吸血鬼 (デッキ)
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(夜侯の時期と黒赤の時期を分離。黒赤についての詳しい記述は誰かにお願いしたいです。) |
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− | {{Otheruses|デッキ|クリーチャー・タイプ|吸血鬼}} | + | {{Otheruses|[[デッキ]]|[[クリーチャー・タイプ]]|吸血鬼}} |
− | '''吸血鬼'''('' | + | '''吸血鬼'''(''Vampires'')は、[[ゼンディカー・ブロック]]以降成立した[[吸血鬼]]の[[タイプ的]][[デッキ]]。 |
==概要== | ==概要== | ||
もともと[[黒]]には[[吸血鬼]]の[[クリーチャー・タイプ]]を持つものが少数ながら存在したが、吸血鬼だけで[[デッキ]]を組めるほどではなかった。しかし、[[基本セット2010]]、[[ゼンディカー・ブロック]]、[[基本セット2011]]で多数の吸血鬼[[クリーチャー]]ならびにそれを支援する[[呪文]]を獲得し、[[スタンダード]]や[[ゼンディカー=エルドラージ覚醒・ブロック構築]]で見ることができるようになった。 | もともと[[黒]]には[[吸血鬼]]の[[クリーチャー・タイプ]]を持つものが少数ながら存在したが、吸血鬼だけで[[デッキ]]を組めるほどではなかった。しかし、[[基本セット2010]]、[[ゼンディカー・ブロック]]、[[基本セット2011]]で多数の吸血鬼[[クリーチャー]]ならびにそれを支援する[[呪文]]を獲得し、[[スタンダード]]や[[ゼンディカー=エルドラージ覚醒・ブロック構築]]で見ることができるようになった。 | ||
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+ | ==イニストラード:真夜中の狩り期== | ||
+ | [[イニストラード:真夜中の狩り]]で[[吸血鬼]]が主要[[種族]]となったことにより、吸血鬼の[[タイプ的]][[デッキ]]が久々に[[スタンダード]]環境に姿を現すようになった。[[黒赤]]で組まれる。 | ||
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+ | {{#card:Falkenrath Pit Fighter}} | ||
+ | {{#card:Vampire Socialite}} | ||
+ | {{#card:Florian, Voldaren Scion}} | ||
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+ | [[ファルケンラスの闘技士/Falkenrath Pit Fighter]]や[[血流の学部長、ヴァレンティン/Valentin, Dean of the Vein]]などの[[軽い]]吸血鬼を並べ、[[吸血鬼の社交家/Vampire Socialite]]で[[全体強化]]し、[[ヴォルダーレンの末裔、フロリアン/Florian, Voldaren Scion]]で[[アドバンテージ]]を稼ぐ。消耗戦に陥った場合は、伸びた[[マナ]]を活かし[[血に飢えた敵対者/Bloodthirsty Adversary]]、[[忘却の虚僧/Nullpriest of Oblivion]]、[[アガディームの覚醒/Agadeem's Awakening]]で[[墓地]]の[[カード]]を再利用できる。 | ||
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+ | 環境初期こそある程度の活躍があったが、[[イゼット天啓]]が[[トップメタ]]になると速度不足が問題となり[[メタゲーム]]から一時姿を消すこととなる。 | ||
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+ | {{#card:Corpse Appraiser}} | ||
+ | {{#card:Evelyn, the Covetous}} | ||
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+ | 再び環境に浮上したのはメタゲームが[[ミッドレンジ]]に傾き、強力な新規吸血鬼も追加された[[ニューカペナの街角]]参入後である。こちらでは[[青黒赤]]で組まれる。 | ||
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+ | [[電圧のうねり/Voltage Surge]]や[[冥府の掌握/Infernal Grasp]]などの[[軽い|軽量]][[除去]]で相手の初動を捌きつつ、[[税血の収穫者/Bloodtithe Harvester]]や[[死体鑑定士/Corpse Appraiser]]などの優秀な[[アタッカー]]で攻め立てていく。クリーチャーは何らかの形で[[カード・アドバンテージ]]を稼げるものが多く、[[欲深き者、エヴリン/Evelyn, the Covetous]]という疑似的な[[ドロー・エンジン]]も存在しているため、消耗戦に強い設計となっている。 | ||
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+ | [[ニューカペナ・チャンピオンシップ]]で[[Channel Fireball]]がトップメタの[[白青黒ビートダウン|エスパー・ミッドレンジ]]を意識して持ち込んだことで大きく知名度を伸ばした。[[血]]トークンにより電圧のうねりを4点火力として使いやすい(=[[策謀の予見者、ラフィーン/Raffine, Scheming Seer]]に対処しやすい)、クリーチャーが[[多色]]中心で[[消失の詩句/Vanishing Verse]]を[[腐る|腐らせ]]やすいといった点であちらに優位を取れる。 | ||
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+ | ===サンプルリスト=== | ||
+ | ====初期型==== | ||
+ | *備考 | ||
+ | **Standard Challenge #12342303 on 09/25/2021 第14位([https://magic.wizards.com/en/articles/archive/mtgo-standings/standard-challenge-2021-09-26 参考]) | ||
+ | **使用者:trukanshii | ||
+ | *[[フォーマット]] | ||
+ | **[[スタンダード]]([[ゼンディカーの夜明け]]+[[カルドハイム]]+[[ストリクスヘイヴン:魔法学院]]+[[フォーゴトン・レルム探訪]]+[[イニストラード:真夜中の狩り]]) | ||
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+ | {{#MagicFactory:df320758}} | ||
+ | *初期の[[黒赤]]・アグロ型。 | ||
+ | ====ニューカペナの街角後==== | ||
+ | *備考 | ||
+ | **[[ニューカペナ・チャンピオンシップ]] 第4位([https://magic.gg/events/new-capenna-championship 参考]/[https://mtg-jp.com/coverage/sncchamps/ 参考]) | ||
+ | **使用者:[[Mike Sigrist]] | ||
+ | **[[スタンダード]]([[ゼンディカーの夜明け]]+[[カルドハイム]]+[[ストリクスヘイヴン:魔法学院]]+[[フォーゴトン・レルム探訪]]+[[イニストラード:真夜中の狩り]]+[[イニストラード:真紅の契り]]+[[神河:輝ける世界]]+[[ニューカペナの街角]]) | ||
+ | |||
+ | {{#MagicFactory: df321203}} | ||
+ | *後期の[[青黒赤]]・ミッドレンジ型。 | ||
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+ | ==イクサラン・ブロック~基本セット2020期== | ||
+ | [[基本セット2020]]から[[漆黒軍の騎士/Knight of the Ebon Legion]]や[[傲慢な血王、ソリン/Sorin, Imperious Bloodlord]]を獲得したことにより、[[吸血鬼]]の[[タイプ的]][[デッキ]]が強化された。 | ||
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+ | {{#card:Knight of the Ebon Legion}} | ||
+ | {{#card:Sorin, Imperious Bloodlord}} | ||
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+ | 漆黒軍の騎士や[[空渡りの野心家/Skymarcher Aspirant]]などの[[軽い]]吸血鬼と[[軍団の上陸/Legion's Landing]]による[[トークン]][[生成]]で頭数を並べ、[[軍団の副官/Legion Lieutenant]]や傲慢な血王、ソリンで[[ダメージレース]]を優位に進める。 | ||
+ | |||
+ | ===サンプルレシピ=== | ||
+ | *備考 | ||
+ | **[[グランプリデンバー19]] ベスト4([http://coverage.channelfireball.com/event/25 参考]) | ||
+ | **使用者:[[Eric Hawkins]] | ||
+ | *[[フォーマット]] | ||
+ | **[[スタンダード]]([[イクサラン・ブロック]]+[[ドミナリア]]+[[基本セット2019]]+[[ラヴニカのギルド]]+[[ラヴニカの献身]]+[[灯争大戦]]+[[基本セット2020]]) | ||
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+ | {{#MagicFactory: df319299}} | ||
+ | ==イクサラン・ブロック+ドミナリア+基本セット2019+ラヴニカのギルド+ラヴニカの献身期== | ||
+ | {{#card: Dusk Legion Zealot}} | ||
+ | {{#card: Judith, the Scourge Diva}} | ||
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+ | [[イクサラン・ブロック]]の[[吸血鬼]]に[[ラヴニカの献身]]の[[神無き祭殿/Godless Shrine]]や[[災いの歌姫、ジュディス/Judith, the Scourge Diva]]を加えた'''マルドゥ吸血鬼'''が[[ミシックチャンピオンシップクリーブランド19]]で地雷的に登場した。同環境のアグロデッキと比較し、[[薄暮軍団の盲信者/Dusk Legion Zealot]]のぶんだけジュディスや[[敬慕されるロクソドン/Venerated Loxodon]]といった全体強化に多くアクセスできる。 | ||
+ | |||
+ | ===サンプルリスト=== | ||
+ | *備考 | ||
+ | **[[ミシックチャンピオンシップクリーブランド19]] 第9位、スタンダード部門7勝3敗 ([https://magic.wizards.com/en/events/coverage/2019MC1 参考]/[https://mtg-jp.com/coverage/mccle19/ 参考]) | ||
+ | **使用者:[[Joe Soh]] | ||
+ | *[[フォーマット]] | ||
+ | **[[スタンダード]]([[イクサラン・ブロック]]+[[ドミナリア]]+[[基本セット2019]]+[[ラヴニカのギルド]]+[[ラヴニカの献身]]) | ||
+ | |||
+ | {{#MagicFactory: df319093}} | ||
+ | *[https://article.hareruyamtg.com/article/21503/ 使用者によるデッキテク]も参照。 | ||
+ | |||
+ | ==カラデシュ・ブロック+アモンケット・ブロック+イクサラン・ブロック期== | ||
+ | [[イクサラン・ブロック]]で主要[[クリーチャー・タイプ]]として取り上げられたことにより、[[吸血鬼]]のタイプ的[[デッキ]]が再び[[スタンダード]]で成立するようになった。特に[[プロツアー「イクサラン」]]では、[[オケチラの碑]]の亜種である[[白単色デッキ|白単色]]のタイプが登場し、注目を集めた。 | ||
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+ | {{#card:Legion Conquistador}} | ||
+ | {{#card:Mavren Fein, Dusk Apostle}} | ||
+ | {{#card:Oketra's Monument}} | ||
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+ | [[金属ミミック/Metallic Mimic]]で[[強化]]された[[アダントの先兵/Adanto Vanguard]]や[[軍団の征服者/Legion Conquistador]]で[[ビートダウン (ゲーム用語)|ビートダウン]]を行いながら、[[薄暮の使徒、マーブレン・フェイン/Mavren Fein, Dusk Apostle]]や[[軍団の上陸/Legion's Landing|一番砦、アダント/Adanto, the First Fort]]で繰り返し吸血鬼・[[トークン]]を[[生成]]して盤面を制圧。最後は[[発明の天使/Angel of Invention]]や[[シェフェトの砂丘/Shefet Dunes]]による[[全体強化]]で勝負を決める。 | ||
+ | |||
+ | [[オケチラの碑/Oketra's Monument]]は[[カード名|同名]][[カード]]を[[サーチ]]できる軍団の征服者との相性が良く、またトークン生成[[能力]]も全体強化で勝負を決めるデッキの方向性と噛み合っている。オケチラの碑との[[シナジー]]から、吸血鬼ではないが[[格納庫の整備士/Aviary Mechanic]]も採用される。 | ||
+ | |||
+ | [[イクサランの相克]]参入後は[[軍団の副官/Legion Lieutenant]]などの獲得により、[[白黒]]のタイプ的[[ウィニー]]が主流となった。 | ||
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+ | {{#card:Legion Lieutenant}} | ||
+ | {{#card:Call to the Feast}} | ||
+ | |||
+ | [[空渡りの野心家/Skymarcher Aspirant]]や[[薄暮軍団の盲信者/Dusk Legion Zealot]]などの[[軽い]]吸血鬼と[[饗宴への召集/Call to the Feast]]などのトークン生成手段を連打し、軍団の副官や[[光輝の運命/Radiant Destiny]]で全体強化して戦う。頭数を並べる性質上、[[昇殿]]も無理なく達成することができる。 | ||
+ | |||
+ | ===白単=== | ||
+ | *備考 | ||
+ | **[[プロツアー「イクサラン」]] 第22位、スタンダード部門8勝2敗 ([https://magic.wizards.com/en/events/coverage/ptxln/24-27-point-standard-decklists-2017-11-05 参考]/[http://coverage.mtg-jp.com/ptxln17/decklist/019941/ 参考]) | ||
+ | **使用者:[[Wilson Hunter]] | ||
+ | *[[フォーマット]] | ||
+ | **[[スタンダード]]([[カラデシュ・ブロック]]+[[アモンケット・ブロック]]+[[イクサラン]]) | ||
+ | |||
+ | {{#MagicFactory:df318216}} | ||
+ | *オケチラの碑を中心とする白単色のタイプ。使用者による解説記事([https://magic.wizards.com/en/events/coverage/ptxln/deck-tech-mono-white-vampires-with-wilson-hunter-2017-11-04 参考]/[http://coverage.mtg-jp.com/ptxln17/article/019933/ 翻訳])も参照。 | ||
+ | |||
+ | ===白黒=== | ||
+ | *備考 | ||
+ | **Standard MOCS #11209909 on 03/03/2018 7勝1敗 ([https://magic.wizards.com/en/articles/archive/mtgo-standings/standard-mocs-2018-03-04 参考]) | ||
+ | **使用者:Fulgence | ||
+ | *[[フォーマット]] | ||
+ | **[[スタンダード]]([[カラデシュ・ブロック]]+[[アモンケット・ブロック]]+[[イクサラン・ブロック]]) | ||
+ | |||
+ | {{#MagicFactory:df318417}} | ||
+ | *イクサランの相克参入後の白黒のタイプ。 | ||
==ゼンディカー・ブロック+ミラディンの傷跡ブロック期== | ==ゼンディカー・ブロック+ミラディンの傷跡ブロック期== | ||
{{#card:Bloodghast}} | {{#card:Bloodghast}} | ||
− | |||
− | [[ | + | [[吸血鬼の夜侯/Vampire Nocturnus]]を失って大きく弱体化したものと思われたが、[[シナジー]]を多く含んだ[[軽い|軽量]][[ビートダウン (デッキ)|ビートダウン]]として復活。特に[[黒割れの崖/Blackcleave Cliffs]]という優秀な[[2色土地]]の追加もあって、ほとんど[[火力]]のためだけに[[赤]]を[[タッチ]]したものが主流となっている。 |
− | [[恐血鬼/Bloodghast]] | + | [[鼓動の追跡者/Pulse Tracker]]や[[吸血鬼の裂断者/Vampire Lacerator]]などの[[ウィニー]][[クリーチャー]]を[[稲妻/Lightning Bolt]]などの火力でサポートするのが基本の動き。ビートダウンには火力による[[除去]]で、[[コントロール (デッキ)|コントロール]]には除去に強い[[恐血鬼/Bloodghast]]と[[闇の後見/Dark Tutelage]]で対抗できるが、[[ヴァラクート#スタンダード|ヴァラクート]]に対しては干渉手段が少なく速度でも上回りづらいため、分が悪い。 |
+ | |||
+ | もともと[[マナ総量]]が3以上のカードはほとんど存在しないが、さらに[[臓物の予見者/Viscera Seer]]の[[ライブラリー操作]]が闇の後見の[[ライフロス]]を最小限に抑えてくれる。容易に復活できる恐血鬼がその[[生け贄に捧げる|生け贄]][[コスト]]を務め、加えて[[カラストリアの貴人/Kalastria Highborn]]を併用することで一連の動きのたびに[[対戦相手]]の[[ライフ]]を削りつつ、ライフロスを補うことができる。 | ||
+ | |||
+ | 非常に[[色拘束]]の強い[[デッキ]]であり、多くの局面で[[黒マナ]]を要求されるため、[[地盤の際/Tectonic Edge]]などの黒マナを生産できない[[土地]]は採用しづらい。また[[広がりゆく海/Spreading Seas]]で対策されることも。 | ||
+ | |||
+ | *天敵は[[重力の変容/Gravitational Shift]]。ほぼすべてのクリーチャーが[[パワー]]0となり、[[エンチャント]]なので[[色]]の関係上[[割る]]ことができない。 | ||
===サンプルレシピ=== | ===サンプルレシピ=== | ||
*備考 | *備考 | ||
− | **[[世界選手権10]] | + | **[[世界選手権10]] ベスト8 ([http://mtg-jp.com/eventc/worlds10/ 参考]) |
**使用者:[[Eric Froehlich]] | **使用者:[[Eric Froehlich]] | ||
*[[フォーマット]] | *[[フォーマット]] | ||
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{{#MagicFactory:df303750}} | {{#MagicFactory:df303750}} | ||
+ | *[[サイドボード]]の[[死の門の悪魔/Demon of Death's Gate]]は[[トップメタ]]であるヴァラクート対策。[[原始のタイタン/Primeval Titan]]の速度を上回れるパワーを持ち、[[飛行]]を持つため[[ブロック (ルール用語)|ブロック]]で時間を稼がれることもない。ただし、[[転倒の磁石/Tumble Magnet]]で対処されることもあるので注意。 | ||
==アラーラの断片ブロック+ゼンディカー・ブロック期== | ==アラーラの断片ブロック+ゼンディカー・ブロック期== | ||
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===サンプルレシピ=== | ===サンプルレシピ=== | ||
*備考 | *備考 | ||
− | **[[世界選手権09]] [[スタンダード]]部門 | + | **[[世界選手権09]] [[スタンダード]]部門 初日全勝 ([http://mtg-jp.com/eventc/worlds09/ 参考]) |
**使用者:[[Oleksii Antonenko]] | **使用者:[[Oleksii Antonenko]] | ||
*[[フォーマット]] | *[[フォーマット]] | ||
39行: | 154行: | ||
{{#MagicFactory:df303751}} | {{#MagicFactory:df303751}} | ||
+ | ==パイオニア== | ||
+ | [[パイオニア]][[環境]]においても、[[吸血鬼]]と[[傲慢な血王、ソリン/Sorin, Imperious Bloodlord]]の[[シナジー]]を軸にした吸血鬼デッキが存在する。 | ||
+ | {{#card: Sorin, Imperious Bloodlord}} | ||
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+ | なかでも吸血鬼に[[色拘束]]が強いカードが多いことに目をつけ、[[信心]][[ギミック]]を搭載したタイプが古くから存在した。 | ||
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+ | {{#card: Nykthos, Shrine to Nyx}} | ||
+ | {{#card: Gray Merchant of Asphodel}} | ||
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+ | 詳細は[[黒単信心#パイオニア|黒単信心]]を参照。ただし、しだいに[[アスフォデルの灰色商人/Gray Merchant of Asphodel]]が不採用になるなど信心要素が薄まっていき、ほぼ純粋なタイプ的ビートダウンの形に落ち着いた。 | ||
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+ | {{#card: Edgar, Charmed Groom}} | ||
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+ | [[イニストラード:真紅の契り]]の参入後は[[除去耐性]]持ちの強力な[[ロード (俗称)|ロード]]である[[魅せられた花婿、エドガー/Edgar, Charmed Groom]]のために[[白]]を[[タッチ]]する型が主流となった。[[環境]]上位に存在する各種[[コンボデッキ]]や[[イゼット・フェニックス#パイオニア|イゼット・フェニックス]]への対策となる、[[耳の痛い静寂/Deafening Silence]]を[[サイドボード]]に取れるという利点もある。 | ||
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+ | {{#card: Cavern of Souls}} | ||
+ | {{#card: Vein Ripper}} | ||
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+ | [[イクサラン:失われし洞窟]]で[[魂の洞窟/Cavern of Souls]]を獲得したことで強化され、さらに[[カルロフ邸殺人事件]]後は、強力だが非常に[[重い]][[血管切り裂き魔/Vein Ripper]]を[[傲慢な血王、ソリン/Sorin, Imperious Bloodlord]]で踏み倒し高速展開する、'''ラクドス吸血鬼'''(''Rakdos Vampire'')と呼ばれる[[黒赤ビートダウン#パイオニア|黒赤型]]の構成が登場した。しかしこの構成がパイオニア環境で支配的になり過ぎたため、[[2024年]]8月に傲慢な血王、ソリンは禁止されることとなった。 | ||
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+ | *ラクドス吸血鬼が開発された背景としては、同じくカルロフ邸殺人事件で登場した[[喝破/No More Lies]]も関係している。喝破による打ち消しへの耐性を得られる[[魂の洞窟/Cavern of Souls]]の価値が上がると踏んで、調整チームは[[タイプ的]]デッキをいくつか試していた。その時に感触が良かった黒単吸血鬼へ[[税血の収穫者/Bloodtithe Harvester]]・[[鏡割りの寓話/Fable of the Mirror-Breaker]]という既知の[[パワーカード]]を採用するために赤を足した、という流れである<ref>[https://infinite.tcgplayer.com/article/How-I-Won-Pro-Tour-Murders-at-Karlov-Manor/050bbb45-2bf9-4105-a5b4-66f8d5b16654/ How I Won Pro Tour Murders at Karlov Manor](TCGplayer infinite [[2024年]]2月29日 [[Seth Manfield]]著)</ref>。 | ||
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+ | ===サンプルリスト=== | ||
+ | ====黒単==== | ||
+ | *備考 | ||
+ | **[[プレイヤーズツアー名古屋20]] ベスト8([https://magic.gg/events/players-tour-nagoya-2020 参考]/[https://mtg-jp.com/coverage/ptnag20/ 参考]) | ||
+ | **使用者:[[Dmitriy Butakov]] | ||
+ | *[[フォーマット]] | ||
+ | **[[パイオニア]](〜[[テーロス還魂記]]) | ||
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+ | {{#MagicFactory: df319628}} | ||
+ | *[[アスフォデルの灰色商人/Gray Merchant of Asphodel]]不採用の、[[信心]]要素の少ないタイプ。 | ||
+ | *[[土地]]の[[スロット]]に入れられる[[吸血鬼]]として[[変わり谷/Mutavault]]が採用される。 | ||
+ | ====黒タッチ白==== | ||
+ | *備考 | ||
+ | **Pioneer Premier #12367724 on 01/02/2022 7位([https://magic.wizards.com/en/articles/archive/mtgo-standings/pioneer-premier-2022-01-03 参考]) | ||
+ | **使用者:komattaman | ||
+ | *[[フォーマット]] | ||
+ | **[[パイオニア]](〜[[イニストラード:真紅の契り]]) | ||
+ | |||
+ | {{#MagicFactory: df320963}} | ||
+ | *[[メインデッキ]]の白いカードは[[魅せられた花婿、エドガー/Edgar, Charmed Groom]]のみ。 | ||
+ | |||
+ | ====ラクドス吸血鬼==== | ||
+ | *備考 | ||
+ | **[[プロツアー『カルロフ邸殺人事件』]] 優勝([https://magic.gg/events/pro-tour-murders-at-karlov-manor 参考]/[https://mtg-jp.com/coverage/ptmkm24/ 参考]) | ||
+ | **使用者:[[Seth Manfield]] | ||
+ | *[[フォーマット]] | ||
+ | **[[パイオニア]](〜[[カルロフ邸殺人事件]]) | ||
+ | |||
+ | {{#MagicFactory: df323183}} | ||
+ | *使用者による解説記事<ref>[https://www.channelfireball.com/article/A-Matchup-Breakdown-for-Pioneer-s-New-Best-Deck-Rakdos-Vampires/c4dba151-4190-4ad9-af37-8aa84c942ad1/ A Matchup Breakdown for Pioneer's New Best Deck: Rakdos Vampires]([[Channel Fireball]] 2024年3月1日 Seth Manfield著)</ref>も参照。 | ||
+ | *[[Sam Pardee]]もラクドス吸血鬼でベスト8に入賞している。 | ||
+ | |||
+ | ==脚注== | ||
+ | <references /> | ||
==参考== | ==参考== | ||
*[[デッキ集]] | *[[デッキ集]] | ||
+ | |||
+ | {{DEFAULTSORT:きゆうけつき}} | ||
+ | [[Category:白単色デッキ]] | ||
+ | [[Category:黒単色デッキ]] | ||
+ | [[Category:黒赤デッキ]] | ||
+ | [[Category:白黒デッキ]] | ||
+ | [[Category:白黒赤デッキ]] | ||
+ | [[Category:ビートダウンデッキ]] | ||
+ | [[Category:タイプ的デッキ]] | ||
+ | [[Category:白単ビートダウンデッキ]] | ||
+ | [[Category:黒単ビートダウンデッキ]] | ||
+ | [[Category:黒赤ビートダウンデッキ]] | ||
+ | [[Category:白黒ビートダウンデッキ]] | ||
+ | [[Category:白黒赤ビートダウンデッキ]] | ||
+ | [[Category:ゼンディカー=エルドラージ覚醒・ブロック構築デッキ]] | ||
+ | [[Category:スタンダードデッキ]] | ||
+ | [[Category:パイオニアデッキ]] |
2024年12月4日 (水) 10:47時点における最新版
吸血鬼(Vampires)は、ゼンディカー・ブロック以降成立した吸血鬼のタイプ的デッキ。
目次 |
[編集] 概要
もともと黒には吸血鬼のクリーチャー・タイプを持つものが少数ながら存在したが、吸血鬼だけでデッキを組めるほどではなかった。しかし、基本セット2010、ゼンディカー・ブロック、基本セット2011で多数の吸血鬼クリーチャーならびにそれを支援する呪文を獲得し、スタンダードやゼンディカー=エルドラージ覚醒・ブロック構築で見ることができるようになった。
[編集] イニストラード:真夜中の狩り期
イニストラード:真夜中の狩りで吸血鬼が主要種族となったことにより、吸血鬼のタイプ的デッキが久々にスタンダード環境に姿を現すようになった。黒赤で組まれる。
クリーチャー — 吸血鬼(Vampire) 戦士(Warrior)
(1)(赤),カード1枚を捨てる,吸血鬼(Vampire)1体を生け贄に捧げる:カード2枚を引く。対戦相手がこのターンにライフを失っていなければ起動できない。
2/1クリーチャー — 吸血鬼(Vampire) 貴族(Noble)
威迫(このクリーチャーは2体以上のクリーチャーによってしかブロックされない。)
吸血鬼の社交家が戦場に出たとき、このターンに対戦相手がライフを失っていた場合、あなたがコントロールしていてこれでない各吸血鬼(Vampire)の上にそれぞれ+1/+1カウンター1個を置く。
このターンに対戦相手がライフを失っているかぎり、あなたがコントロールしていてこれでない各吸血鬼はそれぞれ追加で+1/+1カウンター1個が置かれた状態で戦場に出る。
伝説のクリーチャー — 吸血鬼(Vampire) 貴族(Noble)
先制攻撃
あなたの戦闘後メイン・フェイズの開始時に、あなたのライブラリーの一番上にあるカードX枚を見る。Xは、このターンにすべての対戦相手が失ったライフの合計に等しい。それらのカードのうち1枚を追放し、残りをあなたのライブラリーの一番下に無作為の順番で置く。このターン、あなたはその追放されているカードをプレイしてもよい。
ファルケンラスの闘技士/Falkenrath Pit Fighterや血流の学部長、ヴァレンティン/Valentin, Dean of the Veinなどの軽い吸血鬼を並べ、吸血鬼の社交家/Vampire Socialiteで全体強化し、ヴォルダーレンの末裔、フロリアン/Florian, Voldaren Scionでアドバンテージを稼ぐ。消耗戦に陥った場合は、伸びたマナを活かし血に飢えた敵対者/Bloodthirsty Adversary、忘却の虚僧/Nullpriest of Oblivion、アガディームの覚醒/Agadeem's Awakeningで墓地のカードを再利用できる。
環境初期こそある程度の活躍があったが、イゼット天啓がトップメタになると速度不足が問題となりメタゲームから一時姿を消すこととなる。
クリーチャー — 吸血鬼(Vampire) ならず者(Rogue)
死体鑑定士が戦場に出たとき、墓地にあるクリーチャー・カード最大1枚を対象とする。それを追放する。これによりカード1枚が追放領域に置かれたなら、あなたのライブラリーの一番上にあるカード3枚を見る。その後、それらのカードのうち1枚を手札に加え、残りをあなたの墓地に置く。
3/3伝説のクリーチャー — 吸血鬼(Vampire) ならず者(Rogue)
瞬速
欲深き者、エヴリンやこれでない吸血鬼(Vampire)1体があなたのコントロール下で戦場に出るたび、各プレイヤーのライブラリーの一番上にあるカード1枚を蒐集(collection)カウンター1個が置かれた状態で追放する。
毎ターン1回、あなたは、あなたがコントロールしていた能力によって追放されていて追放領域にあり蒐集カウンターが置かれているカード1枚をプレイしてもよく、あなたはそれを唱えるためにマナを望む色のマナであるかのように支払ってもよい。
再び環境に浮上したのはメタゲームがミッドレンジに傾き、強力な新規吸血鬼も追加されたニューカペナの街角参入後である。こちらでは青黒赤で組まれる。
電圧のうねり/Voltage Surgeや冥府の掌握/Infernal Graspなどの軽量除去で相手の初動を捌きつつ、税血の収穫者/Bloodtithe Harvesterや死体鑑定士/Corpse Appraiserなどの優秀なアタッカーで攻め立てていく。クリーチャーは何らかの形でカード・アドバンテージを稼げるものが多く、欲深き者、エヴリン/Evelyn, the Covetousという疑似的なドロー・エンジンも存在しているため、消耗戦に強い設計となっている。
ニューカペナ・チャンピオンシップでChannel Fireballがトップメタのエスパー・ミッドレンジを意識して持ち込んだことで大きく知名度を伸ばした。血トークンにより電圧のうねりを4点火力として使いやすい(=策謀の予見者、ラフィーン/Raffine, Scheming Seerに対処しやすい)、クリーチャーが多色中心で消失の詩句/Vanishing Verseを腐らせやすいといった点であちらに優位を取れる。
[編集] サンプルリスト
[編集] 初期型
- 初期の黒赤・アグロ型。
[編集] ニューカペナの街角後
- 備考
Grixis Vampires [2] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
|
|
- 後期の青黒赤・ミッドレンジ型。
[編集] イクサラン・ブロック~基本セット2020期
基本セット2020から漆黒軍の騎士/Knight of the Ebon Legionや傲慢な血王、ソリン/Sorin, Imperious Bloodlordを獲得したことにより、吸血鬼のタイプ的デッキが強化された。
クリーチャー — 吸血鬼(Vampire) 騎士(Knight)
(2)(黒):ターン終了時まで、漆黒軍の騎士は+3/+3の修整を受け接死を得る。
あなたの終了ステップの開始時に、プレイヤーがこのターンにライフを4点以上失っていた場合、漆黒軍の騎士の上に+1/+1カウンターを1個置く。(ダメージによりライフは失われる。)
伝説のプレインズウォーカー — ソリン(Sorin)
[+1]:あなたがコントロールしているクリーチャー1体を対象とする。ターン終了時まで、それは接死と絆魂を得る。それが吸血鬼(Vampire)であるなら、それの上に+1/+1カウンターを1個置く。
[+1]:あなたは吸血鬼1体を生け贄に捧げてもよい。そうしたとき、クリーチャー1体かプレインズウォーカー1体かプレイヤー1人を対象とする。傲慢な血王、ソリンはそれに3点のダメージを与え、あなたは3点のライフを得る。
[-3]:あなたは、あなたの手札から吸血鬼クリーチャー・カード1枚を戦場に出してもよい。
漆黒軍の騎士や空渡りの野心家/Skymarcher Aspirantなどの軽い吸血鬼と軍団の上陸/Legion's Landingによるトークン生成で頭数を並べ、軍団の副官/Legion Lieutenantや傲慢な血王、ソリンでダメージレースを優位に進める。
[編集] サンプルレシピ
- 備考
- グランプリデンバー19 ベスト4(参考)
- 使用者:Eric Hawkins
- フォーマット
Orzhov Vampires [3] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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[編集] イクサラン・ブロック+ドミナリア+基本セット2019+ラヴニカのギルド+ラヴニカの献身期
クリーチャー — 吸血鬼(Vampire) 兵士(Soldier)
薄暮軍団の盲信者が戦場に出たとき、あなたはカードを1枚引き、あなたは1点のライフを失う。
1/1伝説のクリーチャー — 人間(Human) シャーマン(Shaman)
あなたがコントロールしている他のクリーチャーは+1/+0の修整を受ける。
あなたがコントロールしていてトークンでないクリーチャーが1体死亡するたび、クリーチャー1体かプレインズウォーカー1体かプレイヤー1人を対象とする。災いの歌姫、ジュディスはそれに1点のダメージを与える。
イクサラン・ブロックの吸血鬼にラヴニカの献身の神無き祭殿/Godless Shrineや災いの歌姫、ジュディス/Judith, the Scourge Divaを加えたマルドゥ吸血鬼がミシックチャンピオンシップクリーブランド19で地雷的に登場した。同環境のアグロデッキと比較し、薄暮軍団の盲信者/Dusk Legion Zealotのぶんだけジュディスや敬慕されるロクソドン/Venerated Loxodonといった全体強化に多くアクセスできる。
[編集] サンプルリスト
- 備考
- ミシックチャンピオンシップクリーブランド19 第9位、スタンダード部門7勝3敗 (参考/参考)
- 使用者:Joe Soh
- フォーマット
Mardu Vampires [4] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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- 使用者によるデッキテクも参照。
[編集] カラデシュ・ブロック+アモンケット・ブロック+イクサラン・ブロック期
イクサラン・ブロックで主要クリーチャー・タイプとして取り上げられたことにより、吸血鬼のタイプ的デッキが再びスタンダードで成立するようになった。特にプロツアー「イクサラン」では、オケチラの碑の亜種である白単色のタイプが登場し、注目を集めた。
クリーチャー — 吸血鬼(Vampire) 兵士(Soldier)
軍団の征服者が戦場に出たとき、あなたは「あなたのライブラリーから望む枚数の《軍団の征服者/Legion Conquistador》という名前のカードを探し、それらを公開してあなたの手札に加え、その後ライブラリーを切り直す。」を選んでもよい。
2/2伝説のクリーチャー — 吸血鬼(Vampire) クレリック(Cleric)
あなたがコントロールしていてトークンでない吸血鬼(Vampire)が1体以上攻撃するたび、絆魂を持つ白の1/1の吸血鬼クリーチャー・トークンを1体生成する。
2/2伝説のアーティファクト
あなたが白のクリーチャー呪文を唱えるためのコストは(1)少なくなる。
あなたがクリーチャー呪文を1つ唱えるたび、警戒を持つ白の1/1の戦士(Warrior)クリーチャー・トークンを1体生成する。
金属ミミック/Metallic Mimicで強化されたアダントの先兵/Adanto Vanguardや軍団の征服者/Legion Conquistadorでビートダウンを行いながら、薄暮の使徒、マーブレン・フェイン/Mavren Fein, Dusk Apostleや一番砦、アダント/Adanto, the First Fortで繰り返し吸血鬼・トークンを生成して盤面を制圧。最後は発明の天使/Angel of Inventionやシェフェトの砂丘/Shefet Dunesによる全体強化で勝負を決める。
オケチラの碑/Oketra's Monumentは同名カードをサーチできる軍団の征服者との相性が良く、またトークン生成能力も全体強化で勝負を決めるデッキの方向性と噛み合っている。オケチラの碑とのシナジーから、吸血鬼ではないが格納庫の整備士/Aviary Mechanicも採用される。
イクサランの相克参入後は軍団の副官/Legion Lieutenantなどの獲得により、白黒のタイプ的ウィニーが主流となった。
クリーチャー — 吸血鬼(Vampire) 騎士(Knight)
あなたがコントロールしている他の吸血鬼(Vampire)は+1/+1の修整を受ける。
2/2空渡りの野心家/Skymarcher Aspirantや薄暮軍団の盲信者/Dusk Legion Zealotなどの軽い吸血鬼と饗宴への召集/Call to the Feastなどのトークン生成手段を連打し、軍団の副官や光輝の運命/Radiant Destinyで全体強化して戦う。頭数を並べる性質上、昇殿も無理なく達成することができる。
[編集] 白単
- 備考
- プロツアー「イクサラン」 第22位、スタンダード部門8勝2敗 (参考/参考)
- 使用者:Wilson Hunter
- フォーマット
Mono-White Vampires [5] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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[編集] 白黒
WB Vampires [6] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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- イクサランの相克参入後の白黒のタイプ。
[編集] ゼンディカー・ブロック+ミラディンの傷跡ブロック期
クリーチャー — 吸血鬼(Vampire) スピリット(Spirit)
恐血鬼ではブロックできない。
恐血鬼は、対戦相手1人のライフが10点以下であるかぎり速攻を持つ。
上陸 ― 土地が1つあなたのコントロール下で戦場に出るたび、あなたはあなたの墓地にある恐血鬼を戦場に戻してもよい。
吸血鬼の夜侯/Vampire Nocturnusを失って大きく弱体化したものと思われたが、シナジーを多く含んだ軽量ビートダウンとして復活。特に黒割れの崖/Blackcleave Cliffsという優秀な2色土地の追加もあって、ほとんど火力のためだけに赤をタッチしたものが主流となっている。
鼓動の追跡者/Pulse Trackerや吸血鬼の裂断者/Vampire Laceratorなどのウィニークリーチャーを稲妻/Lightning Boltなどの火力でサポートするのが基本の動き。ビートダウンには火力による除去で、コントロールには除去に強い恐血鬼/Bloodghastと闇の後見/Dark Tutelageで対抗できるが、ヴァラクートに対しては干渉手段が少なく速度でも上回りづらいため、分が悪い。
もともとマナ総量が3以上のカードはほとんど存在しないが、さらに臓物の予見者/Viscera Seerのライブラリー操作が闇の後見のライフロスを最小限に抑えてくれる。容易に復活できる恐血鬼がその生け贄コストを務め、加えてカラストリアの貴人/Kalastria Highbornを併用することで一連の動きのたびに対戦相手のライフを削りつつ、ライフロスを補うことができる。
非常に色拘束の強いデッキであり、多くの局面で黒マナを要求されるため、地盤の際/Tectonic Edgeなどの黒マナを生産できない土地は採用しづらい。また広がりゆく海/Spreading Seasで対策されることも。
- 天敵は重力の変容/Gravitational Shift。ほぼすべてのクリーチャーがパワー0となり、エンチャントなので色の関係上割ることができない。
[編集] サンプルレシピ
- 備考
- 世界選手権10 ベスト8 (参考)
- 使用者:Eric Froehlich
- フォーマット
Br Vampires [7] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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- サイドボードの死の門の悪魔/Demon of Death's Gateはトップメタであるヴァラクート対策。原始のタイタン/Primeval Titanの速度を上回れるパワーを持ち、飛行を持つためブロックで時間を稼がれることもない。ただし、転倒の磁石/Tumble Magnetで対処されることもあるので注意。
[編集] アラーラの断片ブロック+ゼンディカー・ブロック期
クリーチャー — 吸血鬼(Vampire)
あなたのライブラリーの一番上のカードを公開した状態でプレイする。
あなたのライブラリーの一番上のカードが黒であるかぎり、吸血鬼の夜侯とあなたがコントロールする他の吸血鬼(Vampire)クリーチャーは+2/+1の修整を受けるとともに飛行を持つ。
クリーチャー — 吸血鬼(Vampire) シャーマン(Shaman)
飛行、プロテクション(白)
マラキールの血魔女が戦場に出たとき、各対戦相手はあなたがコントロールする吸血鬼(Vampire)の数に等しい点数のライフを失う。あなたはこれにより失われたライフに等しい点数のライフを得る。
強力なロード、吸血鬼の夜侯/Vampire Nocturnusを中心に組まれる。不安定な能力を助けるためにフェッチランドが採用されており、ライブラリーの一番上が黒であった場合の攻撃力はなかなかのもの。
マラキールの血魔女/Malakir Bloodwitchが採用されることが多く、4枚積まれることも少なくない。単純にフィニッシャーとしての性能が買われただけでなく、同環境の強力クリーチャーである悪斬の天使/Baneslayer Angelを止められる点も評価されている。
[編集] サンプルレシピ
- 備考
- 世界選手権09 スタンダード部門 初日全勝 (参考)
- 使用者:Oleksii Antonenko
- フォーマット
Vampires [8] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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[編集] パイオニア
パイオニア環境においても、吸血鬼と傲慢な血王、ソリン/Sorin, Imperious Bloodlordのシナジーを軸にした吸血鬼デッキが存在する。
伝説のプレインズウォーカー — ソリン(Sorin)
[+1]:あなたがコントロールしているクリーチャー1体を対象とする。ターン終了時まで、それは接死と絆魂を得る。それが吸血鬼(Vampire)であるなら、それの上に+1/+1カウンターを1個置く。
[+1]:あなたは吸血鬼1体を生け贄に捧げてもよい。そうしたとき、クリーチャー1体かプレインズウォーカー1体かプレイヤー1人を対象とする。傲慢な血王、ソリンはそれに3点のダメージを与え、あなたは3点のライフを得る。
[-3]:あなたは、あなたの手札から吸血鬼クリーチャー・カード1枚を戦場に出してもよい。
なかでも吸血鬼に色拘束が強いカードが多いことに目をつけ、信心ギミックを搭載したタイプが古くから存在した。
伝説の土地
(T):(◇)を加える。
(2),(T):色を1つ選ぶ。あなたのその色への信心に等しい点数のその色のマナを加える。(あなたの色への信心は、あなたがコントロールするパーマネントのマナ・コストに含まれるその色のマナ・シンボルの数に等しい。)
クリーチャー — ゾンビ(Zombie)
アスフォデルの灰色商人が戦場に出たとき、各対戦相手はそれぞれX点のライフを失う。Xは、あなたの黒への信心に等しい。あなたはこれにより失われたライフに等しい点数のライフを得る。(あなたの黒への信心とは、あなたがコントロールしているパーマネントのマナ・コストに含まれる(黒)の総数である。)
2/4詳細は黒単信心を参照。ただし、しだいにアスフォデルの灰色商人/Gray Merchant of Asphodelが不採用になるなど信心要素が薄まっていき、ほぼ純粋なタイプ的ビートダウンの形に落ち着いた。
伝説のクリーチャー — 吸血鬼(Vampire) 貴族(Noble)
あなたがコントロールしていてこれでないすべての吸血鬼(Vampire)は+1/+1の修整を受ける。
魅せられた花婿、エドガーが死亡したとき、これをオーナーのコントロール下で変身させた状態で戦場に戻す。
Edgar Markov's Coffin / エドガー・マルコフの棺
〔白/黒〕 伝説のアーティファクト
あなたのアップキープの開始時に、絆魂を持つ白黒の1/1の吸血鬼(Vampire)クリーチャー・トークン1体を生成し、エドガー・マルコフの棺の上に血統(bloodline)カウンター1個を置く。その後、これの上に3個以上の血統カウンターがあるなら、それらのすべてのカウンターを取り除きこれを変身させる。
イニストラード:真紅の契りの参入後は除去耐性持ちの強力なロードである魅せられた花婿、エドガー/Edgar, Charmed Groomのために白をタッチする型が主流となった。環境上位に存在する各種コンボデッキやイゼット・フェニックスへの対策となる、耳の痛い静寂/Deafening Silenceをサイドボードに取れるという利点もある。
土地
魂の洞窟が戦場に出るに際し、クリーチャー・タイプを1つ選ぶ。
(T):(◇)を加える。
(T):好きな色1色のマナ1点を加える。このマナは、その選ばれたタイプのクリーチャー呪文を唱えるためにしか支払えず、その呪文は打ち消されない。
クリーチャー — 吸血鬼(Vampire) 暗殺者(Assassin)
飛行
護法 ― クリーチャー1体を生け贄に捧げる。
クリーチャー1体が死亡するたび、対戦相手1人を対象とする。そのプレイヤーは2点のライフを失い、あなたは2点のライフを得る。
イクサラン:失われし洞窟で魂の洞窟/Cavern of Soulsを獲得したことで強化され、さらにカルロフ邸殺人事件後は、強力だが非常に重い血管切り裂き魔/Vein Ripperを傲慢な血王、ソリン/Sorin, Imperious Bloodlordで踏み倒し高速展開する、ラクドス吸血鬼(Rakdos Vampire)と呼ばれる黒赤型の構成が登場した。しかしこの構成がパイオニア環境で支配的になり過ぎたため、2024年8月に傲慢な血王、ソリンは禁止されることとなった。
- ラクドス吸血鬼が開発された背景としては、同じくカルロフ邸殺人事件で登場した喝破/No More Liesも関係している。喝破による打ち消しへの耐性を得られる魂の洞窟/Cavern of Soulsの価値が上がると踏んで、調整チームはタイプ的デッキをいくつか試していた。その時に感触が良かった黒単吸血鬼へ税血の収穫者/Bloodtithe Harvester・鏡割りの寓話/Fable of the Mirror-Breakerという既知のパワーカードを採用するために赤を足した、という流れである[1]。
[編集] サンプルリスト
[編集] 黒単
- 備考
- プレイヤーズツアー名古屋20 ベスト8(参考/参考)
- 使用者:Dmitriy Butakov
- フォーマット
Mono-Black Vampires [9] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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- アスフォデルの灰色商人/Gray Merchant of Asphodel不採用の、信心要素の少ないタイプ。
- 土地のスロットに入れられる吸血鬼として変わり谷/Mutavaultが採用される。
[編集] 黒タッチ白
Bw Vampires [10] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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- メインデッキの白いカードは魅せられた花婿、エドガー/Edgar, Charmed Groomのみ。
[編集] ラクドス吸血鬼
- 備考
- プロツアー『カルロフ邸殺人事件』 優勝(参考/参考)
- 使用者:Seth Manfield
- フォーマット
Rakdos Vampires [11] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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- 使用者による解説記事[2]も参照。
- Sam Pardeeもラクドス吸血鬼でベスト8に入賞している。
[編集] 脚注
- ↑ How I Won Pro Tour Murders at Karlov Manor(TCGplayer infinite 2024年2月29日 Seth Manfield著)
- ↑ A Matchup Breakdown for Pioneer's New Best Deck: Rakdos Vampires(Channel Fireball 2024年3月1日 Seth Manfield著)