるが、特性を変化させる効果は戦場を離れた時点で失われる。新たに髑髏茨が戦場に出ても、それらの効果が戻ってくることはない。
関連カード
サイクル
- 血の調停者、ヴィシュ・カル/Vish Kal, Blood Arbiter
- 苦痛の芸術家、ニン/Nin, the Pain Artist
- 歩く墓場、髑髏茨/Skullbriar, the Walking Grave
- 戦いの熾天使、バサンドラ/Basandra, Battle Seraph
- トレストの密偵長、エドリック/Edric, Spymaster of Trest
参考
- Fifteen Commanders, Fifteen Tales/15の統率者、15の物語 (Savor The Flavor 2011年6月22日 Doug Beyer著)
- カード個別評価:統率者 - レア