5色デッキ
提供:MTG Wiki
5色デッキ(5-Colored Decks)とは、5色全てのカードを使って構築されたデッキのこと。
[編集] 概要
すべての色を使うので、各色のパワーカードを使うことができる。さらに、各色の色の役割を扱えるため、あらゆることに対応が可能である。
当然ながら色配分が最も難しく、ちょっとしたことで色事故に陥ってしまう。そのため、砕土/Harrowなどの土地を揃える呪文や強力な多色土地が存在するような環境でなければ構築は難しい。
5色デッキが活躍した時期としては、知られざる楽園/Undiscovered Paradise、宝石鉱山/Gemstone Mineなどの優れた5色土地が多数存在したミラージュ・ブロック期や、強力な所有地カードと多色カードが多数存在したインベイジョン・ブロック期、ヴィヴィッドランド擁するローウィン=シャドウムーア・ブロック期から多色推奨のアラーラの断片ブロック期が特に有名である。
近年ではフェッチランドとショックランド・デュアルランドの組み合わせにより、エクステンデッドやエターナルでも見られるようになってきた。
[編集] ラヴニカのギルド~基本セット2021期
風景の変容/Scapeshiftのローテーション落ちによりスケープシフトは消滅したものの、不屈の巡礼者、ゴロス/Golos, Tireless Pilgrimと死者の原野/Field of the Deadの組み合わせは依然として強力であり、これを中心に据えた5色のランプデッキ、ゴロス・ランプ(Golos Ramp)が引き続き環境に存在している。
詳細はゴロス・ランプを参照。
死者の原野禁止後は、創案の火/Fires of Inventionでマナ・コストを踏み倒すことを前提にしつつ、通常プレイも視野に入れた5色ファイアーズ (5C Fires) が登場した。
詳細は創案の火を参照。
[編集] イクサラン・ブロック~基本セット2020期
チェックランド+ショックランドの組み合わせにより多色化が容易な環境であり、いくつかの5色デッキが存在する。
ラヴニカのギルド参入後には、レインボーリッチ(Rainbow Lich)と呼ばれるすべての色のカードを使用したコンボデッキが登場した。
詳細はレインボーリッチを参照。
また、ラヴニカのギルドから彩色の灯籠/Chromatic Lanternを獲得したことで、黒単色デッキでありながら5色デッキでもある彩色黒単(Chromatic Black)が登場した。
詳細は黒コントロールを参照。
基本セット2020参入後には、不屈の巡礼者、ゴロス/Golos, Tireless Pilgrimのために5色化した5色スケープシフト(5C Scapeshift)が登場した。
詳細はスケープシフトを参照。
[編集] タルキール覇王譚ブロック+マジック・オリジン+戦乱のゼンディカー・ブロック期
フェッチランド+バトルランドの組み合わせにより多色化が容易になったことで、タルキール覇王譚ブロックの強力な多色カードと戦乱のゼンディカーの収斂メカニズムを活用する5色のミッドレンジないしコントロール系のデッキが組まれるようになった。
特に白日の下に/Bring to Lightを中心とした5色白日(5-Color Bring to Light)と呼ばれるタップアウト型の構成が多い。白日の下には全体除去や完全なる終わり/Utter Endなどのカードを必要に応じてシルバーバレットできるだけでなく、単純にカードパワーの高い包囲サイ/Siege Rhinoをサーチする手段としても強力である。泣き所である序盤のマナスクリューを緩和しつつ、白日の下にや多彩な1枚挿し呪文を使い回すヴリンの神童、ジェイス/Jace, Vryn's Prodigyもキーカードに挙げられる。
[編集] サンプルレシピ
- 備考
- プロツアー「戦乱のゼンディカー」 第127位、スタンダード部門8-2 (参考/参考)
- 使用者:Scott Lipp
- フォーマット
- 赤マナを要求するカードはサイドボードの光輝の炎/Radiant Flamesのみ(白日の下にの収斂を除く)。
[編集] テーロス・ブロック+タルキール覇王譚ブロック期
魂剥ぎ/Soulflayerと彩色マンティコア/Chromanticoreのコンボを狙う墓地利用デッキ、彩色剥ぎ(Chromantiflayer)が存在する。
マナの合流点/Mana Confluenceや森の女人像/Sylvan Caryatidが5色のマナ基盤を支えている。詳細は魂剥ぎを参照。
またタルキール龍紀伝参入後には、精霊龍の安息地/Haven of the Spirit Dragonを積むことで様々な色のドラゴンをフル活用するデッキが登場した。
大きく分けて青を中心とするコントロールタイプと、緑を中心とするミッドレンジタイプの2種類がある。前者については青単ドラゴンコントロール、後者についてはドラゴンメガモーフを参照。
[編集] ラヴニカへの回帰ブロック構築
ラヴニカへの回帰ブロック構築では、迷路の終わり/Maze's Endをキーカードとしたコントロールデッキが存在する。
詳細は迷路の終わりコントロールを参照。
[編集] イニストラード・ブロック期
掘葬の儀式/Unburial Rites、追跡者の本能/Tracker's Instincts、信仰無き物あさり/Faithless Lootingといった強力なフラッシュバック呪文をふんだんに使うべく5色にまで色を増やしたリアニメイトデッキ、Fritesが登場した。
特段多色土地や土地サーチの優秀な環境というわけではないが、緑を中心に他の4色をタッチし、根囲い/Mulchや追跡者の本能でライブラリーを掘り下げつつマナ基盤を呼び込むという形で5色化を実現している。
[編集] アラーラの断片ブロック構築
残酷な根本原理/Cruel Ultimatumをエンドカードに据えた5色残酷コントロールが存在。特に続唱のアドバンテージエンジンを搭載した5色続唱コントロールがアラーラの断片ブロック構築のメタゲームの一角をなした。
また、ビートダウンに寄せた形の5色デッキも存在する。
同環境のジャンドアグロをベースにナヤ/Nayaやグリクシス/Grixisのパワーカードを詰め込んだグッドスタッフデッキで、血編み髪のエルフ/Bloodbraid Elfの続唱から長毛のソクター/Woolly Thoctarやセドラクシスの死霊/Sedraxis Specterなどにつないでゆく。
5色のマナ基盤はタップイントライランドにより補うことができる。
[編集] サンプルレシピ
- 備考
- プロツアーホノルル09 ベスト4 (参考)
- 使用者:Conley Woods
- フォーマット
5-Color-Aggro [2] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
|
|
- WotCの特集記事「Video Deck Tech: Five-Color Aggro with Conley Woods」も参照のこと。
[編集] ローウィン=シャドウムーア・ブロック期
反射池/Reflecting Poolとヴィヴィッドランドなどの多色土地を多用したコントロールデッキであるクイックントーストが登場。
多色土地によって構成されたマナ基盤からパワーカードを繰り出す。
アラーラの断片ブロック参入後は残酷な根本原理/Cruel Ultimatumを活かした5色残酷コントロールと呼ばれるものが主流になった。
[編集] インベイジョン・ブロック期
インベイジョン・ブロックの所有地カードをメインとしたドメインが登場。
不屈の自然/Rampant Growthや砕土/Harrowで各種基本土地を集めて所有地カードを使用する。
詳細はドメインのページを参照のこと。
[編集] テンペスト・ブロック期
初期のものは自然の秩序/Natural Orderと生ける屍/Living Deathを核としたナチュラルデスと呼ばれるタイプだった。
エクソダスで超強力エンチャント・適者生存/Survival of the Fittestと繰り返す悪夢/Recurring Nightmareが登場すると、この2枚を組み合わせたナイトメア・サバイバルが登場、世界選手権98を制した。
繰り返す悪夢が禁止された後は、生ける屍/Living Deathで代用したサバイバル・デスとして生き延びた。
[編集] ミラージュ・ブロック期
ビジョンズで知られざる楽園/Undiscovered Paradise、ウェザーライトで宝石鉱山/Gemstone Mineという強力な5色土地を獲得。
[編集] エクステンデッド(時のらせん期)
時のらせん期以降のエクステンデッドでも残酷コントロールの形で活躍している。
詳細は残酷コントロールを参照のこと。
[編集] エクステンデッド(ラヴニカ・ブロック参入後)
ラヴニカ・ブロック参入後のエクステンデッドでも、ショックランドとフェッチランドを組み合わせたデッキがいくつも生み出された。
初期には、ドメインにけちな贈り物/Gifts Ungivenをサーチ&アドバンテージ用に採用したけちドメインが登場。
また、部族の炎/Tribal Flamesやガイアの力/Gaea's Mightを使用した高速ビートダウン・アグロドメインも登場した。
[編集] エクステンデッド(デュアルランド期)
古いエクステンデッドではデュアルランドが使用可能だったため、容易に5色デッキを組むことができた。
適者生存/Survival of the Fittestをキーカードとしたサバイバル系デッキが主流。ナイトメア・サバイバルやトレードウィンド・サバイバルなどが活躍した。後に適者生存/Survival of the Fittestは禁止カードに指定され、これらのデッキは消滅した。
ほかにも青を中心としたパーミッションデッキ(5CU)なども存在した。
[編集] モダン
フォーマット制定時から、グリセルシュートに太陽の拳/Fist of Sunsを採用したTin Fistsが存在する。
イクサラン参入後は、タイプ的デッキ専用の5色土地を使った5色人間が頭角を現した。
[編集] レガシー
フェッチランドとデュアルランドの組み合わせでレガシーでも活躍している。
旧エクステンデッドと同様ATSやナイトメア・サバイバルなどのサバイバル系デッキが主流。しかし神河救済で真髄の針/Pithing Needleが登場した後は、これらのデッキは若干押され気味になっている。
[編集] ヴィンテージ
ヴィンテージには4CCとよばれるコントロールデッキが存在する。
詳細は4CCを参照のこと。
[編集] 代表的なデッキ
- コントロール
- 5CG(ミラージュ~テンペスト期)
- D5C
- nWo
- トレードウィンド・サバイバル
- ドメイン
- 4CC
- クイックントースト
- 5色残酷コントロール