袖の下/Bribery
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2022年9月27日 (火) 01:49時点における版
ソーサリー
対戦相手1人を対象とする。そのプレイヤーのライブラリーから、クリーチャー・カード1枚を探し、それをあなたのコントロール下で戦場に出す。その後そのプレイヤーはライブラリーを切り直す。
対戦相手のライブラリーから直接クリーチャーを奪う、変則的なコントロール奪取呪文。
支配魔法/Control Magicなどが実質的に除去も兼ねているのに比べて、ライブラリーから直接奪っても敵陣の状態に影響を与えることができず、カード・アドバンテージ面での得にはならない点が大きなネック。しかし逆に、対戦相手がクリーチャーを唱えるまで待つことなくこちらのペースで確実に奪いに行ける点、戦場に出ると厄介なクリーチャーに未然に対処できる点は強みである。特に支配魔法では奪うことができないプロテクション・被覆・呪禁などを持つクリーチャーに対処できる点が心強い。支配魔法が受け身で防御的なのに対し、アグレッシブな効果と言える。例えば相手がパーミッションであるなら、打ち消しの体勢が整う前に早々に撃ってフィニッシャーを奪いに行く事ができる。
5マナと少々重いものの、ある意味「5マナでフィニッシャーを唱えた」ようなものなので、妥当なマナ・コストだろう。特にマナ加速ないしマナ・コストの踏み倒しを前提とした「出たら勝ち」級のクリーチャー、例えばダークスティールの巨像/Darksteel Colossusなどを奪えれば笑いが止まらないほどの大幅なアドバンテージとなる。もっとも逆に、ウィニーなどが相手だと5マナに値しないようなクリーチャーばかりということも多く、効くか否かが対戦相手のデッキ、ひいては環境・メタゲームによってはっきり分かれるカードと言える。
実際スタンダードにおいても活躍に波がある。メルカディアン・マスクス初出時は不実/Treacheryという強力なライバルがいたこともあって、評価が低かった。第8版再録時は夜の星、黒瘴/Kokusho, the Evening Starなどの狙い目のフィニッシャーが活躍していたため、青系コントロールのサイドボードにしばしば採用された。
モダンでも、12postの引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn等の逆利用を狙ってしばしば投入された。このカードの対策として子守り大トカゲ/Brooding Saurianが用いられることもあったほど。しかし現在は雲上の座/Cloudpostの禁止も含めた環境の変化により採用は稀である。青黒ライブラリーアウトがエムラクールに対処するためにサイドボードに用意することが稀にある。
- 副次的な効果として、相手のライブラリーを見て、明確なデッキ構成を知ることができる。また、相手の手札もある程度推察できる。
- もともとはウルザズ・デスティニーに収録するためにデザインされたカードだが、ウルザズ・デスティニーには同じくクリーチャーのコントロールを奪う不実/Treacheryが存在するため、次のエキスパンションであるメルカディアン・マスクスへと押しやられた。
- 「袖の下」とは、いわゆる賄賂のこと。
- デュエルファイター刃で「ねこじゃらしで相手の袖から剣歯ニショーバ/Sabertooth Nishobaを誘い出す」という描写がされていたが、これは単なる洒落である。
- 2013年にジャッジ褒賞として配布された。ひどく皮肉が効いてるというか、意味深である。
2004年9月20日よりプリズマティックで禁止カードに指定された。
ルール
- クリーチャー・カードを選ばないことも適正である。触れられざる者フェイジ/Phage the Untouchableしかライブラリーにないなら、そのほうがよいだろう。詳細は探すの項を参照。
- 統率者戦などの多人数戦では、袖の下で他のプレイヤーからクリーチャー・カードを借りたプレイヤーが敗北した場合、そのクリーチャーは追放される(CR:800.4a)。脅しつけ/Threatenなどのコントロール変更効果とは処理が異なるので注意。詳細は多人数戦#ゲームから離れたプレイヤーに関するルールの項を参照。
関連カード
対戦相手がオーナーであるカードをライブラリーから奪ってマナ・コストを支払うことなく唱えるまたは、戦場に出すカード。墓地から奪うものはリアニメイトの項を、手札から奪うものは心盗み/Psychic Theftの項を、戦場から直接奪うものは支配魔法/Control Magicの項を、奪ったカードをマナ・コストを支払って唱えるものは豪華の王、ゴンティ/Gonti, Lord of Luxuryの項を参照。
- Helm of Obedience - (4)アーティファクトのタップ能力。(X)で起動し、ライブラリーの上からX枚のカードをクリーチャーが公開されるまで切削させ、そのクリーチャーを戦場に出す。これはその後生け贄。(アライアンス)
- 思考の解剖器/Thought Dissector - (4)アーティファクトのタップ能力。(X)で起動し、ライブラリーの上からX枚から最初のアーティファクトを1つ出す。出した場合これは生け贄。(ダークスティール)
- 接収/Acquire - (3)(青)(青)ソーサリー。袖の下のアーティファクト版。(フィフス・ドーン)
- 永遠の統制/Eternal Dominion - (7)(青)(青)(青)歴伝ソーサリー。アーティファクト、クリーチャー、エンチャント、土地のいずれか。(神河救済)
- 複写作成/Mimeofacture - (3)(青)ソーサリー複製(3)(青)つき。戦場に出ているものと同じ名前のパーマネントを戦場に出す。(ギルドパクト)
- 裂断術/Dichotomancy - (7)(青)(青)ソーサリー待機3-(1)(青)(青)つき。対戦相手のタップ状態の土地でないパーマネント全てに、複写作成をする。(次元の混乱)
- 多相の戦士の真髄/Shapeshifter's Marrow - (2)(青)(青)エンチャント。対戦相手のアップキープにライブラリーの一番上を公開し、それがクリーチャーの場合のみこれがそのコピーになる。(未来予知)
- 初期変化/Nascent Metamorph - (1)(青)1/1クリーチャー。攻撃かブロックするたび対戦相手のライブラリーの上から1枚ずつ公開していき、これはターン終了時まで最初に出たクリーチャーのコピーになる。(統率者2020)
- 影族/Shadow Kin - (3)(青)クリーチャー。あなたのアップキープに各プレイヤーのライブラリーの上から3枚ずつ切削し、それらの内クリーチャー1枚のコピーになる。(イニストラード:真夜中の狩り統率者デッキ)
- 心霊複製/Haunting Imitation - (2)(青)ソーサリー。あなたも含め各プレイヤーのライブラリーの一番上を1枚ずつ公開し、それらの内クリーチャー・カード全ての1/1飛行コピーを生成する。(イニストラード:真紅の契り統率者デッキ)
- 知識の搾取/Knowledge Exploitation - (5)(青)(青)ソーサリー徘徊つき。袖の下のインスタントかソーサリー版。(モーニングタイド)
- テレミンの演技/Telemin Performance - (3)(青)(青)ソーサリー。ライブラリーの上から1枚ずつ公開していき、最初に出たクリーチャーを戦場に出す。(コンフラックス)
- 解放の呪い/Curse of Unbinding - (6)(青)呪い版テレミンの演技。エンチャントされているプレイヤーのアップキープごとに誘発する。(イニストラード:真夜中の狩り統率者デッキ)
- スフィンクスの大使/Sphinx Ambassador - (5)(青)(青)5/5飛行クリーチャーのサボタージュ能力が袖の下。ただし対戦相手がそのクリーチャーのカード名を言い当てたら不発。(基本セット2010)
- 盗品/Stolen Goods - (3)(青)ソーサリー。ライブラリーの上から1枚ずつ追放し、最初に出た土地以外のカードを唱えてよい。(アヴァシンの帰還)
- 王神、ニコル・ボーラス/Nicol Bolas, God-Pharaoh - (4)(青)(黒)(赤)プレインズウォーカーの+2忠誠度能力が盗品。(破滅の刻)
- 熱病の疑惑/Fevered Suspicion - (6)(黒)(赤)反復ソーサリー。各対戦相手のライブラリーから唱えられる盗品。(フォーゴトン・レルム探訪統率者デッキ)
- 虚無の王/Lord of the Void - (4)(黒)(黒)(黒)7/7飛行クリーチャーのサボタージュ能力。ライブラリーの上7枚を追放し、そこからクリーチャー1枚を戦場に出す。(ギルド門侵犯)
- ジェイスの精神追い/Jace's Mindseeker - (4)(青)(青)4/4飛行クリーチャーのETB能力。ライブラリーの上5枚を切削させ、そこからインスタントかソーサリーを1枚唱えてよい。(基本セット2014)
- テレパスの才能/Talent of the Telepath - (2)(青)(青)ソーサリー。上から7枚になったジェイスの精神追い。魔巧を達成していれば2枚まで唱えてよい。(マジック・オリジン)
- 悪夢の織り手、アショク/Ashiok, Nightmare Weaver - (1)(青)(黒)のプレインズウォーカー。+2能力と-10能力でカードを追放でき、-X能力で追放したマナ総量Xのクリーチャーを戦場に出す。(テーロス)
- 悪夢の詩神、アショク/Ashiok, Nightmare Muse - (3)(青)(黒)のプレインズウォーカー。+1忠誠度能力で生成したトークンと-3能力でカードを追放でき、-7能力で対戦相手の追放領域から3枚唱える。(テーロス還魂記)
- ネファリアの災い、ジェリーヴァ/Jeleva, Nephalia's Scourge - (1)(青)(黒)(赤)1/3飛行クリーチャーの攻撃時誘発。ETB時に各対戦相手のライブラリーの上から、これを唱える際に支払ったマナ数に等しい枚数追放していたカードの中から、インスタントかソーサリー1枚を唱えてよい。(統率者2013)
- 悪逆な富/Villainous Wealth - (X)(青)(黒)(緑)ソーサリー。ライブラリーの上からX枚を追放し、マナ総量がX以下のカードを全て唱えてよい。(タルキール覇王譚)
- 忘却蒔き/Oblivion Sower - (6)5/8クリーチャー。これを唱えたとき、ライブラリーの上4枚を追放し土地を全て戦場に出す。(戦乱のゼンディカー)
- 意識の拡張/Mind's Dilation - (5)(青)(青)エンチャント。各対戦相手がそのターン最初の呪文を唱えるたびそのライブラリーの上1枚を追放し、唱えてよい。(異界月)
- 原初の嵐、エターリ/Etali, Primal Storm - (4)(赤)(赤)6/6クリーチャーの攻撃時誘発。あなたも含め各プレイヤーのライブラリーの上1枚を追放し、このターンそれらを全て唱えてよい。(イクサランの相克)
- 混沌のワンド/Chaos Wand - (3)アーティファクトのタップ能力。(4)で起動し、ライブラリーの上から1枚ずつ公開していき、最初に出たインスタントかソーサリーを唱えてよい。(基本セット2019)
- 幻惑のスフィンクス/Dazzling Sphinx - (3)(青)(青)4/5飛行クリーチャーのサボタージュ能力が混沌のワンド。(統率者2021)
- ワンド・オヴ・ワンダー/Wand of Wonder - 設置(3)(赤)になった混沌のワンド。各対戦相手から奪えるが、20面ダイスの出目が19以下なら2枚まで、9以下なら1枚までのみ。(統率者レジェンズ:バルダーズ・ゲートの戦い)
- 堕ちた忍び/Fallen Shinobi - (3)(青)(黒)5/4忍術(2)(青)(黒)クリーチャーのサボタージュ能力。上から2枚をこのターンプレイしてよい。(モダンホライゾン)
- 深海の破滅、ジャイルーダ/Gyruda, Doom of Depths - (4)(青/黒)(青/黒)6/6クリーチャーのETB能力。あなたも含め各プレイヤーのライブラリーの上4枚を切削し、そこからマナ総量偶数のクリーチャー1枚を戦場に出す。(イコリア:巨獣の棲処)
- 避け難い裏切り/Inevitable Betrayal - マナ・コストの無いカードになった袖の下。待機(1)(青)(青)-3。(モダンホライゾン2)
- 暗号動物学者、ローニス/Lonis, Cryptozoologist - (緑)(青)1/2クリーチャーのタップ能力。手掛かりをX個生け贄に捧げ、ライブラリーの上X枚から、マナ総量X以下の土地でないパーマネント1枚を戦場に出す。(モダンホライゾン2)
- 月の賢者の養子、ナシ/Nashi, Moon Sage's Scion ‐ (1)(黒)(黒)3/2忍術(3)(黒)クリーチャーのサボタージュ能力。あなたも含め各プレイヤーのライブラリーの上1枚を追放し、その内1枚をこのターンプレイしてよい。ただしそのマナ総量分ライフロス。(神河:輝ける世界)
- ンガスロッド船長/Captain N'ghathrod - (3)(青)(黒)3/6クリーチャー。あなたの終了ステップに、ライブラリーから墓地にこのターン置かれたクリーチャーかアーティファクト1つを戦場に出す。(統率者レジェンズ:バルダーズ・ゲートの戦い)