グレートヘンジ/The Great Henge
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伝説のアーティファクト
この呪文を唱えるためのコストは(X)少なくなる。Xは、あなたがコントロールしているクリーチャーの中のパワーの最大値に等しい。
(T):(緑)(緑)を加える。あなたは2点のライフを得る。
トークンでないクリーチャーが1体あなたのコントロール下で戦場に出るたび、それの上に+1/+1カウンターを1個置き、カードを1枚引く。
ギャレンブリグ/Garenbrigの伝説のアーティファクト。自軍クリーチャーのパワーの最大値分だけコストが減る、マナ加速&ドローエンジン。嬉しいライフ回復も持つ。
クリーチャー主体のデッキにおける非常に優秀な展開エンジン。緑のマナレシオの高さを活かせば4ターン目パワー4のクリーチャーから5ターン目に5マナで唱えられる。エルドレインの王権では3マナパワー5の恋煩いの野獣/Lovestruck Beastがいるため4ターン目のプレイも可能。さらに出た直後に(緑)(緑)が返ってくるので、それを呼び水にどんどんクリーチャーを出してドローを回したいところ。
ビートダウン同士の対決ならこれ1枚でクリーチャーのサイズ、手数、ライフレース全てで優位に立てる切り札となる。一方コントロール相手の場合、出したクリーチャーを丁寧に除去されてしまうと手札で腐るだけであり、アドバンテージ源として運用するにはリスクが高いカードとなる。
弱点はアーティファクト対策の他、クリーチャーを意識的に多くデッキに投入しないとならず構築の自由度がやや狭い事。クリーチャー主体の緑デッキは青や黒の力を借りれば手札とライフの息切れは対策しやすく、安定性と自由度を犠牲にするこれに頼る必要性が薄いという事情がある。唯一性を考えると緑単色や迅速にリソースを消費していける赤とは相性が良い。
登場時のスタンダードでは王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crownsの良い的でしかなく、またオーコ禁止後もトップメタのティムール再生はメインから些細な盗み/Petty Theftや霊気の疾風/Aether Gustを積んでくるため早期展開からのアドバンテージを取りにくく、緑絡みのデッキでもアドバンテージ源としてはハイドロイド混成体/Hydroid Krasisや僻境への脱出/Escape to the Wildsが採用されることが多かった。やがて環境で緑単ストンピィが台頭していくと同型対策としてサイドボードに姿を見せるようになり、基本セット2021で相性の良い原初の力/Primal Mightを手に入れたこともありグルール・アドベンチャーなども採用し始めメインデッキにも見られるようになっていった。また軽減前提の高いマナコストのため精霊龍、ウギン/Ugin, the Spirit Dragonに追放され難い点も追い風である。
ローテーション後はカザンドゥのマンモス/Kazandu Mammothにより4ターン目展開に安定性が増し、引き続き緑単アグロやグルール・アドベンチャーで採用されていた。しかし、除去が多く多少のカード・アドバンテージ差なら無視してゲームを決める力も持ったスゥルタイ根本原理がメタゲームの中心となると、このカードの採用率は低下した。
リミテッドではエルドレインの王権最強クラスのボム。出来事や食物による遅めの環境においては出しづらさは特になく、維持できればゲームが決まる。アーティファクト対処法自体は多いエキスパンションだがBO3戦で相手にそれを強要させる威圧度は初手ピック級であることは間違いない。
ルール
- パワーの最大値を参照するのは、グレートヘンジを唱え始め、その総コストを決定するときである。このときグレートヘンジ自身はスタックにあり、手札にはない(具眼の主、エレノラ卿/Syr Elenora, the Discerningなどをコントロールしている場合に問題になり得る)。
- 一度総コストが決定したなら、その後何らかのマナ能力を起動したことによってパワーの最大値が変化したとしても、総コストは変化しない。
- ライフを得るのはマナ能力の一部である。スタックに置かれず、起動と同時にただちにライフを得る。マナ能力の項も参照。
- 3番目の能力の解決時に、何らかの理由で(例えば、そのクリーチャーが戦場を離れていて)+1/+1カウンターを置くことができなかった場合でも、あなたはカードを1枚引く。
関連カード
サイクル
エルドレインの王権の伝説のアーティファクトサイクル。各色に1枚ずつ存在する有色アーティファクトで、何かの数に応じて唱えるためのコストが少なくなる。稀少度は神話レア。
- 忠誠の円環/The Circle of Loyalty
- 魔法の鏡/The Magic Mirror
- 永遠の大釜/The Cauldron of Eternity
- エンバレスの宝剣/Embercleave
- グレートヘンジ/The Great Henge
ストーリー上は、いずれもエルドレイン/Eldraineの五つの宮廷それぞれにとっての重要なアイテムである。
ストーリー
グレートヘンジ/The Great Hengeは、ギャレンブリグ/Garenbrigが所有する遺物(イラスト)。美徳の一つ、強さ/Strengthの体現である。
人間/Humanの隆盛以前の時代に巨人/Giantによって築かれた環状列石で、ギャレンブリグ城/Castle Garenbrigの主要な部分を占める。巨大な日時計であり、特定の日付の特定の時間には、僻境/The Wildsの深奥へと繋がる魔法の門と化す。
- フレイバー・テキストでは『グレートヘンジを超えて/Beyond the Great Henge』という書物からの引用がたびたび登場している。
登場カード
カード名に登場
フレイバー・テキストに登場
☆は『グレートヘンジを超えて』
- エルドレインの王権
- ☆水晶の靴/Crystal Slipper、塁壁潰し/Rampart Smasher、ヘンジを歩く者/Henge Walker、☆知りたがる人形/Inquisitive Puppet、☆ロークスワインのガーゴイル/Locthwain Gargoyle、☆さまよう砦/Roving Keep、☆よろめく鎧/Shambling Suit、☆知りたがる人形/Inquisitive Puppet、☆糸車/Spinning Wheel、☆作業場の古老/Workshop Elders
- おとぎ話
- ☆命運の掌握/Grasp of Fate、☆侵入警報/Intruder Alarm
王国と遺物
「指輪物語」とのユニバースビヨンド版の別名は誕生祝いの木/The Party Tree(イラスト)。
ホビット庄/The Shireの袋小路屋敷/Bag Endの庭に立っている大木。ビルボ・バギンズ/Bilbo Bagginsの誕生パーティーではこの近くにテントが張られ宴会が催された。
脚注
- ↑ Building the Great Henge(Internet Archive)/グレートヘンジの建造(Card Preview 2019年9月18日 Aaron Forsythe著)