エルフの笛吹き/Elvish Piper
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クリーチャー — エルフ(Elf) シャーマン(Shaman)
(緑),(T):あなたは、あなたの手札にあるクリーチャー・カード1枚を戦場に出してもよい。
1/1緑マナ1点+タップで、手札からクリーチャー・カードを戦場に出せる、いわゆる踏み倒しを行うエルフ。
クリーチャーのマナ・コスト等を無視し、かつインスタント・タイミングで戦場に出せる。これ自身が場に残っていれば何度も能力を使うこともできる。ここからさらに巨大クリーチャー達に繋げるための布石となるカードである。
ただし、これ自体が4マナと踏み倒しにしては重く、タップ能力であるため動き出しが遅い。1/1と貧弱なのも問題であり、能力を使う前に簡単に除去されてしまうし、出した返しのターンにブロッカーになることも期待できない。デッキ構築の段階においても、ここから出すための超大型クリーチャーを増やせば序盤やこれを引けなかった場合に無防備になり、逆に軽いカードで脇を固めるとこれを使う旨味がなくなってしまうという、構造上のジレンマを生んでしまう。
シンプルな能力であり、大型クリーチャーが強い緑の性質に噛み合っていることから、ウルザズ・デスティニーでの初登場以降、度々基本セットに再録された。ルールの説明と理解のためにはすこぶる優れているものの、これが「強くない」ということまでを含めて教えてくれるカードであると言え、通常ルールの構築戦での活躍は過去ほとんど見られない。また、踏み倒しはゲームバランスを崩しかねない効果であり、マナ加速を行うという緑の性質とも小さからぬ齟齬があることから、後継カードも多くは作られていない。
- この能力でクリーチャー・カードを戦場に出すことは「唱える」ことではないため、これで出されたクリーチャーを打ち消すことはできない。また、戦場に出るクリーチャーは「このクリーチャーが戦場に出たとき~」の誘発条件を満たすが、「あなたがこの呪文を唱えたとき〜」の誘発条件を満たさない。
- ゲームぎゃざ誌の「組長・フジケンの実用ルール道場」にて、主人公レミィ・キルミスターがこれで触れられざる者フェイジ/Phage the Untouchableを出して負ける、というシーンがある。
- 第9版を選ぼうではイラストについての投票が行われた。
関連カード
手札から直接カードを戦場に出す、またはマナ・コストを支払うことなく唱える能力を持ったクリーチャーの例。クリーチャー以外でこの類の能力を持つものは流転の護符/Quicksilver AmuletかEurekaの項を、出したカードがそのターン中までしか維持できないものは騙し討ち/Sneak Attackの項を参照。
- Goblin Wizard - (2)(赤)(赤)。タップ能力で、ゴブリンを出す。(赤)でゴブリン1体にプロテクション(白)を付与。(ザ・ダーク)
- Willow Priestess - (2)(緑)(緑)。タップ能力で、フェアリーを出す。(2)(緑)で緑のクリーチャー1体にプロテクション(黒)を付与。(ホームランド)
- ノーウッドの女司祭/Norwood Priestess - (2)(緑)(緑)。タップ能力で緑のクリーチャーを出す。ただし戦闘前にしか出せない。(ポータル・セカンドエイジ)
- 銅のノーム/Copper Gnomes - (2)アーティファクト・クリーチャー。(4)でアーティファクトを出す。(ウルザズ・サーガ)
- 石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mystic - (1)(白)。(1)(白)タップで装備品を出す。(ワールドウェイク)
- 精神壊しのしもべ/Mindwrack Liege - (青/赤)(青/赤)(青/赤)(青/赤)で青か赤のクリーチャーを出せる。(イーブンタイド)
- ロナスの勇者/Champion of Rhonas - (3)(緑)。督励するとクリーチャーを出せる。(アモンケット)
- 吠え群れの笛吹き/Howlpack Piper - (3)(緑)、起動コスト(1)(緑)タップ。ソーサリー・タイミング限定。出したのが狼か狼男だった場合アンタップ。(イニストラード:真紅の契り)
- Timmy, Power Gamer - 銀枠カード。マナのみの起動型能力。(アングルード)