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フラッシュ(Flash)は、インスタント・タイミングでの行動を重視するクロック・パーミッションデッキの総称。デッキ名はキーワード能力の瞬速/Flashに由来する。
概要
瞬速を持つクリーチャーと大量のインスタント呪文で構成される、一貫したインスタント・タイミング性を持つアーキタイプ。瞬速クリーチャーを生かしたクロック・パーミッションの構成を取る。ほぼインスタントのみで構成されるコントロールはドロー・ゴーと呼ばれて区別される。
隙を作らずにクロックを展開し、それをカウンターやバウンスでサポートするのが基本的な動き。常にインスタント・タイミングで行動することで、対戦相手の出方に合わせてクリーチャー、カウンター、除去、ドロー呪文などを使い分けることができる。特にソーサリー・タイミングの除去に頼るデッキや、大振りなコンボデッキに強い。
カード・プールによって様々なバリエーションがあるが、瞬速の1種色かつカウンターを擁する青がほとんどの場合において中心的な色となる。そこに打撃力を補うことができる緑か白の良質な瞬速クリーチャーを加え、必要に応じて3色目をタッチするのが普通。
瞬速クリーチャーは数が少なく、その分質もバラつきが激しいため、スタンダードでは限られた期間しか成立しない。
- 瞬速クリーチャーを活かしたクロック・パーミッションというフェアリーデッキに通ずるものがある。
ゼンディカーの夜明け〜ニューカペナの街角期
ニューカペナの街角参入によって強化されたエスパー・ミッドレンジのうち、ミラーマッチやジェスカイ日向との相性を改善するためにフラッシュ戦略に寄せたタイプが登場した。
キーカードである風変わりなペット/Exotic Petsのイラストや、過去のフィッシュにあやかってエスパー・フィッシュと呼ばれる。
サンプルリスト
ラヴニカのギルド~基本セット2021期
ローテーションでマーフォークのペテン師/Merfolk Tricksterなどを失ったものの、エルドレインの王権から厚かましい借り手/Brazen Borrowerなどを獲得したこともあり、シミック・フラッシュ(Simic Flash)が引き続き環境に存在している。
対戦相手のターンにエリマキ神秘家/Frilled Mysticや打ち消し呪文を唱えることで、夜群れの伏兵/Nightpack Ambusherを活かす基本戦略は前環境と同じ。
初期は塩水生まれの殺し屋/Brineborn Cutthroatや僻境生まれの保護者/Wildborn Preserverを採用したタイプが主流だったが、目立った結果を残すことはできずにいた。しかしミシックチャンピオンシップロングビーチ19冬にて、これらを抜いてランプ戦略を取り入れたタイプがTop8に3人を送り込み、一躍メタの一角となった。
また、これとは別に青赤のイゼット・フラッシュ(Izzet Flash)も存在している。砕骨の巨人/Bonecrusher Giantやイオン化/Ionizeなどが採用される。
その後、イコリア:巨獣の棲処にて瞬速が青黒の小テーマとなったことで、青黒のディミーア・フラッシュ(Dimir Flash)や青単色の青単フラッシュ(Mono-Blue Flash)が登場した。
サンプルレシピ
緑青
初期型
むかしむかし禁止後
青赤
青黒
- 備考
- Standard Challenge #12138050 on 04/18/2020 ベスト8(参考)
- 使用者:thebuttermerchant
- フォーマット
青単
- 備考
- Standard Challenge #12138062 on 04/19/2020 ベスト8(参考)
- 使用者:bobjackson
- フォーマット
緑白青
イクサラン・ブロック~基本セット2020期
基本セット2020で塩水生まれの殺し屋/Brineborn Cutthroatや夜群れの伏兵/Nightpack Ambusherといった、デッキをインスタントと瞬速で固めることで効果が増すカードを手に入れたことで、緑青のシミック・フラッシュが登場した。カウンターとクロックを兼ねるエリマキ神秘家/Frilled Mysticもデッキと噛み合っている。
同環境に存在する時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Ravelerは天敵。
サンプルリスト
- 備考
- Standard MOCS #11917872 on 07/13/2019 ベスト4(参考)
- 使用者:cha21
- フォーマット
主に使用される瞬速クリーチャーは瞬唱の魔道士/Snapcaster Mageや修復の天使/Restoration Angel。
バリエーションは以下のように様々。多くは青と白を含み、至高の評決/Supreme Verdictやスフィンクスの啓示/Sphinx's Revelationを採用した青白コントロールに近い構成を取る。
- 青白(*1)(*2)
- 青白フラッシュ(UW Flash)と呼ばれる青白2色のタイプ。
- 環境初期に台頭するも、すぐに後述の青白赤型に取って代わられるようになり、大きく数を減らした。燃え立つ大地/Burning Earthの登場後は基本土地を多数採用できるという利点から、再び注目を集めるも、目立った活躍は出来ずにローテーション落ちとなった。
- 青白赤(*3)(*4)
- トリコフラッシュ(UWR Flash)と呼ばれる青白赤のタイプ。青白型に赤の火力などを加えたもので、そちらに代わってフラッシュの主流となった。
- ギルド門侵犯参入後にはボロスの反攻者/Boros Reckonerを中心に据えたバージョンが流行。エンドカードとして収穫の火/Harvest Pyreを1枚挿しするものが多く、中にはボロスの反攻者+ボロスの魔除け/Boros Charm+アゾリウスの魔除け/Azorius Charm(または勇壮の時/Moment of Heroism)の無限ライフコンボを搭載した特化型も存在する。
- ドラゴンの迷路からは変化+点火/Turn+Burnや戦導者のらせん/Warleader's Helixを獲得した。
- 青白緑(*5)
- バントフラッシュ(Bant Flash)と呼ばれる青白緑のタイプ。ドラゴンの迷路でワームの到来/Advent of the Wurmが登場したことで成立した。サイドボードに復活の声/Voice of Resurgenceを搭載出来るため、同系などに有利な反面、環境に多数存在しているスラーグ牙/Thragtuskを効果的に対処する手段に乏しいという弱点がある。
- 青白黒(*6)
- エスパーフラッシュ(Esper Flash)と呼ばれる青白黒のタイプ。エスパーコントロールとの明確に区別しにくいためか、この呼称が使用されることは少ないが、一般的にはプレインズウォーカーが少なめで修復の天使を複数採用しているものがこれに当たる。
- 青赤緑(*7)
- RUG Flashと呼ばれる青赤緑のタイプ。ウルフィーの報復者/Wolfir Avengerや自然の伝令、イェヴァ/Yeva, Nature's Herald、イェヴァからインスタント・タイミングで出すことができる高原の狩りの達人/Huntmaster of the Fellsなどが採用される。デッキのほとんどがインスタントや瞬速持ちで構成されているため、変身を繰り返すことでアドバンテージを稼ぎやすい構成になっている。
サンプルレシピ
青白型(後期)
青白型(初期)
青白赤型(ギルド門侵犯後)
青白赤型(基本セット2014後)
青白緑
青白黒
青赤緑
参考