エリシュ・ノーン/Elesh Norn

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[[機械兵団の進軍]]の[[英雄譚]]に[[変身する両面カード]][[サイクル]]の[[白]]。
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==解説==
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===[[第1面]]===
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[[警戒]]に加え、相手からの[[ダメージ]]に[[マナ]]か[[ライフロス]]かで報復する[[伝説の]][[ファイレクシアン]]・[[法務官]]。[[変身]]条件は他の[[クリーチャー]]3体の[[生け贄]]。
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[[能力]]については[[支払う|支払い]]の順番や[[攻撃]]以外の[[ダメージ]]にも反応すると言った違いはあるが、[[ノーンの別館/Norn's Annex]]に似ている。[[白マナ]]以外での支払いが可能な分、[[ライフ]]に圧をかける目的では扱いづらくなったものの、あちらと同じように[[ビートダウン]]対策として有効。[[全体火力]]のように、複数の[[対象]]にダメージを与える[[発生源]]の場合、ダメージを受けた数だけ支払いを要求するため、自分が[[ウィニー]]を使っている場合に特に効率がよくなる。クリーチャーとしても、4マナ3/5の[[警戒]]と一定の性能があるため、無理に変身を狙わずとも[[システムクリーチャー]]としてそこそこ有用。
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===[[第2面]]===
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;I-
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:[[培養]]2を5回行い、さらにすべての[[培養器]]を変身させる。
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:実質的に2/2のクリーチャー・トークン5体を[[生成]]することと同義であり、あらかじめ他の[[カード]]で培養を行っていればさらに[[マナ]]効率が向上する。
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:変身の追加コストにより消費したボード・アドバンテージを補填してくれる。この章を[[解決]]出来れば、とりあえず[[ディスアドバンテージ]]の心配は必要無い。
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:[[全体強化]]と[[二段攻撃]]の付与。I章で生成したトークンがすべて残っていれば、それだけで総[[打点]]は30点に達する。
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:もちろん他にクリーチャーがいるならそちらも[[強化]]。[[回避能力]]を持つものを[[コントロール (ルール用語)|コントロール]]しているなら、即座にゲームエンドも狙える。
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:[[アーティファクト]]、ファイレクシアン、[[土地]]以外をすべて[[破壊]]したうえで第1面に戻る。
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:第Ⅱ章までは第1面も含めて、前述の通りウィニー系の[[デッキ]]と合致するが、ファイレクシアン以外を使っているとこの章で被害を受ける。
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:盤面にクリーチャーがそれなりに残っているなら、そもそも第Ⅱ章が解決された時点で[[フィニッシャー]]となり得るとはいえ、[[構築]]では極力、これで除去されないものを主力にしたい。
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両面ともに、主にファイレクシアンや[[アーティファクト・クリーチャー]]を並べるウィニー系列の戦術と合致。[[構築]]で採用する場合は[[小型クリーチャー]]を主体とした[[デッキ]]に搭載されることになる筈。
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第1面がシステムクリーチャーとしての役割も担う性質上、変身させると全体火力への牽制としては機能しなくなる点には注意が必要となる。
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==[[ルール]]==
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===サイクル共通のルール===
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*III章で第2面から第1面に戻る際は[[召喚酔い]]する([[追放領域]]を経由することで新しい[[オブジェクト]]となっているため)。
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*III章が[[もみ消し/Stifle]]などで[[打ち消す|打ち消された]]場合、通常の英雄譚と同様生け贄に捧げられる({{CR|714.4}})。
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**III章に[[対応して]][[幽体の敵対者/Spectral Adversary]]などで[[フェイズ・アウト]]させられた場合も、[[フェイズ・イン]]後に同様のことが起こる。
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*[[月霧/Moonmist]]などにより戦場から離さずに第1面から第2面に変身させた場合、[[伝承カウンター]]は置かれない(戦場に出直しているわけではないため、{{CR|714.3}}参照)。したがって、次のあなたの[[戦闘前メイン・フェイズ]]にI章が誘発する。
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===エリシュ・ノーンのルール===
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*ダメージに対する能力は、[[対戦相手]]の[[コントロール]]する[[発生源]]1つが、あなたがコントロールするパーマネント1つやあなたにダメージを与える[[イベント]]ごとに[[誘発]]する。例えば[[トランプル]]を持つクリーチャーが2体の[[ブロック・クリーチャー]]を乗り越えあなたにも[[戦闘ダメージ]]を割り振った場合、エリシュ・ノーンの能力は3回誘発する。
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==関連カード==
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{{同一の存在を表すカード/エリシュ・ノーン}}
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===サイクル===
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{{サイクル/機械兵団の進軍の法務官}}
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==開発秘話==
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[[新ファイレクシア/New Phyrexia]]との最終決戦にあたり、これまで登場した5人の[[法務官/Praetor]]をカードとして再登場させることが決定した。変身する両面カードを用いた様々なデザインが提出されたが、中でも英雄譚に変身するものは斬新かつ壮大で、法務官にふさわしいとして気に入られた。[[セット・デザイン]]はIII章を[[プレインズウォーカー]]の[[奥義]]のような強力なものに設定し、そこまで到達する時間と労力に見合った印象的なものとした。
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[[展望デザイン]]による初期バージョンでは通常の英雄譚と同様に最終章の後は生け贄に捧げられていたが、セット・デザインはこれほど目立ったカードにしては期待外れなものとして第1面で戦場に戻るようにした。またこれに合わせ、一度追放領域を経由してから変身するようになった。これは伝承カウンターを取り除くことで第2面を複数回使用できるようにすることと、第1面に戻ったターンにすぐさま攻撃できないようにする狙いがある<ref>[https://magic.wizards.com/en/news/making-magic/march-of-the-machine-learning-part-2 March of the Machine Learning, Part 2]/[https://mtg-jp.com/reading/mm/0036821/ 『機械兵団の進軍』の学び その2]([[Making Magic]] [[2023年]]4月3日 [[Mark Rosewater]]著)</ref>。
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==ストーリー==
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[[新ファイレクシア/New Phyrexia]]の[[白]]の派閥「[[機械正典/Machine Orthodoxy]]」の[[法務官/Praetor]]、'''エリシュ・ノーン'''/''Elesh Norn''。その信徒にとっての聖書である'''銀白の刻文'''/''The Argent Etchings''には、機械正典の法と教義が刻まれている。
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詳細は[[エリシュ・ノーン/Elesh Norn (ストーリー)]]を参照。
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==脚注==
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<references />
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==参考==
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*[[リセットカード]]
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*[[カード個別評価:機械兵団の進軍]] - [[神話レア]]

2023年5月23日 (火) 10:39時点における最新版


Elesh Norn / エリシュ・ノーン (2)(白)(白)
伝説のクリーチャー — ファイレクシアン(Phyrexian) 法務官(Praetor)

警戒
対戦相手がコントロールしている発生源1つがあなたやあなたがコントロールしているパーマネント1つにダメージを与えるたび、そのプレイヤーが(1)を支払わないかぎり、その発生源のコントローラーは2点のライフを失う。
(2)(白),これでないクリーチャー3体を生け贄に捧げる:エリシュ・ノーンを追放する。その後、これをオーナーのコントロール下で変身された状態で戦場に戻す。起動はソーサリーとしてのみ行う。

3/5
The Argent Etchings / 銀白の刻文
〔白〕 エンチャント — 英雄譚(Saga)

(この英雄譚(Saga)が出た際とあなたのドロー・ステップの後に、伝承(lore)カウンター1個を加える。)
I ― 培養2を5回行う。その後、あなたがコントロールしているすべての培養器(Incubator)トークンを変身させる。
II ― ターン終了時まで、あなたがコントロールしているすべてのクリーチャーは+1/+1の修整を受け二段攻撃を得る。
III ― アーティファクトでも土地でもファイレクシアン(Phyrexian)でもこれでもないすべてのパーマネントを破壊する。銀白の刻文を追放する。その後、これを(第1面を表にして)戦場に戻す。


機械兵団の進軍英雄譚変身する両面カードサイクル

目次

[編集] 解説

[編集] 第1面

警戒に加え、相手からのダメージマナライフロスかで報復する伝説のファイレクシアン法務官変身条件は他のクリーチャー3体の生け贄

サイクル中では唯一、マナ以外のリソースコストとして消費する必要がある。失ったボード・アドバンテージ第2面の第Ⅰ章で補填できるが、起動対応してこちらを除去されてしまえばそのまま無駄に終わってしまうため、他の法務官以上に変身の際の隙は潰しておきたいところ。生け贄に捧げるクリーチャーについては、白お得意のトークンなどを利用するとよいだろう。

能力については支払いの順番や攻撃以外のダメージにも反応すると言った違いはあるが、ノーンの別館/Norn's Annexに似ている。白マナ以外での支払いが可能な分、ライフに圧をかける目的では扱いづらくなったものの、あちらと同じようにビートダウン対策として有効。全体火力のように、複数の対象にダメージを与える発生源の場合、ダメージを受けた数だけ支払いを要求するため、自分がウィニーを使っている場合に特に効率がよくなる。クリーチャーとしても、4マナ3/5の警戒と一定の性能があるため、無理に変身を狙わずともシステムクリーチャーとしてそこそこ有用。

[編集] 第2面

I-
培養2を5回行い、さらにすべての培養器を変身させる。
実質的に2/2のクリーチャー・トークン5体を生成することと同義であり、あらかじめ他のカードで培養を行っていればさらにマナ効率が向上する。
変身の追加コストにより消費したボード・アドバンテージを補填してくれる。この章を解決出来れば、とりあえずディスアドバンテージの心配は必要無い。
II-
全体強化二段攻撃の付与。I章で生成したトークンがすべて残っていれば、それだけで総打点は30点に達する。
もちろん他にクリーチャーがいるならそちらも強化回避能力を持つものをコントロールしているなら、即座にゲームエンドも狙える。
III-
アーティファクト、ファイレクシアン、土地以外をすべて破壊したうえで第1面に戻る。
第Ⅱ章までは第1面も含めて、前述の通りウィニー系のデッキと合致するが、ファイレクシアン以外を使っているとこの章で被害を受ける。
盤面にクリーチャーがそれなりに残っているなら、そもそも第Ⅱ章が解決された時点でフィニッシャーとなり得るとはいえ、構築では極力、これで除去されないものを主力にしたい。

両面ともに、主にファイレクシアンやアーティファクト・クリーチャーを並べるウィニー系列の戦術と合致。構築で採用する場合は小型クリーチャーを主体としたデッキに搭載されることになる筈。

第1面がシステムクリーチャーとしての役割も担う性質上、変身させると全体火力への牽制としては機能しなくなる点には注意が必要となる。

[編集] ルール

[編集] サイクル共通のルール

[編集] エリシュ・ノーンのルール

[編集] 関連カード

[編集] サイクル

機械兵団の進軍法務官/Praetorサイクル。いずれも神話レア変身する両面カードであり、第1面伝説のファイレクシアン法務官第2面はIII章で第1面に戻る英雄譚となっている。

[編集] 開発秘話

新ファイレクシア/New Phyrexiaとの最終決戦にあたり、これまで登場した5人の法務官/Praetorをカードとして再登場させることが決定した。変身する両面カードを用いた様々なデザインが提出されたが、中でも英雄譚に変身するものは斬新かつ壮大で、法務官にふさわしいとして気に入られた。セット・デザインはIII章をプレインズウォーカー奥義のような強力なものに設定し、そこまで到達する時間と労力に見合った印象的なものとした。

展望デザインによる初期バージョンでは通常の英雄譚と同様に最終章の後は生け贄に捧げられていたが、セット・デザインはこれほど目立ったカードにしては期待外れなものとして第1面で戦場に戻るようにした。またこれに合わせ、一度追放領域を経由してから変身するようになった。これは伝承カウンターを取り除くことで第2面を複数回使用できるようにすることと、第1面に戻ったターンにすぐさま攻撃できないようにする狙いがある[1]

[編集] ストーリー

新ファイレクシア/New Phyrexiaの派閥「機械正典/Machine Orthodoxy」の法務官/Praetorエリシュ・ノーン/Elesh Norn。その信徒にとっての聖書である銀白の刻文/The Argent Etchingsには、機械正典の法と教義が刻まれている。

詳細はエリシュ・ノーン/Elesh Norn (ストーリー)を参照。

[編集] 脚注

  1. March of the Machine Learning, Part 2/『機械兵団の進軍』の学び その2Making Magic 2023年4月3日 Mark Rosewater著)

[編集] 参考

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