眷者の神童、キナン/Kinnan, Bonder Prodigy
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− | *1つ目の[[能力]] | + | 加えて自身の[[起動型能力]]が、生み出した大量の[[マナ]]の使い道になってくれるため無駄がない。いわゆる[[動物の魅了/Animal Magnetism]]系統の[[効果]]の中では見る枚数の割に条件付きかつ[[マナ・コスト]]も[[重い]]が、マナのみで何度でも使えることやこれ自身がマナの確保を手助けしてくれることを考えれば妥当なところか。もちろん([[青マナ]]と[[緑マナ]]を含む)無限マナが成立していればライブラリーの非人間クリーチャー全てを一気に呼び出せてしまえるため相応に強力。 |
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+ | [[モダン]]では[[金のガチョウ/Gilded Goose]]を有する[[ウルザ (デッキ)|ウルザフード]]などでしばしば採用されていた。ただし[[最高工匠卿、ウルザ/Urza, Lord High Artificer]]のマナ能力は強化できないので注意(後述)。 | ||
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+ | [[パイオニア]]では[[ルーカ・コンボ]]型の[[ローナ・コンボ]]で採用される。[[モックス・アンバー/Mox Amber]]の起動条件になりつつ、マナ加速したり[[銅纏いののけ者、ルーカ/Lukka, Coppercoat Outcast]]の能力で追放されることで[[偉大なる統一者、アトラクサ/Atraxa, Grand Unifier]]を着地させる。[[アサーラック・コンボ]]でも[[ガイアの眼、グウェナ/Gwenna, Eyes of Gaea]]のマナ生産量を増やすことで[[アーチリッチ、アサーラック/Acererak the Archlich]]を無限に使い回せるようにしている。 | ||
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+ | [[統率者戦]]では強力なマナ・アーティファクトが多数存在する[[カードプール]]と能力が合致しており、[[統率者]]としてだけでなく[[マナ加速]]要員として[[メインデッキ]]に採用される姿も見られる。上記の[[玄武岩のモノリス/Basalt Monolith]]とのコンボが組み込まれることも多い。 | ||
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+ | **[[最高工匠卿、ウルザ/Urza, Lord High Artificer]]など、起動コストにタップ・シンボルを含まない能力では誘発しない。 | ||
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+ | *[[マナのタイプ]]とは、[[白]]、[[青]]、[[黒]]、[[赤]]、[[緑]]または[[無色]]であり、それ以外の部分は反映されない。 | ||
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+ | **例2:[[アーカムの天測儀/Arcum's Astrolabe]]の能力で生み出されたマナは[[氷雪マナ]]だが、これによってキナンの能力で生み出されたマナは(キナンが何らかの理由で[[氷雪パーマネント]]になっていない限り)氷雪マナでない。 | ||
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+ | [[2025年]]2月11日より、[[統率者戦]]への[[ブラケット]]制導入に伴い[[ゲームチェンジャー・カード]]に指定された。伝説のクリーチャーをゲームチェンジャー入りさせるとブラケット1・2で統率者にも指定できなくなるため、選出することに細心の注意が払われた。しかしこの統率者は[[フェアデッキ|フェア]]な構築で使われることが稀であると感じられたため、ゲームチェンジャー入りした。統率者ではなく[[メインデッキ]]に入る場合は問題が少なくなる可能性もあるものの、統率者委員会は「統率者として使用する場合のみゲームチェンジャー」を区別しリストを作ることを避けたかった<ref>[https://magic.wizards.com/en/news/announcements/introducing-commander-brackets-beta Introducing Commander Brackets Beta]/[https://mtg-jp.com/reading/publicity/0038508/ 「統率者戦ブラケット(ベータ版)」導入のお知らせ](Daily MTG 2025年2月11日 [[Gavin Verhey]]著)</ref>。 | ||
==関連カード== | ==関連カード== | ||
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==ストーリー== | ==ストーリー== | ||
− | '''キナン'''/''Kinnan''は[[イコリア/Ikoria]]の[[イコリア/Ikoria#眷者/Bonder|眷者/Bonder]]。[[人間]]の男性。天才的な眷者であり、多数の怪物と絆を結んでいる。 | + | '''キナン'''/''Kinnan''は[[イコリア/Ikoria]]の[[イコリア/Ikoria#眷者/Bonder|眷者/Bonder]]。[[人間/Human#イコリア|人間/Human]]の男性。天才的な眷者であり、多数の怪物と絆を結んでいる。 |
詳細は[[キナン/Kinnan]]を参照。 | 詳細は[[キナン/Kinnan]]を参照。 | ||
− | + | ==脚注== | |
+ | <references /> | ||
==参考== | ==参考== | ||
*[[イコリア/Ikoria#眷者/Bonder|眷者/Bonder]]([[背景世界/ストーリー用語]]) | *[[イコリア/Ikoria#眷者/Bonder|眷者/Bonder]]([[背景世界/ストーリー用語]]) | ||
*[[カード個別評価:イコリア:巨獣の棲処]] - [[神話レア]] | *[[カード個別評価:イコリア:巨獣の棲処]] - [[神話レア]] | ||
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2025年5月18日 (日) 03:02時点における最新版
伝説のクリーチャー — 人間(Human) ドルイド(Druid)
あなたがマナを引き出す目的で土地でないパーマネントを1つタップするたび、そのパーマネントが生み出したマナのタイプのうち望むタイプ1つのマナ1点を加える。
(5)(緑)(青):あなたのライブラリーの一番上からカードを5枚見る。あなたはその中から人間(Human)でないクリーチャー・カード1枚を戦場に出してもよい。残りをあなたのライブラリーの一番下に無作為の順番で置く。
土地以外のマナ能力を加速させ、ライブラリーから人間でないクリーチャーを直接呼び出す伝説の人間・ドルイド。
マナ・クリーチャーのマナ加速を更に強力にしてくれるだけでなく、マナ・アーティファクトにも対応しているのが画期的。マナ・アーティファクトは基本的に召喚酔いなどに影響されないため一気に展開して爆発的なマナ加速となるだけでなく、予言のプリズム/Prophetic Prismなど一部のマナフィルターがマナ加速にもなったり、玄武岩のモノリス/Basalt Monolithでお手軽に無限マナが成立したりと様々に活用できる。
加えて自身の起動型能力が、生み出した大量のマナの使い道になってくれるため無駄がない。いわゆる動物の魅了/Animal Magnetism系統の効果の中では見る枚数の割に条件付きかつマナ・コストも重いが、マナのみで何度でも使えることやこれ自身がマナの確保を手助けしてくれることを考えれば妥当なところか。もちろん(青マナと緑マナを含む)無限マナが成立していればライブラリーの非人間クリーチャー全てを一気に呼び出せてしまえるため相応に強力。
自身が熊相当の軽さとサイズを持つのも併せ、総じて優秀なシステムクリーチャー。登場時のスタンダードにおいてはマナ・クリーチャーに関して類似の機能を有する豊穣の力線/Leyline of Abundanceと共存しており、微光クラゲ/Glimmerbellと野生造り、ジアン・ヤングー/Jiang Yanggu, Wildcrafterに加えてキナンか豊穣の力線を併せて2枚(或いはうち片方が生術師の使い魔/Biomancer's Familiarか黎明起こし、ザーダ/Zirda, the Dawnwaker)あれば、必要パーツこそ多いが無限マナが成立する。
モダンでは金のガチョウ/Gilded Gooseを有するウルザフードなどでしばしば採用されていた。ただし最高工匠卿、ウルザ/Urza, Lord High Artificerのマナ能力は強化できないので注意(後述)。
パイオニアではルーカ・コンボ型のローナ・コンボで採用される。モックス・アンバー/Mox Amberの起動条件になりつつ、マナ加速したり銅纏いののけ者、ルーカ/Lukka, Coppercoat Outcastの能力で追放されることで偉大なる統一者、アトラクサ/Atraxa, Grand Unifierを着地させる。アサーラック・コンボでもガイアの眼、グウェナ/Gwenna, Eyes of Gaeaのマナ生産量を増やすことでアーチリッチ、アサーラック/Acererak the Archlichを無限に使い回せるようにしている。
統率者戦では強力なマナ・アーティファクトが多数存在するカードプールと能力が合致しており、統率者としてだけでなくマナ加速要員としてメインデッキに採用される姿も見られる。上記の玄武岩のモノリス/Basalt Monolithとのコンボが組み込まれることも多い。
リミテッドでは各種水晶や少ないながらもマナ・クリーチャーと共存しているため、それらのマナ加速を強化しつつファッティを呼び出す構成が可能で、単独でボムとまではいかずとも色が合うなら採用して損はない。
[編集] ルール
- 1つ目の能力は誘発型マナ能力であり、スタックを用いずに解決される。
- 1つ目の能力の誘発条件の「あなたがマナを引き出す目的で土地でないパーマネントをタップする」とは、あなたがパーマネントの起動コストにタップ・シンボルを含むマナ能力を起動することを意味する(CR:106.12)。
- 最高工匠卿、ウルザ/Urza, Lord High Artificerなど、起動コストにタップ・シンボルを含まない能力では誘発しない。
- サルーリの世話人/Saruli Caretakerのマナ能力を起動しても、マナ・プールに追加で加えられるのは選んだ色と同じ色のマナ1点だけであり、コストとしてタップされたもう一方のクリーチャーに対しては誘発しない。
- マナのタイプとは、白、青、黒、赤、緑または無色であり、それ以外の部分は反映されない。
- 例1:湧き出る源、ジェガンサ/Jegantha, the Wellspringの能力が生み出すマナは不特定マナの支払いに使用できないが、これによってキナンの能力で生み出されたマナは不特定マナの支払いにも充てられる。
- 例2:アーカムの天測儀/Arcum's Astrolabeの能力で生み出されたマナは氷雪マナだが、これによってキナンの能力で生み出されたマナは(キナンが何らかの理由で氷雪パーマネントになっていない限り)氷雪マナでない。
[編集] ゲームチェンジャー指定
2025年2月11日より、統率者戦へのブラケット制導入に伴いゲームチェンジャー・カードに指定された。伝説のクリーチャーをゲームチェンジャー入りさせるとブラケット1・2で統率者にも指定できなくなるため、選出することに細心の注意が払われた。しかしこの統率者はフェアな構築で使われることが稀であると感じられたため、ゲームチェンジャー入りした。統率者ではなくメインデッキに入る場合は問題が少なくなる可能性もあるものの、統率者委員会は「統率者として使用する場合のみゲームチェンジャー」を区別しリストを作ることを避けたかった[1]。
[編集] 関連カード
[編集] サイクル
イコリア:巨獣の棲処の伝説の人間サイクル。いずれも対抗色2色。稀少度は神話レア。
- ドラニスのクードロ将軍/General Kudro of Drannith(白黒)
- 常智のリエール/Rielle, the Everwise(青赤)
- 怪物の災厄、チェビル/Chevill, Bane of Monsters(黒緑)
- 軍団のまとめ役、ウィノータ/Winota, Joiner of Forces(赤白)
- 眷者の神童、キナン/Kinnan, Bonder Prodigy(緑青)
[編集] ストーリー
キナン/Kinnanはイコリア/Ikoriaの眷者/Bonder。人間/Humanの男性。天才的な眷者であり、多数の怪物と絆を結んでいる。
詳細はキナン/Kinnanを参照。
[編集] 脚注
- ↑ Introducing Commander Brackets Beta/「統率者戦ブラケット(ベータ版)」導入のお知らせ(Daily MTG 2025年2月11日 Gavin Verhey著)