パンハモニコン/Panharmonicon
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アーティファクト
アーティファクト1つかクリーチャー1体が戦場に出たことによりあなたがコントロールするパーマネントの誘発型能力が誘発するなら、その能力は追加でもう1回誘発する。
アーティファクトかクリーチャーが戦場に出たときに誘発型能力を2倍化させるアーティファクト。ストリオン共鳴体/Strionic Resonatorのようなコピーを作る能力ではなく、追加でもう一度誘発させるという変わった能力になっている。
強力なETB能力を倍化させることで大きなアドバンテージを獲得でき、コンボパーツとしても様々な利用法が考えられる、ジョニーを唸らせるカード。カラデシュにはアーティファクトが戦場に出ることを参照するカードや、製造などETB能力を持った相性の良いカードが豊富で、適当に混ぜて使ってもそれなりに機能する。とはいえ専用の調整をしたデッキで使ってこそ輝くカードといえるだろう。
スタンダードでは変位エルドラージ/Eldrazi Displacer・希望を溺れさせるもの/Drowner of Hopeを使った無限コンボを搭載した、その名もずばりパンハモニコンというデッキで使われて実績を残している。
カードプールの広がる下の環境では利用法も広がる。統率者戦においては誘発型能力を持った統率者との組み合わせを考えるのが楽しく、その中でも特に鍛冶の神、パーフォロス/Purphoros, God of the Forgeとの組み合わせが目覚ましい。これらを出した後に包囲攻撃の司令官/Siege-Gang Commanderを戦場に出せば、クリーチャーが1度に7体登場、それぞれにパーフォロスの能力が2回ずつ誘発して計28点の特大ダメージが与えられる。
- 一見すると伝説のアーティファクトのような名前だが、伝説のアーティファクトではない。
- パンハモニコンとは実在する楽器である。「パンハルモニコン」と表記されることが多い。
ルール
- アーティファクト1つかクリーチャー1体が戦場に出たことによりあなたがコントロールするパーマネントの誘発型能力が誘発するなら
- 誘発型能力とは、「~~したとき/When ~~」「~~するたび/Whenever ~~」「~時に/at ~~」と書かれた能力である。パンハモニコンによって追加で誘発するのは「~~が戦場に出たとき/When ~~ enters the battlefield」「~~が戦場に出るたび/Whenever ~~ enters the battlefield」と書かれた能力である。
- 「~~が戦場に出るに際し/As ~~ enters the battlefield」「~~は〇〇カウンターが1個置かれた状態で戦場に出る/~~ enters the battlefield with 〇〇 counter」と書かれた能力は誘発型能力ではなく常在型能力であり、パンハモニコンの能力の影響外である。
- 「トークンを生成する(される)たび」という能力はトークンが戦場に出ることではなく生成されることによって誘発するので、パンハモニコンによっては追加で誘発しない。
- 英雄譚は戦場に出たときに章能力が誘発するが、章能力は戦場に出ることによってではなく伝承カウンターが置かれたことによって誘発する能力であるため、追加で誘発しない。
- 誘発させたのがその性質のパーマネント(パンハモニコンの場合はアーティファクトやクリーチャー)であれば、何が戦場に出ることで誘発する誘発型能力であるかは関係ない。たとえばクリーチャー・エンチャントが戦場に出たことによって「エンチャントが戦場に出たときに誘発する能力」が誘発した場合も、パンハモニコンの効果によってもう1回誘発する。
- 戦場に出るアーティファクトやクリーチャー自身が持っている能力でも、それ以外のあなたのパーマネントが持っている能力でも追加で誘発する。
- パンハモニコン自身が戦場に出ることによって誘発する能力も追加で誘発する。何故なら誘発した時点で戦場にはパンハモニコンがあるからである。
- あなた以外のプレイヤーがアーティファクトやクリーチャーを戦場に出した場合でも、誘発するのがあなたのパーマネントの能力であれば、追加で誘発する。
- 追加でもう1回誘発する
- これは誘発した誘発型能力をコピーしているわけではない。モードや対象の選択がある能力の場合は、それぞれの能力で別々の選択をしてもよい。
- パンハモニコンを2つコントロールしている場合は追加で2回誘発し、合計3回誘発する。同様に3つなら4回、4つなら5回である。
- その誘発型能力と関連している能力がある場合、追加で誘発した分も含めてすべてがそれと関連する。
- 等時の王笏/Isochron Scepterの戦場に出たときの能力を3回誘発させてインスタント・カードを2枚追放したあと、等時の王笏の2つ目の能力を起動した場合、追放されているカードそれぞれについてそれをコピーするかどうかを選ぶ。片方だけを唱えても両方を唱えてもよい。両方を唱える場合は好きな順番で唱えてよい。
- エルフの戦練者/Elvish Warmasterのような1ターンに1回しか誘発しない能力は、パンハモニコンがあっても1回しか誘発しない。
- 太陽の寵児、パントラザ/Pantlaza, Sun-Favoredのような1ターンに1回しか行えない能力は、追加で誘発はするが、通常通り1回しか行えない。
関連カード
パーマネントの誘発型能力を追加で誘発させるカード。特記しない限りクリーチャー。
- 反復の学部長、ナバン/Naban, Dean of Iteration - (1)(青)。ウィザードが戦場に出たときの誘発型能力が追加で誘発する。(ドミナリア)
- 調和の神童/Harmonic Prodigy - (1)(赤)。シャーマンかウィザードの持つ誘発型能力が追加で誘発する。(モダンホライゾン2)
- クララ・オズワルド/Clara Oswald - (6)。ドクターの持つ誘発型能力が追加で誘発する。(ドクター・フー統率者デッキ)
- うろつく玉座/Roaming Throne - (4)。これが戦場に出る際に指定したクリーチャー・タイプの持つ誘発型能力が追加で誘発する。(イクサラン:失われし洞窟)
- テイサ・カルロフ/Teysa Karlov - (2)(白)(黒)。クリーチャーが死亡したときの誘発型能力が追加で誘発する。(ラヴニカの献身)
- 修羅のドミヌス、ドリヴノッド/Drivnod, Carnage Dominus - (3)(黒)(黒)。クリーチャーが死亡したときの誘発型能力が追加で誘発する。(ファイレクシア:完全なる統一)
- 冒涜されたもの、ヤロク/Yarok, the Desecrated - (2)(青)(黒)(緑)。パーマネントが戦場に出たときの誘発型能力が追加で誘発する。(基本セット2020)
- 機械の母、エリシュ・ノーン/Elesh Norn, Mother of Machines - (4)(白)。ヤロクの能力に加え、パーマネントが戦場に出ることによる対戦相手のパーマネントの誘発型能力を封じる。(ファイレクシア:完全なる統一)
- 知識の徳目/Virtue of Knowledge - (4)(青)エンチャント。ヤロクと同じ能力を持つ当事者カード。(エルドレインの森)
- 万物の聖域/Sanctum of All - (白)(青)(黒)(赤)(緑)祭殿エンチャント。祭殿を6つ以上コントロールしているとき、祭殿の能力が追加で誘発する。(基本セット2021)
- 古の緑守り/Ancient Greenwarden - (4)(緑)(緑)。土地が戦場に出たときの誘発型能力が追加で誘発する。(ゼンディカーの夜明け)
- 双対の声、ヴェイラン/Veyran, Voice of Duality - (1)(青)(赤)。インスタントかソーサリーを唱えるかそれらをコピーした時の誘発型能力が追加で誘発する。(統率者2021)
- 遺跡探し、ハーマ・パシャール/Hama Pashar, Ruin Seeker - (1)(白)(青)。ダンジョンの持つ誘発型能力が追加で誘発する。(フォーゴトン・レルム探訪)
- ダンジョン探検家/Dungeon Delver - (1)(青)背景選択エンチャント。あなたの統率者がハーマ・パシャールと同じ能力を得る。(統率者レジェンズ:バルダーズ・ゲートの戦い)
- アイスウィンド・デイルのウルフガル/Wulfgar of Icewind Dale - (3)(赤)(緑)。あなたのクリーチャーが攻撃したときのあなたのパーマネントの誘発型能力が追加で誘発する。(フォーゴトン・レルム探訪統率者デッキ)
- 二天一流、一心/Isshin, Two Heavens as One - (白)(黒)(赤)。クリーチャーが攻撃したときのあなたのパーマネントの誘発型能力が追加で誘発する。(神河:輝ける世界)
- 鏡の盾の重装歩兵/Mirror-Shield Hoplite - (白)(赤)。賛助が誘発するたび1ターンに1度までそれをコピー。(機械兵団の進軍)
- 白のガンダルフ/Gandalf the White - (3)(白)(白)。アーティファクトか伝説のパーマネントが戦場に出るか戦場を離れるときの誘発型能力が追加で誘発する。瞬速も付与。(指輪物語:中つ国の伝承)
- 調教師の神童、ウェイタ/Wayta, Trainer Prodigy - (赤)(緑)(白)。あなたのクリーチャーがダメージを受けたときの誘発型能力が追加で誘発する。(イクサラン:失われし洞窟統率者デッキ)
参考
- 「賭けてみるか、エーテルパンク?」 その2(Making Magic 2016年10月3日 Mark Rosewater著)
- マジックのデザイン・AからZ その2(Making Magic 2022年7月18日 Mark Rosewater著)
- カード個別評価:カラデシュ - レア
- カード個別評価:ジャンプスタート2022 - レア
- カード個別評価:時のらせんリマスター - 旧枠加工カード
- カード個別評価:ダブルマスターズ2022 - レア
- カード個別評価:カラデシュリマスター - レア