黒赤緑ビートダウン
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2013年4月3日 (水) 19:27時点における版
黒赤緑ビートダウン(Black-Red-Green Beatdown)は、黒赤緑3色で構成されるビートダウンデッキの総称。
目次 |
概要
緑のクリーチャー、赤の火力、黒のクリーチャー除去・手札破壊を合わせたグッドスタッフ的なデッキになることが多い。
赤緑ステロイドにタッチ黒の構成で組まれることが多め(→ダークステロイド)。純正のステロイドと比較すると除去を火力に頼りきらずにすむため大型クリーチャーに手を焼かずにすみ、手札破壊などのコントロール要素が加わるため柔軟性が増す。しかし、緑絡みとは言え3色と、マナ基盤はタイトになりやすく、安定性は損なわれることが多い。
イニストラード・ブロック+ラヴニカへの回帰ブロック期
ラヴニカへの回帰参入後は、遥か見/Farseekを活用したミッドレンジタイプのデッキが登場している。
ソーサリー
あなたのライブラリーから平地(Plains)カード1枚か島(Island)カード1枚か沼(Swamp)カード1枚か山(Mountain)カード1枚を探し、それをタップ状態で戦場に出し、その後ライブラリーを切り直す。
遥か見とショックランドの組み合わせによってマナ基盤を安定させ、4マナ~5マナ域に繋げる。用いられるクリーチャーは、スラーグ牙/Thragtusk、高原の狩りの達人/Huntmaster of the Fells、オリヴィア・ヴォルダーレン/Olivia Voldaren、雷口のヘルカイト/Thundermaw Hellkiteなど。
ギルド門侵犯参入後は、遥か見を採用せずに炎樹族の使者/Burning-Tree Emissaryなどの低マナ域のクリーチャーを中心にそろえたアグロ寄りのタイプも登場している。前述のタイプがジャンド・ミッドレンジと呼ばれるのに対して、こちらはジャンド・アグロと呼ばれることが多い。
クリーチャー — 人間(Human) シャーマン(Shaman)
炎樹族の使者が戦場に出たとき、(赤)(緑)を加える。
2/2ミッドレンジ
- 備考
- グランプリアトランティックシティ13 ベスト8 (参考)
- 使用者:Ryan Leverone
- フォーマット
アグロ
- 備考
- グランプリリオデジャネイロ13 準優勝 (参考)
- 使用者:Arthur Villela
- フォーマット
イニストラード・ブロック構築
イニストラード・ブロック構築では、同環境の赤緑ビートダウンのバリエーションのひとつとして組まれる。かつてスタンダードで活躍したビート・コントロールになぞらえ、ジャンド/Jundの名で呼ばれることも。
クリーチャー — 吸血鬼(Vampire) 貴族(Noble)
飛行、速攻
クリーチャーを1体生け贄に捧げる:ファルケンラスの貴種はターン終了時まで破壊不能を得る。その生け贄に捧げられたクリーチャーが人間(Human)だった場合、ファルケンラスの貴種の上に+1/+1カウンターを1個置く。
クリーチャー — 狼(Wolf) 戦士(Warrior)
結魂(このクリーチャーか他のまだ組になっていないクリーチャーが戦場に出たとき、あなたはそれらを組にしてもよい。それらのクリーチャーは、あなたがその両方をコントロールし続けているかぎり組である。)
ウルフィーの銀心が他のクリーチャーと組になっているかぎり、それらのクリーチャーは+4/+4の修整を受ける。
ソーサリー
プレイヤー1人かプレインズウォーカー1体を対象とする。忌むべき者のかがり火はそれとそのプレイヤーかそのプレインズウォーカーのコントローラーがコントロールする各クリーチャーにそれぞれX点のダメージを与える。
奇跡(X)(赤)(あなたがこのカードを引いたとき、これがこのターンに最初に引いたカードだった場合、あなたはこれの奇跡コストを支払うことでこれを唱えてもよい。)
高原の狩りの達人/Huntmaster of the Fellsなどの中堅クリーチャーを主力にウルフィーの銀心/Wolfir Silverheartをフィニッシャーに据え忌むべき者のかがり火/Bonfire of the Damnedなどの火力でサポートする基本方針は変わらない。黒を加える利点は、アタッカーとしてファルケンラスの貴種/Falkenrath Aristocratを採用できる点と、悲劇的な過ち/Tragic Slipなどの追加除去の存在である。
サンプルレシピ
- 備考
- グランプリアナハイム12 ベスト8 (参考)
- 使用者:Brian Kibler
- フォーマット
Jund [2] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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ゼンディカー・ブロック+ミラディンの傷跡ブロック期
大型のタイタン・クリーチャーを主力にしたビート・コントロールが登場した。
アーティファクト
多重キッカー(2)(あなたがこの呪文を唱えるに際し、あなたは追加の(2)を望む回数支払ってもよい。)
永遠溢れの杯は、それがキッカーされている1回につき蓄積(charge)カウンターが1個置かれた状態で戦場に出る。
(T):永遠溢れの杯の上に置かれている蓄積カウンター1個につき(◇)を加える。
クリーチャー — 巨人(Giant)
接死
墓所のタイタンが戦場に出るか攻撃するたび、黒の2/2のゾンビ(Zombie)・クリーチャー・トークンを2体生成する。
デッキの動きは、永遠溢れの杯/Everflowing Chaliceや真面目な身代わり/Solemn Simulacrumからマナ加速して墓所のタイタン/Grave Titanや原始のタイタン/Primeval Titanといった重量級アタッカーで殴る、というシンプルなもの。2ターン目2マナ域ブースト→3ターン目4マナ域ブースト→4ターン目タイタン召喚という動きを安定させている。
紅蓮地獄/Pyroclasmや四肢切断/Dismemberなどの除去でブロッカーを排除しタイタンの攻撃誘発型能力を確実に誘発させる。
サンプルレシピ
- 備考
- カナダ選手権11 ベスト8 (参考)
- 使用者:Jeremie Ross-Latour
- フォーマット
Turn 4 Titan [3] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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アラーラの断片ブロック期
アラーラの再誕で加わった続唱の要素を組み入れた黒赤緑ジャンドカラーのビート・コントロールデッキが登場。ジャンド・アグロ(Jund Aggro)と呼ばれ同時期のスタンダードやアラーラの断片ブロック構築で活躍する。
クリーチャー — エルフ(Elf) 狂戦士(Berserker)
速攻
続唱(あなたがこの呪文を唱えたとき、あなたのライブラリーの一番上のカードを、コストがより低い土地でないカードが追放されるまで追放する。あなたはそれをそのマナ・コストを支払うことなく唱えてもよい。追放されたカードをあなたのライブラリーの一番下に無作為の順番で置く。)
クリーチャー — ゾンビ(Zombie) ヒル(Leech)
2点のライフを支払う:ターン終了時まで、朽ちゆくヒルは+2/+2の修整を受ける。毎ターン1回のみ起動できる。
2/2血編み髪のエルフ/Bloodbraid Elfを主力に、朽ちゆくヒル/Putrid Leechなどのクリーチャー、稲妻/Lightning Bolt・荒廃稲妻/Blightningなどの火力、終止/Terminateなどの除去へとつないでアドバンテージを稼ぐ。
5色残酷コントロール対策に呪詛術士/Anathemancer、フェアリー対策に火山の流弾/Volcanic Falloutや大貂皮鹿/Great Sable Stagを積めるのが強みであり、それらが続唱で唱えられるのも大きな利点と言えるだろう。→*1
ゼンディカー・ブロック参入後はよりコントロール力を増したジャンドコントロールのほうが主流になってゆくが、クリーチャーを多めに積んでビートダウンにシフトしたデッキも存在した。→*2
スタンダード版
後期型
- 備考
- カナダ選手権10 ベスト4 (参考)
- 使用者:Kyle Duncan
- フォーマット
Jund Eldrazi [4] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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- ゼンディカー・ブロック参入後の後期型。
- エルドラージの碑/Eldrazi Monumentをエンドカードに採用、エルドラージの碑に近いデッキ構成をとっている。
初期型
- 備考
- アメリカ選手権09 ベスト8 (参考)
- 使用者:Brian Robinson
- フォーマット
メインデッキ (60) | |
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クリーチャー (18) | |
4 | 血編み髪のエルフ/Bloodbraid Elf |
4 | ボガートの突撃隊/Boggart Ram-Gang |
4 | 台所の嫌がらせ屋/Kitchen Finks |
4 | 朽ちゆくヒル/Putrid Leech |
2 | 川の殺し屋、シグ/Sygg, River Cutthroat |
呪文 (17) | |
4 | 瀝青破/Bituminous Blast |
4 | 稲妻/Lightning Bolt |
2 | 大渦の脈動/Maelstrom Pulse |
3 | 血の署名/Sign in Blood |
4 | 火山の流弾/Volcanic Fallout |
土地 (25) | |
1 | 火の灯る茂み/Fire-Lit Thicket |
4 | 黄昏のぬかるみ/Twilight Mire |
1 | 森/Forest |
3 | 偶像の石塚/Graven Cairns |
1 | 山/Mountain |
4 | 反射池/Reflecting Pool |
4 | 野蛮な地/Savage Lands |
1 | 沼/Swamp |
3 | 鮮烈な林/Vivid Grove |
3 | 鮮烈な湿地/Vivid Marsh |
サイドボード | |
3 | 呪詛術士/Anathemancer |
3 | 荒廃稲妻/Blightning |
4 | 大貂皮鹿/Great Sable Stag |
2 | 蔓延/Infest |
1 | 大渦の脈動/Maelstrom Pulse |
2 | 蛇変化/Snakeform |
- ローウィン=シャドウムーア・ブロック期のデッキ。
アラーラの断片ブロック構築版
- 備考
- プロツアーホノルル09 第9位 (参考)
- 使用者:Brad Nelson
- フォーマット
Sedraxis Aggro [5] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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- こちらはアラーラの断片ブロック構築のデッキ。
- セドラクシスの死霊/Sedraxis Specterなどのために青がタッチされており、セドラクシス・アグロ(Sedraxis Aggro)などと呼ばれる。
ラヴニカ・ブロック期
グルール・ビートに黒をタッチして闇の腹心/Dark Confidantを投入、息切れを防ぐタイプが登場した。
クリーチャー — 人間(Human) ウィザード(Wizard)
あなたのアップキープの開始時に、あなたのライブラリーの一番上のカードを1枚公開し、そのカードをあなたの手札に加える。あなたは、そのマナ総量に等しい点数のライフを失う。
2/1インベイジョン・ブロック期
特にファイアーズに、インベイジョン・ブロックの強力な多色のパワーカードを詰め込んだ亜種はダークファイアーズと呼ばれた。
エンチャント
あなたがコントロールするクリーチャーは、速攻を持つ。
ヤヴィマヤの火を生け贄に捧げる:クリーチャー1体を対象とする。それはターン終了時まで+2/+2の修整を受ける。
クリーチャー — ビースト(Beast)
魂売りがクリーチャーにダメージを与えるたび、魂売りの上に+1/+1カウンターを1個置く。
(黒):魂売りを再生する。
(緑):魂売りは、ターン終了時まであなたが選んだ1色の色になる。
マスクス・ブロックの退場でファイアーズ戦略がなくなった後も、しばらくはダークステロイドとして生き残っていたが、トーメント参入後はマッドステロが主流となり、安定性に劣るこのデッキは見られなくなった。
サンプルレシピ
- 備考
- グランプリミルウォーキー02 ベスト8 (参考)
- 使用者:David Petersen
- フォーマット
4-Color-Braids [6] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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- こちらはステロイドではなく陰謀団の先手ブレイズ/Braids, Cabal Minionを主力としたノワールのバリエーション。黒赤緑のパワーカードを詰め込んだ、グッドスタッフ的なデッキになっている。
- WotCの解説記事「Deck Tech: David Petersen」も参照のこと。
エクステンデッド(インベイジョン~)
強力な特殊地形対策カードである破壊的な流動/Destructive Flowを採用した黒赤緑のデッキがいくつか存在した。
特に、京都迷宮案内に破壊的な流動を組み込んだ亜種はFlow Rockと呼ばれる。
モダン
モダンにおいては、ジャンドコントロールが大きな活躍を見せている。
クリーチャー — エルフ(Elf) 狂戦士(Berserker)
速攻
続唱(あなたがこの呪文を唱えたとき、あなたのライブラリーの一番上のカードを、コストがより低い土地でないカードが追放されるまで追放する。あなたはそれをそのマナ・コストを支払うことなく唱えてもよい。追放されたカードをあなたのライブラリーの一番下に無作為の順番で置く。)
クリーチャー — エルフ(Elf) シャーマン(Shaman)
(T):いずれかの墓地にある土地カード1枚を対象とし、それを追放する。好きな色1色のマナ1点を加える。
(黒),(T):いずれかの墓地にあるインスタント・カード1枚かソーサリー・カード1枚を対象とし、それを追放する。各対戦相手はそれぞれ2点のライフを失う。
(緑),(T):いずれかの墓地にあるクリーチャー・カード1枚を対象とし、それを追放する。あなたは2点のライフを得る。
詳細はジャンドコントロールを参照。
レガシー
モダンにおいても、環境の変化によってジャンドコントロールが姿を見せた。
クリーチャー — エルフ(Elf) シャーマン(Shaman)
(T):いずれかの墓地にある土地カード1枚を対象とし、それを追放する。好きな色1色のマナ1点を加える。
(黒),(T):いずれかの墓地にあるインスタント・カード1枚かソーサリー・カード1枚を対象とし、それを追放する。各対戦相手はそれぞれ2点のライフを失う。
(緑),(T):いずれかの墓地にあるクリーチャー・カード1枚を対象とし、それを追放する。あなたは2点のライフを得る。
詳細はジャンドコントロールを参照。
黎明期
黒赤のグッドスタッフを緑のマナ加速でサポートするビート・コントロールデッキが存在した。
クリーチャー — スペクター(Specter)
飛行
惑乱の死霊が対戦相手にダメージを与えるたび、そのプレイヤーはカードを1枚無作為に選んで捨てる。
極楽鳥/Birds of ParadiseからSedge Trollや惑乱の死霊/Hypnotic Specterなどのクリーチャーを展開する。
それぞれの色が石の雨/Stone Rain、Ice Storm、Sinkholeという3マナ以下の土地破壊を擁しており、メガランデスに近い構成を取ることも可能。基本的には、枚数は抑えられることが多かったようだ。
マナがタイトであり、デュアルランドに加えて真鍮の都/City of Brassまで使う場合が多い。さらにハスランの女オーガ/Hasran Ogressなどからスーサイド気味に動くことも多かった。そのため、火力で極楽鳥を焼かれたり、直接ライフを攻められることを苦手とする。