けちコントロール
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けちコントロール(Gifts)は、けちな贈り物/Gifts Ungivenを使用するコントロールデッキの総称。略して「けちコン」とも呼ばれる。
神河ブロック構築からスタンダード、エターナルまで、あらゆるフォーマットで人気が高い。
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概要
けちな贈り物/Gifts Ungivenによるシルバーバレット戦略が基本。といってもけちな贈り物は必ずしも4枚採用されるわけではなく、環境にもよるが、2枚の投入に抑えているデッキも存在する。墓地に置かれてしまうカードもあるが、墓地から回収する手段を同時に選択することにより、結果的に確実に目的のカードを手に入れることができる。回収手段は環境によって様々である。
使う側にとっても使われる側にとっても、けちな贈り物でのカード選択が肝である。そのため、このデッキ自体のプレイングが結構難しいのはもちろん、このデッキを相手にしたときもかなり頭を使わなくてはいけない。そういう意味で、特にミラーマッチでは大変なことになる。
デッキの作りは制作者の好みに寄るところが大きく、シルバーバレット型ならではの自由度の高さを持つ。
神河ブロック+ラヴニカ・ブロック期
神河ブロック+ラヴニカ・ブロック期のスタンダードでも、神河ブロック構築のものと基本的には変わらない。
明けの星、陽星/Yosei, the Morning Starや神の怒り/Wrath of Godなどのために神河ブロック構築では使われなくなった白を使用するのが特徴である(→白けち)。第9版で回収/Reclaim、ラヴニカ:ギルドの都で喚起/Recollectをそれぞれ得たことにより、けちな贈り物/Gifts Ungivenは実質2枚サーチとして機能するようになった。
また、よりよい品物とのハイブリッドデッキとしてグレーター・ギフトがある。
神河ブロック構築
神河ブロック構築では、主に緑青タッチ黒または黒緑タッチ青で構成される。
桜族の長老/Sakura-Tribe Elderや木霊の手の内/Kodama's Reachによるマナ加速と師範の占い独楽/Sensei's Divining Topによるライブラリー操作という、この環境特有の動きから始まる。けちな贈り物/Gifts Ungivenで魂無き蘇生/Soulless Revivalの連繋や花の神/Hana Kamiを同時にサーチして墓地のカードを回収する。
初期は白を足して全体除去の最後の裁き/Final Judgmentを使用するタイプが主流だったが、神河救済で初めて苦しんだもの、影麻呂/Kagemaro, First to Sufferを得たことで白を足す必要がなくなり、デッキの完成度が大幅に高まり、トップメタになった。特に後期では、青のカードはけちな贈り物とフィニッシャーの曇り鏡のメロク/Meloku the Clouded Mirrorのみとして緑黒タッチ青の形が主流となる。
- よりマナ・アドバンテージを重視し、明神によるボードコントロールをおこなうタイプが明神フレアである。
- 高い実績を上げた亜種に山賊の頭、伍堂/Godo, Bandit Warlordが入ったバージョンがある。→伍堂型けちコン
サンプルデッキ(神河救済後)
- 備考
- グランプリミネアポリス05 優勝 (参考)
- 使用者:Alex Lieberman
- フォーマット
サンプルレシピ(初期型)
- 備考
- プロツアーフィラデルフィア05 優勝 (参考)
- 使用者:Gadiel Szleifer
- フォーマット
Gifts [2] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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- 最初に登場したバージョン。
- 白をタッチして天空のもや/Ethereal Hazeを使用する。魂無き蘇生/Soulless Revivalと花の神/Hana Kamiで天空のもやを連打されれば、白ウィニーなどの手札や墓地に干渉できないビートダウン・デッキはなすすべがなくなってしまう。
- サイドボードの北の樹の木霊/Kodama of the North Treeなどからアグレッシブ・サイドボーディングを行う。
ミラディン・ブロック+神河ブロック期
同環境の緑コントロールに青を加えた青緑コントロールデッキ。
桜族の長老/Sakura-Tribe Elderと木霊の手の内/Kodama's Reachで土地をブーストして一撃必殺の粗野な覚醒/Rude Awakeningを放つターボランドタイプのデッキ。そこにけちな贈り物/Gifts Ungivenによるシルバーバレット戦略を組み込む。けちな贈り物と永遠の証人/Eternal Witnessの相性のよさは当初より知られていた。2004年型ヤソコンもこのデッキタイプである。
当時のメタゲームの中心にあった親和とウルザトロンにも、それぞれ緑のアーティファクト破壊と土地破壊で有利に戦うことができたため、メタゲームの観点からも正解だったと思われる。
この系統のデッキはのちに赤緑のフレッシュメーカーや緑単色の創造の標へと移っていった。
- この時期はまだけちコントロールの呼称は一般的ではなく、単純に青緑コントロールとよばれていた。
エクステンデッド
エクステンデッドの代表的なデッキとして2種類ある。1つは、サイカトグ/Psychatogや発掘を組み合わせた発掘サイカトグ。
マッドサイカやゴルガリマッドネスにもこのシナジーは搭載される。
もう1つはThe Rockにけちな贈り物/Gifts Ungivenを加えたもので、けちマルカと呼ばれる。
こちらは永遠の証人/Eternal Witnessや起源/Genesisで墓地のカードを回収する。
モダン
墓地からの回収手段には永遠の証人/Eternal Witnessや壌土からの生命/Life from the Loam、瞬唱の魔道士/Snapcaster Mageなどが利用される。また、墓地に置かれることを見越して発掘、回顧、フラッシュバックを持つカードも多く採用される。
対応力を高めるために4色程度になる場合が多く、ショックランドとフェッチランドを利用しても土地配分の調整は難しい。けちな贈り物/Gifts Ungivenと壌土からの生命はマナ基盤の安定化にも重要な役割を果たす。
サンプルレシピ
- 備考
- グランプリシカゴ12 ベスト8 (参考)
- 使用者:Shane McDermott
- フォーマット
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- エンドカードは堀葬の儀式/Unburial Ritesからのリアニメイト、もしくは忍び寄るタール坑/Creeping Tar Pitや未練ある魂/Lingering Souls。
- カラスの罪/Raven's Crime+壌土からの生命/Life from the Loamのカラスロームコンボが組み込まれている。
ヴィンテージ
ヴィンテージでは、けちな贈り物/Gifts Ungivenで修繕/Tinkerやパワー9などの超パワーカードをサーチする。
回収手段はヨーグモスの意志/Yawgmoth's Willや埋め合わせ/Recoupなど。ヴィンテージでは優秀なサーチカード(教示者など)は軒並み制限されているため、けちな贈り物は非常に強力である。
2007年6月20日よりけちな贈り物自体が制限カードに指定されてしまい、一度は消滅を余儀なくされた。その後2015年1月23日に制限カード指定が解除されたため、再び構築することが可能となっている。
サンプルレシピ
- 備考
- ヴィンテージ選手権06 優勝 (参考)
- 使用者:Travis Spero
- フォーマット
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- メインデッキに採用された大量の1枚挿しのカードのうち、ダークスティールの巨像/Darksteel Colossus、埋め合わせ/Recoup、再建/Rebuild、蒸気の連鎖/Chain of Vapor以外は全て制限カードである。
- 苦悶の触手/Tendrils of Agonyによる瞬殺コンボの要素も組み込まれている。