ストーム (デッキ)
提供:MTG Wiki
ストーム(Storm)は、キーワード能力のストームを主体としたコンボ系デッキの総称。
目次 |
概要
基本的には、軽い呪文を連打してストームを稼ぎ、苦悶の触手/Tendrils of Agonyなどでフィニッシュする。
ストームを持った呪文が登場したスカージ参入時から、スタンダードのデザイアフリーズや、エクステンデッドの青茶単デザイア、ヴィンテージ(当時のType1)のロング・デックなど、多くの環境で活躍した。さらにその後もいろいろなデッキが登場し、エクステンデッドとエターナルでは現在までの長い間使われ続けている。
スタンダードではカード・プールの狭さや親和デッキの振興などでエクステンデッドやヴィンテージほどは使われず、スカージがローテーションで使えなくなり姿を消した。
だが、後の時のらせんにてストームを持った呪文が再び登場した際に、ドラゴンストームや刈り痕ストームなどが登場し、ドラゴンストームが世界選手権06を征するなどの活躍を見せている。
時のらせんブロック+ローウィン=シャドウムーア・ブロック期
時のらせんブロック+ローウィン=シャドウムーア・ブロック期のスタンダードでは、ラヴニカ・ブロックの退場で衰退した刈り痕ストームを取り込む形でドラゴンストームが復活し、世界選手権07ではベスト8に2人を送り込んだ。
背骨岩の小山/Spinerock Knollからドラゴンの嵐/Dragonstormを撃つのが特徴的な構成となっている。
後期には、ドラゴンの嵐を外したバーンタイプの、刈り痕ストームが主流になった。
ラヴニカ・ブロック+時のらせんブロック期
ラヴニカ・ブロック+時のらせんブロック期のスタンダードでは、時のらせんでタイムシフトしたドラゴンの嵐を使用したドラゴンストームが登場し、世界選手権06を制した。
マナ加速からボガーダンのヘルカイト/Bogardan Hellkite×4を対戦相手に叩き込んで勝利する。
基本セットの第9版から第10版への移行でドラゴンストームが衰退すると、かわって紅蓮術士の刈り痕/Pyromancer's Swathとぶどう弾/Grapeshotを使用した刈り痕ストームが登場し、日本選手権07で準優勝する活躍を見せた。
この時期の活躍の背景にはコールドスナップで加わった赤のマナ加速手段、炎の儀式/Rite of Flameの存在が大きい。
オンスロート・ブロック+ミラディン・ブロック期
オンスロート・ブロック+ミラディン・ブロック期のスタンダードでは、ミラディンで登場した親和と組み合わせた親和ストームが登場した。
精神の願望/Mind's Desireと苦悶の触手を用いたデザイア系のものや、ブルード親和に時間の亀裂/Temporal Fissureを採用したものが存在する。
しかし、段々とストームを用いない親和が主流になっていき、ストーム親和は姿を消していった。
オデッセイ・ブロック+オンスロート・ブロック期
オデッセイ・ブロック+オンスロート・ブロック期のスタンダードでは、スカージ参入直後に、精神の願望や思考停止/Brain Freezeを使用したデザイアフリーズが登場。
しかし組める時期が短かったこともあり、大きな活躍はできなかった。
エクステンデッド
エクステンデッドでは、スカージでの精神の願望の登場以来、デザイアとその発展形がメタゲームの一角を担い続けている。
詳細はデザイアの項目を参照。
また、時のらせんでの巣穴からの総出/Empty the Warrensの登場以後は、ゴブリンストームも存在する。
モダン
モダン環境では、主に相性のいい青赤昇天とハイブリッドする形で組まれることが多い。
軽量ドローとマナ加速を連発して紅蓮術士の昇天/Pyromancer Ascensionの探索カウンターを貯め、ストーム呪文(ぶどう弾/Grapeshotか巣穴からの総出/Empty the Warrens)でとどめを刺す。
モダン開幕戦のプロツアーフィラデルフィア11で猛威を振るったが、マナ加速の炎の儀式/Rite of Flameとドローソースの思案/Ponder・定業/Preordainが2011年10月1日より禁止カードに指定され、大打撃を受けた。
イニストラード以降は、紅蓮術士の昇天ではなく炎の中の過去/Past in Flamesを採用するタイプも登場した。
サンプルレシピ
- 備考
- グランプリトリノ12 ベスト8 (参考)
- 使用者:Yann Blumer
- フォーマット
UR Storm [1] | |||||||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
|
- 炎の中の過去/Past in Flamesを採用したタイプ。エンドカードはぶどう弾/Grapeshot。
レガシー
初期のレガシーでは、ハイタイドにストーム要素を盛り込んだ単色のソリダリティが主流だった。
単色のため安定性は高かったが、防御力に欠け、ほかのアーキタイプが強化されると衰退していった。
ラヴニカ・ブロック参入後は、カードを回収するギミックを中心に据えた多色のIGGy-POPと呼ばれるタイプが主流となった。
しかし、もみ消し/Stifleの増加や墓地対策の普及など理由は様々だが、他のデッキの対策に巻き込まれる形で衰退していった。
時のらせんブロック参入後は、純正チェイン・コンボタイプのTESがレガシーにおけるストームデッキの主流となる。また同時期に強化されたBelcherも、巣穴からの総出を用いるためストームデッキとしての側面が強い。
その後アラーラの断片でむかつき/Ad Nauseamを獲得し、TESは同じような構造を保ちつつANTに移行した。
- カードプールが広いため、この他にもさまざまなバリエーションがあるのもレガシーにおけるストームデッキの特徴である。
ヴィンテージ
ストームは、強力なマナ加速手段や軽い呪文満載のヴィンテージでこそ、その真価を発揮できると言ってよい。
精神の願望こそ登場以前に制限カード指定を受けてしまったものの、脅威のコンボデッキ・ロング・デックが環境を荒らし尽くした。
1ターンキル率が6割を超える超極悪デッキだった。
その動きは単純で、適当にマナ・アーティファクトをばら撒き、教示者・願い等で、苦悶の触手を引っ張ってくるだけである。キーカードの制限カード指定によりすぐさま崩壊するものの、その後に登場したいくつもの亜種(詳しくはこちらを参照)が現在でも第一線で活躍を続けている。これらのデッキの存在により、苦悶の触手はヴィンテージ最強のカードの一角に数えられているほどである。
- これ以外にもコボルドと頭蓋骨絞め/Skullclampを使ったコボルドクランプなどのデッキも存在している。
サンプルレシピ
- 備考
- ヴィンテージ選手権07 ベスト4 (参考)
- 使用者:Vincent Forino
- フォーマット
Confidant Tendrils [2] | |||||||||||||||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
|
- Confidant Tendrilsと呼ばれるタイプ。
- 手札破壊のサポートを受けつつドローやマナ加速でストームを稼ぎ、苦悶の触手でとどめを刺す。
- 闇の腹心/Dark Confidant・夜の囁き/Night's Whisper・ネクロポーテンス/Necropotenceなどドロー手段にライフを要求するものが多く、ある意味スーサイド的なデッキになっている。エンドカードの苦悶の触手はそれらで削られたライフの回復手段をかねている。
Pauper
マナ加速には暗黒の儀式/Dark Ritualや炎の儀式/Rite of Flameなど、ドローには金言/Words of Wisdomや留まらぬ発想/Ideas Unboundなどを用いてストームを稼いでいき、最終的にエンドカードであるぶどう弾/Grapeshotか巣穴からの総出/Empty the Warrensにつなぐ。
彩色の星/Chromatic Starのようなマナフィルターも充実しているため、次にどのカードを使うかをしっかり考えながらプレイしていけば青黒赤の3色のマナを出すのにさほど苦労はしない。
Pauperにおいてはストームを阻止する実用的なカードが妨害の接触/Hindering Touch程度しかないため、ストームデッキへの対策をとりにくいことも追い風となっている。
別のタイプのデッキとして、使い魔や、フリースペルとバウンスランドを組み合わせてマナ加速に使用し、時間の亀裂/Temporal Fissureで戦場を一掃、その後ビートダウンを行う白青黒ストームが登場した。このデッキによって、大あわての捜索/Frantic Searchは2011年6月29日より禁止カードに指定されてしまった。
代表的なデッキ
- デザイア
- ロング・デック
- 親和ストーム
- ソリダリティ
- Intuition Tendrils
- Sensei, Sensei
- IGGy-POP
- コボルドクランプ
- ドラゴンストーム
- サニー・サイド・アップ
- ゴブリンストーム
- 刈り痕ストーム
- アド・ストーム
- 白青黒ストーム