シュナイダーポックス
提供:MTG Wiki
4行: | 4行: | ||
{{#card:Pox}} | {{#card:Pox}} | ||
− | [[ミラージュ・ブロック]]+[[テンペスト・ブロック]]期に活躍。基本的戦略は、[[アドバンテージ]]を生み出すカードを多用して相手より多くの[[リソース]] | + | [[ミラージュ・ブロック]]+[[テンペスト・ブロック]]期に活躍。基本的戦略は、[[アドバンテージ]]を生み出すカードを多用して相手より多くの[[リソース]]を展開し、自分のリソースが残る程度に[[悪疫/Pox]]を[[唱える|唱え]]し、残ったリソースか早い[[リカバリー]]によって勝利することである。 |
− | + | アドバンテージを得る手段として、[[呆然/Stupor]]などの[[手札破壊]]、[[悪魔の布告/Diabolic Edict]]などの[[除去]]、ユーティリティー的な動きをする[[葬送の魔除け/Funeral Charm]]、また一部では[[マナ・アドバンテージ]]を取るため[[涙の雨/Rain of Tears]]、[[押し寄せる砂/Choking Sands]]などの[[土地破壊]]が採用された。 | |
− | + | 悪疫は[[エンチャント]]、[[アーティファクト]]には影響を及ぼさないため、アーティファクトやエンチャントを多用する。 | |
*[[マナ加速]]のために[[モックス・ダイアモンド/Mox Diamond]]や[[炭色のダイアモンド/Charcoal Diamond]]などの[[マナ・アーティファクト]]。 | *[[マナ加速]]のために[[モックス・ダイアモンド/Mox Diamond]]や[[炭色のダイアモンド/Charcoal Diamond]]などの[[マナ・アーティファクト]]。 | ||
− | * | + | *[[ダメージ]]ソースとして、[[持たざる者の檻/Paupers' Cage]]、[[煮沸ばさみ/Scalding Tongs]]、[[呪われた巻物/Cursed Scroll]]。 |
*[[ロック]]要素として、[[罠の橋/Ensnaring Bridge]]、[[底なしの奈落/Bottomless Pit]]、[[無のブローチ/Null Brooch]]。 | *[[ロック]]要素として、[[罠の橋/Ensnaring Bridge]]、[[底なしの奈落/Bottomless Pit]]、[[無のブローチ/Null Brooch]]。 | ||
− | + | などが採用された。特に、罠の橋と無のブローチで[[対戦相手]]を[[ロック]]し、呪われた巻物で攻める[[デッキ]]を[[エンプティ・ハンドロック]]と呼ぶ。 | |
− | また、[[ダンシング・ノーム]] | + | また、[[ダンシング・ノーム]]と組み合わせ、悪疫で減少した[[ライフ]]と[[クリーチャー]]のアドバンテージを得るデッキも存在した。 |
− | 序盤の[[手札破壊]]のため、当時の[[コンボ]]や[[ | + | 序盤の[[手札破壊]]のため、当時の[[コンボ]]や[[コントロールデッキ]]などの低速のデッキに対して有利であった。[[除去]]にも特化しているため、当時の[[5CG]]、[[5CB]]等にも比較的耐性があった。しかし、序盤にクリーチャーを大量展開する、[[スーサイドブラック]]や[[スライ]]などには[[除去]]が追いつかず、また、悪疫を打つ[[デッキ]]の定めとして、[[バーン]]には非常にもろかった。そのため[[鋼のゴーレム/Steel Golem]]を2,3枚入れたバージョンもある。 |
− | さらに、上記の[[エンプティ・ハンドロック]] | + | さらに、上記の[[エンプティ・ハンドロック]]など、エンチャントやアーティファクトによる[[コントロール (ゲーム用語)|コントロール]]を主軸に置くデッキの場合、エンチャントやアーティファクトの大量破壊に非常にもろい。 |
− | [[ウルザ・ブロック]]登場後は、[[MoMa]]の台頭により鳴りを潜め、その後[[第6版]] | + | [[ウルザ・ブロック]]登場後は、[[MoMa]]の台頭により鳴りを潜め、その後[[第6版]]に悪疫が採用されなかったことから[[スタンダード]]より完全に姿を消した。 |
*[[デスクラウド]]の祖先といえる[[デッキ]]。 | *[[デスクラウド]]の祖先といえる[[デッキ]]。 | ||
107行: | 107行: | ||
黒コントロール系の総力を結集したような、昔からの[[アーキタイプ]]のレガシー版のデッキにおいて見られる「総力戦」的な構成である。低[[マナ]]かつ強力な[[カード]]の多いレガシーでは、プレイヤーによっては[[悪疫/Pox]]が少々重く感じられるため、悪疫の枚数を少し落としている場合も多い。 | 黒コントロール系の総力を結集したような、昔からの[[アーキタイプ]]のレガシー版のデッキにおいて見られる「総力戦」的な構成である。低[[マナ]]かつ強力な[[カード]]の多いレガシーでは、プレイヤーによっては[[悪疫/Pox]]が少々重く感じられるため、悪疫の枚数を少し落としている場合も多い。 | ||
− | [[手札破壊]]に[[Hymn to Tourach]]、[[思考囲い/Thoughtseize]]、[[強迫/Duress]]など、土地に対しては、本家悪疫をはじめ、新たに獲得した小悪疫、[[Sinkhole]]、[[不毛の大地/Wasteland]]など、[[クリーチャー]][[除去]]には、上記の「8Pox」に加え、クリーチャーの少ないこの[[デッキ]]ならではの[[無垢の血/Innocent Blood]] | + | [[手札破壊]]に[[Hymn to Tourach]]、[[思考囲い/Thoughtseize]]、[[強迫/Duress]]など、土地に対しては、本家悪疫をはじめ、新たに獲得した小悪疫、[[Sinkhole]]、[[不毛の大地/Wasteland]]など、[[クリーチャー]][[除去]]には、上記の「8Pox」に加え、クリーチャーの少ないこの[[デッキ]]ならではの[[無垢の血/Innocent Blood]]など、[[戦場]]に残る[[リソース]]として、[[世界のるつぼ/Crucible of Worlds]]、[[キマイラ像/Chimeric Idol]]、[[ファイレクシアのトーテム像/Phyrexian Totem]]などが採用される。世界のるつぼは不毛の大地や各種[[フェッチランド]]とも相性がよい。 |
アタッカーには「8Pox」と相性の良い[[冥界のスピリット/Nether Spirit]]、[[恐血鬼/Bloodghast]]や、キマイラ像、ファイレクシアのトーテム像などの[[アーティファクト]]のほか、[[ミシュラの工廠/Mishra's Factory]]も採用される。[[未来予知]]で、早期に[[墓地]]が肥えるこのデッキとマッチした能力を持つ[[墓忍び/Tombstalker]]や、[[手札破壊]]などと相性の良い[[ニヒリス/Nihilith]]が登場したことによって、打撃力が大幅に向上した。 | アタッカーには「8Pox」と相性の良い[[冥界のスピリット/Nether Spirit]]、[[恐血鬼/Bloodghast]]や、キマイラ像、ファイレクシアのトーテム像などの[[アーティファクト]]のほか、[[ミシュラの工廠/Mishra's Factory]]も採用される。[[未来予知]]で、早期に[[墓地]]が肥えるこのデッキとマッチした能力を持つ[[墓忍び/Tombstalker]]や、[[手札破壊]]などと相性の良い[[ニヒリス/Nihilith]]が登場したことによって、打撃力が大幅に向上した。 |
2011年11月7日 (月) 23:38時点における版
シュナイダーポックス(Schneider Pox)は、Jay Schneiderが考案した悪疫/Poxを主軸とした黒コントロールデッキ。
目次 |
概要
ミラージュ・ブロック+テンペスト・ブロック期に活躍。基本的戦略は、アドバンテージを生み出すカードを多用して相手より多くのリソースを展開し、自分のリソースが残る程度に悪疫/Poxを唱えし、残ったリソースか早いリカバリーによって勝利することである。
アドバンテージを得る手段として、呆然/Stuporなどの手札破壊、悪魔の布告/Diabolic Edictなどの除去、ユーティリティー的な動きをする葬送の魔除け/Funeral Charm、また一部ではマナ・アドバンテージを取るため涙の雨/Rain of Tears、押し寄せる砂/Choking Sandsなどの土地破壊が採用された。
悪疫はエンチャント、アーティファクトには影響を及ぼさないため、アーティファクトやエンチャントを多用する。
- マナ加速のためにモックス・ダイアモンド/Mox Diamondや炭色のダイアモンド/Charcoal Diamondなどのマナ・アーティファクト。
- ダメージソースとして、持たざる者の檻/Paupers' Cage、煮沸ばさみ/Scalding Tongs、呪われた巻物/Cursed Scroll。
- ロック要素として、罠の橋/Ensnaring Bridge、底なしの奈落/Bottomless Pit、無のブローチ/Null Brooch。
などが採用された。特に、罠の橋と無のブローチで対戦相手をロックし、呪われた巻物で攻めるデッキをエンプティ・ハンドロックと呼ぶ。
また、ダンシング・ノームと組み合わせ、悪疫で減少したライフとクリーチャーのアドバンテージを得るデッキも存在した。
序盤の手札破壊のため、当時のコンボやコントロールデッキなどの低速のデッキに対して有利であった。除去にも特化しているため、当時の5CG、5CB等にも比較的耐性があった。しかし、序盤にクリーチャーを大量展開する、スーサイドブラックやスライなどには除去が追いつかず、また、悪疫を打つデッキの定めとして、バーンには非常にもろかった。そのため鋼のゴーレム/Steel Golemを2,3枚入れたバージョンもある。
さらに、上記のエンプティ・ハンドロックなど、エンチャントやアーティファクトによるコントロールを主軸に置くデッキの場合、エンチャントやアーティファクトの大量破壊に非常にもろい。
ウルザ・ブロック登場後は、MoMaの台頭により鳴りを潜め、その後第6版に悪疫が採用されなかったことからスタンダードより完全に姿を消した。
- デスクラウドの祖先といえるデッキ。
- MTG漫画『デュエルファイター刃』で主人公のライバルが決勝戦で使用したデッキがこれであり、その知名度を一気に高めた。
サンプルレシピ
- 備考
- 世界選手権99 エクステンデッド部門 ベスト8(参考)
- 使用者:Royce Chai
- フォーマット
- エクステンデッドタイプのデッキ。
- ヨーグモスの意志/Yawgmoth's Willを活かすためにウルザのガラクタ/Urza's Baubleが投入されている。
レガシー
現在は、エターナルでしか見られなくなってしまったこのデッキだが、時のらせんにて小悪疫/Smallpoxが登場。それにより「8Pox」体制が可能となり、レガシーで復活してきている。
黒コントロール系の総力を結集したような、昔からのアーキタイプのレガシー版のデッキにおいて見られる「総力戦」的な構成である。低マナかつ強力なカードの多いレガシーでは、プレイヤーによっては悪疫/Poxが少々重く感じられるため、悪疫の枚数を少し落としている場合も多い。
手札破壊にHymn to Tourach、思考囲い/Thoughtseize、強迫/Duressなど、土地に対しては、本家悪疫をはじめ、新たに獲得した小悪疫、Sinkhole、不毛の大地/Wastelandなど、クリーチャー除去には、上記の「8Pox」に加え、クリーチャーの少ないこのデッキならではの無垢の血/Innocent Bloodなど、戦場に残るリソースとして、世界のるつぼ/Crucible of Worlds、キマイラ像/Chimeric Idol、ファイレクシアのトーテム像/Phyrexian Totemなどが採用される。世界のるつぼは不毛の大地や各種フェッチランドとも相性がよい。
アタッカーには「8Pox」と相性の良い冥界のスピリット/Nether Spirit、恐血鬼/Bloodghastや、キマイラ像、ファイレクシアのトーテム像などのアーティファクトのほか、ミシュラの工廠/Mishra's Factoryも採用される。未来予知で、早期に墓地が肥えるこのデッキとマッチした能力を持つ墓忍び/Tombstalkerや、手札破壊などと相性の良いニヒリス/Nihilithが登場したことによって、打撃力が大幅に向上した。
白を加えて、最強の除去こと剣を鍬に/Swords to Plowsharesや万能除去の名誉回復/Vindicateを加えたり、悟りの教示者/Enlightened Tutorによるシルバーバレットを取り入れ、柔軟な対応ができる構成にしたタイプも多い。
土地については不毛の大地やミシュラの工廠を使うことからヨーグモスの墳墓、アーボーグ/Urborg, Tomb of Yawgmothが用いられることが多い。また、マナ不足とならないようにダクムーアの回収場/Dakmor Salvageも相性が良い。
その他、壌土からの生命/Life from the Loamとモックス・ダイアモンド/Mox Diamondを取り入れたタイプや、軽い小悪疫/Smallpoxの方だけを採用した、いわば「Poxless Pox」など、好みやメタによって選択するカードに幅があるのもこのデッキの特徴といえる。