大群マジック

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'''大群マジック'''/''Horde Magic''とは、[[多人数戦]]の[[変種ルール]]の1つ。[[プレイヤー]]が1つの[[チーム]]を組み『'''[[大群]]'''/''Horde''』と呼ばれるデッキに挑むものである。  
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'''大群マジック'''/''Horde Magic''とは、[[多人数戦]]の[[ハウスルール]]の1つ。[[プレイヤー]]が1つの[[チーム]]を組み『'''[[大群]]'''/''Horde''』と呼ばれるデッキに挑むものである。  
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==概要==
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2011年9月に、元[[ウィザーズ・オブ・ザ・コースト|ウィザーズ社]]インターン生の[[Peter Knudson]]がウェブサイト『Quiet Speculation』の記事[http://www.quietspeculation.com/2011/09/horde-magic-a-new-way-to-play-magic-and-survive-zombie-invasions/]で提唱したのが発端である。その後、2011年10月に[[Daily MTG]]の連載記事「Serious Fun」で紹介され、広く知られることになった。
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==ルール==
 
==ルール==
 
*[[プレイヤー]]は最大4人の[[チーム]]で行い、それぞれ自分のデッキを組む。
 
*[[プレイヤー]]は最大4人の[[チーム]]で行い、それぞれ自分のデッキを組む。
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**この処理を行う正確なタイミングが不明である。言葉通り1.「[[アンタップ・ステップ]]の前」なのか、2.「[[アップキープ]]の開始時」なのか、3.「ドロー・ステップの[[ターン起因処理]]」として行うかのいずれにするかは、ゲームの開始前にはっきりさせておいた方がよい。
 
**この処理を行う正確なタイミングが不明である。言葉通り1.「[[アンタップ・ステップ]]の前」なのか、2.「[[アップキープ]]の開始時」なのか、3.「ドロー・ステップの[[ターン起因処理]]」として行うかのいずれにするかは、ゲームの開始前にはっきりさせておいた方がよい。
 
*大群は必要な[[マナ]]は保っているものとして扱い、いくらでも[[追加コスト]]に必要なマナを払える([[プロパガンダ/Propaganda]]など)。
 
*大群は必要な[[マナ]]は保っているものとして扱い、いくらでも[[追加コスト]]に必要なマナを払える([[プロパガンダ/Propaganda]]など)。
*大群は常にプレイヤー・チームのプレイヤー全員に対して攻撃する。誰か1人を選んで攻撃する訳ではない。
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*大群は常にプレイヤー・チームのプレイヤー全員に対して攻撃する。誰か1人を選んで攻撃する訳ではない。
 
*プレイヤー・チームが大群側から攻撃を受けた場合、各プレイヤーは自由に自身の[[コントロール]]するクリーチャーを[[ブロック・クリーチャー]]に選び、大群側の[[攻撃クリーチャー]]を[[ブロック]]できる。
 
*プレイヤー・チームが大群側から攻撃を受けた場合、各プレイヤーは自由に自身の[[コントロール]]するクリーチャーを[[ブロック・クリーチャー]]に選び、大群側の[[攻撃クリーチャー]]を[[ブロック]]できる。
 
*大群側の[[クリーチャー]]は[[速攻]]と[[攻撃強制]]を持つ(可能な限り攻撃に参加する)。
 
*大群側の[[クリーチャー]]は[[速攻]]と[[攻撃強制]]を持つ(可能な限り攻撃に参加する)。
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*プレイヤー側のライフが0になると敗北となる。
 
*プレイヤー側のライフが0になると敗北となる。
  
==統率者戦用変種ルールその1==
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==変種ルール==
統率者戦向けとして[[射場本正巳]]から、以下のような追加[[ルール]]が提案されている([http://mtg-jp.com/reading/variety/002622/ 参考])。
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===統率者戦用変種ルールその1===
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統率者戦向けとして[[射場本正巳]]から、以下のような追加[[ルール]]が提案されている([http://mtg-jp.com/reading/variety/002622/ 参考])。
  
 
*参加する[[プレイヤー]]の人数に関係なく、プレイヤー側の[[共用ライフ]]は合計で100であり、大群[[デッキ]]の枚数は100枚である。
 
*参加する[[プレイヤー]]の人数に関係なく、プレイヤー側の[[共用ライフ]]は合計で100であり、大群[[デッキ]]の枚数は100枚である。
*プレイヤーは一人で大群と戦うとき、準備[[ターン]]として5ターンを得る。人数が一人増えるごとに得られるターンは1少なくなる。
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*プレイヤーは1人で大群と戦うとき、準備[[ターン]]として5ターンを得る。人数が1人増えるごとに得られるターンは1少なくなる。
 
*大群デッキに入れられる[[トークン]]の上限は50体。トークン以外に[[クリーチャー]]を40体以上、クリーチャー以外の[[呪文]]は10枚まで。
 
*大群デッキに入れられる[[トークン]]の上限は50体。トークン以外に[[クリーチャー]]を40体以上、クリーチャー以外の[[呪文]]は10枚まで。
 
**大群デッキに含まれる[[カード]]はトークンと同じ[[クリーチャー・タイプ]]を持つか、そのクリーチャー・タイプを[[ルール文章]]か[[カード名]]に含むものとする。これらのカードは、同名カードを4枚まで[[デッキ]]に入れることができる。
 
**大群デッキに含まれる[[カード]]はトークンと同じ[[クリーチャー・タイプ]]を持つか、そのクリーチャー・タイプを[[ルール文章]]か[[カード名]]に含むものとする。これらのカードは、同名カードを4枚まで[[デッキ]]に入れることができる。
**上記のカードのほかに10枚まで自由にカードを入れることができる。これらのカードはそれぞれ1枚制限とする。
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**上記のカードのほかに10枚まで自由にカードを入れることができる。これらのカードはそれぞれ1枚制限とする。
**大群マジックでは大群の撃破が目的となる為、その目的を不可能にする[[エルドラージ]]3人衆である以下の3枚は[[禁止カード]]である。
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**大群マジックでは大群の撃破が目的となるため、その目的を不可能にする[[エルドラージ]]3人衆である以下の3枚は[[禁止カード]]である。
 
***[[引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn]]
 
***[[引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn]]
 
***[[真実の解体者、コジレック/Kozilek, Butcher of Truth]]
 
***[[真実の解体者、コジレック/Kozilek, Butcher of Truth]]
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**正の[[効果]]を与える[[能力]]や[[呪文]]の場合([[ターン]]を得る、[[クリーチャー]]を強化するなど)、それの[[対象]]にふさわしいと思われる大群側の[[オブジェクト]]を[[プレイヤー]]側が選択し、その中から[[対象]]を[[無作為に]]決定する。
 
**正の[[効果]]を与える[[能力]]や[[呪文]]の場合([[ターン]]を得る、[[クリーチャー]]を強化するなど)、それの[[対象]]にふさわしいと思われる大群側の[[オブジェクト]]を[[プレイヤー]]側が選択し、その中から[[対象]]を[[無作為に]]決定する。
  
==統率者戦用変種ルールその2==
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===統率者戦用変種ルールその2===
その1の記事の後に、統率者戦向けとして[[射場本正巳]]から、ふたたび以下のような追加[[ルール]]が提案されている([http://mtg-jp.com/reading/variety/002766/ 参考])。
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[[#統率者戦用変種ルールその1|その1]]の記事の後に、統率者戦向けとして[[射場本正巳]]から、ふたたび以下のような追加[[ルール]]が提案されている([http://mtg-jp.com/reading/variety/002766/ 参考])。
  
 
*大群[[デッキ]][[構築]][[ルール]]
 
*大群[[デッキ]][[構築]][[ルール]]
 
**[[パワー]]の合計が200以内になるように[[トークン・カード]]を入れる。([[トークン]]の種類は複数あってよい)
 
**[[パワー]]の合計が200以内になるように[[トークン・カード]]を入れる。([[トークン]]の種類は複数あってよい)
**通常の[[呪文]][[カード]]を50枚入れる。(各[[カード]]は1枚制限)
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**通常の[[呪文]][[カード]]を50枚入れる。(各[[カード]]は1枚制限)
 
**[[デッキ]]の上限は250枚とする。
 
**[[デッキ]]の上限は250枚とする。
  
 
*大群[[デッキ]][[プレイ]][[ルール]]
 
*大群[[デッキ]][[プレイ]][[ルール]]
 
**[[プレイヤー]]側の[[ライフ]]は何人で[[プレイ]]しても100。[[毒カウンター]]は50個で[[敗北]]。
 
**[[プレイヤー]]側の[[ライフ]]は何人で[[プレイ]]しても100。[[毒カウンター]]は50個で[[敗北]]。
**[[プレイヤー]]は人数ごとに準備[[ターン]]がある。[[プレイヤー]]1人で5[[ターン]]とし、以下1人増えるごとに1[[ターン]]減少する。
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**[[プレイヤー]]は人数ごとに準備[[ターン]]がある。[[プレイヤー]]1人で5[[ターン]]とし、以下1人増えるごとに1[[ターン]]減少する。
 
**大群[[デッキ]]は[[プレイヤー]]の準備[[ターン]]終了後、自動的に[[プレイ]]される。
 
**大群[[デッキ]]は[[プレイヤー]]の準備[[ターン]]終了後、自動的に[[プレイ]]される。
 
**大群の[[ターン]]、[[ライブラリー]]から[[トークン]]以外の[[カード]]がめくれるまでめくり、[[トークン]]全てを同時に[[戦場]]に出す。その後通常[[カード]]を[[プレイ]]する。
 
**大群の[[ターン]]、[[ライブラリー]]から[[トークン]]以外の[[カード]]がめくれるまでめくり、[[トークン]]全てを同時に[[戦場]]に出す。その後通常[[カード]]を[[プレイ]]する。
 
**大群の[[クリーチャー]]は[[速攻]]を持ち、即座に[[攻撃]]する。
 
**大群の[[クリーチャー]]は[[速攻]]を持ち、即座に[[攻撃]]する。
 
**大群が[[ダメージ]]を受けたとき、大群[[デッキ]]の上から同数の[[カード]]を[[墓地]]に置く。
 
**大群が[[ダメージ]]を受けたとき、大群[[デッキ]]の上から同数の[[カード]]を[[墓地]]に置く。
**大群[[デッキ]]が0枚となったとき、大群は[[敗北]]する。
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**大群[[デッキ]]が0枚となったとき、大群は[[敗北]]する。
  
 
*その他詳細[[ルール]]
 
*その他詳細[[ルール]]
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==禁止カード==
 
==禁止カード==
[[Peter Knudson]]はプレイヤー側への[[禁止カード]]を設けている{[http://www.quietspeculation.com/2011/10/horde-magic-an-open-source-project/ 参考]}。
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===提唱者による禁止カードリスト===
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大群マジック提唱者の[[Peter Knudson]]はプレイヤー側への[[禁止カード]]を設けている([http://www.quietspeculation.com/2011/10/horde-magic-an-open-source-project/ 参考])。
  
 
*[[上天の閃光/AEther Flash]]
 
*[[上天の閃光/AEther Flash]]
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*[[隠れしウラブラスク/Urabrask the Hidden]]
 
*[[隠れしウラブラスク/Urabrask the Hidden]]
  
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===禁止推奨トークン===
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;1/1の[[暗殺者]]([[見えざる者、ヴラスカ/Vraska the Unseen]])
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:「このクリーチャーがプレイヤー1人に戦闘ダメージを与えるたび、そのプレイヤーはゲームに敗北する。」の能力が強すぎる。極端な話、200体入れたら[[ブロッカー]]が追いつかなくてまず勝てない。
  
禁止したほうがいいトークン
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;*/*の[[エレメンタル]]([[復活の声/Voice of Resurgence]])
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:「このクリーチャーのパワーとタフネスは、あなたがコントロールするクリーチャーの総数に等しい。」の能力が強すぎる。点数で見たパワーが0なのでたくさん入る点でも強すぎる。
  
*1/1の[[暗殺者]]([[見えざる者、ヴラスカ/Vraska the Unseen]])
+
;2/2の[[ウーズ]]([[分裂するスライム/Mitotic Slime]])
**「このクリーチャーがプレイヤー1人に戦闘ダメージを与えるたび、そのプレイヤーはゲームに敗北する。」の能力が強すぎる。極端な話、200体入れたら[[ブロッカー]]が追いつかなくてまず勝てない。
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:「このクリーチャーが[[死亡]]したとき、緑の1/1のウーズ・クリーチャー・トークンを2体戦場に出す。」の能力が強すぎる。
  
**/*の[[エレメンタル]]([[復活の声/Voice of Resurgence]])
+
;6/12の[[構築物]]([[石の偶像の罠/Stone Idol Trap]])
**「このクリーチャーのパワーとタフネスは、あなたがコントロールするクリーチャーの総数に等しい。」の能力が強すぎる。点数で見たパワーが0なのでたくさん入る点でも強すぎる。
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:6/12[[トランプル]]が33体もいると強すぎるかも知れない。
  
*2/2の[[ウーズ]]([[分裂するスライム/Mitotic Slime]])
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;3/3の[[ワーム]]([[ワームとぐろエンジン/Wurmcoil Engine]])、1/1の[[狼]]([[情け知らずのガラク/Garruk Relentless]])
**「このクリーチャーが[[死亡]]したとき、緑の1/1のウーズ・クリーチャー・トークンを2体戦場に出す。」の能力が強すぎる。
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:[[接死]]が強すぎるかもしれない。
  
*6/12の[[構築物]]([[石の偶像の罠/Stone Idol Trap]])
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;1/1の[[昆虫]]([[感染の三角護符/Trigon of Infestation]]など)
**6/12[[トランプル]]が33体もいると強すぎるかも知れない。
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:[[感染]]が強すぎるかもしれない。
 
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*3/3の[[ワーム]]([[ワームとぐろエンジン/Wurmcoil Engine]])、1/1の[[狼]]([[情け知らずのガラク/Garruk Relentless]])
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**[[接死]]が強すぎるかも知れない。
+
 
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*1/1の[[昆虫]]([[感染の三角護符/Trigon of Infestation]]など)
+
**[[感染]]が強すぎるかも知れない。
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==その他==
 
==その他==
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==サンプルレシピ==
 
==サンプルレシピ==
===その1([http://mtg-jp.com/reading/translated/002246/ 参考])===
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===その1===
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「[http://www.wizards.com/magic/magazine/article.aspx?x=mtg/daily/sf/165  Up Up Down Down Left Right Left Right B A Shuffle]/[http://mtg-jp.com/reading/translated/002246/ 上上下下左右左右BAシャッフル!]」より。
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|1||[[黄昏の呼び声/Twilight's Call]]
 
|1||[[黄昏の呼び声/Twilight's Call]]
 
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===その2([http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/sf/166 参考])===
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===その2===
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[http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/sf/166 Hording all the Fun]」より。
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|1||[[黄昏の呼び声/Twilight's Call]]
 
|1||[[黄昏の呼び声/Twilight's Call]]
 
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===その3([http://mtg-jp.com/reading/variety/002622/ 参考])===
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射場本正巳の統率者戦用追加ルールその1に沿って作られたデッキ。
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===その3===
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[[#統率者戦用変種ルールその1|射場本正巳の統率者戦用変種ルールその1]]に沿って作られたデッキ。「[http://mtg-jp.com/reading/variety/002622/ 射場本正巳の「カジュアルマジックのススメ」 第3回:新しい遊び方を探そう!]」より。
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|1||[[明日の標/Beacon of Tomorrows]]
 
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===その4([http://mtg-jp.com/reading/variety/002766/ 参考])===
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射場本正巳の統率者戦用追加ルールその2に沿って作られたデッキ。
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===その4===
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[[#統率者戦用変種ルールその1|射場本正巳の統率者戦用追加ルールその2]]に沿って作られたデッキ。「[http://mtg-jp.com/reading/variety/002766/ 射場本正巳の「カジュアルマジックのススメ」 第4回:~カジュアル道~]」より。
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|19||[[ヤギ]][[トークン]](0/1)
 
|19||[[ヤギ]][[トークン]](0/1)
 
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|1||[[マリット・レイジ]][[トークン]](20/20)
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!colspan="2" style="background-color:#eeddff"|呪文 (32)
 
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2014年4月16日 (水) 02:02時点における版

大群マジック/Horde Magicとは、多人数戦ハウスルールの1つ。プレイヤーが1つのチームを組み『大群/Horde』と呼ばれるデッキに挑むものである。

目次

概要

2011年9月に、元ウィザーズ社インターン生のPeter Knudsonがウェブサイト『Quiet Speculation』の記事[1]で提唱したのが発端である。その後、2011年10月にDaily MTGの連載記事「Serious Fun」で紹介され、広く知られることになった。

ルール

  • プレイヤーは最大4人のチームで行い、それぞれ自分のデッキを組む。
  • 共用ライフの初期値は20×人数とし、チームの進行は共有チーム・ターンで行う。
  • 最初にプレイヤー側のターンを3ターン分行い、その後、大群側とプレイヤー側と交互に行う。

『大群』

大群マジックは『大群』と呼ばれる、60枚の同一の名前のトークンの入った100枚デッキが必要となる。プレイヤーが3人以下の場合、1人ならば55枚、2人ならば40枚、3人ならば25枚を、ゲーム開始時に無作為に取り除く。

  • 上記以外に、4人を下回る一人につき25枚をランダムに取り除く(3人なら75枚、2人なら50枚)方法もある。
  • 参考リンクにあるデッキは55枚の同名トークンのものと55枚と5枚の2種類で60枚にしたものとがあり、必ずしも60枚ですべて同名トークンでなくてもいいようだ。またトークンのクリーチャー・タイプ、サイズ、能力などは自由に設定することができる。公式に存在しないトークン・カードでもよい。
    • 数十枚のトークンを公式のトークン・カードで用意するのは厳しいので、別のカードをトークンとして代用することになるだろう。その場合、複数のトークンをデッキに入れていると区別がつきにくいので現実的には1-2種類に抑えるのがいいだろう。
    • 仮に大群デッキを60枚デッキで構築する場合、トークン・カードを36枚(33枚+3枚)、通常カードを24枚使用する。シャッフル後はここから、プレイヤーが1人ならば33枚、2人ならば24枚、3人ならば15枚を、あるいは4人を下回る一人につき15枚取り除けばよい。
  • 大群デッキにおいては、トークン・カードを通常のマジックのカードと同じように扱う。
    • ただし、トークンが墓地に置かれたり大群の手札ライブラリーに戻されたり追放されたりした場合、通常のゲーム通り状況起因処理が働く(領域を移動した後、ゲームから取り除かれる)。あくまでトークン・カードはトークンなので墓地に残る事はない。
  • 大群デッキをプレイするプレイヤーはいない。それは自動的にプレイされる。
    • 単に大群側のプレイヤーを担当する人間がいない、という意味であって、プレイヤーや対戦相手対象とする時に大群を対象に選べない、という事ではない。
  • 大群のターンの開始時にトークン以外のカードが出るまでライブラリーの一番上から順に公開する。そのあと、公開されたすべてのトークンを唱え(それらのコストは0である)、最後に公開したカードを唱える
  • 大群は必要なマナは保っているものとして扱い、いくらでも追加コストに必要なマナを払える(プロパガンダ/Propagandaなど)。
  • 大群は常にプレイヤー・チームのプレイヤー全員に対して攻撃する。誰か1人を選んで攻撃する訳ではない。
  • プレイヤー・チームが大群側から攻撃を受けた場合、各プレイヤーは自由に自身のコントロールするクリーチャーをブロック・クリーチャーに選び、大群側の攻撃クリーチャーブロックできる。
  • 大群側のクリーチャー速攻攻撃強制を持つ(可能な限り攻撃に参加する)。
    • ブロック強制も持つ、とするのが望ましい。
  • プレイヤーが大群にダメージを与えた場合、大群のライブラリーのカードを上からダメージの値に等しい枚数墓地に置く(ダメージ以外のライフ損失も含む)。
    • ライブラリーがライフの代わりなので、大群側の初期ライフは0である。大群がライフを得たとしても、それにより大群側のライブラリーは回復する事はない。
  • たとえば、プレイヤーがプレインズウォーカーをコントロールしていて大群のクリーチャーが攻撃できる場合など、大群に選択肢が持つ場合、その選択は可能な限り無作為に選ぶ。

勝敗

  • 大群側のライブラリーと手札、戦場にいるクリーチャーをすべて排斥すればプレイヤーの勝利となる。
    • つまり、大群側のライブラリーが空になっても、大群側の手札や戦場のクリーチャーが残っている限り大群側は敗北しない。
  • プレイヤー側のライフが0になると敗北となる。

変種ルール

統率者戦用変種ルールその1

統率者戦向けとして射場本正巳から、以下のような追加ルールが提案されている(参考)。

統率者戦用変種ルールその2

その1の記事の後に、統率者戦向けとして射場本正巳から、ふたたび以下のような追加ルールが提案されている(参考)。

禁止カード

提唱者による禁止カードリスト

大群マジック提唱者のPeter Knudsonはプレイヤー側への禁止カードを設けている(参考)。

禁止推奨トークン

1/1の暗殺者見えざる者、ヴラスカ/Vraska the Unseen
「このクリーチャーがプレイヤー1人に戦闘ダメージを与えるたび、そのプレイヤーはゲームに敗北する。」の能力が強すぎる。極端な話、200体入れたらブロッカーが追いつかなくてまず勝てない。
*/*のエレメンタル復活の声/Voice of Resurgence
「このクリーチャーのパワーとタフネスは、あなたがコントロールするクリーチャーの総数に等しい。」の能力が強すぎる。点数で見たパワーが0なのでたくさん入る点でも強すぎる。
2/2のウーズ分裂するスライム/Mitotic Slime
「このクリーチャーが死亡したとき、緑の1/1のウーズ・クリーチャー・トークンを2体戦場に出す。」の能力が強すぎる。
6/12の構築物石の偶像の罠/Stone Idol Trap
6/12トランプルが33体もいると強すぎるかも知れない。
3/3のワームワームとぐろエンジン/Wurmcoil Engine)、1/1の情け知らずのガラク/Garruk Relentless
接死が強すぎるかもしれない。
1/1の昆虫感染の三角護符/Trigon of Infestationなど)
感染が強すぎるかもしれない。

その他

後に、これを基にしてチャレンジ・デッキのシリーズが作られた。特に大群との戦いでは、チャレンジ・デッキ側を大群と呼ぶなど、実際の大群マジックのデッキに近いデザインになっている。

サンプルレシピ

その1

Up Up Down Down Left Right Left Right B A Shuffle/上上下下左右左右BAシャッフル!」より。

クリーチャー (29)
1 盲目の忍び寄るもの/Blind Creeper
4 大笑いの悪鬼/Cackling Fiend
1 屍肉ワーム/Carrion Wurm
4 死の男爵/Death Baron
1 肉袋の匪賊/Fleshbag Marauder
1 墓所のタイタン/Grave Titan
2 感染性の宿主/Infectious Host
3 蛆たかり/Maggot Carrier
2 入れ子のグール/Nested Ghoul
2 腐敗した沼蛇/Rotting Fensnake
2 切り刻まれた軍勢/Severed Legion
1 卑屈な騎士/Skulking Knight
2 魂無き者/Soulless One
1 息せぬ群れ/Unbreathing Horde
1 アンデッドの戦長/Undead Warchief
2 復讐に燃えた死者/Vengeful Dead
1 歩く死骸/Walking Corpse
1 イクスリッドの看守/Yixlid Jailer
トークン・カード (60)
5 ゾンビ巨人トークン
55 ゾンビトークン
呪文 (11)
1 忌むべき者の軍団/Army of the Damned
2 不吉の月/Bad Moon
1 墓への呼び声/Call to the Grave
1 滅び/Damnation
2 狂乱病のもつれ/Delirium Skeins
1 終わり無き死者の列/Endless Ranks of the Dead
1 絶望の荒野/Forsaken Wastes
1 疫病風/Plague Wind
1 黄昏の呼び声/Twilight's Call

その2

Hording all the Fun」より。

クリーチャー (23)
1 肉切り屋のグール/Abattoir Ghoul
1 脳喰らい/Brain Gorgers
4 大笑いの悪鬼/Cackling Fiend
1 死の男爵/Death Baron
1 肉袋の匪賊/Fleshbag Marauder
1 暴食するゾンビ/Gluttonous Zombie
1 虚ろの犬/Hollow Dogs
2 感染性の恐怖/Infectious Horror
2 入れ子のグール/Nested Ghoul
2 切り刻まれた軍勢/Severed Legion
1 魂無き者/Soulless One
1 息せぬ群れ/Unbreathing Horde
1 アンデッドの戦長/Undead Warchief
2 復讐に燃えた死者/Vengeful Dead
1 衰退するワーム/Waning Wurm
1 イクスリッドの看守/Yixlid Jailer
トークン・カード (60)
5 ゾンビ巨人トークン
55 ゾンビトークン
呪文 (17)
1 忌むべき者の軍団/Army of the Damned
2 不吉の月/Bad Moon
1 墓への呼び声/Call to the Grave
1 滅び/Damnation
2 狂乱病のもつれ/Delirium Skeins
2 終わり無き死者の列/Endless Ranks of the Dead
1 ただれた行進/Festering March
1 絶望の荒野/Forsaken Wastes
3 危険な墓/Grave Peril
1 小悪疫/Smallpox
1 吸心/Syphon Mind
1 黄昏の呼び声/Twilight's Call

その3

射場本正巳の統率者戦用変種ルールその1に沿って作られたデッキ。「射場本正巳の「カジュアルマジックのススメ」 第3回:新しい遊び方を探そう!」より。

クリーチャー (38)
4 明けの星、陽星/Yosei, the Morning Star
4 潮の星、京河/Keiga, the Tide Star
4 若き群れのドラゴン/Broodmate Dragon
4 ドラゴンの暴君/Dragon Tyrant
4 ドラコ/Draco
4 降る星、流星/Ryusei, the Falling Star
4 災火のドラゴン/Balefire Dragon
4 ヘルカイトの首領/Hellkite Overlord
1 夜の星、黒瘴/Kokusho, the Evening Star
1 ニコル・ボーラス/Nicol Bolas
1 帰ってきた刃の翼/Bladewing the Risen
1 ウラモグの道滅ぼし/Pathrazer of Ulamog
1 背くもの/It That Betrays
1 コジレックの職工/Artisan of Kozilek
トークン・カード (50)
50 ドラゴントークン
呪文 (12)
4 火のるつぼ/Crucible of Fire
1 ドラゴン変化/Form of the Dragon
1 怒りの反射/Rage Reflection
1 疫病風/Plague Wind
1 重力の変容/Gravitational Shift
1 総帥の召集/Patriarch's Bidding
1 暴動/Insurrection
1 獣使いの昇天/Beastmaster Ascension
1 明日の標/Beacon of Tomorrows

その4

射場本正巳の統率者戦用追加ルールその2に沿って作られたデッキ。「射場本正巳の「カジュアルマジックのススメ」 第4回:~カジュアル道~」より。

クリーチャー (18)
1 警備隊長/Captain of the Watch
1 陸軍元帥/Field Marshal
1 刃砦の英雄/Hero of Bladehold
1 エイヴンの兵団長/Aven Brigadier
1 キイェルドーの王、ダリアン/Darien, King of Kjeldor
1 ダールの戦長/Daru Warchief
1 迎え火のしもべ/Balefire Liege
1 萎れ葉のしもべ/Wilt-Leaf Liege
1 シスルダウンのしもべ/Thistledown Liege
1 死を運ぶ者のしもべ/Deathbringer Liege
1 大修道士、エリシュ・ノーン/Elesh Norn, Grand Cenobite
1 隆盛なる勇士クロウヴァクス/Crovax, Ascendant Hero
1 トルシミール・ウルフブラッド/Tolsimir Wolfblood
1 銀の熾天使/Silver Seraph
1 天使の調停者/Angelic Arbiter
1 魅力的な執政官/Blazing Archon
1 炉のドラゴン/Furnace Dragon
1 溶鉱炉の大長/Chancellor of the Forge
トークン・カード (200)
180 兵士トークン(1/1)
19 ヤギトークン(0/1)
1 マリット・レイジトークン(20/20)
呪文 (32)
1 疫病風/Plague Wind
1 集団の石灰化/Mass Calcify
1 報いの時/Hour of Reckoning
1 十字軍/Crusade
1 清浄の名誉/Honor of the Pure
1 聖餐式/Divine Sacrament
1 栄光の頌歌/Glorious Anthem
1 ガイアの頌歌/Gaea's Anthem
1 弱者の力線/Leyline of the Meek
1 司令官の頌歌/Marshal's Anthem
1 ミラーリの目覚め/Mirari's Wake
1 ムラガンダの印刻/Muraganda Petroglyphs
1 無形の美徳/Intangible Virtue
1 総帥の召集/Patriarch's Bidding
1 怒りの反射/Rage Reflection
1 真実の確信/True Conviction
1 踏み荒らし/Overrun
1 圧倒する暴走/Overwhelming Stampede
1 凶暴の命令/Decree of Savagery
1 滅殺の命令/Decree of Annihilation
1 抹消/Obliterate
1 ジョークルホープス/Jokulhaups
1 タイタンの根本原理/Titanic Ultimatum
1 活力の風/Vitalizing Wind
1 暴動/Insurrection
1 獣使いの昇天/Beastmaster Ascension
1 分かち合う憎しみ/Shared Animosity
1 旗印/Coat of Arms
1 明日の標/Beacon of Tomorrows
1 時間のねじれ/Time Warp
1 時間の伸長/Time Stretch
1 世界大戦/World at War

参考リンク

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